
「遅延型」は普通の食物アレルギーとどこが違うのですか?
肌荒れやニキビがひどいなど「これといって原因が思い浮かばないけれど、最近、体調がすぐれない」という人は、もしかして「フードアレルギー」が原因なのかもしれません。
フードアレルギーとは、特定の食べ物によってアレルギー反応を起こす症状だということはご存知ですよね?実はフードアレルギーには、食べてから発症するまでの時間によって「即時型」と「遅延型」があるんです。
管理栄養士の伊達友美先生に教えていただいた、2つのアレルギーの違いを紹介します。
1. 常に命の危険にさらされている!
「即時型フードアレルギー」
即時型は、かゆみ・湿疹・発熱・下痢などの激しい症状が、食べてすぐに現れることからアレルギーに気づきやすいのが特徴です。
2. 症状に気づきにくい!
「遅延型フードアレルギー」
遅延型は、数時間から1週間後と食べてから症状が現れるまで時間がかかることから、アレルギーの原因となる食べ物が特定しにくいのが特徴。
また即時型に比べて、遅延型は症状が分かりにくいので「自分がフードアレルギーだ」ということに気がついていない人も多いのです。そのため、アレルギーの原因になっている食べ物だと知らずに食べ続けることで、どんどん症状が悪化してしまいます。
遅延型フードアレルギーにはどんな症状があるのですか?
「痒み・じんましん・呼吸困難」などの分かりやすい症状の「即時型」に対して、「遅延型」には「まさか!こんな症状まで?」と、アレルギーが原因とは思えないような意外な症状が表われます。
この症状も遅延型アレルギーが原因かも!
・ 皮膚の症状(肌荒れ・ニキビなど)
・ 消化器の症状(便秘・下痢など)
・ 神経系の症状(頭痛・めまいなど)
どうすれば遅延型フードアレルギーを改善できますか?
症状が出るまでに時間がかかることから、原因となる食べ物が分かりにくい遅延型フードアレルギーでは、その食べ物を特定するために、日頃の食事を見直す必要があります。
不調の原因は毎日食べている「アレ」かも!
遅延型フードアレルギーでは、本人が好きでよく食べるというものや「健康に良いから」と、毎日のように食べているものが原因になっていることがあります。
大好きで週に3~4回は食べていたパスタをやめてみた途端、いつも体がだるくて疲れやすかった症状がピタリと治まって「体調不良がなくなった」という女性の実例もあります。
毎日の食事を見直してみましょう
毎日のように食べる食品として、意外と多く食べられているのが小麦を材料とした食べ物。実は、日本の女性は小麦で遅延型アレルギーを起こす人も多いため、体の不調が長く改善されずに悩んでいる人は、小麦を使った食べ物を減らしてみてはいかがでしょう?体調不良が改善されるかも知れませんよ。
小麦を減らす工夫って?
・「パスタ」を「ご飯」にする
・「うどん」を「お蕎麦」にする
まずはバランスのとれた食事を心がけましょう!
今回は、管理栄養士の伊達友美先生に「遅延型フードアレルギー」について教えていただきました。食べるものによって、人の体調が大きく変わるということが分かりましたね。
ここで紹介した症状のほかにも、食べ物が原因で起こる体の不調はさまざま。女性が美しくなるためには、まずは偏った食生活を避け、バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
この先生におしえていただきました
伊達友美(だて ゆみ)先生
管理栄養士。ご自身のダイエットの経験から、きちんと食べてやせる独自のメソッドを確立されました。これまで約5000人の食事指導を行う、食の専門家です。
著書『なぜこれでキレイになれるの?』が好評発売中
今回、取材にご協力いただきました、伊達友美氏の著書『コミックエッセイなぜこれでキレイになれるの?』(アスコム)では、マンガでわかりやすく、食べてキレイになる方法が紹介されています。