洗濯の仕方・いまさら聞けない洗濯機を使った正しい洗い方
洗濯の仕方は、カンタンなようで意外と難しいもの。放り込むだけなら誰にでも出来ますが、汚れをしっかりと落として、衣類を長持ちさせるためには正しい洗濯のやり方を知っておくことが大切です。
洗濯機を使った正しい洗濯の仕方
最近では、ボタンひとつでカンタンに洗濯が出来る全自動洗濯機が主流ですが、実家暮らしで洗濯を任せている時や、初めての一人暮らしで洗濯の仕方が分からない時って困りますよね。
友達に『洗濯の仕方ってどうするの?』と、聞きにくいもので見よう見まねでやってみて服が傷んだなどの経験をした人も多いのではないでしょうか。
自己流の洗い方は「汚れが完全に落ちない」「デリケートな衣類が縮む」「色落ちや色移り」を引き起こしたり、ニオイの元になることもあるのです。
洗濯機を使った家事は、ちょっとしたコツやポイントや正しい手順を踏むことでトラブルなく進めることが出来ますよ。
お気に入りの服や普段使うシャツなどをキレイに洗うためには、基本を知っておくことが大切ですので、洗濯機を使った正しい洗濯の仕方を紹介します。
1.洗濯表示をタグで確認する
洗濯機に入れればどんなものでも洗えますが、繊維素材によっては、縮んだり、毛倒れを起こしたりなどして、生地を傷めるので、実際にはどんな繊維素材でも洗濯機で洗えるわけではありません。
衣類には、綿やポリエステル、ウール、レーヨンなどさまざまな繊維がありますよね。これらは、繊維ごとに「洗濯機で洗えるもの」「手洗いが適しているもの」「洗えないもの」に仕分する必要があるのです。
洗濯機で洗える繊維素材
・綿
・麻
・ナイロン
・ポリエステル
洗濯機で洗う場合に注意したい繊維素材
・ウール
・シルク
・カシミア
・テンセル
・レーヨン
・キュプラ
これ以外の繊維素材は基本的に水洗いできません。でも、衣類を見ただけで使われている繊維素材を判断するのは難しいですよね。そこで活用するのが洗濯表示で、衣類の内側についているタグに記載されています。
洗濯表示は、生地に合った洗濯方法を表示するもので、上から順に次のことが記載されています。
- 洗濯マーク(注1)
- 使用している繊維
- 取り扱う上での注意点
- 表示者名
洗濯機で洗えるマーク
・洗濯機マーク
洗濯機を使って洗濯できる
・手洗いマーク
手洗いできる
・ドライマーク
ドライクリーニングできる
ただし、手洗い表示やドライ表示があるものを洗濯機で洗う場合には、注意が必要です!
洗濯機マークと手洗いマークの上に「×」が記載されているものは、洗濯機で洗うことはできないので気をつけてくださいね。
2.白いものと色柄ものを分ける
白い服と色柄ものを一緒に洗うと白い服へ色移りすることがあり、特にジーンズなどの色が濃いものを初めて洗う時には要注意です!
面倒でも「色柄もの」と「白いもの」は分けて洗うようにしてくださいね。
また、汚れがひどいものを一緒に洗うと、色移りと同じように汚れがほかの衣類に移ることがあるので、汚れがひどいものは単独で洗うか、手洗いで事前に汚れを落としてから洗濯機で洗うと汚れ移りも発生しにくいのです。
3.洗剤と柔軟剤を入れ過ぎない
洗剤は、たくさん入れると汚れがよく落ちるイメージを持っていませんか?実は、洗剤をたくさん入れたからといって洗浄力がアップすることはありません。
コースで洗い終わったあとに洗剤が残り、かえって衣類を傷めることに繋がるので洗剤の入れ過ぎはNGです!
洗剤の適量は、種類によって異なるのでパッケージに記載されている説明をよく読んで適切な量を入れましょう。
柔軟剤の中には、洗い上がりの服にいい香りをつけてくれるものもあり「たくさん入れるともっと香りがたつ」イメージから、適量よりも多く入れていませんか?
本来の効果は、洗ったものをふんわりと仕上げたり、静電気や毛玉、毛羽立ちを防ぐためのものなので、入れ過ぎると吸水性が失われたり、肌触りが悪くなる、黒ずみを誘発する、次回の洗濯から汚れが落ちにくくなることがあるので、必ずパッケージに記載されている使用量を守ってくださいね。
4.洗剤と柔軟剤は決められた投入口に入れる
洗剤を投入したあと、すぐに柔軟剤を水の中に入れていませんか?洗剤は水の中でマイナスの電気を、柔軟剤はプラスの電気を帯びているため、混ざり合うとお互いを打ち消し合ってどちらの効果も失われるのです。
全自動洗濯機の種類にもよりますが「粉末洗剤」「液体洗剤」「柔軟剤」の投入口が分かれていることが多く、柔軟剤の投入口がない場合はすすぎの水がキレイになってからフタを開けて投入してくださいね。
5.洗濯物を詰め込みすぎない
一人暮らしをしている時って、毎日洗うのがもったいないくらい洗濯物が少なく、週末にまとめて洗う人も多いのではないでしょうか。
すると今度は洗濯物の量が多くなり、何度も分けて洗うと水道代がかかるため、節約のために洗濯機へ詰め込んで洗うと汚れが十分に落ちなくなるだけではなく、洗濯物同士がからまり、生地を傷める原因になるので1度に洗う容量を守ってくださいね。
1度に洗える容量の確認方法
洗濯機に表記されている○○kgを確かめる
5kgの洗濯機の場合は1度に5kg分の衣類やタオルを洗えますが、キレイに傷ませないために洗うために、洗濯機の最大容量よりも少し少な目の量を入れることが基本です。
縦型洗濯機の場合、繊維がこすれ合うことで汚れを落としているので洗濯物の量が少なすぎても汚れが十分に落ちないので、洗濯槽の7分目を目安に入れると良いでしょう。
6.洗濯コースは繊維や状態に合わせる
種類にもよりますが、いくつかのコースを選択できるものもあり、どんな繊維でも同じ洗い方をしていては生地を傷めることがあるのでNGです!
洗濯コースを使い分けるコツ
・標準コース
綿やナイロンなど洗濯機で洗えるもの
・手洗い(ドライ)コース
手洗い表示されているものやデリケートな衣類など中性洗剤を使うとGood!
※ドライ表示があっても洗濯機や手洗いがNGと表記されているものは、洗濯機で洗うことはできません。
・毛布(大物洗い)コース
毛布やタオルケットなど大きなものを洗うとき
・スピードコース
汚れが少ないものを急いで洗いたいとき
繊維に合わせたコースを選ぶことが衣類を長持ちさせるコツなのです。
7.デリケートな衣類はネットに入れて洗う
ニットやブラウス、下着などのデリケートな衣類は、洗濯ネットを活用することで、型崩れや毛羽立ちを防ぐことができます。洗濯ネットにはいくつかの種類があるので、目的に合わせて選んでくださいね。
洗濯ネットの種類と活用法
・目が細かいネット
糸くずの付着や毛羽立ちを防ぎたい衣類
フリースやコーデュロイなどの起毛素材
スパンコールやホックなどがついているもの
ストッキング
・目が粗いネット
洗濯ジワや型崩れを防ぎたい衣類
ワイシャツやブラウス、ニットなど
・下着用ネット
ワイヤーやカップの変形防止
・大物洗い用ネット
毛布やタオルケットなど
洗濯ネットに入れるときには、次の点に注意しましょう。
- 洗濯物をネットに詰め過ぎない
- 色が濃いものや起毛素材、装飾があるものは裏返す
- フックやファスナー、ボタンがついているものは、しっかり閉める
- 汚れている面が外側にくるようにネットの大きさに合わせてたたむ
8.頑固な汚れは、お湯を使う
水温が高ければ高いほど洗剤が溶けやすく、強力な洗浄力を発揮できるので、汚れがひどいものを洗濯する場合には、入浴直後のお風呂の残り湯を使うのが効果的です!
ただし、すすぎのときにもお風呂の残り湯を使うとニオイの元になるので、すすぎをするときには、水道から出る水を使いましょう。
普通の洗濯では落ちない黄ばみや泥汚れなどの頑固な汚れは、洗剤を溶かした60度以上の熱めのお湯に10~30分ほど漬け置きして、揉み洗いをしてから洗濯機でいつもの洗濯をすると汚れが落ちやすいですよ♪
洗濯機に入れる前にポケットの中を要チェック
全自動洗濯機は、洗濯物を入れて、所定の投入口に洗剤と柔軟剤を投入するだけで簡単に洗濯出来ますが、ただ闇雲に洗濯物を入れれば良いわけではありません。
衣類の繊維素材によっては、洗濯機で洗濯できないものもあるので、洗濯機に入れる前に、洗濯表示を確認して、適切なコースを選びましょう。
洗濯機に入れるときに、注意したいのがポケットの中身。ティッシュやレシート、ペンなどが入っていると、正しい方法で洗濯しても新たに汚れが付着したり、生地が傷んだりするので、ポケットの中身を確認する習慣をつけることをおすすめします。
正しい洗濯の仕方を覚えておくと、洗濯機を壊して買い替える、お気に入りのアイテムを台無しにするなどのトラブルもなくなりますし、1つの衣類を長く着ることが出来るので節約にもつながりますよ♪
参考文献