角質培養でターンオーバーを急がせない?!
最近、注目を浴びているスキンケアが「角質培養」です。
角質を培養するということは、一体どういうことなのでしょう?
肌のターンオーバーのしくみ
私たちの皮膚は、表皮によって表面を覆われています。
表皮は、下から順に「基底層」「有棘(ゆうきょく)層」「顆粒(かりゅう)層」「角質層」に分けられます。
その表皮では、古くなった角質が角片(アカ)としてはがれ落ちる「角化」を繰り返しています。
肌のターンオーバーとは、角化によって古くなった細胞が除かれて、新しい細胞と入れ替わる新陳代謝。一般的に、4週間(28日)周期で行われるといわれています。
「角化」のサイクル
- 基底層で、角質化細胞が細胞分裂によって生まれます。
- 角質化細胞は、2週間かけて徐々に有棘層→顆粒層と押し上げられます。
- 角質層に達した角質化細胞は、2週間とどまった後で、垢となってはがれ落ちます。
角質培養ってどんなスキンケア?
角質培養というと、“角質を育てて増殖させる”みたいなケアをイメージされるかもしれませんが、そんな面倒なことではありません。
逆に「特別なケアをしないスキンケア」というのが、角質培養の考え方なのです。
肌は、マッサージや化粧品などのスキンケアによってターンオーバーを促されると、どんどん角化を急かされた状態に。
そうすると、正常に角化が行われずに、角質層のキメが崩れたり、肌の潤いが逃げやすくなってしまいます。
そこで、自然のサイクルでの肌のターンオーバーのために、できるだけ何もしない「角質培養」というスキンケアが注目されるようになったのです。
角質培養の9ヶ条!
できるだけ何もしないというのは、やってみると案外難しいものです。
角質培養では、クレンジング・洗顔・スキンケアの際、「こすらず」「やさしく」が重要になります。
1-クレンジング編
■ 肌への負担が大きいオイルタイプやシートタイプのメイク落としの使用を避ける
■ ミルクやクリームタイプのメイク落としをたっぷり使う
■ 肌をこすらないよう、やさしくメイクに馴染ませる
2-洗顔編
■ 洗顔料の泡立ちを良くするために、洗顔の前に手を洗っておく
■ 洗顔料の泡をやさしく顏になじませ、こすらないように洗い流す
■ ゴシゴシこすらず、やさしくタオルで水分を吸い取る
3-スキンケア編
■ 行き過ぎたお手入れはしない
■ 保湿のための基礎化粧品を選ぶ
■ クリームや乳液を塗る際はこすらず、やさしく肌になじませる