ノルマンディーを観光中に訪れるべき!海辺の街を歩いてきた

ノルマンディーを観光する予定があるのなら要チェック!美しい絶景を眺められる断崖テラスがある「ル・トレポール」など、周辺の街歩き情報をフランス在住ライターが紹介します。

ノルマンディーを観光中に訪れるべき!海辺の街を歩いてきた

ノルマンディーの三姉妹の街を観光

フランスのパリ旅行中に海を見たくなったら、一番、海岸が近くにあるのはノルマンディー地方です。ノルマンディー地方の海岸都市というと、世界的に有名な観光地「モン・サン・ミッシェル」やドーヴィル、ル・アーブル、オンフルールなどが定番ですが、画家モネも愛した広大なノルマンディー地方には、他にも魅力的な隠れスポットがたくさんあります。

ノルマンディーの海

今回は、私が住んでいる所に近い、ちょうどアルバートル海岸とオパール海岸の別れ際の海岸沿い、ノルマンディーの最東部にある「三姉妹の街」ル・トレポール (Le Tréport)、ウ ( Eu)、メルス・レ・バン(Mers les bains)を紹介します。

どうして三姉妹なのかというと、3つの街が寄り添うように点在しているからです。三姉妹といっても、各々の街の特徴は微妙に違い、そこが面白いところです。たった1日で、一挙に3つのノルマンディーの街を観光できるのですから、これはもう一石二鳥ではなく、一石三鳥の価値あり!

海の恵みと断崖の街「ル・トレポール」

ル・トレポールの街並

ル・トレポールは、同じノルマンディーにある他の港町に比べて規模は小さいながら、漁港として、ヨットハーバーとして、そして海水浴場として、様々な魅力にあふれたところです。とりわけ何といっても、最大の見どころはヨーロッパで最も高い石灰岩の断崖でしょう。街は断崖のすぐ足元に凝縮したように寄り集まっています。

ル・トレポールの歴史

ノルマンディー東部、最後の港町「ル・トレポール」の歴史は古く、紀元911年にこの地を支配したヴァイキングの首頭とフランス王の間で交わされた国境協定が残っているぐらいですので、すでに非常に重要な地であったことが想像できます。

1831年、国王ルイ・フィリップがヴィクトリア英国女王を迎えるために海岸沿いにヴィラを建設したのを機に、一躍海水浴ブームが起こります。しかし、相続いて起こった2つの世界大戦がこの地に大きな傷あとを残しました。特に、第二次世界大戦中、ル・トレポールはドイツ軍に占領され、街の30%が破壊、多くの市民が犠牲となりました。

ル・トレポール散策コース/その1

一番目におすすめしたいのは、「ル・トレポール駅→市営魚市場(徒歩約15分)」の散策コースです。

日曜日ならパリからSNCF(仏国鉄)でル・トレポール駅まで直行、約3時間。午前8時にパリ北駅から汽車に飛び乗ったら、11時にはル・トレポールの駅に着いています。往復60 €。但し、直行列車は日曜日だけなので御注意ください。(2017現在)

駅を降りると目の前に、ブレル河が海へ流れ込む河口があります。その向こう側、典型的なル・トレポールの細長く背の高い家々がぎっしりと左右に広がっています。天気の良い日なら、駅前から臨む街の写真はシャッターチャンスポイントですよ。

駅からはブレル河口を渡らなければ街の中心へは行けません。駅を背に左へ歩いてほぼ300mの所に鉄橋があり、そこを渡れば「ル・トレポール」です。

ノルマンディーにある市営魚市場

橋を渡って右へ向かってどんどん歩くこと約15分、突き当たりの駐車場のある広場に「市営魚市場」(Poissonnerie municipale) があります。中に入ると、ありとあらゆる新鮮な魚介類が所狭しと並んでいて、眺めるだけでも楽しい漁港ならではの光景です。

市営魚市場で並ぶ魚介類

ル・トレポール散策コース/その2

2番目におすすめの散策コースは「魚市場→灯台 (徒歩約2分)」。魚市場のある広場を出て真っすぐ海へ向かっていくと、遠くに頭が緑色の灯台が見えてきます。

遠くに灯台が見える

木組みでできた浮橋をのんびりと歩いて灯台まで行きましょう。目の前にアルバートル海岸の海が広がっています。カモメの鳴き声がエキゾチックな典型的なノルマンディーの海岸沿いの風景に溶けこみながら、新鮮な海の香りを思いっきり吸ってリフレッシュ!

ル・トレポール散策コース/その3

おすすめ散策ルート3番目は「灯台→断崖テラス(徒歩約7分)」。

ル・トレポールの散策コース

高くそびえ立つ、壮大な白い断崖の足元に無料のケーブルカー乗り場があります。ゆっくりと上がっていくケーブルカーから、三姉妹の街の全景を臨むことができます。断崖上にある「テラス」と呼ばれている広場は、素晴らしいパノラマ絶景が観られる撮影スポットです。

ケーブルカーからの景色

テラスにはカフェテリアがあるので、簡単な昼食(セルフサービス) をとることをオススメします。食べ放題メニュー、ムール貝とフレンチポテトのセット(12.90€) が美味しそうで気になります。

カフェテリア

カフェテリアのメニュー

ル・トレポール散策コース/その4

4番目として最後におすすめしたいのは「断崖テラス→サン・ジャック教会」のコースです。

ノルマンディーのル・トレポール散策コース

体力に自信があるなら、テラス広場から378段もある階段で、ゆっくり市街の最高の景色を眺めながら降りることをお勧めします。街を守るように見下ろす雄大なサン・ジャック教会(16世紀)を観た後、波止場沿いに降り立ちます。

ノルマンディーの街

時間に余裕があるなら、階段の途中にあるカールブール(Kahl-Burg)を見学するのもいいかもしれません。(所要時間約2時間/要予約) 第二次世界大戦中に、ドイツ軍が連合軍上陸作戦に備えて断崖をくりぬいてできた指令部があり、ドイツ軍の壮絶さが分かります。

実はノルマンディーじゃない「メルス・レ・バン」

メルス・レ・バン

さて、出発地点のル・トレポール駅に戻ってから、次に目指すのは「メルス・レ・バン(MERS LES BAINS)」です。

ル・トレポール駅から今度は、駅を背に右へ海沿いに向かってください。海岸沿いにぎっしりと並んだ素晴らしいベルエポック建築の家々が連なっています。カラフルな色合いの家が青空に映えて、まさしく当時の裕福なパリジャンたちの避暑地ヴィラの雰囲気を垣間見ることができます。

メルス・レ・バンは、ノルマンディー三姉妹の街のひとつですが、何を隠そう、ここはノルマンディーではありません。ブレル河を隔ててノルマンディー地方とオー・ド・フランス地方に分かれます。しかしながら、あまりに3つの街が隣接しているため異なる地方を超えて、「三姉妹の街」と呼ばれているのです。

メルス・レ・バンにある建物

その昔、この街は小さな漁村だったのですが、19世紀後半の海水浴ブームで一挙に発展したところ。とりわけ、1872年に開通したパリとル・トレポール間の鉄道路線のおかげで、多くのパリジャンたちが海水浴や日光浴を求めてやってくるようになりました。

メルス・レ・バンの海岸

メルス・レ・バンの海岸は、砂浜ではなくガレ(galets)と呼ばれている小石の浜です。海水浴者への便宜を計って、写真(上)のような小屋や板張りの散策道が海岸沿いに整備されています。

小屋はレンタルできますが、残念ながらほとんどすべて年間契約されていて、ほぼ全予約済み。のんびりとその横を見学しながら散策してください。海水は、北の海なので夏でも冷たく、水温摂氏20度を超えることは稀なので、水着の用意は不要かもしれませんね。

ガレ(galets)と呼ばれている小石の浜

海岸沿い散策道ル・クレール通りの先を行くと、白い断崖がそそり立っています。階段を昇りついた苦労も忘れるほど、断崖頂上から見渡す三姉妹の街は息を飲む素晴らしい全景。ル・トレポールからの眺めとはまた違った角度の絶景を、ぜひカメラに収めてください。

短い街名「ウ(Eu)」の見どころ

おそらく、フランスで最も短い名前の街ではないでしょうか。そのためか、一般にはLa Ville d’Eu 「ウの街」と呼ばれているこの街は、他の2つの海岸都市のような軽やかさはなく、もっと趣深い歴史的な重厚さを感じます。

ウ(Eu)の街

距離としては海岸から5kmほど離れた内陸部となるので、歩いて行くには少々遠いため、一番おすすめの移動方法は観光遊覧車です。観光遊覧車(Petit train touristique)は春3月頃から秋10月末まで運行していますが、季節によって運行時間が不規則なので、ル・トレポールまたはメルス・レ・バンの観光案内所(Office tourisme)で確認してください。

▼ノートルダム・サン・ローラン参事会教会

ノートルダム・サン・ローラン参事会教会

私たちエトランジェにはとても便利なことに、フランスの街にはどこでも必ず教会があります。この街もその例外ではありません。

ノートルダム・サン・ローラン参事会教会La Collégiale Notre-Dame et St Laurentは、12世紀にできた建造物です。長さ80m、幅17m、高さ21mにのぼる壮大な教会は、かつてこの街がいかに重要な位置を占めていたかを物語っています。中にある大きなパイプオルガンは1614年からあるものです。一見の価値あり。

▼ウ城 Château d’Eu

オルレオン公爵の銅像

ノートルダム・サン・ローラン参事会教会と向かい合うようにして建っているのがウ城 (Château d’Eu) です。

ウ城

ルネサンス期に建てられた城で、城のすぐ横にフランス最後の国王ルイ・フィリッ1世の長男オルレオン公爵の凛々しい銅像があり、中はルイ・フィリップ博物館となっています。そんなに大きな庭ではないので時間がとられないので、美しいバラ園をのんびりと散策してください。

パリまで来たら足を運んでみたい街です

今回は、ノルマンディー最東部の三姉妹の街を走るように紹介しましたが、パリから最も近い海岸の街々を一日で観光できるので、なかなか充実した時間を過ごせますよ。さて、帰りの列車は次の通りです。「ル・トレポール駅 → パリ北駅」(18H00 – 20H59 / 20H01 – 23H01 (日曜日のみ))

ル・トレポール観光案内所

Quai Sadi Carnot 76470 LE TREPORT
Tel:00 (33) 2.35.86.05.69
Mail:contact@letreport-tourisme.fr

メルス・レ・バン観光案内所

3, avenue du 18 juin 1940 80350 Mers-les-Bains
Tel:00 (33) 2.27.228.06.46
Mail:officedetourisme@ville-merslesbains.fr

ウ観光案内所

Place guillaume le Conquérant 76280 Eu
Tel:00 (33) 2.35.86.04.68
Mail:otsi.eu@wanadoo.fr