タバコの臭いを消す方法・ヤニ臭が漂う部屋や車もスッキリ
たばこ臭は頑固なので消すのは大変ですが、意外と見落としがちなエアコンのフィルターや家具に付着したヤニを拭きとり掃除をするだけでも部屋の空気がスッキリ!喫煙した後、絶対に欠かせないのは換気です!
嫌なタバコの臭いを消す方法
平成27年「国民健康・栄養調査」の結果では、飲食店、遊技場、職場の順で受動喫煙する割合が高かったのですが、受動喫煙による健康被害を防ぐために、世界的に強まる「禁煙」の流れから、現在では医療機関や公共の場はもちろん、これまで「分煙」で対応していた飲食店など、屋内での喫煙を禁止する施設も増えてきました。(注1)
その影響もあり、外出先や職場でタバコの臭いや煙に悩まされることは減ってきましたが、自宅やマイカーなどプライベート空間では同居人が喫煙者で「タバコの臭い」が避けられないケースも少なくありません。
特に非喫煙者の悩みの種である「たばこの臭い」には、葉が燃えて発生する煙によって空気中に漂うニオイ、衣類や髪の毛や肌、壁や家具などに付着する臭い、煙草そのもののニオイ、乾いた状態、または濡れた状態の吸い殻の臭いなど、タバコ臭といっても様々です。
今回は「煙草を吸った直後に部屋に漂う臭い」「部屋に残ったタバコ臭」「車内のタバコ臭」を消す方法を紹介します。
部屋のタバコの臭いを消す方法
室内で喫煙すると、タバコを吸わない人にとっては不快で堪らないタバコの臭いが部屋中に充満します。喫煙者が窓を開けたり、スイッチを入れた換気扇の下で吸うなどの配慮をしなければ、たった1本吸っただけでも数十分から数時間も頑固なタバコ臭が部屋の中に残ってしまうことがあります。
▼換気をしてタバコ臭を消す
臭いの元となる生ゴミなどを放置したままの部屋では、窓を開けて換気をしてもニオイが薄れるのは一時的なことです。
しかし、タバコを吸った直後の臭いを消す方法として「換気」は一番有効です。まず、ニオイを部屋中に行き渡らせてしまう煙を室外へ排出して、新鮮な空気を室内へ取り入れましょう。
タバコの臭いを消す換気方法
空気中に漂うタバコの臭いを消す方法は「喫煙中と喫煙後の徹底した換気」です。消防法により各部屋に換気口が設置されているので、すべての換気口をオープンにして、台所の換気扇を回すと新鮮な空気がフィルターを通して入ってきます。
気温が低い季節や寒いときは窓を開けられませんが、この消臭方法なら直接冷たい風が室内に入るのを防げるのでオススメです。(40代/男性)
▼消臭剤や芳香剤を部屋に置く
窓を開けて煙を外へ出しても残ってしまう頑固なタバコの臭いを消す効果があるスプレーや、空気中の臭いを吸収するゼリーやビーズを用いた「置き型の消臭剤」、タバコ臭を中和する効果がある「いい匂いの芳香剤」も人気です。
アロマオイルで消臭する
十分に換気を行ってからディフューザーのスイッチを入れます。
何種類かエッセンシャルオイルを試した結果、私が一番タバコ臭の消臭効果を感じたのは「ラベンダーとティーツリーの香り」です。ただし、個人的に両方とも「好きな香りではない」のが難点ですが、一番タバコの臭いが気にならないので、夫がリビングで煙草を吸った後、「消臭用」として3分間くらい焚いています。(30代/女性)
柑橘系の消臭スプレーをつかう
煙草を吸った後、必ず、柑橘系の香りがする消臭スプレーを部屋全体に満遍なく振りかけます。個人的に甘すぎるフローラル系と煙草が混ざったモワっとした臭いが苦手なので、スッキリ爽やかなレモンなどの柑橘系の香りが好みです。(20代/男性)
タバコ臭専用の消臭剤をつかう
夫が毎朝狭いトイレ内で煙草を吸うのですが、窓つきで換気しているとはいえ、非喫煙者の私にとっては最悪な状態です…。
ダメもとでタバコ臭専用の消臭剤を置いてみたところ、それまでは換気しても半日は悪臭が気になっていたのが、1時間程度で軽減されるようになりました。(30代/女性)
布用の消臭スプレーをつかう
ソファやカーテンなど、簡単に洗えない布製品にタバコ臭が付着すると部屋全体がニコチン臭くなるので、タバコを吸うたびに布製品専用の消臭スプレーを吹きかけています。
完全にタバコ臭が消えることはありませんが、何もしないよりは何倍も悪臭を軽減できます。(30代/女性)
部屋中に消臭スプレーを吹きかける
換気をすれば風の流れがあるエリアのタバコ臭は消えますが、風が通らない箇所には重たいニコチン臭が残るので、煙草を吸って換気をした後に消臭スプレーを「部屋の中央、四隅の空中」と万遍なく吹きかけています。(40代/女性)
▼自宅にある物で消臭する
身近なものをタバコの臭い消しに用いる方法です。中でも「珈琲豆」の脱臭、消臭効果は定評があり、あらゆるシーンの消臭に活用されています。タバコ臭の防止、消臭など目的の違いによって使い方を工夫しましょう。
コーヒー豆で消臭する
コーヒーの出がらしを濡れたままの状態で灰皿に入れています。濡れていると即タバコの火が消えるので、完全に消えずに燻されたような悪臭が部屋に漂うのを防止できます。
また、一日に何度もコーヒーを淹れるので、タバコを1本吸い終わるたびに缶製の蓋つき専用ゴミ箱に捨てます。(20代/男性)
酢をしみ込ませた紙で消臭する
タバコを吸う場所の近くに空気清浄機と消臭剤を置いていますが、「臭いが残っている」と感じた時は、お酢を染み込ませたキッチンペーパを床に30分くらい放置します。
昔から母が実践している方法ですが、ツーンとした酢の臭いでタバコ独特の臭いが中和されて気にならなくなります。(20代/男性)
車のタバコの臭い消臭方法
車内でタバコを吸う人と同乗した経験がある人、長い期間タバコを吸っている人の車に乗ったことがある非喫煙者なら勿論のこと、クルマの中で煙草を吸っている本人でも、かなり気になる車のタバコの臭いを消す方法です。
▼消臭剤・芳香剤をつかう
もっとも手っ取り早い消臭方法として人気なのは、やはり、いい匂いの芳香剤や消臭スプレーを使用すること。芳香剤は、タバコ独特の臭いを消えやすい「強めの香り」を選ぶ人が多く、消臭スプレーはタバコ臭と混ざらないように「無臭タイプ」が人気です。
新しい芳香剤をつかう
なるべく車内にニオイが残らないように冬でも雨の日でも窓を開けて煙を外へ吐き出して吸っていますが、頑固なタバコ臭の防止には至らないので、消臭効果の即効性が持続するように短いサイクルで芳香剤を買い替えています。
また、ニオイ防止策としてシートは布製ではなく、臭いが付着しにくいビニールレザー素材にしています。(30代/男性)
灰皿に消臭剤をいれる
車内の灰皿には自宅で淹れたコーヒーの搾りカスや消臭ビーズを入れていますが、嫌なニコチン臭が長く残るのを防いでくれます。(50代/男性)
スプレーと芳香剤で消臭する
車から降りる時に、無香料タイプの車用の消臭スプレーをシートの表面が濡れるくらい吹きかけます!
人を乗せる予定がある前日と当日は、足元のマットに柔らかめの香りの液体芳香剤を数滴垂らしておきます。
車用の芳香剤は少し強めの香りを選びます。タバコとの相性が悪い香りの芳香剤もあるので、購入する際は必ずサンプル品で匂いを確かめます。(20代/女性)
▼車内を拭く・小物を洗う
意外と見落としがちなのが、窓ガラスや天井やダッシュボードなどに付着しているタバコ臭の原因。水に濡らしたタオルで拭きとるだけでも、車内のヤニ臭さは軽減できます。
重曹やエタノールで消臭する
ダッシュボードや窓ガラスなどは消毒用エタノールを含ませた布で拭き、シートには重曹を振りかけてしばらく放置したのち掃除機で吸い取ります。
仕上げにエアコンのフィルターとマットを水洗いすれば、タバコの臭いは気にならなくなります。(40代/男性)
マットは洗って車内は拭く
マットレスを洗い、窓は水拭きをして、ダッシュボードやパネルは好きな匂いの柔軟剤を薄めた水に浸したタオルを固く絞ってから拭きます。窓ガラスは定期的に拭かないとヤニが付着するのでタバコ臭の原因になります。
天気の良い日に、全てのドアと窓を開けて換気するのも効果ありますよ。(40代/男性)
▼臭いが付着したパーツを交換・掃除する
どんなに強力な消臭剤や芳香剤を使用していても、車内の空気を循環するエアコンのフィルターにタバコの臭いが染み込んだままではニオイの悩みは解消できません。悪臭は元から断ちましょう。
スプレーと香水で消臭する
ダッシュボードの奥にある、エアークリーンフィルターを交換してエアコンをかけると車内の空気が循環するので嫌なタバコ臭が車内にこもりません。(40代/男性)
エアコンフィルターを掃除する
消臭スプレーや芳香剤の効き目が薄れてきた頃に、タバコ臭が残ってしまいがちなエアコンのフィルターを掃除しています。エアコンの風に乗って嫌なタバコ臭が車内に広がらなくなります。(30代/男性)
タバコを吸わない解決法も試したい!
喫煙が習慣化している人は嗅覚が「タバコ臭」に慣れてしまい気にならなくても、煙草を吸わない人はとても敏感に反応します。社会問題になっている数多くのハラスメントの中に「臭い」によって不快感を与える「スメルハラスメント(スメハラ)」も含まれるので、喫煙する人は吸わない人への配慮を心掛けたいところです。
部屋の壁紙がタバコの煙で黄ばんでしまって張替え費用が発生したり、何よりもタバコを吸うことにより、脳梗塞、脳溢血、脳出血、くも膜下出血など、脳の血管が詰まったり破れたりする脳卒中や心臓病など、死亡率が高い疾病の原因と喫煙の関連が関係機関から指摘されているので健康面にも不安が残ります。(注2)
今回は「部屋と車」にエリアを限定してタバコ臭いを消す方法を紹介しましたが、できることなら「喫煙自体をやめる」という根本的な対策も検討してみる余地があります。
また、無香料タイプは混ざり合ったニオイが苦手など、個々の好みによっても芳香剤や消臭スプレーの香り選びに違いはありますが、国民健康センターの調査によると「消臭剤の香りが強いと臭いにくい」という消臭効果の実験結果もあるため、寄せられた体験談で頑固なタバコ臭対策に多くの人が「強い香り」を用いていることに納得です。(注3)