
目元のしわ/原因・改善方法
年齢は若くても疲れて見えたり、老けた印象を与える原因のひとつが「目元のしわ」です。目元の皮膚は約0.1mm、おでこや頬のあたりは約1mmと、同じ顔でも他の部分の皮膚と比べてみると「極薄」なので、実は年齢に関係なくシワができやすい部分なのに加え、潤いを保持するのが難しく乾燥しやすいのも特徴。
「楽しくて嬉しくても思いっきり笑えない」「シワが気になって至近距離で会話をするのが苦手」「実年齢よりも老けて見られる」「劣化した…」など、目元にしわができることを気にして悩んでいる女性も多いのでは?
では、以下の順で「目元しわの悩みを解消する方法」を紹介します。
目次
目元しわの原因
まず、目尻、まぶた、目の下など、目元にシワができる原因を説明します。加齢の影響を受ける30代、40代はもちろんのこと、10代、20代の若い世代の女性であっても「悪い習慣」や「油断」によって目元にしわが増える可能性があります。
1.力まかせのスキンケア
洗顔やメイククレンジングをする際に汚れを落とすことに専念するあまり、皮膚を伸ばしたり、グイグイと力を込めて指や手の平全体で顔をゴシゴシと強く擦るのは目の周りの薄い皮膚を傷めつけているようなもので、朝夕2回の洗顔と夜1回のメイク落としを毎日行ったとすると…、デリケートな目元の肌に与えるダメージは相当なものです。
色素沈着による目のクマの原因に繋がるため、メイクを落としきることは大切ですが、乱暴な落とし方をすると「目元のしわができる」デメリットがあるので要注意。
洗顔時にはたっぷりと洗顔料を泡立て、直接手でゴシゴシしないよう心がけて。また、クレンジングは専用のリムーバーをコットンにたっぷり含ませ、アイメイクの上にしばらく置いてメイクを浮かせてから優しく拭き取って下さい。
2.加齢による肌の衰え
「年齢を重ねた肌」はコラーゲン量が減ってしまうため、水分をキープする力を失っていきます。水分量が少ない肌は弾力やハリを失い、凹みやすくなるため、「しわ」が刻まれます。
過去に遡(さかのぼ)って肌の手入れをやり直すことはできませんが、今からでもコラーゲンを積極的に摂取して保湿を徹底するなどスキンケアも見直せば、数年後に効果を実感できるはず。20代を過ぎるとコラーゲンの体内量が減っていくので、年齢を重ねた人は意識的に食事やサプリメントなどから摂り入れて下さい。
コラーゲンが豊富な食材
・手羽先
・鶏皮
・豚足
・牛テール
・牛すじ
・カレイ
・フカヒレ
・すっぽん
一般的に「すっぽん」や「フカヒレ」などの高級食材を日常的に食べるのは難しいので、普段の献立を工夫してくださいね。ゼリーを固める際に使用する「ゼラチン」はコラーゲンを加熱して抽出したものなので、甘いものを食べるときにはゼリーを選んでみても良いのではないでしょうか。
3.肌が乾燥する環境
空調(エアコン)が効いた部屋にいると、皮膚や目の乾燥はどんどん進みます。一定の値で部屋の湿度を維持するのは「目元のしわ予防」に不可欠なこと。湿度が30%を切っている場合は、シワができる危険信号が点滅していると考えて下さい。
乾燥対策
・加湿器を置く
・濡れたタオルや洗濯物を干す
・お湯を入れたカップを側に置く
・観葉植物を置く
乾燥は目元ジワの原因になるだけでなく、全身の肌、喉や鼻などの粘膜にも悪影響を及ぼして老化や体調不良を引き起こしやすくなるので湿度管理を徹底しましょう。
4.紫外線によるダメージ
若々しい肌のハリには欠かせないコラーゲンを紫外線は破壊します。UVカット効果のあるファンデ等で化粧をしていても、手で触れたり瞬きをする回数が多い目元のメイクは崩れやすいため、気を付けているつもりでも意外と紫外線を浴びる部分なのです。
僅か数分でも強い紫外線が皮膚にあたると、体内で発生した活性酸素に攻撃されて肌のハリを保つコラーゲン線維が傷み、新陳代謝も弱まってしまいます。すると、肌の弾力がなくなり「しわ」ができやすくなるため、紫外線予防は「目元のしわ防止」には欠かせないのです。
目元の紫外線対策
・サングラスをかける習慣をつける
・帽子や日傘などを併用する
・直射日光をあまり浴びないようにする
5.コンタクトの装着・外す時の刺激
コンタクトレンズは便利なのですが、着けるときと外すときに瞼を指で引き上げたり、目尻を思いっきり左右上下へ引っ張るなど不自然な力が加わってしまうことが目元のしわを生む原因になります。
日常的にコンタクトレンズを使用している人は、以下のことに注意して目元のしわを予防して下さいね。
- 8時間以上の連続使用はしない
- 装着時に目尻などの皮膚を引っ張りすぎない
- こまめに視力検査をして「合う」レンズを装着する
6.パソコンやスマホの長時間使用
目を休めることなく、スマホやPCの操作に没頭しすぎると「疲れが原因の目元のしわ」ができる恐れがあります。パソコンやスマホを長時間見ていると、目の周りの筋肉が凝り固まって血流が滞るため、目元の皮膚のハリが失われてしまうのです。
疲れてものが見えにくいときは目を細めると思いますが、その時の表情を鏡でチェックしてみて下さい。目元だけじゃなく、おでこや眉間にもシワができますよね?このように、目の疲労はシワの原因となるため、パソコンやスマホ等のディスプレイを長時間眺める習慣があるのなら、ライフスタイルを改めることも目元のしわ対策には必要です。
7.寝る姿勢
目元のしわを作りたくない人は「寝相」に気をつけて下さい。睡眠は一日数時間とることになるので、眠っているときの体勢が悪いと確実に「目元のシワ」が刻まれてしまいます。
どんな寝相で朝目覚めることが多いですか?「横向き」「うつ伏せ」になっていませんか?ムニュっと顔のお肉が捻じれた状態になっていることはありませんか?
枕に顔を押しつけて眠る癖がある場合は、目元だけじゃなく、頬など顔全体のパーツにまで「しわダメージ」が及んでいるかも知れません。
美容に悪影響を与える寝相がクセになっているのなら、枕を変えてみたり、大の字になって仰向けで寝るように意識しましょう。
目元のしわ改善方法
今後のケア次第では、既にできてしまった目元のシワを改善することも可能です。ボトックスやヒアルロン酸注射、リフティングなどの整形手術のように即効性はありませんが、継続することで目元にハリが戻ってきてシワの悩みを解消できます。
1.血行を促進するツボを押す
筋肉の凝りや血行不良が原因の目元のしわ対策には、血行を改善するツボを刺激する方法が有効です。
「絲竹空」と「球後」は、目元のしわ以外に顔のむくみ解消効果もあります。
顔のツボマッサージを行うときは、皮膚を刺激してシミやシワの原因を作らないようにマッサージクリームやオイルなどを塗って指と皮膚の摩擦を抑えて下さい。
2.パックで潤い補給をする
目元のシワを目立たなくするには、潤いを補給して窪んだ部分にハリを与え持ち上げなければならないのですが、パパッと普通のやり方で化粧水やクリームを塗るだけでは「シワ改善の効果」は期待できません。
目元のしわを改善するには、じっくり目の周辺の肌をパックする時間を確保して、目元専用パックや化粧水を含ませたコットンなどで保湿ケアを徹底する必要があります。
3.アイクリームで潤い状態をキープする
保湿ケアは目元のしわ予防・改善には欠かせません。パックを行ったあとは水分が蒸発しないように、目元専用のアイクリームでのケアも加えましょう。外出先でも目元の乾燥が気になったら放置せず、ファンデーションの上から塗れるタイプのアイクリームでこまめにケアして下さい。
しわの種類別/アイクリームの選び方
【肌の乾燥が原因のしわ】
・セラミドやヒアルロン酸など水分を補う成分を含むもの
【肌の衰えが原因のしわ】
・レチノールなどコラーゲンを補う成分を含むもの
アイクリームの上手な塗り方
1)クリームを指先でポンポンと目の下の4カ所に置く
2)目尻から目頭にかけて優しく伸ばして塗る
3)しわが特に気になる部分にクリームを少しだけ伸ばした後、軽く優しく叩き込む
アイクリームを塗るときの鉄則は力を入れないこと。
4.目をさわる癖をなおす
眠いとき、目が疲れたとき、目が痒いとき、顔を洗うとき、コンタクトレンズを使うとき、クレンジングで化粧を落とすときなど、無意識のうちに目元の皮膚を触ってしまう機会って意外と多いのです。
また、1分あたり15~20回もまばたきを繰り返している目元は疲れが溜まりやすく、皮膚も薄く、皮脂腺も少なくてバリア機能が低いため、わずかな刺激が加わっただけでもダメージを受けやすい超デリケートな部分であることを忘れてはいけません。
目のしわを予防する方法
【泣くとき】
・ゴシゴシと擦らずにハンカチやティッシュなどを目頭に軽くあてて涙を吸収させる
【目がかゆいとき】
・目に入るゴミやかゆみの原因になる物は目薬で洗い流す
【顔をふくとき】
・タオルは上下左右に動かすのではなく、顔に軽く押し当てる
地道な努力が目元しわの悩みを解消する
加齢や紫外線による光老化だけではなく、日々の何気ない行動によって「目元のしわ」は簡単にできてしまいます。既にくっきりシワが刻まれている場合は、しわが目立たない潤いたっぷりの肌を目指すとなると、相当な時間を要するかもしれません。
目元のしわを予防して解消するために、現在、無意識に行なっている習慣や寝相などを見直して、日ごろからコツコツ丁寧な目元ケアを欠かさないで下さいね。