
デスクで出来る仕事のストレス解消法
仕事をしていると、どうしてもストレスが溜まっていきます。フラストレーションがたまってしまって、なかなか仕事に集中できないという事態が起こることも…。そんな時に実践してほしい「職場や勉強中に出来るストレス解消法は?」というアンケートに寄せられた、デスクで座ったまま出来るストレス解消法を紹介します。
一度リフレッシュして、仕事をスムーズに終わらせちゃいましょう!
初めにやってみよう「深呼吸」
リラックスの初歩といえば深呼吸ですが、効果はなかなか侮れません。
人前に出ると、不安や緊張といったストレスを強く感じてほてったり、息が上がったりすることがあります。浅い呼吸を繰り返してしまう原因は、ストレスを感じると体から攻撃や逃避反応を起こすホルモンが発生し、心拍数・呼吸数が増えて血管が狭くなるからです。筋肉や心臓にエネルギーが送り込まれるという作用があるので、短時間であれば役立ちますが、長期間にわたると精神的・肉体的なダメージを受けてしまいます。(注1)
座りながら深呼吸をする方法(注2)
1.両足を床につけ、頭のてっぺんから出ているヒモを上に引っ張られているような意識で、スッと背筋を伸ばして座る。
2.軽く目を閉じて、腹に手を当てる。
3.ゆっくりと口から息を吐きだす。このとき、腹が引っ込むのを意識しながら呼吸する。
4.限界まで吐き出したら3秒間息を止め、今度は鼻からゆっくりと息を吸い込む。このとき、腹が膨らむのを意識する。
息を吐いて腹が引っ込み、息を吸って腹が膨れることを意識しながら5分ほど深呼吸を繰り返すと、不安な気持ちも落ち着きます。
瞑想でストレス解消&予防
私が実践しているものは「瞑想」です。目を閉じてあぐらをくみ、体を楽にして深呼吸をします。実は深呼吸というものはストレス解消・リラックス効果があるのです。
深呼吸は腹式呼吸を意識して、7秒かけて息を吸い、3秒止める、そして7秒かけて息をすべて吐き出す。
1日3分だけでも毎日継続すれば、ストレス解消になりますし、そもそも不安感やストレスが溜まりにくい体になります。お試しあれ。(20代/女性)
手軽に出来る「マッサージ」
マッサージ店へ行って全身のコリをほぐすのは至福のひとときですが、仕事をしていたら毎日なんて行く時間も取れません。仕事中、資料に目を通しながら出来ちゃうマッサージをいくつか紹介します。
ぜひ実践して、ストレスでイライラする気分を吹き飛ばして、スッキリ仕事に集中しましょう!
座りながら手のひらをマッサージ(注3)
1.手の甲にある、人差し指と親指のくぼみにあるツボを合谷(ごうこく)を人差し指側の骨に向かって、少し強めに押し揉む。
2.手のひらの中央辺りにある、握り拳を作った時に中指の先端が当たるツボを労宮(ろうきゅう)を親指の腹でゆっくりと力を加えながら押す。このとき、痛気持ち良いぐらいの強さで押すとよい。
合谷は免疫力を高める万能ツボ、老宮は疲れに効くツボなので、ストレスで弱った身体にはぴったりです。
爪の生え際マッサージ
手のマッサージです。指先の爪の生え際を爪が見えるように横から指で挟みます。そのまま爪の生え際を揉むとリラックスできますよ。
親指、人差し指、中指、小指をします。薬指だけは効果が違うのでやめてくださいね。ちなみに薬指は頭痛に効きます。(30代/女性)
ゴルフボールで足裏マッサージ
私が実践しているのはゴルフボールをゴロゴロ転がすだけの足裏マッサージです。足つぼを刺激するちょうどいい痛さで、足のむくみが気になる時もこっそりゴロゴロしています。
ストレスの解消には体をリラックスさせることが大事だと思うので、深呼吸や背筋を伸ばすストレッチも行っています。(20代/女性)
ボールを用意しなくても、デスクの下でバレリーナのようにかかとを上げて爪先立ちになるだけでも効果があります。5秒間上げたら、かかとを降ろしてまた上げる…これを繰り返すだけで、足のむくみも軽減されます(注4)。
簡単なストレッチ
ストレスが溜まってくると座っていても前屈みになり、頭がモヤモヤしてきます。フラストレーションが溜まった時は、座りながら次の体操をしています。
まず、腕を伸ばしながら、後ろで手を合わせて左右の肩甲骨がくっつくくらい胸を張ります。この体勢を10秒ほどキープ。次に、右肩を後ろ回しで5回まわします。左肩も同様に回します。
これらの動きを何回かやると、頭もスッキリして軽いストレスであれば解消されます。(20代/女性)
栄養が足りないのかも「おやつ」
「疲れているときは甘いものを食べるといい」と聞いたことがあるでしょうが、ちゃんと根拠があるのです。糖の1種であるブドウ糖(グルコース)は、脳にとって最も速効性のあるエネルギー源なのです(注5)。実際に、ブドウ糖を飲ませてから脳機能をテストしたところ、飲まない時よりも点数が良くなるという研究があります(注6)。
ダイエット等で糖質や炭水化物を制限している人は低血糖になりやすく、頭がボンヤリしがちです。分かりやすい例で言うと、朝起きたときに頭がボンヤリするのは、脳が睡眠中も体内のグルコースを消費し続けるため、低血糖になっているからです。集中したい時にぼんやりしてしまう人は、糖分やでんぷんを含むものを食べると血糖値が上がって、頭がハッキリしてくるでしょう。
12時頃に食べた昼食はエネルギーになって全身を駆け巡りますが、食べてから3時間も経つと血糖値が下がってきます。そこで、3時のおやつの時間には砂糖入りのコーヒーをオススメします。もちろん、コーヒーと菓子でもOKです。
コーヒーにはカフェインがあり、気分が高揚する作用がありやる気に繋がります。そして、砂糖・糖分は脳の栄養になり、仕事や勉強がまた捗るようになるのです(注7)。
コーヒーとチョコレート
コーヒーと一緒にチョコレートのお菓子を食べることで、ストレスを解消していました。
10年間、デスクワークの仕事をしていた頃、仕事に詰まったり気分を変えたりしたい時に実践していました。背中を伸ばすストレッチを同時に行うと気分は更に変わりました。(30代/女性)
集中力も上げてくれる「音楽」
音楽を聴いたり歌ったりすることは、ストレス解消法として一般的な方法です。ストレスだけでなく、音楽には自律神経の乱れを改善させる効果や集中力を上げる効果も期待できます。
ダンス系や激しいロックのようなアップテンポな曲はエネルギーややる気を上げ、クラシックやボサノバなどスローな音楽はストレスを和らげます(注8)。モチベーションを上げたいのか、不安や緊張をなくしたいのか、目的に合った音楽を選んで聴きましょう。このとき「ながら聞き」をせず音楽に集中して聴くことで、より効果が期待できます。
また、仕事中や授業中にはなかなか出来ないことですが、歌ったり踊ったりするのもストレスを解消する一つの手です。ダンスを始めとした運動を実践することで、心身共にリラックスし、ポジティブな気持ちになってきます。また、睡眠のリズムを整える作用もあるのでオススメです。
ただし、やり過ぎると疲れすぎて逆効果になってしまうので、身体が温まり汗ばむ程度で止めましょう。初めは、1日20分を目安にして仕事が始まる前や終わった後に動いて様子を見て、自分に合った運動内容・時間を決めましょう(注9)。
おもちゃと一曲
私が実践している、座ってできるストレス解消法はとにかく簡単です。指の上でハンドスピナーというおもちゃを回しながら、ウォークマンでお気に入りの一曲を聴くという方法です。
たった5分間だけでも集中するだけで、かなり気持ちが楽になります。(20代/女性)
ハンドスピナーとは、アメリカで現在大流行のおもちゃのこと。ただ回るだけなのに、ハマる人が続出しています。
音楽を聴く
自分の好きな音楽を流しながら作業をしたりすると効率よく作業ができます。ちなみに、私は韓国ドラマの音楽や映画のサントラを良く聴いています。(30代/女性)
自分の気持ちを「書き出す」
あなたは、自分の気持ちをきちんと把握していますか?または、あなたが抱えている問題の原因が分かっていますか?
大抵、ストレスが爆発する時はいろいろなことが積み重なっていることが多いもの。一番のストレスの原因を知るためにも、ペンを取って自分の感情を素直に書き出してみましょう。
文章が書くのが苦手ならイラストや落書きでも構いませんし、手書きが面倒ならスマホやパソコンを使っても良いです。大切なことは、ストレスや課題を頭の中に留めるだけでなく、外に発散させることです(注10)。
また、書き出すことで頭の中でまとまりなく考えていた嫌な出来事や問題を上手く整理して客観視しやすくなるため、ストレスの原因や解決策に気付けるようになります。
自分の気持ちを書く
上司に理不尽に怒られたり文句を言われたりしてストレスを感じたら、パソコンのメモ帳ソフトを起動し、嫌だと感じたことや対処法を書いてストレス発散させています。 (20代/女性)
仕事のストレスをその場で解消する
知ったらすぐに実践できるストレス解消法を紹介しましたが、会社でも出来そうなものはありましたか?仕事上のストレスを溜めすぎると、業務に集中できずにミスをして怒られやすくなります。そしてまたストレスを新たに溜めるという、負のスパイラルに陥ってしまいます。
こまめにガス抜きをするためにも、軽い気晴らしとして是非試してみてください!
参考文献
- 注1:「統合医療」情報発信サイト -「健康のためのリラクゼーション法」
- 注2:厚生労働省「腹式呼吸をくりかえす」
- 注3:東京鍼灸マッサージ協同組合「Ginger Yell Health & Diet」-「手の甲のツボ」「手のひらのツボ」参照
- 注4:ドクター・ショール「【働く女子は要注意!】同じ姿勢が引き起こす深刻な脚むくみ」-「オフィスや学校でもできる!こっそりエクササイズ」参照
- 注5:Glycoforum -「一番身近な活力の素」-「Answer」参照
- 注6:農畜産業振興機構 -「砂糖は脳を活性化する」-「1.ブドウ糖と脳機能」参照
- 注7:農畜産業振興機構 -「砂糖の正しい知識を」-「4.コーヒーと砂糖」参照
- 注8:厚生労働省 -「音楽を聞いたり、歌を歌う」
- 注9:厚生労働省 -「体を動かす」
- 注10:厚生労働省 -「今の気持ちを書いてみる」