披露宴マナー・恥をかかないスマートに振舞うポイント
披露宴でのマナーは、服装ばかりに目が行きがちですが、行動にも注意しなければなりません。様々な年齢の人が集まるお祝いの席で、ドレスコードだけではなく会場でのマナーも知ってスマートにお祝いしましょう。
結婚式の披露宴マナー
同僚や友人、身内など、何度かお呼ばれされる披露宴。頻繁にお呼ばれするわけではないので、いざ披露宴が近づくと、当日のマナーが気になりますよね。
披露宴にはドレスコードと呼ばれる服装のマナーがありますが、それ以外にもマナーがたくさんあります!会場でのマナーを知らないと、あなただけでなく、招待者にも恥をかかせることにもなりかねないので、当日までに披露宴のマナーやNG行動をしっかりと覚えておきましょう。
目次
1.遅刻は厳禁
当然のことですが、遅刻は厳禁です!マナーとして、30分前には会場に到着するようにしましょう。貴重品やハンカチ以外の手荷物やコート類はクロークに預けておきます。式が始まる前までに、必ずトイレをすませておきましょう。
この時に、服装やヘアスタイルをチェックしておくことも忘れないようにしてくださいね。
もし遅刻しそうになった時は…
・出来るだけ早く会場に連絡する
・「新郎新婦の身内」または「会場の担当者」に伝える
早めに家を出ても、交通事情などやむを得ない理由で遅刻してしまうこともあります。この時に「無断で遅刻すること」と「式を控えている本人に連絡する」のはNGです。
両家の親族か式場の担当者に伝えて、会場に入る時にはタイミングを見計らって入りましょう。
2.受付ではお祝いの言葉を述べる
会場に着いたら、できるだけ早く受付をすませましょう。受付は出席者を確認するための場所ですので、遅くても開宴の15分前までには済ませておくと安心です。
受付にいる受付係の多くは、新郎新婦にとって近しい関係に居る人が担当しています。つまり、新郎新婦の身内の立場の人です。受付を済ませる時には「本日はおめでとうございます」などのお祝いの言葉をプラスすることを忘れないようにしてくださいね。
また、ご祝儀をバッグにそのまま入れて持ち歩くのはNGです。袱紗(ふくさ)に包んでおきましょう。渡す時には、祝儀袋の正面が相手に向くように差し出すのがマナーです。
袱紗の包み方
・袱紗を広げて、ひし形になるように置く
・真ん中から少し左寄りにご祝儀袋を置く
・袱紗を左 上 下 右の順で内側に折りたたむ
慶事用として使う袱紗は、赤系がオススメです。弔事と兼用したいという場合には、紫色の袱紗を用意すると良いでしょう。また、柄は基本的に無地が無難です。
どうしても柄物を持ちたいという場合には「松・竹・梅」が使われているものを選んでくださいね。ただし、柄物の袱紗を選んだ場合には、弔事に使えないので注意しましょう。
袱紗を用意できない時には…
アイロンをかけたハンカチで代用する
3.「忌み言葉」や「重ね言葉」に注意する
披露宴では、良くないことを連想させる「忌み言葉」や同じ意味の言葉が重なる「重ね言葉」を使わないようにしましょう。
受験を控えた学生に「落ちる、滑る」などの言葉を避けるように、披露宴では「別れ」「不吉」を連想させる言葉を使わないことがマナーです。
最近では、気にせず使っている人もいますが、披露宴は門出を祝う大切なお祝いの場ですので、新郎新婦に恥をかかせないためにも忌み言葉や重ね言葉は、別の言葉に置き換えましょう。
披露宴で避けたい忌み言葉
相次いで、失う、終わる、返す、帰る、変わる、消える、切れる、朽ちる、繰り返し、壊れる、最後に、冷める、去る。絶える、散る、出る、とんでもない、流れる、泣く、果てる、離れる、放す、冷える、ほどける、参る、戻る、破る、弱る、別れる、割れるなど
披露宴で避けたい重ね言葉
ますます、いよいよ、くれぐれ、重ね重ね、重々、次々、再度、再三、いろいろ、わざわざ、たびたび、再び、繰り返しなど
4.控室でのマナー
受付をすませてから開宴まで時間がある場合には、控室に案内されることがあります。この場合は、準備が整うまで控室でゆっくり過ごしましょう。
控室は他の出席者も利用する場所ですので、新郎新婦やその家族と会ったら、式に招いてくれたことに対する感謝の言葉を伝えましょう。ただし、新郎新婦は、多くのゲストに挨拶しなければいけないので、手短にすませるのがマナーです。
また、控室に飲み物サービスがある場合には、遠慮なくいただいてOKです。お酒を飲めることもありますが、ここで式へ参加できなくなるほど酔っぱらわないように注意してください。
5.披露宴会場でのマナー
係の人から指示があったら、いよいよ会場に入ります。入口で新郎新婦の両親が出迎えてくれている場合には「おめでとうございます」とお祝いの言葉をかけましょう。入場の流れをスムーズにするためにも、入口で長時間話し込むのはマナー違反です。
会場では電話やメールは厳禁
当然のことですが、披露宴会場では電話やメールは厳禁です!電源を切っておくか、機内モードやマナーモードにしておきましょう。どうしても電話やメールをしなければいけない場合には、会場の外でするのがマナーですので注意してくださいね。
椅子の左側から座る
会場に入ったら、テーブル上の名札を確認してから、自分の席に座ります。この時には、椅子の左側から座るのが正式なマナーです。バッグなどの手荷物がある時は、自分の背中と椅子の背もたれの間に置きましょう。
同じテーブル内に初対面の人がいる場合には、簡単な挨拶と自己紹介をしておくと、会話のきっかけ作りになるのでおすすめですよ。また、勝手に席替えをしないように注意しましょう。席札も式が終わるまではそのままにしておくのがマナーです。
乾杯のマナー
披露宴での乾杯は、持ったグラスを目の高さくらいに持ち上げる動作をするだけにしましょう。もちろん乾杯前に、飲み物や料理に手をつけたり、ナプキンを広げたりするのはNGです。
お酒が飲めない人は、無理をして飲む必要はありませんが、飲むフリをするのがマナーです。
口紅に注意をしよう
グラスに口紅がつくのはマナー違反ですので、ナプキンなどで口紅をおさえてから、グラスに口をつけましょう。
騒ぎ過ぎないように注意をする
友人の披露宴では、懐かしい顔ぶれと久しぶりに再会することもありますよね。つい話が盛り上がりがちですが、騒ぎ過ぎはNGです。お酒を飲み過ぎたり、ほかのゲストに絡んだりするのも厳禁です。新郎新婦を祝う場だということを忘れずにいましょう。
また、スピーチやケーキ入刀、手紙の朗読など、式のイベント中に席を立つのはマナー違反です。
トイレなどで止むをえず席を立つ場合には、スピーチの合間や歓談中など、出来るだけ目立たないタイミングを狙いましょう。
6.テーブルマナー
テーブルマナーは、料理のジャンルに関わらず周囲の人に不快感を与えないことが大切です。そのためには、テーブルマナーを知っておくことが大切です。そこで、料理のジャンルごとの基本的なテーブルマナーを見ていきましょう。
ナプキンの使い方
どんなジャンルの料理でも、用意されたナプキンを使わず、自分のハンカチやティッシュを使って口を拭くのはNG行為です!
これは「このナプキンは汚くて使えません」という意味で、とても失礼なことですので、ナプキンが用意されている場合には、遠慮なくナプキンを使いましょう。
▼テーブルマナー/洋食
披露宴でもっとも多い食事といえば、コース料理。普段使い慣れていないナイフとフォークを使うフルコース料理は、緊張するもの。でも、それほど難しく考える必要はありません。
洋食の基本的なマナー
・ナイフやフォークは外側から使う
・中座するときにはナイフとフォークを「ハ」の字に置く
・ナイフやフォークを落としても自分で拾わない
・手に持っていい食器は、スープカップ、コーヒーカップ、グラスのみ
・パンは1口サイズにちぎって食べる
・お肉は食べる分だけ切り離す
・スープは手前から奥へすくって音を立てずに飲む
・スープを吹いて冷まさない
▼テーブルマナー/和食
和食でもっとも大切なことは、箸の使い方。まずは、利き手で橋の中央辺りを持ち、反対の手を箸先の下から支えるように添え、右利きなら右方向、左利きなら左方向へ滑らせるように動かし、箸を持ちます。
和食の基本的なマナー
・椀もののフタは裏返しに戻さない
・お椀や小鉢、小皿は手にとるときは両手でとる
・食べ終えた食器を重ねない
・魚は裏返さない
・わさびはしょう油に溶かさない
・スプーンを使う料理は音を立てない
▼テーブルマナー/中華
ターンテーブルを囲みわいわいと食事する中華。コース料理や和食と比べればフランクですが、披露宴だからこそ最低限のルールを守りましょう。
中華の基本的なマナー
・スープは、食器に直接口をつけて飲まない
・ターンテーブルに料理以外のものを乗せない
・麺類は、箸で取り、一度れんげで受けてから食べる
・手にとって良い食器は、箸、れんげ、グラス、ご飯茶碗のみ
・ターンテーブルは右回りが基本。少し左に動かすだけで取れる場合には左に回してもOK
7.閉会の時にも気を抜かない
おひらき(閉会)になったら、同じテーブルの人に挨拶をして、周りの流れにのって速やかに退場しましょう。
新郎新婦やその両親、媒酌人夫妻など、お見送りしてくれる人の前をとおるときには、「お招きいただきありがとうございました」「おめでとうございます」「お幸せに」など、手短にお礼やお祝いの言葉を伝えると良いでしょう。
また、使い終わったナプキンは軽く畳んでテーブルの上を置くようにしましょう。キレイに畳んで退席すると「サービスや料理に不満がある」の意味になるので注意してくださいね。
途中で早退したい時のマナー
本来なら途中で早退しなければならないような場合は、欠席するのがマナーです。でも、仲の良い友人で、どうしてもお祝いしたいと思うこともありますよね。
そんな時には、事前に、新郎新婦に了承を得ておきましょう。その上で、出入りしやすい席にしてもらいます。退席するときには、できるだけ目立たないよう、歓談中などを狙うと良いでしょう。
また、途中で気分が悪くなったなど、やむを得ない理由で、急に早退せざるを得なくなることもあります。そんな時には、タイミングを見計らい、目立たないように退席しましょう。
この時、会場スタッフに早退すること伝え、新郎新婦に言伝してもらうと安心ですよ。