短編映画のおすすめ・30分以内で泣ける笑えるアニメ

短編映画のおすすめ作品をご紹介します。ショートフィルムは日本ではあまり馴染みがありませんが、長編映画とは違う魅力が沢山です。忙しくて時間が取れないあなたに、長編映画に負けない短編映画のおすすめポイントをアニメーション作品中心にお伝えします!

短編映画のおすすめ・30分以内で泣ける笑えるアニメ

おすすめ短編映画を厳選

映画が観たいと思っていても、忙しくて趣味に割ける時間がとれない女性にオススメしたい「短編アニメーション映画」を厳選し、見所や感想と共に紹介します。なお、人物の敬称は略させていただきます。

映画が観たいと思っていても、忙しくて趣味に割ける時間がとれない女性にオススメしたい「短編アニメーション映画」を厳選し、見所や感想と共に紹介します。なお、人物の敬称は略させていただきます。

紙ひこうき

紙飛行機

ストーリー

男性が抱えていた書類の束から1枚の書類が風により飛ばされ、女性の口紅が付いてしまう。彼らは互いに顔を見合わせ微笑みあうが、女性は列車へ乗り込み、そのまま二人は別れる。仕事に身が入らず、ぼんやりと口紅の付いた書類を見ていた男性は、ふと隣のビルに口紅の女性がいることに気が付く……。

たった7分の上映時間の中で、男女の出会いとこれからを予期させるロマンチックな短編映画です。2012年の公開当時は『シュガー・ラッシュ』と併映していました。

主要な登場人物は一組の男女と、紙ひこうき。モノクロで描かれた映画の中で、ただ一つ鮮やかに浮かび上がる女性の赤い口紅が大変印象的です。3DCGで製作されたものですが、3DCGとは思えない手描きのようなタッチで描かれています。そして平面的なCGにも関わらず、効果的なライティングによって立体的に見えるラストシーンも必見です。

モノクロでほぼ無声です。映像もストーリーもシンプルながらとてもオシャレで素敵な短編映画で、「最近恋をしてないな」「恋をしたい!」という方におすすめです。

愛犬とごちそう

骨を咥えた犬

ストーリー

捨て犬だったボストン・テリアの子犬は、とある男性がくれたフライドポテトに釣られて拾われる。子犬は、飼い主の男性と食べるピザ、トルティーヤ、ポップコーン、ミートボール、チップスといったファストフードが大好き。ある日、飼い主に恋人が出来たことをきっかけに、食生活が一変し……?

2014年当時、『ベイマックス』と同時公開されていた、飼い主と恋人の6分間のラブコメです。飼い犬視点で綴られるため、セリフは主人公であるボストン・テリアの「わん!」という鳴き声のみで、感情は犬の表情や尻尾で表現されています。無駄なものを省いたストーリー同様、イラストのタッチも美しくシンプルです。そして、食べ物が非常に美味しそうです。観ていると大変お腹が空くので、深夜に観るのはおすすめしません(笑)

ちなみに、こちらも『紙ひこうき』同様2Dに見える3DCGアニメーションです。『紙ひこうき』との最大の違いは、『愛犬とごちそう』はフルカラーアニメーションということですが、技術がすごすぎて平面的なアニメーションにしか見えません。ストーリーや絵の上手さ可愛さは言わずもがなですが、ディズニーならではの革新的な技術にも注目してご覧ください。

月と少年

海と月

ストーリー

祖父と父に連れられて海へやってきた少年。彼らの仕事は月一面に転がる星の掃除でした。しかしその晩、大きな星が落ちてきて、祖父や父が押してもびくともしません。少年はひとり、その星へ向かって……?

さすがイタリア人の監督!地中海的な雰囲気を、映像から音楽からひしひしと感じます。セリフがなく、絵本のようなストーリーとイラストのタッチで、海から昇ってくる月や星の輝きが温かく美しいです。エンディングも水彩画のようなタッチで最後まで心がほっこりする短編映画です。

初めは父や祖父の意見に左右されがちだった主人公の少年は、好奇心が旺盛で、可愛いだけではないクリクリした目でモノを見て考えて、自分の道を自分で決めるという強さを持っています。さて、少年は最後、どんな成長を遂げるのでしょうか?

子どもの成長に寂しさを感じる親の気持ちを、微妙な動きだけで描写しているシーンは必見です。映画好きなら「さすがピクサー!」と思われるのではないでしょうか。上映時間7分ほどなのに、登場人物に感情移入させるところにも質の高さを感じられます。

ロスト・シング

ストーリー

ある日、僕は奇妙な生き物に遭遇する。“それ”は誰にも気づかれず、誰にも求められず、場違いだった。なんだか可哀想に思えた僕は、“それ”の居場所を探し始めるが……。

ショーン・タンによる同名絵本が原作の、アンドリュー・リューマン監督の短編映画です。4人のスタッフが3年半の時間をかけて作り上げた『ロスト・シング』。たった15分のCG作品といえども、原作絵本の懐かしくて寂しい雰囲気をよく醸し出しています。

皆さんは、子供の頃夢中になっていたことや何となく怖いと思っていたことを、大人になるにつれて忘れてしまったことはありませんか?そんな、いつの間にか「忘れられてしまったもの」「捨ててきてしまったもの」の末路、行く先を描いています。

最近、忙しくて大切なことを忘れそうな人、忘れてしまった人は『ロスト・シング』を観て、記憶を辿ってみてはいかがでしょうか。

ダム・キーパー

街を見守る少年

ストーリー

代々ダム・キーパーとして汚染された大気から街を守る少年は、平和に慣れてしまった街の住民たちから忌み嫌われ、いじめられていた。それでも孤独に仕事をこなし続けていたある日、彼の通う学校に転校生がやってくる。その出会いが、少年を大きく変えることとなる……。

監督は堤大介。ピクサーで『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』の製作にもかかわった方で、本作が初監督作品になりますが、たった18分という上映時間の中に「切なさと希望と悲しみと絶望と喜び」があり、それらを渋滞させずにきちんと丁寧に見せていく手腕に、ただただ物語のなかに入っていくことしかできません。すごいです。温かさが感じられる光の表現が見事で、特に夕方のシーンは必見です。

絵のタッチはやわらかく主人公の少年も転校生もとても可愛いのですが、そんなタッチだからこそ、悲しいシーンや切ないシーンは余計に胸が締めつけられます。

日本語吹き替え版ではナレーションを俳優の柄本明が担当していますが、彼の遠い過去を思いやるような語り口、どこか遠くを見ながらぽつりぽつりと紡ぎだされたような声音もまた、この短編映画『ダム・キーパー』の魅力です。

つみきのいえ

ストーリー

海面が上昇するたびに家を上へ上へと増築しながら、沈みゆく街で一人暮らす老人。ある日、彼はお気に入りのパイプを海へと落としてしまい、パイプを拾うために老人はダイビングスーツを着て海へと潜っていく……。

監督は加藤久仁生で、アカデミー短編アニメ賞を受賞した初の邦画となりました。受賞スピーチの終わりに、制作会社のROBOTへの感謝を述べる際に「ドウモアリガト、ミスターロボット」と言っていたのですが、これは1983年にリリースされたスティクスの『Mr. Roboto』という当時大ヒットした曲の歌詞で、当時聴いていた年代が多くいた会場では大いに盛り上がっていました。そのスピーチも併せて受賞当時とても話題になり、同名絵本も発行されました。

「海面の上昇」というキーワードから環境破壊を連想させますが、そんな社会派な内容ではありません。どこか切なさを感じる優しいタッチで描かれていて、観た後に家族や愛、人生について深く考えさせられる良作です

ひとつのパイプから始まる、何気ないけれどとても愛しい日々を思い出す小さな冒険…。ラストシーンで、老人は何を思っていたのでしょうか。

或る旅人の日記

ストーリー

トートフ・ロドルという名の旅人が、脚の長い豚と巡る国々。行く先々で彼が体験する不思議な出来事を、7本の短編で綴っていく……。

監督は『つみきのいえ』と同様、加藤久仁生。DVDが発売されており、『光の都』、『真夜中の珈琲屋』、『小さな街の映画会』、『月夜の旅人』、『憂鬱な雨』、『花と女』、『赤い実』の全部で7本、計23分とかなり短い作品群です。『つみきのいえ』よりも、もっと現実離れしたショートムービーです。

「私の名前はトートフ・ロドル。」から始まる旅人の日記は、彼の言葉や感想を文字で表し、彼の身に起きたことを映像で見せています。子ども向けのアニメではなく、「大人のための御伽噺」という感じの短編映画です。独り静かな夜、ココアかホットミルク片手に観たくなります。全体的に緑がかった映像と近藤研二による音楽が、不思議な世界観をより幻想的に仕上げています。

ワクワクするような、ちょっと怖いような…子供のころの感覚を思い出せてくれる、温かくてしっとりとした短編映画になっています。

チーズホリデー

チーズで出来た月のイメージ

ストーリー

「月はチーズで出来ている」という言い伝えから、チーズ好きな発明家の主人公は週末の休暇を月でチーズ三昧することを思いつく。思い立ったが吉日とばかりに早速自宅の地下室でロケットをどうにか作り上げ、「チーズホリデー(チーズ休暇)」へと出発する……。

本作は粘土(正確にはプラスティシン)で作られたキャラクターを少しずつ動かして撮影するコマ撮りで作られた、クレイアニメーションです。1990年のアカデミー賞短編アニメーション部門最優秀賞にもノミネートされたショートムービーですが、なんと完成までに6年も掛けています。ちなみに、このとき短編アニメ部門を受賞した作品は、本作と同じニック・パークの手による『快適な生活』です。

本作の主人公であるウォレスと飼い犬のグルミットを「プッチンプリン」や「トヨタ・エスティマ」のCMで知った方も多いのではないでしょうか。最近では、彼らが主人公の『ウォレスとグルミット 危機一髪』からのスピンオフ作品『ひつじのショーン』が大人気ですよね。

自称天才発明家のとぼけたウォレスと、喋らないけど機械に強く頭の良いグルミットのデコボココンビが織りなすコメディかと思いきや、月に現れるなんだか怪しい影…とサスペンス要素もあります。23分という短い時間で笑ったりハラハラしたり、楽しい作品になっています!

泥棒と老婆

ストーリー

舞台は江戸時代の日本。美しい着物を持つと評判の老婆を脅して肩掛けを盗もうとした泥棒は、逆に老婆から彼女の行きたいところへと背負わされる罰を受け……。

『プリンス&プリンセス』というオムニバスのなかにある短編映画です。監督は『キリクと魔女』のミシェル・オスロと聞いてピンとくる方がいらっしゃるはず。『キリクと魔女』の芸術や世界観が好きな方にぴったりな短編映画です。

今作はすべて影絵風アニメーションで作られており、ほとんどが王子様とお姫様が結ばれるまでの話です。しかし、この『泥棒と老婆』だけは異彩を放っています。日本人には馴染み深い葛飾北斎や喜多川歌麿などの浮世絵を取り入れた背景は、海外の方にはより魅力的に映るでしょう。

後に同監督が発表したオムニバス作品『夜のとばりの物語』、『夜のとばりの物語 醒めない夢』に比べると華やかさに欠けますが、そのシンプルさもまた魅力となっています。

夏と冬の間に

夏の森と冬の山

ストーリー

夏に住む女の子と冬に住む男の子。出会うはずのない二人は、男の子が境界線を越えたことで出会ってしまう……。

風に揺れる草花は可愛らしく、雪のきらめきが美しい、2013年に公開されたファンタジックな短編映画です。夏の女の子、冬の男の子が歩くたびに背景が変化していく様子が印象的で、短編映画を観ているというより大人向けの絵本を読んでいるような気持ちになります。音楽もゆったりとしていて、心が疲れていると感じている人におすすめのショートムービーです。

孤独と寂しさが絡むラスト手前のシーンはとても切ないです。そして、上映時間11分ほどなのにも関わらず、そこまでキャラクターに感情移入させる作品の魅せ方にも注目です。

その他おすすめ短編映像作品2本

映画の小道具

おまけとして、最後に短編映像作品・短編映画を2作品紹介します。1本は映画ではなく、もう1本は観る人を選ぶので別枠で紹介します。

1本目は『形(Katachi)』

数年前にネットで話題となった、ミュージシャン・トクマルシューゴのMVです。手間暇かけたコマ撮りアニメーションで、カラフルな色合いが女性好みだと思います。

『形(Katachi)』を手掛けたのはポーランド出身の「キイェク/アダムスキ(Kijek / Adamsk)」。彼らは主にCMやMVを制作しており、他にも楽しい作品をネットに公開しているので、気になった方はぜひ観てみてくださいね。

2本目は『頭のない男』

頭のない男が、頭のある女性に告白するために頭を買いに行くというロマンチックでファンタジックな短編映画です。実写寄りのアニメーションで、色味が特徴的で絵画でも観ているような気分になります。最初は不気味に思える頭のない男ですが、彼女を一途に思う気持ちにだんだんと応援すること必至です。

監督が『アップサイドダウン 重力の恋人』や『記憶探偵と鍵のかかった少女』を撮ったフアン・ソラナス監督の作品。ファンの方にもおすすめです。

短時間で感動できるのも短編映画の魅力

短い時間で長編映画を観たような感動を味わえる短編映画の中から、女性好みのかわいくて綺麗な作品、美しさだけじゃない作品と多種多様なおすすめ作品を選んでみました。他にも実写作品や恋愛・SF・ホラー・人間ドラマなど様々なジャンルの短編映画があるので、ほんの少し、忙しい日々の時間を割いて心を潤してくださいね。