食費の節約に役立つ食材
「無駄遣いしすぎた」「貯金をしたい」など、節約に踏み切る理由は人それぞれですが、出費を省けるものを考えたときに、真っ先に思いつきものと言えば「食費」です。
水道光熱費を削るよりも手っ取り早く節約できるので、食事の回数や量を減らして食費を切り詰めようとする人もいますが、いくら節約のためとは言え、身体に負担をかける節約を続けて健康を損ねてしまっては元も子もありません。
今回は、アレンジの応用が効いて料理の幅が広がったり、上手に冷蔵や冷凍保存をして倹約生活に大活躍する便利な節約食材をストックのコツや料理例などと併せて紹介します。
もやし
節約食材の定番中の定番ですが、食費の節約の強い味方と言えば「もやし」です。もやしは、1袋わずか数十円で手に入るのにボリューム満点!
食費の節約に大活躍するのはもちろん、室内で人工栽培されているので、1年をとおして価格が大きく変動することがない点も食費を抑えたい人におすすめしたいポイントのひとつ。
さらに、炒める、蒸す、焼く、茹でるなど、幅広い調理法に対応できるので、さまざまな料理に活用できます。
もやしの調理例
- ナムル
- サラダ
- 味噌汁やスープの具
- 豚キムチ
もやしのカロリーは一袋(243g)で約34㎉(注1)とダイエット中の「かさまし食材」としても人気ですが、鮮度が失われやすく日持ちしない食材なので、買った当日や翌日には食べ切ることを心がけ、必ず、加熱して食べましょう。
食べ切れない場合は、冷凍保存しておくと安心です。
もやしの冷凍保存方法
- 買ってきたら袋のまま冷凍する
- 水洗いした場合は、水気を取ってから保存バッグ等に入れて冷凍する
もやしは解凍せずに、凍ったまま調理できるので食費と共に時間も節約できる優秀食材なのです!
たまご
特売になると1パック100円以下で購入できることもある卵は、ほかの食材に比べて安く手に入る、家計に優しい食材です。
卵かけご飯など生で食べるのはもちろん、焼く、茹でる、炒めるなど、さまざまな調理法に適している食材なのでメニューのバリエーションも豊富!
卵は、朝食、昼食、夕食などの料理のほか、お菓子づくりにも使える節約食材の代表格です。
たまごの調理例
- 卵焼き
- 目玉焼き
- オムレツ
- オムライス
- スープの具
- 茶碗蒸し
- サンドイッチの具
- 卵とじ
- プリン
豆腐
ダイエットフードとして活用されることも多い豆腐は、特売になると一丁数十円で購入できます!通常でも一丁100円前後と一年をとおして価格が安定しているので、節約食材として豆腐料理を献立に取り入れることをおすすめします。
そのまま冷や奴にしても美味しく食べられる豆腐ですが、蒸す、焼く、揚げるなどの調理法に適しているので、アレンジの幅が広いのもおすすめポイント!
お肉や野菜との相性も良くて様々な用途に使えるので、節約食材として冷蔵庫にストックしておくと便利です。
豆腐の調理例
- 冷奴
- 湯豆腐
- 豆腐ハンバーグ
- 和え物
- サラダ
- 味噌汁・スープの具
こんにゃく
食物繊維が豊富で低カロリーのこんにゃくは、安くてボリュームのある節約料理を作りたいときにピッタリの食材です。
煮る、和える、炒めるといった調理法に向いているので、さまざまなレシピに活用できます。
でも、こんにゃく独特のアクのニオイが気になる、味がしみ込みにくいなど、調理するうえでのデメリットがあります。
こんにゃくの水分をできるだけ抜いてから調理することで、味やニオイの悩みを解決できるので、メニューに合わせた下ごしらえをしてから使いましょう。
こんにゃくの下ごしらえ
- おでんやすき焼き
⇒沸騰したお湯で3~5分湯がく - 味噌漬け・煮物・汁物
⇒塩を振ってから麺棒で軽くたたく - 和えもの・炒めもの・煮物
⇒中火で炒る
こんにゃくの調理例
- おでん
- すき焼き
- サラダ
- 煮物
- 味噌汁・スープの具
- 麺類の代わりに
- ゼリー
豚のこま切れ肉・鶏ムネ肉
食費を節約したいときに活躍するお肉が、豚のこま切れと鶏の胸肉です。どちらも100gあたり数十円から100円前後で購入できるうえ、特売になりやすいお肉なので、安いときにまとめ買いして、1回分ごとに分けて冷凍保存しておくことをオススメします。
焼く、炒める、揚げる、蒸すなど、幅広い調理に適しているだけでなく、ボリュームアップ料理にも使えます。
ただし、鶏ムネ肉は水分が多くて脂肪が少なくパサつきやすい食材なので、水分を逃さず美味しく食べるために、調理時に以下の工夫をしましょう。
肉を柔らかく調理するコツ
- 酒と砂糖をもみ込んでおく
- 火にかける前に常温に戻しておく
- 長時間加熱しない
豚のこま切れ肉や鶏ムネ肉の調理例
- 生姜焼き
- 豚キムチ
- ひと口とんかつ
- 唐揚げ
- チキンカツ
- 蒸し鶏
納豆
独特のニオイや粘りを苦手とする人もいますが、和食の定番「納豆」も節約食材のひとつです。
年間とおしてほとんど価格が変動することがなく、3パック100円前後で購入できるうえ、特売になることも多いので食費を切り詰めたいときの節約食材にピッタリ!
そのまま食べたり、ネギなどの薬味と一緒に食べたりしても良いのですが、うどんやサラダなどのトッピングや和え物にするのもおすすめです。
納豆の調理例
- キムチ納豆
- 納豆トースト
- 味噌汁の具
- サラダや麺類のトッピング
人参・玉ねぎ・じゃがいも
多くのレシピで使われることが多い「にんじん、たまねぎ、じゃがいも」も、食費を節約したい人の強い味方です。
この3つの食材があれば、カレーやシチューや肉じゃが等、おいしくてボリュームのある煮込み料理が作れます。
また、煮る、蒸す、炒めるなど、さまざまな調理法に適している食材なので、冷蔵庫の残り野菜や余った肉類をプラスするだけで、簡単にメニューのバリエーションを増やせます。
冷暗所で保管すれば日持ちしやすいのもおすすめポイント!特売になることも多いので、安いときにまとめ買いしておきましょう。
人参・玉ねぎ・じゃがいもの調理例
- カレー
- シチュー
- 肉じゃが
- ポトフ
- ポテトサラダ
- コロッケ
- 味噌汁・スープの具
おから
どのスーパーでも数十円から100円ほどで手に入る「おから」も食費節約の強い味方です。
豆腐をつくる過程で出る搾りカスなので栄養価が低そうなイメージを持たれますが、100g(1カップ)あたり、たんぱく質が約6.1g、食物繊維が約11.5g含まれ、ボリュームの割にカロリーは約111㎉と低めで、美容や健康を意識する人にもオススメの節約食材です。(注2)
おからはサラダや卯の花などの料理にそのまま使うこともできますが、ひき肉のカサ増しにも使えるので、節約中に思う存分お肉を食べたくなったときにもオススメ!お惣菜のほか、お菓子づくりにも適している食材です。
おからの調理例
- 卯の花
- サラダ
- つくね
- ハンバーグ
- ひき肉料理のカサ増し
- クッキー
- ケーキ
栄養や無駄をださない買い方も大事
食費を節約しようとすると、つい安い食材に頼ったり、食事の量を減らしたりすることがあります。
確かに、食費を減らすことはできますが、節約することばかりに気を取られると、栄養バランスが乱れて健康を損ねてしまいかねません。
安価に購入できる食材は食費の節約にひと役買ってくれますが、ひとつの食材ばかり使い続けるのではなく栄養バランスにも目を向け、さまざまな食材を献立に取り入れることを心掛けましょう。
また、食費を節約するために強く意識したいのは、買ったものを無駄にしないことです。節約できる安い食材を購入しても、腐らせたり、長期保存をして風味を損ねてしまい廃棄することになっては元も子もないので、上手に保存したり、食べ切れる量だけを買うなどの工夫をすることもお忘れなく。