みんなが気分良くなる!食事のマナー
恋人と食事デートをしているとき、友人とランチを食べているときなどに、相手の食べ方や作法など食事のマナーが気になることはありませんか?自分では問題ないと思っていても周囲の人が生理的な不快感を覚えたり、一緒にご飯を食べている人が恥ずかしい思いをすることがあります。
見た目や雰囲気が素敵な人でも、汚い食べ方や間違ったテーブルマナーに気づかずに粗相(そそう)をする姿を見てしまったときは、少なからず幻滅するものです。
正しい食事マナーを身に着けると、周囲の人に不快感を与えず気持ちよく過ごしてもらえるため、結果的に自身の評価アップにも繋がります。
今回は、箸の使い方、茶碗など食器の扱い方、グラスやフォークやナイフやスプーンなどカトラリーの扱い方に自信が無い人でも、食事の席を共にする人、美味しい食べ物を提供してくれる店員さんなどに不快感を与えることなく、ご飯の時間を楽しめるようになる食事マナーを紹介します。
目次
予約時のマナー
事前に予約をして食事をする場合は、予約時からマナーを心掛けた対応をしましょう。主流となりつつあるネット予約をするときは、顔が見えない、身元がバレないからといって、安易に仮押さえをしておきながら直前にキャンセルをする行為は止めましょう。
また、予約のとり方によって、美味しくいただけるはずの食事が台無しになってしまうこともあるように、予約時から食事マナーは始まっているのです。
ランチやディナータイムなど店が忙しい時間帯を避けて、15時前後か17時前後など余裕のある時間帯に電話する。
誕生日や記念日など、予約時に利用する目的を伝えておく。 持ち込み不可の店もあるため、「ケーキを持ち込みたい」等の要望を予め伝えておくことでトラブルを回避できます。
2週間以上前に予約を入れたら、3日前くらいに再確認の電話を1本入れておくと店側も自分自身も安心できます。
苦手な食材は電話予約の段階で伝えておく。何も伝えていないのに「これは食べられません」と残したり、料理を取り替えるのは食事マナーに反した行為。
横柄な態度をとって印象を悪くすると、良い席へ案内してもらえない可能性もあるので言葉遣いには要注意。
キャンセル時のマナー
当日の人数変更は基本NG。予約した人数は代理の人を探すなどして頑張って守りましょう。どうしても集まらない場合は理由を簡潔に伝え、誠意を込めて謝ります。
人数分の食材を準備してコストをかけているため、店は大打撃を受けるのです。万が一、キャンセル料金が発生しても素直に従いましょう。
最低限の食事マナーを意識する
日本との文化の違いから「料理を作ってくれた人へ『美味しいです』と、感謝の意を伝えるために、クチャクチャ音をたてて食べることが礼儀」とする国もあれば、「お腹いっぱい食べて充分なもてなしを受けたことを、食事を作った人に表すために、出された料理を残すこと」を礼儀として重んじる国もあります。
しかし、日本の文化では「音を立てながら食べる」「ものを口に入れながら喋る」「テーブルに肘をついた行儀の悪い姿勢で食べる」などの行為は性別関係なく、食事のマナーに反することなので気を付けましょう。
不快感を与える食事マナー
・音を立てて食べる
・口を開けながら噛む
・間違った箸の持ち方
・肘を立てる
・食べ方が汚い
改善すべき箸の使い方
押しこみ箸
・口いっぱいに食べ物を押し込む
かこみ箸
・器に口を付けてかき込む
さぐり箸
・料理をかき回して探る
指し箸
・箸で人を指す
刺し箸
・食べ物を突き刺す
にらみ箸
・箸を持った状態でどの料理にしようかと見まわす
ねぶり箸
・箸を舐めまわす
はさみ箸
・皿を介さずに箸から箸へと渡す
メニュー選び・注文マナー
お店では「全てがオススメの品」であることを前提とした気遣いが大切。メニュー選びに迷っても「何がオススメですか?」とウェイターに質問する行為はNGなのです。しかし、その日に仕入れた魚介などを提供している店では「『本日』のオススメ」を確かめるのはアリ。
また、最初から注文しすぎないことも食事マナーのひとつ。あれもこれもと注文したにもかかわらず、食べきれずに残してしまうのは失礼にあたります。
値段を書いていないメニューを渡されたとき
高級レストランでは女性には値段が書かれていないメニュー、男性には値段表示されているメニューを渡されることが多いので、彼にお任せするのが基本です。
男性がそのことに気づかずに「何がいい?」ときいてきた場合は、「値段が書かれていないメニューは初めてだから…」と、素直に伝えて相手にお任せするか「普通のメニューを頂けますか?」とウェイターに伝えて2人で選ぶ方法があります。
ウェイターに直接値段を確かめる品のない行為は絶対に止めましょう。
食前・食後に挨拶をする
食べる前の「いただきます」、食べ終わったときの「ごちそうさま」をきちんと言いましょう。この2つの言葉には「これから食事をはじめます」という、単に儀礼的な挨拶ではありません。
「一緒に美味しく食べましょうね」「楽しい食事の時間をありがとう」といった意味合いも含まれる、大切なコミュニケーションのひとつなのです。
食事中は携帯の扱いに注意する
食事中でも常にスマホをテーブルに置いて、チラチラ着信を気にする素振りを見せたり、SNSの更新を行っていては、一緒にご飯を食べている相手は嫌な気分になります。食事の席についているときは、携帯はマナーモードにしてバッグの中へ入れておくのがマナーです。
料理が運ばれてくると、食べるより先に携帯カメラで撮影することに熱中するのも、美味しく食べられるタイミングを見計らっている料理人や同席者への配慮に欠けた食事のマナー違反。
美味しそうに食べる
気を遣う必要がない家族、恋人、友達などと一緒にご飯を食べにいくと、つい「不味い…」と、本音が出やすくなりますよね。でも、ネガティブな一言は食事の席の空気を重たくするため、実際以上に料理が不味く感じられ嫌な気分になる原因をつくることがあります。
残念ながら期待する味にありつけなかったとしても、その場では話題を変えるなどして美味しそうに食べていると、相手も良い雰囲気に影響を受けて嬉しくなってくるものです。すると「食事の時間」そのものが楽しく感じられ、結果的に良いひとときを過ごせます。
料理を残さず食べる
「美味しくないのかな?」「好みじゃなかったのかな?」「体調が悪いのかな?」と、食事を共にしている相手に気を遣わせたり、食べかけのものが皿に残っていると見栄えもよくないので、ご馳走してもらった際には残さず食べるのが基本です。
一言「ごめんなさい。食べきれなくて…」と、声をかける相手への配慮を忘れずに。
食べ物の好き嫌いが激しい人は、注文する前に苦手なものはハッキリ伝えておくなり、残すつもりはなくても完食できないと判断したら「苦手な食材なんです。予め伝えずにごめんなさい」と、ウェイターが皿を下げる際に一言添えます。「食べられない料理を提供した店ではなく、自分に非があること」を伝えるのは料理を作ってくれた人への心遣い。
食べられる物にだけ手をつけて苦手な物を食べ残すときは、お皿の状態ができるだけ見映えよくなるようにしましょう。
食べるペースを相手に合わせる
あっという間に料理を食べきって、箸を置いている人の目の前で食べ続けるのは気まずいものです。
「遅い・早い」を自覚しているのなら、「食べるのが遅くて(早くて)、ごめんなさい」と、食事の前後に一言添えておくのも食事のマナー。
また、極端に食べるペースが早い・遅い人は、誰かと食事をする際に相手の食べるスピードを意識して、可能な限り合わせる努力をしましょう。会話の間合いもとりやすくなり、”一緒にご飯を食べている”という一体感も生まれます。
店員には丁寧な対応を心掛ける
お金を払って食べているからといって、大声で店員を呼びつけるなど横柄な振る舞いをして他の客に不愉快な思いをさせる行為も食事マナーとしてはNG。
注文のやり取りや食事の受け渡しの際に、「ありがとうございます」「お願いします」「ご馳走さまでした」と言葉で伝えましょう。小さな気遣いは本人や同伴者の好感度もあがります。
カウンター席での食事マナー
職人と対面式のカウンター席では、料理を作った人が目の前にいることを忘れないで下さい。
話に夢中になって料理に箸をつけない、または、食べ始めるまで時間を要するのは食事のマナー違反。寿司など活きの良さが美味しさを左右するものや、熱い、冷たいなど、料理の特徴に配慮したタイミングで食べましょう。
料理人の手が空いたときに注文します。他の人の料理を作っている最中に「次は△△と○○と□□ね」等、自分本位に次々と注文するのはスマートではありません。シェフの動きを把握したうえでタイミングよく注文しましょう。
カウンター席に座っていると、良かれと思って食べ終わった食器を重ねて、カウンター越しの店員さんに手渡しする人も多いのでは?でも、器にこだわっている店では食器の扱いには注意が必要です。食器は重ねると傷がついてしまうので店員に任せるのが一番なのです。
食事の会計マナー
お会計をする場合は割り勘にしたい場合でも、店内では男性に任せておき、店外に出てから「私の分は幾らですか?」と声を掛けて下さい。
自分が支払う意思を店内で伝えたい場合は、アイコンタクトで伝えて、バッグに軽く手を添えます「僕が支払うので結構です」という意思表示があったら、男性の好意は素直に受け入れます。
店内では店員に、店から出たら男性に「美味しかったです。ありがとうございます」と一言添えれば、お互いに気分が良くなります。
食事のマナーは大人度が表れる
箸のつかい方などの作法はもちろんですが、お金を支払って食べるとはいえ、食事のマナーで大切にしたいのは料理を作ってくれた人やサーブしてくれる人、同席者への配慮。
「自分だけが料理や会話を楽しめれば良い」という考えからの行動は、周囲の人に不愉快な思いをさせることに繋がります。お店もマナーを心得た人には、とっても好意的に接してくれます。サービスする側も、される側も気分良く過ごせる空間をつくるのが食事マナーの基本です。