アリゾナ州ツーソン滞在記・メキシコ国境の街で見た暮らし

アリゾナ州ツーソンでは、まったく文化や習慣が違う現地の人たちと交流を深めて旅を満喫してきました。スペイン語しか通じないエリアもあるアリゾナ州ツーソンは、独特の雰囲気に包まれた魅力的な町なのです。

アリゾナ州ツーソン滞在記・メキシコ国境の街で見た暮らし

メキシコ国境の街!アリゾナ州ツーソン滞在記

初めてのアメリカ旅行は憧れのロサンゼルスでした。ロスで1週間過ごしてから、隣のアリゾナ州でネイティブアメリカンの聖地「セドナ」を観光し、そのまま友人が住んでいるメキシコとの国境がある町「アリゾナ州ツーソン」に滞在してきました。

今回は、メキシコ系アメリカ人のご家庭にホームステイして楽しんだ「アリゾナ州のツーソン旅行記」をお届けします。

メキシコとの国境まで車で1時間の距離にある街が「ツートン」です。サボテンが生える乾いた大地が広がり、イメージはメキシコの風景に近いです。メキシコ系の住民が多く、スペイン語だけが飛び交う地域もあるほどで、アメリカの中でもアリゾナ州ツーソンは独特なエリアです。

車で道路を走ります

ホームステイ先はメキシコ人の家

最近は、一般人が自宅の余った部屋を貸し出したり、所有している物件を一軒貸し出したりする「民泊先を提供できる・探せるサービス」の「Airbnb」を利用して気軽にホームステイ体験をすることも可能ですが、私は知人の紹介でホームステイ先を見つけました。

最初のホームステイ先「アリゾナ州フェニックス」で滞在したのは、まさに「豪邸」でした!家の中にバーやビリヤードスペース、映画やアメフトを観戦する巨大スクリーンがありと、有名人の別荘のような空間に驚きの連続でした。

確かに豪邸で夢のような時を過ごせたのは良い思い出ですが、今でも忘れられないのは「アリゾナ州南部のツーソン」に住む、メキシコ人のご家庭でホームステイした日々のことです。

メキシコの伝統行事!誕生日のピニャータ体験

滞在中にホームパーティに呼ばれる機会がありました。近所の子供の誕生日会だったのですが、ケーキやご馳走がテーブルに並ぶ光景は、私たち日本人のバースデーパーティーとなんら変わりません。

しかし、誕生日会のクライマックスに登場した「ピニャータ」と呼ばれるメキシコの個性的な伝統イベントには驚きました。

メキシコのピニャータ

「ピニャータ」は「風船のような物体」ことで、中にお菓子がいっぱい詰まっています。屋根の上や木などから吊るした「ピニャータを棒で突いて割る」楽しい遊びなのですが、これが結構難しいのです。棒で突いてもピニャータは軽いし、ゴム紐で括っているのでピョーンと飛んでいってしまい子供たちは大苦戦!

この日、子供たちは10分以上も粘ったのですが、全然、割れないピニャータ…。さすがに疲れてきた子ども達から「貴女もどう?」と、暗にピニャータを割ることを命じられました!一発目は外しましたが、見事、2発目でピニャータを仕留めた私は子供たちの人気者となり、付けられたあだ名は「サムライ」です (笑)ベタですなぁ…。

「ピニャータ」は、私が大好きなアメリカのテレビドラマ「アグリーベティ」で観たことがあり気になっていたのですが、アメリカ旅行中に経験できてラッキーでした!

▼事件です!パーティーに警察がやってきた

アリゾナ州のツーソンはメキシコと隣接している街なので、ゴッドファーザーのような世界に生きる人たちが国境を渡ってくることもあります。やはり、ほかの地区より治安に対して地元の人たちも警戒心が強く、玄関のドアも二重だし、ポリスの警備も厳しい印象を受けました。

子供たちの誕生日パーティーの最中に、不安定な治安と身の危険を感じる出来事がありました。近隣で爆竹のような音が鳴り響いた数分後、警察がパーティー会場に現れたのです。そして、いきなり「手を挙げろ!銃を置け!」と警告され、私は犯人と間違われてツーソンで人生初の身体検査デビューを果たしたのです。もちろん、私は銃を持っていませんでしたよ。

今、振り返ってみれば「いい思い出」ですが、当時は心臓ドッキドキ!というより、自分の身に何が起きているのか把握するまで時間が掛かりました。

文化や風習や言葉が違う海外では、ちょっとした認識の違いでとった行動が大トラブルに発展することもあるので、事前に「トラブル時の冷静な対処法」をシミュレーションしておくことをオススメします。

メキシコ人と仲良くなるコツ

メキシコ系といっても、生まれも育ちもアメリカでネイティブ英語を話す「メキシコ系アメリカ人」から、メキシコからアメリカに来たばかりでスペイン語しか話せない人もいます。でも、3つ要素「飲む・歌う・踊る」をクリアできれば、陽気なメキシコ人と仲良くなるのは簡単です。

ホームステイ初日に歓迎ディナーを開いてもらったとき、お酒とパーティーが大好きで底抜けに明るい彼らは、とにかく「テキーラを飲め!」と、何度もすすめてきては「何か歌ってくれ」と言い、自宅で陽気に踊りだすのです。

私は何を歌えばいいか分からなかったので、昔、小学校で習ったメキシコの歌「ラクカラーチャ」を披露してみました。「ラクカラーチャ」は直訳すると「ゴキブリ」だということも知らずに…。でも、みんな大ウケだったので、メキシコ人に「歌え」と言われたら臆せずに歌ってみて下さい。

▼テレノベラ話は盛り上がる

メキシカン女性の間で大人気なのが、10年くらい前の日本の昼ドラよりも10倍くらいドロドロしている「メキシコの連続ドラマ(テレノベラ)」です。たまたま日本で観ていたテレノベラ「ヴィーナス」で気にいった女優さんの話をしたら、おばちゃん達に喜ばれて大盛り上がりでした。

▼挨拶だけでも仲良くなれる

メキシコの床屋

画像で紹介している床屋さんからは、かなりの「メキシコ感」が漂ってきませんか?散髪中の人にフルーツを売りにくる行商のおじさんがいて、ハイテンションなスペイン語で話しかけられたのですが理解できず、とりあえず自己紹介をして「ボニート!(ハンサム)」と笑顔で褒めたところフルーツを1個ダダでもらえました!

フルーツが入ったパック

私は旅先の言語を少し覚えたいときに「こんにちは」「ありがとう」「カッコイイ」の簡単なワードを欠かさず勉強しているのですが、実際に現地で役に立つのです!しかし、むやみやたらに、若い男性を褒めちぎると勘違いされてトラブルに巻き込まれかねないので「かっこいい」の使い方にはご注意くださいね。

▼メキシコ人が皆同じに見える謎が解明した

彼らはアメリカ国籍を持っている人がほとんどですが、メキシコ文化への愛情が強く、スペイン語を話たり、メキシカン文化を知っていると喜ばれます。

はじめの頃、メキシコ人の顔がみんな同じに見えて、近所の人や店員さんの区別がつかなくて悩んだのですが、見分けられない理由が解りました。それは、皆さん同じ髪型をしているので、見慣れない私には紛らわしかっただけでした。

よく見ると小さな子供まで、頭のサイドを刈上げトップ部分の毛を残す「チカノスタイル」にされていました(笑)。ちなみに「チカノ」はメキシコ系男子を指す愛称です。

ボリューム満点の食事で体重が増えた!

アメリカに留学していた友人が心身共に二回り以上も成長して帰ってきた姿を見て、私も気をつけてはいたのですが…、今回も短い滞在期間ながら体重が5キログラムも増量しました…。

いつも旅行中に太って、帰国後にダイエットするパターンなので「趣味ダイエット、特技リバウンド」とプロフィールに書こうかな?

▼病みつきになるメキシコ料理

ツーソンの街中にはメキシカンレストランがあります。メキシコ料理は豆や野菜にスパイシーなチリソースを使った料理が多く、タコスやブリトーなどが有名ですが、日本人の味覚に合う食べやすい料理です。

陽気なムードのメキシコ料理店

なんとも陽気な音楽に派手な照明の楽しい気分になるお店に到着しました。正直、ハンバーガーやステーキにポテトフライという王道の組み合わせのアメリカの食べ物には飽きちゃったのですが、メキシコ料理はどれを食べてもハズレがなく、とても美味しいのでお気に入り!

ただ、ちょっと(結構)スパイシーなので、辛い食べ物が苦手な人は「ポキト カリヤンテ(辛さ控えめにして)」と注文時に伝えておくと安心ですよ。

ボリューム満点のメキシコ料理

注文するとドーンと巨大な料理が出てきます。日本では滅多に見られないボリューム満点の料理が、メキシコ人の貫禄ある体格を作っているのかと思われます…。テキーラをベースとしたお酒「マルガリータ」もメキシカンレストランでは外せません。

▼ピザ屋にメリーゴーランドがあって驚いた

ショッピングモールに買い物に行った帰りに、不思議なレストラン「Chuck E. Cheese’s」を発見しました。リーズナブル価格で巨大なピザを食べられることから、ツーソンで人気のピザ専門店です。

レストラン「Chuck E. Cheese's」の風景

よくあるファミリーレストランのような外見なのですが、中に入ってビックリ!キラキラ、いや、ギラギラしたド派手な店内に絶句です…。ゲームセンター並の本格的なゲームが揃い、キッズコーナーも超充実していて、大人も子供も楽しめる空間でした。

店内にはメリーゴーランドが

極めつけは…、なんと店内で優雅にまわる「メリーゴーランド」です。「店の中にメリーゴーランドを置いてやろう」という発想と実行力が凄い!子供たちが楽しそうにお馬さんに乗っていましたよ。

▼「IN-N-OUT」のハンバーガーは旨い

IN-N-OUTのハンバーガー

アメリカ西海岸を中心に展開しているバーガーショップ「IN-N-OUT(インアンドアウト)」は、すべてが「直営店」というスタイルで、各店舗がこだわりを持って経営していて「美味しい」と大人気。実際にハンバーガーを食べてみると期待以上に、とんでもなく美味しいハンバーガーでした!

裏メニューのハンバーガー「アニマルスタイル」

友人に教えてもらった裏メニュー「Animal Style Fries(アニマルスタイル)」にすっかりハマってしまいました。フレンチフライにチーズ、玉ねぎのソースが掛かっていて、お店を見つける度に食べていたのですが、これじゃ体重が増えて当然ですね…。アメリカ西海岸を旅行するなら、絶対に食べてもらいたいメニューです。

▼日本にも再上陸したタコベルにもハマる

少し前に日本でオープンし、行列ができるほど人気の店「タコベル(Tacobell)」は、アメリカではそこら中にあります。タコスやブリトーなどのメキシカンフードのファーストフ―ドは、食べたら絶対にハマってしまう味です。

タコベルのドリロスタコス

アメリカで人気のポテトチップス「Doritos(ドリトス)」とのコラボ商品「ドリトスタコス」は、1人1個ではなく、1人で3個くらい食べるのがアメリカ流です。

▼スーパーマーケットの商品もメガ級サイズ

アメリカンスケールを実感するのがスーパーマーケットです。見たことがないほど巨大なサイズのスナック菓子、いったい何リットル入っているのか気になって仕方なくなる大きなボトルのコーラ、シリアルも桁違いの品揃えです

メキシコのスーパーマーケット

インディアンカジノで触れた深い人生

アメリカには先住民であるネイティブアメリカンが権利を認められて経営する「インディアンカジノ」が多く点在していて、彼らの重要な収入源になっています。

カジノエントランス

ホームステイをした家のお婆ちゃん(90歳)はラテンギャンブラーなので、一緒にカジノへ連れて行ってもらいました。スロットマシーンやルーレットが並んでいるイメージでしたが、ひとつの街のような内装で天井には空が描かれる豪華な店内でした。

カジノの風景

ギャンブルには全く興味がない私は、おばあちゃんの横でスロットマシーンに挑戦!1時間程であっと云う間に持参した100ドルは消えてしまいましたが、おばあちゃんが40年以上前にメキシコからアメリカに入国したときの話や大規模農園で365日朝から晩まで働いた話、ただ家族と生きるために必死で働いた人生の話を聞かせてもらったので貴重な時間を過ごせました。

ロサンゼルスで感じた「アメリカ」とは違う、彼らだからこそ歩んできた人生や育まれた価値観に触れ「ただ見た目が素敵な物」「ただカッコイイもの」にはない、強く生きる人間の姿に美しさを感じました。

違う文化から宝物を得られた旅でした

今回の旅で滞在したアメリカ南部の街アリゾナ州ツーソンは、メキシコとの国境を接していることからメキシコ系の住民が多く、これまで見てきたアメリカとは違った一面を体感できるスポットでした。

文化の多様性が旅を面白くしていることは間違いなく、美しい景色や有名スポットを巡る旅も楽しいけれど、そこに住んでいる人たちの背景を知ることも旅を有意義な時間にする秘訣だと思っています。

何かと話題が絶えないアメリカとメキシコの国境ですが「文化の違いがあるからこそ世界は面白い」というのは、多くの旅行者が感じることです。何でも自分の目で見てから判断したいと思うからこそ、私は旅が好きなのです。

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