ハンガリーのブダペスト旅行記
今回は、ヨーロッパ周遊ひとり旅の途中に、東欧のハンガリーに立寄って首都のブダペストを訪ねて来ました。イギリス、フランス、イタリアなどの他の欧州国と比べると、日本では「マイナーな旅行先」という印象を受けます。
実は、「東欧のパリ」と表現されるほど街並みが美しく、しかも、物価も安い!ヨーロッパ旅行の穴場といえる魅力がいっぱい詰まっている国なのです。
今回は、ブダペストの観光スポットや各地を巡って感じたことなどをお届けします。
ハンガリーってどんな国?
ハンガリーは、オーストリア、スロベニア、クロアチア、スロバキア、ルーマニア、ウクライナ、セルビアの7カ国と面する内陸国。
日本からの直行便はなく、乗り換え時間も含めると最短でも15時間ほどかかります。(2017年現在)
歴史の中で隣国のオーストリアの影響下にあり、「オーストリア・ハンガリー帝国」としてひとつの国家であった時代もあることから、オーストリアの歴史と密接に関係しています。
オーストリアとハンガリーのアクセスも良いので、どちらも訪ねたい国です。
ハンガリーの魅力はヨーロッパの東に位置することから、アジアやイスラム世界の文化が流入していて、オリエンタルな一面があるところも魅力。
美しい教会が昔はイスラムモスクであったりとか、ユダヤ教のシナゴークがあったりと様々な文化が混在しており、好奇心旺盛な私はハンガリーの虜になってしまいました。
ブダペストの治安ってどう?
一人旅でもっとも気になるのは、現地の治安情報です。今回の旅で訪れたブダペストは、ハンガリーの首都ですが、実際に行ってみて感じた治安を説明します。
街灯が少なくて暗かったので、夜の外出は控えました。もちろん「スリやひったくりに注意する」「夜道を歩かない」など、海外旅行中はどこへ行っても基本的な警戒は必要ですが、ブダペストでは日中の主要な観光エリアは治安も雰囲気も良く、思った以上に安心して滞在することができました。
以前パリを訪れた時は地下鉄に乗った時に、しつこくお金をねだる人に遭遇したことがあり少し怖かったのですが、ブダペストの地下鉄の改札口にはチケットをチェックする係員さんが立っているので安心です。いかにも怪しそうな人もいませんでした。
オリエンタルな雰囲気が溢れる町
ブダペストは「ブダ地区」と「ペスト地区」の2つに分かれ、ドナウ川は両エリアに挟まれて流れています。
街の南北を流れるドナウ川を挟んで西側のエリアがブダ地区、かつて王族が暮らしたエリアで王宮や歴史的な教会などがあります。
東側のペスト地区は、賑やかな繁華街や商業施設のあるエリアで、眠らない街と表現できるほど賑わっています。
特にブダ地区の王宮の丘のエリアが素晴らしくて、青空に映える緑のドームを持つ巨大な王宮やカラフルな屋根のマーチャーシュ聖堂があり、なかなか見応えがあります。
マーチャーシュ聖堂のすぐそばには、20世紀初頭にハンガリー建国1000年を迎えたときに作られた「漁夫の砦」と呼ばれる比較的、新しい不思議な建造物があります。
「漁夫の砦」という特徴のある名の由来は、かつてこのエリアに漁夫の組合があったことからだと言われています。「漁夫の砦」から眺めるブダペストの街並みは絶景でした。
時折、「ここは本当にハンガリーなのか?」と不思議な気分になりました。かなり異国情緒溢れるエリアです。
カロチャ刺繍とか東欧雑貨が可愛すぎる
ブダ王宮の近くには、可愛いハンガリーの工芸品や雑貨を扱うお土産店が集まっていました。
ブダペストから約120kmの位置にある、カロチャKalocsaに伝わる「カロチャ刺繍」は、日本でも人気のあるハンガリーの工芸品のひとつ。手作業で編まれている味のあるカロチャのレースは、とっても色鮮やかで可愛らしいものばかり!
長期旅行にも関わらず、ついついコースターやハンカチなど、たくさん雑貨を買ってしまいました。
欧州最大のシナゴークを見学
ブダペストには天高くそびえ立つ40mの塔に圧倒される、ヨーロッパ最大の「シナゴーク」があります。シナゴークとは、ユダヤ教徒の祈りの場のこと。
日本ではシナゴーク自体や立ち入る機会も少ないのですが、ヨーロッパでは見学できる施設も多くあります。
世界には様々な美しい建築物が多くありますが、今回、見学したブダペストのシナゴークも息を飲むような美しさに魅了されました。
ブダペストの街並みとは、まったく異なる魅力を持つシナゴークは、ぜひおすすめしたい立ち寄りスポットです。
一人クルーズは寂しいけど参加する価値あり!
ブダペスト観光の目玉といえば、ドナウ川の夜景を見るクルーズです。しっとりとした雰囲気の船内からブダペストの美しい夜景を眺めながら食事をいただけるディナークルーズ、のんびり遊覧船に乗って景色を眺めるだけなど、クルーズのプランは豊富にあります。
私は「国会議事堂、王宮、くさり橋」など、ブダペストの観光名所を一時間ほどかけて見学してからクルーズを楽しみました。
はるばるブダペストにまで来たのに、「ドナウ川の宝石」と呼ばれる夜景を見ないわけにはいかないので、いざ、一人ぼっちで遊覧船に乗り込みました。
周りはカップルや老夫婦が多く、一人だとちょっと浮いていたかもしれませんが、人の目など気にしていられないくらい、とっても満足度が高いクルーズでした!
美しいものが好きな人には堪らない街
今回の旅で訪れたブダペストの街には、ヨーロッパとオリエンタル文化の交差点でもあるハンガリーらしい異国情緒漂うスポットが数多く点在していました。ぶらぶら街を歩いているだけでも、心に栄養がたっぷり補給されますよ!