アーチーズ国立公園・アメリカでド肝級の冒険ルート歩いてきた
アメリカ国立公園のひとつ「アーチーズ国立公園」の魅力を絶景画像と共に旅レポします。有名なデリケートアーチの下での記念撮影やアドベンチャーになりきれるダブルオーアーチまでの道のりを楽しんで来ました!
大自然に驚愕する!モアブのアーチーズ国立公園
こんにちは。旅ライターのTy(タイ)です。
今回はアメリカ合衆国ユタ州モアブにあるアーチーズ国立公園の「デリケートアーチとデビルズガーデン」2箇所を重点的に、以下の有名スポットを紹介します。
アーチーズ国立公園の地図と有名スポット
有名スポット一覧
ちなみに、この写真は後で紹介するプリミティブトレイルからの1枚。
最後の方におまけとしてアーチーズ国立公園近くにある癒しとスリル満点のスポットも紹介するので、まあ気長に読んでください。
アーチーズ国立公園への行き方は?
パッと思い浮かべることができる人はあまり居ないと思うので、まず、ユタ州がアメリカのどこにあるのかを簡単に説明したいと思います。2002年の冬季オリンピックが開催されたソルトレイクシティと言った方が分かりやすいかもしれないですね。全米でユタといえば国立公園やスキーが有名です。
日本からソルトレイクまでは、ロス経由で15時間~16時間でロッキー山脈の近くです。
今回ご紹介するモアブまではソルトレイクシティ国際空港から車で約4時間かかります。
レンタカーやツアーで行くのがオススメですが、ソルトレイク市内発の有料でシャトルバスを利用してモアブまで行くことも可能です。私は当時ソルトレイクシティーに住んでいたので、車で南に約3時間30分。夕方出発したので辺りは真っ暗で何も見えませんでした。
ソルトレイクシティ国際空港からモアブまでのアクセス
モアブの街は意外と賑やかでオシャレ!
モアブはアウトドア好きや観光客で賑わう街で、主にキャンプ場やホテルが多いのです。砂漠の真ん中にありますが、観光地なので街のメインストリートには何件かオシャレなカフェがあったりもします。
ちなみに、こちらは”朝食が美味しいカフェ「Love Muffin Cafe」”で、結構、雰囲気が良くて値段も食事は6ドル〜8ドルぐらい、コーヒーを追加して10〜12ドルと、お手頃です。
広大なアーチーズ国立公園では奇岩探しを楽しみ進む
アーチーズ国立公園へ入るには入館料が要りますが、車1台につき25ドル。
パスは1週間有効で、しかも何人乗っていてもOKなので案外安い。
自転車や歩きで行かれる方は1人10ドルですが、公園と言っても面積309平方キロメートルあり、そんな歩いて行けるような距離ではないです。日本の感覚で公園に行くとえらいことになります。(現地には自転車で入っていく人が結構いてビックリしました。)
私が行った時期は夏だったので、昼間かなり暑かったです。水は500mlのペットボトル2本を持って行ったんですが、全然足りず、最後は喉がカラカラになってかなりきつかったです。水は予備も入れてペットボトル3本持っていくことオススメします。
冬の昼間は日本の秋ぐらいの気温で夜は0度以下になることもあり、砂漠は気温の浮き沈みが激しいので寒さ対策をしっかりしていく必要があると思います。
車内から壮大な大地の風景が広がっており、みんなゆっくりアーチーズ国立公園からの景観を鑑賞しながら回って行く感じです。大地の雄大さに感動しつつ、目のまえの風景にめっちゃ冒険心がそそられます。映画インディージョーンズの撮影現場にもなったこともあるそうです。
その他、アーチーズ国立公園では、”人や動物っぽい形の岩や崖を探して写真に撮るのも楽しみ方”のひとつ。
次の画像の岩をご覧ください。アナタの目には何が見えますか?じっくり目をこらすと「岩の上でうつ伏せになり目を瞑って眠っている犬」らしき姿が見えないでしょうか?私は砂漠のど真ん中で、ほんわかしたこの岩を発見したとき思わず笑ってしまいました。
<めっちゃ落ちそうやけど迫力満点のバランスロック>
アーチーズ国立公園入り口から、車を進めて一番最初に辿り着いたメジャーなポイント。
高さ約40メートルぐらいある大迫力の巨大な岩は圧巻です。現地では下から見上げていたので、それ程、気になりませんでしたが改めて写真で見ると思ったより上の岩が落ちそうで怖い…(笑)
他にも行きたいスポットがあったので、今回は軽く周りを歩いて次のポイントに向かったのですが、戻った後に乗り込んだ車の中が強烈に暑い…。夏場は40度を超えるので、もう少し暑さ対策をしておけばと良かったと後悔しましたね。
ユタのシンボル!デリケートアーチへの道のりは心臓破りの坂なのだ
じゃん!モアブのアーチーズ国立公園に訪れる観光客に一番人気がある「デリケートアーチ」。この形は車のナンバープレートにも採用されていて、ユタ州のシンボルになっています。大阪で言う大阪城的な存在です。
デリケートアーチまでは、ハイキングコースを歩いて行きます。公園内の看板に書かれている推定時間は片道1時間30分ですが、実際はそんなにかからないと思います。普通にちょっと休憩して歩いて40分〜1時間ぐらい。全長は約2.4キロなので意外と短く感じるかもしれませんが、結構、ひたすら山を登る感じなので普段から山登りや運動する習慣がない方には体力的にキツイかもしれません。
登っても、登っても終わらないのではないかと思うくらい坂道が遠くまで続きます…。
ほとんど岩壁を歩いている感覚です。一緒に旅行していた友達や私の奥さんが徐々に無言になってきて、最後の方は苦行しているみたいな雰囲気に包まれていました(笑)
どんなルートを辿るのか、参考までに頂上からの景色をご覧ください。奥にある細い道を辿った先が、私たちが日ごろの行いを改め修行するために歩いてきた(笑)このハイキングコースのスタート地点です。
『よっしゃー!もうすぐ到着地点だ』と思いきや、まだ先にはクネクネとした細い通りがあってガックシ…、の連続。しかも、横は断崖絶壁でガードレールなどもなく、まあまあスリルがあって楽しいような怖いような。
行きはキツい坂道を登るのが精一杯で写真を撮る気力もなかったので、帰り道にパチッと友人を撮った写真です。(Tシャツも汗だらけでクッタクタな雰囲気満点でございましょ?)
もうそろそろ体力的に限界が近づいてきたと思い始めた時、やっと着きました。40分ずっと坂を登り続けた甲斐がありまして、周り一辺がスゴイ風景!まさに絶景!あんだけあった疲れが一気に吹っ飛びました。
地平線に沈んでいく太陽がとても幻想的で大地の雄大な風景と合わさって不思議な感じでした。
この辺りにはゆっくり座れる場所もあるので、地平線に夕日が沈むところをゆっくり眺めるなんてことも出来ます。
観光客で賑わう砂漠のど真ん中では、英語、スペイン語、フランス語、中国語など色んな国の言語が飛び交っていて国際色豊かな感じです。ちなみに僕が行った時は、結構、日本の方も観光していて、当時、日本語をほとんど話す機会がなかったので、かなり新鮮で懐かしかったです。
やっと到着!アーチリングの下で記念撮影
アーチリングは人気の撮影スポットですが、そんなに人も居なかったのですぐに撮れました。リングの下(右側)に筆者が写っているんですが、私の身長は180cm。アーチがどれだけ大きいかが、お分かり頂けますね?自然が年月をかけて作ったものの素晴らしさを肌で実感しました。アーチーズ国立公園にはアーチリングを観に行くだけでも価値があります。
帰り道に遠くをみると、雲から降り注ぐとても神秘的光が現われました!あぁ、こんな景色を観られるなんて感動ものです!
偶然、下山途中に野生のウサギに遭遇して、ちょっと戯れる。昼間は暑いので砂漠の生き物は夜に活動するタイプが多いのだという事実を道の駅的な博物館で知りました。
アーチーズ国立公園には他にもたくさん訪れるスポットがあります。
「悪魔」でも、そんなに怖くないデビルズガーデン
ここが私のイチオシ!公園の一番奥のほうにあるのが「デビルズガーデン」というハイキングコースです。デビルズガーデンとは、直訳して悪魔の庭なんですが、まあそこまで怖い場所ではないです。ただ、ここのコースは長いので敬遠されがちなんですが、あちこちで絶景が観られる結構な穴場スポット。
普通に定められているルートに従って30分ほど歩くと、次の写真に写っている「ランドスケープアーチ」に辿り着きます。直径88.4mあり、めっちゃ長い自然界の産物です。
まさに冒険気分を味わえる!プリミティブトレイル
この辺りで引き返すのもアリですが、ここから「プリミティブトレイル」という「ダブルオーアーチ」へ向かうハイキングコースがあります。私は結構、軽いノリで挑戦したのですが、後悔する羽目になりました…。
道に積み木みたいに置かれた石を目印にして辿っていれば最終的な目的地に着く、という、結構アバウトで原始的な方法でルートを進みます。
地図もかなり適当な感じでホントにちゃんと遭難せずに到着できるのか心配になりましたが、冒険に来たノリでいたので楽しかったです。しかし、歩くこと30分、依然として同じ風景が続き、砂漠の真ん中で辺りには目的地らしき物が何もない…。さすがに不安になってきた…。
と…、引き返せば良かったと後悔していた矢先、ようやく岩が現れる。これで困難な道のりに挑戦した意欲と苦労が報われると思ったものの、あらら?またまた周りに道らしきものがない!
岩の上に人が歩いた跡があり、まさかと思いながら足を踏み入れてみると意外と地面は滑らずに歩きやすい。しっかりとしたハイキングシューズを履いていれば安心。サバイバル感満点ですが、女性でも普通に歩けます。
ちなみ、この先はこんな感じの所を歩いていきます。もはや岩のジャングルです。
ただ景色が良いので、体力的なしんどさよりも清々しい気分が強かったです。でも、足を滑らせると横は断崖絶壁なんでちょっと怖かったです。
そして、皆さん。砂漠で水を発見したら『オアシスだ』っと嬉しくなって駆け寄っちゃかも知れませんが…、飲み水ではないので決して飲まないで下さいね。
ちなみに前日に大雨が降ると、このように雨が地面に溜まって池になり、通れるはずの道が塞がっていたりします。その度に、先へ進むための方法を考えないといけないので、アドベンチャー気分を味わえるハイキングができます。溜まりにたまった疲労感より、ワクワク感のほうが勝ってしまうという、何だか不思議な体験ができました。
険しい岩を登るごとに物凄く見晴らしのいい景色が目の前に広がっていきます。
しかも、このハイキングコースを歩いている人は少ないので、すれ違う人と険しい道のりを制覇してきたことを共感し合って話をするなどの交流があり、なんともアウトドアの旅ならではの体験も出来ました。
最後の到着点はダブルオーアーチ
かれこれ約3時間はハイキングし続けた後なんで、このアーチと出会った感動より、無事にここまで辿り着けた感動のほうが大きかった気がします。往復5時間は歩く感じになるんで、帰りはクタクタ疲労困憊になるんでデリケートアーチを観に行くのは別の日にするか、先にこちらのヘビールートに挑戦してから次の目的地へ行くと時間と体力の折り合いがつきやすいと思います。
砂漠のオアシスで自然に癒されクレイジーなアウトドアを楽しむ
ここまで色々アーチーズ国立公園について話してきましたが、最後にオアシス的な穴場のハイキングコースをご紹介したいと思います。「二グロビルキャニオン」と呼ばれるアーチーズ国立公園から車で5分ほど行ったところにある小さなコースです。
『ここは本当に砂漠なのか?』と思うぐらい、美しく綺麗な緑に囲まれた癒しの空間で、片道1時間ほどのハイキングが可能。夏でも涼しいので犬などペットを連れて散歩する方もいました。比較的、道のりも穏やかで本当に隠れスポットなので、アーチーズ国立公園へ観光に行かれる方にはぜひ立ち寄ってみて下さい。途中、川を渡っていく箇所もあり、静かな雰囲気に心が落ち着きます。
ただし「ポイズンアイビー」といって、地肌で触れると危険な植物も生えていますが、気をつけて歩けば大丈夫。
写真の真ん中らへんに映っている橋が到着地点。ここまで来れば後もう少し!
この橋は「モーニンググローリーナチュラルブリッジ」とちょっと長い名前ですが、とても綺麗な風景で空気もミントの様な香りが漂い心地よかったです。
近くには湧き水も湧いていてかなり美味しかったです。思ったより人が沢山いて、挨拶してくれたりと、みんな親切で、またもやナイスな交流をはかれました。アーチーズ国立公園内の旅をしたとき、結構な人数の観光客と会話した思い出があります。
向こう側で皆が上を見ているので何かと思ったら…。
えっ!普通に断崖絶壁をロープ一本で降りてくる人を発見!
いや、本当に世界にはすごい人がたくさんいますね。ここでは、”ロッククライミングのクラスを受講できる”ので、地元の人やアウトドア好きの方に人気の場所なんです。
他にもモアブには「キャニオンランズ国立公園」もあるので、アウトドアや冒険好きの方は楽しめる観光スポットだと思いますよ。
アメリカ合衆国ユタ州モアブのアーチーズ国立公園の旅レポは楽しんで頂けたでしょうか?思いっきり自然を満喫できるアーチーズ国立公園ツアーを検討中の方の参考になれば幸いです。読んでいただきありがとうございます!