離婚調停の流れ・申立ての手順・成立までにかかる期間

離婚調停の流れは、申立書に必要事項を記入するところから始まる。当事者同士の話し合いでは決着がつかなかった時に、家庭裁判所で裁判官を交えて離婚条件を話し合い、お互いに納得できる別れを目指せますよ。

離婚調停の流れ・申立ての手順・成立までにかかる期間

“離婚調停の流れ”と“成立までの期間”

離婚の方法は「協議離婚」と「調停離婚」の大きく2種類に分けられ、2008年の厚生労働省が発表したデータによると、別れる道を選んだ夫婦の9割は“協議離婚”を選ぶため“離婚調停”と聞くと、和解が出来なかった2人を中心とした泥沼の裁判劇をイメージしますよね。

ですが、通常の裁判とは違い非公開で行われ、裁判といっても弁護士を必要としないので、費用も安く抑えられるケースもあります。


調停離婚とは、裁判官や調査委員を交えて家庭裁判所で話合い成立する離婚のことです。

夫婦間の話合いで成立する離婚を「協議離婚」といい、家庭裁判所の判断の上、お互い合意して成立した離婚を「調停離婚」といいます。


場合によっては、協議離婚よりもスムーズにお互いが納得できる形になるケースもあるので、離婚を考えている夫婦は『絶対に協議離婚で解決しなくては』と思い込まずに、調停離婚の流れも頭に入れておきましょう。

それでは「離婚調停を起こす流れ・手順」と「成立までにかかる時間」を紹介します。

1.最初に「離婚調停申立書」を提出する

離婚調停は検察が介入しないので、刑事裁判ではなく家庭裁判となります。申立書を家庭裁判所に提出する必要がありますが、申立書は全国のどの家庭裁判所でも無料で貰えますよ。また、一部の裁判所ではFAXにて申立書と見本を入手できる場所もあるので、多忙な人もわざわざ仕事を休んで行く必要はありません。


※離婚調停申立書は裁判所のサイトからダウンロードすることもできます。
(申立書のダウンロード) http://www.courts.go.jp/vcms_lf/14m-fuufukankei.pdf
(申立書の記入例) http://www.courts.go.jp/vcms_lf/7501rikon.pdf

調停申立書に記入するもの

・申立の趣旨
・申立の理由

※理由は、のちに裁判にて詳しく説明を求められるので簡潔に分かりやすく書きましょう。

未成年の子供がいる場合はどちらかが親権を持たないと離婚が成立しないので、申立人は親権をどちらにするのか希望し、記入しておく必要があります。

また、離婚調停は法的に婚姻関係のない内縁(事実婚)の、関係調整(離婚)も相談できます。


相手方(家庭裁判を申し立てられた側)には調停申立書の写しも同時に届くので、相手側にも見られると意識しながら記入してください。

いくら自分が有利に立ちたいからといって「自分勝手な人間だ」「キレやすいから怖い」「人間性に問題があり過ぎると思う」など、など、相手方の欠点を誇張して書いても裁判官に真意が伝わるとは限らず、逆に相手方を刺激して心情的なトラブルを招く恐れがあります。

実際に、離婚を望む多くの夫婦を見てきた裁判官の目を信じて「調停申立書」には、感情的に悪口を書き連ねるのではなく、事実だけを淡々と記しましょう。

書類を書く女

2.裁判所の指定日に出頭して話合いを進める

申立書を提出したら、裁判所から調停日程の連絡が来た後に“調停期日呼出状”が送られてきます。この際に、照会事項に対して回答を求められた場合は、期限までに提出してください。

夫婦同じ日に調停は行われますが、1回目に夫婦同席で調停手続きの説明を受けたあとは、調査委員がそれぞれから聞き取りを行い、待合室も別々となりますので、相手と鉢合わせになることは説明以降ほとんどありません。

出席できない時の対処法

すぐに裁判所へ連絡を入れる

無断欠席をすると裁判官からの印象が悪くなり、親権をとろうとしている時に「親権を渡していいのだろうか?」と思われて、調停が不成立になりやすい最も不利となる行為です。

また、指定された日に出席できない場合は、裁判所へすぐに連絡をして相談してください。

電話する女

3.相手が出頭しないケースの対処法

家庭裁判所が何度も呼び出しをします、それでも出頭しない時は調査官が説得に行くのですが、それでも出頭しないケースは調停を取り下げるか、調停不成立となります。

基本的には本人が出頭しなくてはなりませんが、やむを得ない理由があるときは、裁判所の許可が必要となりますが、弁護士が代理人として出頭してもらうことも可能です

相手が出頭しない場合の流れ

1.調査官が相手の事情を調べる
2.正当な理由がない場合は出頭を勧告する
3.それでも出頭しない時は、5万円以下の罰金が科せられる

相手の所在が不明な場合「居所が不明で連絡もとれない旨の証明書」をもらえば、相手の行方が分からなくても離婚訴訟(民事裁判)を起こすことが出来ます。

民事裁判で相手方が出頭しなければ、言い分を聞かないまま裁判が進められて結審し、即日判決が下されます。

裁判所で判決が決まる

4.成立・不成立までにかかる期間

調停での話合いが初回のみでまとまることは少なく、2回、3回と続けることとなり、月に1度のペースで行われます。

調停離婚が成立するまでにかかる期間として、一般的に半年~1年は必要だとされています。

申立人の希望が通った場合は、成立の日から10日以内に役所に調停調書謄本と共に離婚届けを出します。この場合、離婚届けに相手の署名・捺印は必要ありません。届け出を出すと戸籍には「離婚調停成立の日」と記録が残ります。

また、話合いで解決が見込めないと裁判所が判断した場合は、調停不成立となります。

調停離婚のポイント

調停結果が出た後に、不服申し立ては出来ない

一般的に調停離婚と聞くと、裁判官が入るので必ず別れられると思われがちですが、協議離婚と同じように、双方が納得しなければ離婚は成立しないのです。

離婚が不成立となった場合は「再び話合って協議離婚」をするか「離婚訴訟を起こす」かの選択肢がありますよ。

話合う夫婦

離婚調停では裁判官への印象が結果を左右する

当事者同士で話合う協議離婚と違って、調停離婚では第三者が介入するので「離婚したい理由・態度」がとても重要になります。

親権を求める裁判であれば、毎回遅刻をしてきたり、身なりが整っていなかったり、ヒステリックな態度を出すと『本当に親権を渡して大丈夫なのだろうか?』と不安に思われて、不利な状況になるかもしれません。

また、どうすれば調査委員が自分の味方になってくれるのかを見極めるのが重要となります。少しでも自分に有利な方向へ進めたい時は、法律に詳しい弁護士を雇うのも1つの手です。

別れられるまでの期間を長く感じるか、短く感じるかは個人の差がありますが、労力や時間を使うことになりますので『絶対に別れたい』と思うのであれば、気持ちをしっかりと持って途中で折れないようにするのも大切なことですよ。

上へ戻る