一人暮らしのお金・契約・毎月の出費・退去にかかる費用

一人暮らしに必要なお金と言えば、毎月の生活費のことを想像しがちですが、それだけじゃないんです!何にどれくらいのお金が必要になるのか、節約ポイントも含めて見ていきましょう。

家賃2ヶ月分じゃ足りない!一人暮らしに必要なお金

高校を卒業した時、社会時になる時など、何かとうるさい実家を離れて1人で自由に暮らしたいと、夢見たことがあるのではないでしょうか。

でも、一人暮らしを始める時に必要なお金っていくらくらいかかるのか、ぼんやりと分かっていてもハッキリと「これくらいのお金が必要」って分かりませんよね。

『家賃2ヶ月分くらいでしょ?』と思っているそこのアナタ!意外と部屋を借りる時ってお金がかかるもので、家賃分だけでは全然足りないのです。

初めての一人暮らしだからこそ「スタートする時にいくら必要になる」のか「毎月いくらかかる」のか「今の収入で生活することが出来る」のか、お金の面で心配なことってたくさんありますよね。

そこで、入居する時に必要な費用や生活費などにかかるお金をまとめて紹介します。

どこの部屋を借りるか決める時、どうしても住みたい所があって両親や恋人へ説得する計画を立てる時などの参考にしてくださいね。


 入居する時に必要な費用

賃貸契約に必要なお金

引っ越し費用

 必要な家具の購入費

 毎月必要になるお金

 退去するときに必要なお金と戻ってくるお金

入居する時に必要な費用

一人暮らしを始めるときにかかるお金は以下の通りです。

上記の3つを足した目安は、40万~60万円ほどかかります。ちょっと高額でビックリですが、これは、ほとんどの物を買い揃える時にかかる金額です。

最近では、敷金や礼金が不要の物件も増えているので、借りる物件によっては、かなり安く新生活をスタートできることもあります。もちろん、住んでいる地域によってかかる費用が大幅に変わることもあるので、あくまで目安として捉えてくださいね。

1.賃貸契約に必要なお金

一人暮らしを始める場合、多くの人がマンションやアパートなどを借りますよね。賃貸物件の契約には、次のような初期費用がかかってきます。

敷金

退去時の修繕費として家主に預けておくお金
[金額の目安] ・・・ 家賃の0~2ヶ月分

礼金

退去時に戻ってこない家主に対するお礼金
[金額の目安] ・・・ 家賃の0~2ヶ月分

仲介手数料

入居者と家主を仲介する不動産会社に支払うお金
[金額の目安] ・・・ 家賃の0.5~1ヶ月分

火災保険料

入居者全員が必ず加入しないといけない保険
[金額の目安] ・・・ 2年間で1~2万円ほど

保証会社の委託料

連帯保証人に代わり、保証会社を利用した場合に必要になるお金
[金額の目安] ・・・ 家賃の0.5ヶ月分ほど

備品

鍵の交換やクリーニングなどにかかるお金
※物件によっては不要
[金額の目安] ・・・ 1~3万円ほど

前家賃・共益費

入居する月の家賃や共益費
[金額の目安] ・・・ 日割計算

目安としては、家賃の6~7ヶ月分ほどですが、敷金や礼金、仲介手数料がかからない物件も増えているので、賃貸契約時にかかるお金を1ヶ月分の家賃程度まで抑えることも可能です。

2.引っ越し費用

初めて一人暮らしをする時は、家族で引っ越すわけではないので移動させる荷物が少ない特徴がありますし、そのため家族や友人で引っ越し作業をする人も多いものです。

家族や友人で引っ越し作業をする場合の費用

ガソリン代
レンタカー代(軽トラックやミニバン)

移動距離や借りる車の大きさにもよりますが、金額の目安は1~3万円程度ですみます。


一方、引っ越し業者に依頼する場合には、荷物の量や移動距離によって金額が変わりますが、一人暮らしの場合には4~8万円ほどが目安です。

必要な家具の購入費

想像しただけでも楽しくて、何度もインテリアショップに足を運ぶ人も多いハズ。

でも、なんとなくベッドやテレビは必要だと分かっていても、実際に一人暮らしをする時には、最低限どの家具が必要なのでしょうか?

せっかくの新生活で好スタートを切るためにも、購入漏れがあったり無駄な買い物があれば沈んだ気持ちで生活するハメになりますのでどの家具が必要で、いくらお金が必要なのか、注意点も合わせてチェックしてくださいね。

家電や家具選びは早めに計画を立てておいたほうが後々困りませんし、自分が住みたい部屋を決めたら、まずは購入する物をリストアップしてデザインやタイプを検討してくださいね。

1.ベッド・布団

参考価格:10,000円~50,000円

やはり、寝具がなければ快適な眠りにつくことができません。しっかりと寝る場所を確保しておくことで、今後の生活の質にかなりの差が出るので慎重に選んでくださいね。

ベッドを用意する時の注意点

部屋に搬入できるサイズを購入する

家具店で購入して配送・設置をしてもらう時は、住んでいるマンション・アパートの階層、エレベーターの有無によって配送料が変わることがあるので注意してくださいね。

また、大きなベッドの場合はクレーンで窓から入れるケースもあるので、窓・ベランダの大きさも把握しておくと便利ですよ♪

2.テーブル

参考価格:10,000円~30,000円

食事をする時にテーブルが無ければ不便ですし、これがあるだけでガランとした部屋から一気に生活感のある部屋へと生まれ変わります。

テーブルの種類

ローテーブル
ダイニングテーブル

1人暮らしなら大きめのローテーブルがあると便利です。もちろん広い部屋ならダイニングテーブルと両方揃えて、より部屋をオシャレにコーディネートするのもオススメ。

ローテーブルを選ぶ際、座った時に自分の脚が引っ掛からないか高さを確かめてくださいね。

低いローテーブルは、デザイン性が高くオシャレに見えますが、身体が大きい人には使いづらいことがあるのが難点です。また、部屋の広さによっては大きすぎるテーブルも邪魔になるので他の家具とのバランスを見て選んでくださいね。

3.ソファ(椅子)

参考価格

ソファ:15,000円~30,000円
椅子(2脚):10,000円~15,000円

ソファがあればくつろいだりお昼寝をしたりと、部屋が一段と快適な空間となります。

でも、1人用のソファを購入すると人によっては若干窮屈に感じたり、来客があった際に座ってもらう場所に困るので、スペースがあるなら2~3人が座れるタイプがオススメです。

ダイニングテーブルを購入予定なら、椅子は1つだけではなく最低でも2つは用意しておくと安心です。

おすすめのソファ

背が低いローソファ

ローテーブルに背の高いソファだと、食事をする際に不便なことが多いのでローテーブルの高さに合わせたローソファが人気です。

また、こたつ机を使っている人にも調度いい高さになることが多いので、購入する前に使い心地を確かめてから選んでくださいね。

4.テレビ台

参考価格:5,000円~15,000円

テレビを設置するなら必要となってくるのがテレビ台で、テレビの大きさを決めてから、台を選んだほうが失敗することがありません。

おすすめのテレビ台

収納がある背低タイプ

台を選ぶ時は、レコーダーやゲーム機、スピーカーなどの周辺機器を置くスペースも一緒に考えながら選んでくださいね。

テレビの大きさにもよりますが、背の高い台を買うとどうしても圧迫感が出て部屋が狭く感じるので、なるべくなら背の低いタイプを選ぶといいでしょう。

5.食器棚

参考価格:30,000円~40,000円

借りる物件に食器棚が設置されていなければ、購入する必要があります。食器が少ししか無かったとしても、用意しておいたほうが衛生的で収納にも便利ですよ。

食器棚を選ぶ時の注意点

背が高いので、入口のサイズを測っておく

食器棚もベッドと同様に、部屋に運び込めないケースがよくありますので、事前にドアや窓、廊下の幅を測っておくとスムーズに運び込めます。

また、キッチンは乾物や缶詰など意外と小物が増えやすい場所でもありますし、炊飯器やレンジなどの置き場所も必要です。スッキリとしたスペースにするためにも、自分がキッチンに立っているイメージをして必要な大きさを決めると良いですよ♪

6.カーペット

参考価格:10,000円~15,000円

シンプルな部屋でもカーペットを敷くだけで部屋の印象がガラッと変わります。自分の部屋を理想の空間にするためにも、ぜひゲットしておきたいアイテムです。

カーペットを選ぶ時のポイント

置きたい部屋の大きさを調べてから購入する

まずは、部屋全体に敷きたいのか、一部だけに敷きたいのかを決めて、部屋の大きさも調べてから購入しないと失敗の原因となります。

部屋の寸法を測る時は、メジャーがナナメにならないように気をつけて測ってくださいね。

7.カーテン

参考価格:1枚 5,000円~20,000円

外からの目隠しやプライバシー保護としてとても大切な役割をしてくれるのがカーテンで、簡単に模様替えが出来ますし、部屋の雰囲気を自分好みに演出してくれる大事な存在です。

カーテンを購入する時のポイント

取り付けるレールの長さを測る

また、意外と忘れやすいのが小窓ですが、カーテンレールがついていない場合があります。

カーテンレールを設置する時には、釘を使うので大家さんへの相談を必ずしてくださいね。トラブルの元ですので、間違っても勝手に穴を開けないように注意をしてください。

毎月必要になるお金

一人暮らしを始めると、毎月どのくらいの生活費が必要になってくるのでしょうか?平均的な生活出費を見ていきましょう。

1.家賃

家賃は、住んでいる地域により大きく異なり、一人暮らしの家賃の全国平均は55,000円ですが、首都圏では65,000円、地方では30,000円以下の物件もありますよね。

ひとつの目安として、家賃は、手取り収入の3分の1以下に抑えるのが基本です。(150,000円なら45,000円)

ただし、家賃の価格帯によっては、入居審査でNGが出ることもあるので、できれば収入の4分の1程度の抑えておくと、生活を維持する上でも安心です。

2.食費

食費は、自炊するかしないかによって金額が大きく異なります

料理が好きで食材の使い方を工夫できる人は、食費を2万円以下に抑えることも可能です。

また、食材にもこだわって「高級なものを食べたい人」と「安くても十分だと思う人」では、金額に大きな差が出てきます。少しでも安く抑えたい場合には、安い食材で自炊がオススメ!

ただし、これだけに注意!

3食しっかり食べる
栄養のバランスを考える

どんなに食費を抑えたくても、栄養失調で倒れていては元も子もありませんので、不足しがちな野菜も十分に摂取し栄養バランスのとれた食事を心がけてくださいね。

3.水道光熱費

水道、電気、ガス代は、ライフスタイルによって大きな違いがありますが、一般的な生活をする場合の目安は毎月8,000円~12,000円ほどです。

水道

[金額の目安] ・・・ 3,000円ほど
[注意点] ・・・ 長時間のシャワーや湯船に浸かる人は高くなりがち

電気

[金額の目安] ・・・ 春・秋:3,000円、夏・冬:7,000円
[注意点] ・・・ エアコンの消費電力によって大きく異なる

ガス

[金額の目安] ・・・ 都市ガス:2,000円、LPガス:5,000円
[注意点] ・・・ LPガスの場合、冬場は1万円を超えることもある

4.通信費

自宅でパソコンなどを使う場合、スマホや携帯の料金以外にも通信費が必要になります。

モバイルルーターを考えている場合、自宅の電波状況によっては、思うような通信速度が得られないこともあるので、対応エリアをしっかり確認しておくと安心です。

また、自宅でのインターネット利用頻度が少ない場合は、スマホのテザリング機能を活用するのもオススメ!インターネット回線は毎月の利用状況に合わせて選んでくださいね。

5.日用品・その他

実は、思っている以上にお金がかかるのが毎日のように使う消耗品で、使っている物にもよりますが、一般的には3,000円~5,000円ほどかかります。

主な日用品

・洗剤類(洗濯洗剤、掃除用洗剤など)
・バス用品(ボディソープ、シャンプー、トリートメントなど)
・洗面用品(洗顔石鹸、歯磨き粉など)
・トイレットペーパー
・キッチン用品(ラップ、台所用洗剤、スポンジなど)

他にも、交際費や趣味、習い事、保険料などがかかることもあるので、遊びに行くことが多ければ多いほどお金がかかってきます。

6.車の維持費

車を持っている場合には、車の維持費がかかりますが、住んでいる地域や使い方によって、大幅に金額が異なります。通勤に使わなくても持っているだけで毎月1万円以上の維持費が必要です。

駐車場代

[金額の目安] ・・・ 5,000~8,000円ほど
[注意点] ・・・ 都市部に行くほど高くなる

ガソリン代

[金額の目安] ・・・ 数千円~数万円
[注意点] ・・・ 使い方や1L当たりの値段により大きく異なる

任意保険

[金額の目安] ・・・ 3,000~5,000円ほど
[注意点] ・・・ 免許の種類や保険内容により異なる

この他に「洗車」「オイル交換」「タイヤ代」など、不定期に必要になるお金や、年に1度の自動車税、2年に1度の車検などにお金がかかります。

退去するときに必要なお金と戻ってくるお金

一人暮らしを始めても、何らかの理由によって物件を出て行くことってありますよね。

でも実は、賃貸物件でもっともトラブルに発展しやすいのが退去時で、賃貸物件は原状回復をした状態で退去することが義務になっていますが、この認識のズレがトラブルに繋がりやすいんです。

トラブルを未然に防ぐためにも「退去するときに必要なお金」と「戻ってくるお金」の正しい知識を身につけておきましょう。

1.修繕費

原状回復とは、入居したときの状態に戻すことを言いますが、建物はどれだけ大切に住んでいても、時間の流れとともに劣化したり、普通に使用する中で傷んだりします。

この部分に関しては、原状回復義務の範囲に入らない可能性があります。

借主側が負担する修繕費

・釘穴やネジ穴
・注意することで防げた傷
・掃除で取り除けないほどのヤニ汚れ
・ペットがつけた壁や柱、床などの傷
・掃除や手入れをしなかったことにより生じた汚損
・適切に対処しなかったことが原因で出来たシミやカビ

仮に見た目が同じ傷でも、家主と借主のどちらが修繕費を負担するのかは、傷ができた原因によって変わってきます。

賃貸契約をするときに、原状回復についての説明もされるので、退去するときのトラブルを防ぐためにも、しっかりと説明を聞き、納得の上で契約を進めると良いでしょう。

2.敷金について

敷金は、次のふたつの事態に備えた保証金のようなものです。

入居時に敷金を支払っている場合には、未払いの家賃や退去時の修繕費に充当します。


敷金は、家賃の1~3ヶ月分が一般的ですが、家賃の滞納がなく、故意や過失による修繕も必要ない場合には、支払った敷金の大半は指定口座に返金されます。

ただし、たとえ敷金を払っていても、家賃の滞納がある場合や故意や過失による損傷が大きく敷金以上の修繕費がかかる場合には、不足分を請求されることをお忘れなく。

一方、最近増えている敷金ゼロの物件では、一人暮らしを始める時の初期費用が安くすみますが、退去時に借主が負担する修繕費があった場合、まるまる請求されますので注意してくださいね。

しっかりと計画を立てる所からスタート

一人暮らしにかかる一般的な金額をまとめましたが、良い物を選べば選ぶほど、趣味が多ければ多いほど必要になるお金がどんどん膨らんでいきます。

最低限、3つの費用を十分に確保すれば健康的な生活をしていけますが、毎月ギリギリの生活になりがちで、冠婚葬祭や部屋の修繕など、急にまとまったお金が必要になることもありますので、万が一に備えて毎月少しずつでも貯金をしておけば安心ですね。


一人暮らしをする時には、収入とのバランスを考えた生活を送ることが大事です。

など、自分のライフスタイルに合わせた節約の工夫をして、上手にやりくりしながら一人暮らしを楽しんでくださいね。