アムステルダム旅行の楽しみになる情報
ここ数年、お洒落なカフェや雑貨屋さんが増えて「クリエイティブ・シティ」として注目を集めているオランダのアムステルダム。
日本からの旅行者の数はロンドンやパリへ行く人に比べるとまだ少ないのですが、比較的、ヨーロッパのなかでは治安がよく、芸術が盛んなオランダには日本人が好みそうな要素がたくさん隠れているのです。
これまでオランダのアムステルダム旅行を3回、合計1ヶ月ほど滞在した経験から「アムステルダムの街の魅力」をたっぷり紹介します。
1.ロマンチックな運河沿いの街並み
オランダの「スキポール空港(Amsterdam Airport Schiphol)」からアムステルダム中央駅に移動して、まず「私はオランダに来たんだ!」と実感したのは、運河沿いにレンガのアパートが立ち並ぶ風景を目にしたときでした。国土の小さなオランダでは、幅が狭くて背の高いアパートが壁をピッタリとくっついて運河の両側に立ち並んでいます。
おなじヨーロッパでも他の国とは建物の様式がまったく異なり、なにより街中に運河が流れているオランダらしい風景に胸がワクワクです。「春はチューリップが咲いていて、もっと綺麗なんだよ」と地元の人が教えてくれました。
運河沿いに古くて美しい建物が並んでいる雰囲気はフランスのパリを思わせる優雅さがあります。歩いていると少しずつ違う雰囲気が楽しめるので、運河沿いのお散歩はおすすめです!
水の都で満喫する運河クルーズ
また、アムステルダム内の運河をクルーズが巡回しているので、歩くのが苦手でも船で運河を移動しながら美しい街を眺められますよ。
クルーズ会社によってライトアップされた夜の街を眺めながらディナーを食べるプランや軽食とワイン付など豪華なプランもありますが、約1時間のクルージングで大人1人名料金16ユーロ(2,000円前後)からのスタンダードプランもありますよ。
私たちは街角で見つけた当日チケットで乗れるクルーズに参加したので、英語とフランス語のみのガイドでしたが、なかには「日本語ガイド付プラン」もあるのでチェックしてみてくださいね。
イタリアのヴェネツィアもそうですが、歩道より低い運河のからの目線でアムステルダムの街を見上げると、それはまたロマンチックで「この街の歴史や文化をもっと知りたいな」と、思わせるような素敵なひとときを過ごせます。
2.トラムに揺られて街の風景を楽しむ
郊外へ行くのならバスや電車が適していますが、アムステルダム観光の交通手段には路面電車(トラム)がとても便利です。
16種のトラムが縱橫に走っていて、1日乗車券や日本の「Suica 」のようなチャージ式のカード「OVチップカード」を購入すれば割安で利用できます。けっこう本数も多いので、トラムの乗り方に慣れてしまえば移動がとっても楽になりますよ。
トラムならではのスピードで、ゆっくり街の風景を楽しむのもアムステルダム観光スタイルのひとつ。歩いて回るのも楽しい街ですが、トラム体験も強くおすすめします。
3.美術館巡りは年間パスポートがお得!
オランダは「レンブラント、フェルメール、ゴッホ」の3大巨匠の生まれた国ということもあり、芸術大国としての歴史が長く、美術館や博物館の多さにもびっくりしました!
私の中では「絵画の鑑賞」というとフランスやイタリアやイギリスのイメージが強かったのですが、アムステルダムには「ゴッホ美術館」「アムステルダム国立美術館」「アムステルダム市立美術館」の3つが集まる、「ミュージアムプレイン(Museumplein)」と呼ばれる広場が街の中央にあるほどです。
次の画像は、遠くからでも赤と白の文字が目立っていた「アムステルダム国立美術館」です。
もともと美術館巡りが大好きなので、初めてのアムステルダム旅行のときは、水を得た魚のように美術館ばかりに通っていました。これがまた飽きません!オランダには「映像美術館」「写真美術館」「風車博物館」「アンネフランクの家」など、絵画や現代アートだけではなくほんとうに幅広いジャンルの美術館があるので、いつも新しい発見に心躍ります。
中長期にわたった滞在する場合やヨーロッパ在住なら、年間パスポート「ミュージアムカード」を利用すればお得です。パスポートの有効期限は1年間、価格は僅か54ユーロ(6300円前後)でオランダ中の対象美術館へ入場し放題になるのです!名前を書くだけで簡単に発行してもらえます。
だいたいの美術館で1回の入場料が20ユーロ(2300円前後)なので、オランダ滞在中に美術館巡りを思う存分満喫したい方は、ぜひ参考に!
ちなみに「デン・ハーグ(Den Haag)」には、フェルメールの有名な「真珠の耳飾りの少女」が飾られている「マウリッツハイス美術館(Mauritshuis Museum)」や、有名な「ユトレヒト ミッフィー ミュージアム(Nijntje Museum)」も年間パスポートで入場できました。
4.オランダは自転車天国なのです
「自転車」はオランダ文化の象徴のひとつです。トラムを利用してのアムステルダム観光もおすすめですが、現地の人たちは自転車を移動手段として愛用しています。
自転車道があり、電車への持ち込みも可能で「自転車の通勤ラッシュの光景」が見られるほどなんですよ。皆さん、もの凄いスピードで駆け抜けていくので、観光中は自転車にも注意してくださいね。
オランダの街を歩いていると、運河の橋や道路沿いに停めてあるオシャレな自転車が目につきます。お花で可愛らしくアレンジされていたり、いかにも手作り風の木箱がついていたり、DIYが好きなオランダ人は自転車も自分たちで工夫しておしゃれに改造しています。
巨大な荷物カゴがついている自転車を発見!子どもや犬をのせて颯爽と走るたくましい女性の姿も見かけましたよ。
5.緑あふれる人気の公園でひと休み
アムステルダムは都会感と自然のバランスのちょうど良い街です。おしゃれなカフェ、都会のカルチャースポットが立ち並ぶ一方で、街中を流れる運河や緑豊かな公園やミュージアム広場の芝生ゾーンなど、日常生活のなかで自然を感じられるリラックスできる街づくりがとても素敵で寛げました。
写真はアムステルダムの中心部にある人気の公園「フォンデルパーク(Vondelpark)」で、秋に撮影したものなので紅葉しています。肌寒い季節にもかかわらず、太陽と緑を求めてアムステルダム市民がピクニックを楽しんでいる光景がみられました。
日本では「色とりどりのチューリップが咲いているイメージ」が強いかと思いますが、アムステルダムの街が色づく10月下旬の紅葉のシーズンの観光もおすすめです。
6.スパイ広場の古本市は楽しかった
事前にチェックしていたオランダの面白そうなイベントとお店に行ってきました。毎週金曜日にアムステルダムの中心地にある「スパイ広場」で開かれている古本市です。
料理の本ばかりだったり、絵本が中心だったりと、お店によって個性がありました。ディスプレイにもこだわりを感じるお店が多く、見ているだけでも楽しい時間が過ごせますよ。
オランダの本屋さんやミュージアムショップでは「え?これが本なの?」と思うような斬新な本やインテリアとして飾っておきたくなる素敵なブックデザインを多く見かけました。お土産としても喜ばれますよ。
本屋さんのディスプレイもユニークで、ただアルファベット順に棚に並べられているのではなく、できるだけ表紙が目に留まるように工夫されています。
オランダ旅行をしたら、ぜひ、本屋さんに足を運んでみてください。オランダの自由な風土が街の本屋さんからも感じられますよ。
7.お土産探しにも便利なスーパーマーケット
私にとって海外旅行の楽しみのひとつが「現地のスーパーに立ち寄ること」です。
その土地で暮らしている人たちが日常的に利用しているスーパーマーケットに行くと、国ごとに違う特色を強く感じられるので大好きなスポットなのです。ローカルフードや人気のお菓子が手に入りますしね!
オランダで有名なスーパーは「アルバート ハイン(Albert Heijn)」ですが、リーズナブル価格に惹かれて旅行中によく利用していたのは「ユンボ(Jumbo)」というお店です。
地元民にも観光客にも人気のお菓子「ストロープワッフル」や、まん丸いゴーダチーズなどオランダならではの品揃え。
なかでも印象的だったのが、カット野菜の種類の多さ!日本のスーパーやコンビニでもサラダやキャベツの千切りは見かけますが、オランダのスーパーにはレタス、にんじん、じゃがいも、マッシュルームなど、あらゆる野菜がカットされた状態で売られているコーナーがあります。
現地の日本人の話によると「オランダに住み始めた20年ほど前からカット野菜がスーパーで売られていた」とのこと。
夫婦共働きが多く合理的なオランダ人は、手間ひまかけて料理の支度をするよりもサクッと手軽に作るスタイルを好む人が多く、カット野菜はオランダの食卓で大活躍しています。
アルバート ハインの割引カード情報
「Albert Heijn(アルバート ハイン)」には、入り口付近のカウンターで貰える「無料のボーナスカード」があります。次回の利用からカードを提示するだけで対象商品が割引になるんです!
これからアムステルダム旅行を予定している方は、お得なボーナスカードを入手してからお買い物を楽しんでくださいね。
8.機能性を重視したデザインのダッヂ
オランダのデザイナーといえば、ミッフィーちゃんの生みの親として日本人にもなじみ深い、ディック・ブルーナ氏を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
デザイン先進国のオランダでは、標識のサインデザインやタイポグラフィーも有名ですが、街の図書館など公共の建物もとってもユニークなデザインが多いのです!
アムステルダム中央駅から徒歩で約10分のところにある「アムステルダム公共図書館」も、市の施設とは思えないほどスタイリッシュな空間です。
オランダの有名な建築家ヨー・クーネン氏の設計で「図書館」ときいて想像する建物とは程遠いユニークな造りです。思わず「うわぁ」と声に出してしまいました。
高く吹き抜けの天井で、入口の付近でピアノを弾いている青年がいました。その美しい音色がいっそう独特の知的な雰囲気を作り出していて、本好きには堪らない空間です。
9.運河沿いのヨルダーンはお洒落エリア
アムステルダムの街は地域ごとに雰囲気がガラッと変化します。なかでも、カジュアルだけどセンスの良いカフェや物が集まっているエリアが、もともとフランス語で”庭園”を意味する「ジャルダン(Jardin)」が語源の「ヨルダーン(The Jordaan)」です。
運河沿いにお店が立ち並ぶ9つの通りが、通称「ナインストリート」というエリアで、街の雰囲気やお店のテイストは東京の中目黒と少し似ています。こだわりのある雑貨やファッションの個人店が並んでいるので、ついつい、足を止めたくなるエリアです
お散歩に疲れたら「Ree通り」にある「Ree7」というカフェがおすすめです!
リラックスした雰囲気のカフェで店員さんも感じがよく、名物アップルパイがとても美味しかったです。
ヨルダーンは運河沿いの木々も美しく、趣のある界隈でした。またアムステルダムに行く機会があったら、真っ先に訪れたいエリアです。
10.クリエイティブ心を刺激するノールト地区
アムステルダム中央駅から出航している「無料のフェリー」に乗れば、対岸のノールト地区に約5分で到着します。
そこには、巨大な倉庫を改装したセカンドハンドショップやオリジナリティ溢れる飲食店など、創作意欲がくすぐられる個性的なお店がポツンポツンと点在しています。
湾を隔てた開発途中のノールト地区では、同じアムステルダム市内でも、すこし時間の流れがゆったりしているように感じました。
私は映画が大好きなので、2012年にオープンした映像ミュージアム「アムステルダムEYE」に行ってきました。
フランスのパリの「ポンピドゥー センター(Pompidou Centre)」のような形状を想像していたのですが、目の形に象(かたど)られたシャープでダイナミックな建物が印象的で強いインパクトを受けました!
シーズン毎に特集した映画が上映されるほか、企画展、カフェテリア、子どもと一緒に楽しめるインタラクティブコーナーもあり「アムステルダムEYE」の施設だけで2~3時間は楽しんできました。
その後「De Soepboer(デ・ソープボアー)」という、スローフードのカフェで休憩をしました。
2度東京旅行の経験があるオランダ人が経営している、ゆるやかな雰囲気のお店で、季節の野菜を使って素材の味わいを活かしたシンプルなスープがとても美味しかったです。
アムステルダム新旧が入りまじる街
最近、日本からの移住先としても人気上昇中のオランダ。英語も通じるし、外国人に対しても親切でオープンな人が多く、何か国も旅をしていますが居心地のいい国のひとつです。
古い街並みや文化が大切にされる一方で、新しい風も取り入れて進化しているオランダには素敵なスポットが沢山ありますが、オランダデビューの入り口には、やはり「アムステルダム」をおすすめします。