
納豆が持つ効能・毎日のキレイを作る食材
日本の伝統的な食べ物のひとつ納豆は、昔から健康に良いとされ、日本人の朝の食卓に並ぶことが多いですよね。ですが、独特なニオイと粘り気のあり、最近では好んで食べる人が減っています。そもそも納豆自体が嫌いな人も多いのではないでしょうか。
でも、納豆には女性に嬉しい美容効果や健康効果がたくさん含まれていて、その秘密は栄養素にあります。一体、納豆にはどのようなポイントがあるのでしょうか?
そこで、毎日の綺麗を作ってくれる納豆の効能を紹介します。
目次
納豆が持つ美容効果
納豆が持つ効能の中には、女性に嬉しい美容効果がたくさんあります。一体、どのような効果があるのでしょうか?
1.肌トラブルを改善する
納豆にはビタミンB群が豊富に含まれていて、このビタミンB群は、強く健康な肌へと導く栄養素です。肌や髪、粘膜の健康を維持する働きがあるので、美肌づくりに欠かせない栄養素といえるでしょう。
中でもビタミンB2は、肌細胞の再生を促し、シミの原因にもなる過酸化脂質を抑制するので、肌荒れの予防や改善にオススメです。
また、ビタミンB6には皮脂の過剰分泌を抑える働きがあるので、ニキビや吹き出物、肌のべたつきなどを抑える効果があります。
2.ヒアルロン酸よりも10倍の保水力
納豆には「ポリグルタミン酸」が含まれていて、あまり聞き馴染みのない成分ですが、納豆のネバネバ成分の1つです。ポリグルタミン酸は、アミノ酸の一種グルタミン酸が結合して作られた成分で、近年の研究によりヒアルロン酸の10倍もの保水力があることが分かりました。
ポリグルタミン酸の保水力は、水分を閉じ込めておくだけではなく、肌表面に膜をつくり、外的な刺激から肌を守る働きがあります。
肌細胞を活性化させて保湿因子を増やすので、乾燥肌の改善はもちろん、健康な肌を再生する効果も期待できます。
3.シミやシワを防ぐ効果
納豆には、ほんの少しえぐみがありますよね、この味は「大豆サポニン」と呼ばれる成分によるもので、ポリフェノールの一種なので、強い抗酸化作用があります(注1、2)。
この働きにより、肌の健康が維持されるので、年齢を感じさせるシミやシワの予防に高い効果が期待できるんです。
また「レシチン」や「ナットウキナーゼ」の働きにより、肌のターンオーバーが整うので、メラニンの排出効果が高まり、すでにできているシミを薄くする効果も期待できます。
4.便秘の改善・予防効果
便秘が続くと、肌荒れで悩む女性も少なくないのではないでしょうか?野菜生まれの納豆には、50gあたり3.35gもの食物繊維が含まれていて、りんご1個分の食物繊維よりも多い量なんです。
この食物繊維の働きにより、便秘の改善や予防に役立ちます。また、納豆には植物油に含まれるヘルシー成分リノール酸や肌荒れの改善、免疫力アップなどの効果を持つオリゴ糖も含まれています。
「リノール酸」は腸内の悪玉菌を抑え「オリゴ糖」は、善玉菌の繁殖をサポートする働きを持っているので、腸内環境が整い便秘が改善しますし、便秘による肌荒れの解消や予防はもちろん、ダイエット効果も期待できますよ。
5.アンチエイジング効果
コラーゲンやヒアルロン酸は、アンチエイジング作用があることで知られていますよね、納豆に含まれる「ポリアミン」と呼ばれる成分には、コラーゲンやヒアルロン酸以上のアンチエイジングパワーがあるんです。
ポリアミンを摂取すると、細胞の再生が促進されて新陳代謝が活発になるので、肌の老化予防に効果的です、ポリアミンは年齢を重ねるごとに体内で生成される量が減っていくので、積極的に摂取したいですね。
また、若々しさのカギを握る「レシチン」や抗酸化作用を持つ「ビタミンE」「大豆サポニン」も豊富に含まれているので、肌細胞の新陳代謝が促され、アンチエイジング効果がさらにアップします「ビタミンE」には、血行を促進する働きもあるので冷え性や肩こりで悩む女性にもオススメですよ。
6.美肌とバストアップ効果
納豆に含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンのひとつエストロゲン(卵胞ホルモン)とよく似ているため、体内で同じような働きをします。
エストロゲンは、プロゲステロン(黄体ホルモン)とともに、排卵や月経をコントロールや、胸の発育を促進するホルモンです。
また、コラーゲンの代謝にも深く関わっており、エストロゲンが十分に分泌されることで、肌のハリや潤い、弾力を保つので、美肌に役立ちます、バストアップ効果が期待できるのも嬉しいですよね。
7.肌や髪がきめ細かくなる効果
血液には、体中に必要な栄養素や酸素を運び、不要な老廃物を取り除くという大切な役割があります。
納豆には血液をサラサラにする効果がありますが、血液がサラサラになれば血流も良くなるので、末端にまで十分な血液が届くようになり、細胞の生まれ変わりがスムーズになるんです。
これにより、肌がきめ細かく美しくなったり、ツヤとコシのあるキレイな髪になったりなどの嬉しい美容効果があらわれますよ。
納豆が持つ健康効果
納豆菌で大豆を発酵させて作られる納豆には、驚くほどたくさんの栄養素が含まれています。納豆が持つ健康効果をおさらいしておきましょう。
代表的な納豆の栄養素
・脂質
・セレン
・レシチン
・食物繊維
・たんぱく質
・リノール酸
・ポリアミン
・ビタミンE
・ビタミンK
・ビタミンB群
・マグネシウム
・ポリグルタミン酸
・大豆イソフラボン
・ナットウキナーゼ
これらの栄養素の効果により、次のような健康効果が期待できますよ。
1.疲労回復効果
疲労回復効果があることで知られるビタミンB群はビタミンB1、B2、B3、B5、B6、B7、B9、B12合計8つのビタミンBからなる複合体です。
ビタミンBはエネルギー代謝に深く関わっているビタミンなので、不足すると、身体に必要なエネルギーをうまく作れなくなるため、疲労を感じます。これが、ビタミンB不足による疲労のメカニズムです。
納豆には8つのビタミンBのほぼすべてが含まれているため、ビタミンB群不足による疲労回復に有効です。
2.血栓予防効果
すべての食材のうち、納豆にしか含まれていない「ナットウキナーゼ」には、血液をサラサラにする効果があるので、高血圧の予防や改善はもちろん、脳梗塞や心筋梗塞など、命にも関わる重大な病気を防ぐ効果が期待できます。
ただし、納豆に含まれている「ビタミンK」が飲み合わせによっては薬の効果・効能を弱めるため、血液が固まるのを防ぐ薬を飲んでいる時は担当の医師・薬剤師に相談するようにしましょう。
3.骨が丈夫になる効果
納豆にはカルシウムも含まれています(注3)。カルシウムは、骨を丈夫にすることで知られる栄養素で、特に成長期や妊娠・出産などで不足しがちなカルシウムを補うためにもオススメです。
納豆の量 |
カルシウム含有量 |
1パック(50g) | 45mg |
また、カルシウムにはイライラを解消する効果もあるので、何かとストレスを抱えがちな現代人にピッタリな栄養素ですね。
4.婦人病を予防する効果
納豆に含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモン「エストロゲン」と同じような働きをするので、乱れがちな女性ホルモンのバランスを整えます。これにより、乳がんや更年期障害など、ホルモンバランスの乱れが原因といわれている婦人系の病気の予防に役立ちます。
納豆の効能を高めたいなら食べ方にも注目する
納豆の美容効果や健康効果ってスゴイですよね!この際だから1日1食でも、毎日の食卓に納豆を取り入れようと思った人も少なくないのではないでしょうか。せっかくだから少しでも納豆の効能を吸収できる食べ方をしたいですよね。
納豆に含まれるナットウキナーゼは、熱に弱い性質があるので加熱するのは厳禁です、火を通さずそのまま食べましょう。また、粘り気を出すことでナットウキナーゼが増えるので、タレをかける前によく混ぜることがポイントです。
また、納豆に含まれるアルギニンは成長ホルモンの分泌を促すので、朝だけではなく夜に食べるのもオススメですよ。
納豆はパックの中でも発酵が進んでいるので、賞味期限に近ければ近いほど栄養素が増えています。美容効果をアップさせたい場合には、賞味期限に近いものから食べると良いでしょう。
ただし、食べ過ぎるとかえって美容や健康を損ねることがありますし、美容や健康に良いからといって納豆ばかり食べる食生活を続けるのも考え物です。1日2パックまでを目安に、食べ過ぎには注意してくださいね。
参考文献