勉強中の眠気に負けない対策
人間も動物も眠らなくては生きてはいけません。規則正しい睡眠を摂ることは心身の健康管理をするうえで一番大切なことです。
しかし、受験や試験が差し迫っていて、どうしても睡眠を削らなくてはいけない場合もあります。そして、どういうわけか遊びで夜更かしをしているときには眠くならないのに、勉強をしなくてはならないときに限って睡魔が襲って来るもので、特にデスクワークをしているときに睡魔と闘うのは相当に強い精神力が必要です。
今回は、息子が大学受験勉強中に、実際に試してみて効果があった「睡魔と闘う眠気対策」を紹介します。自分に合う眠気覚ましの方法を見つけて、やるべきミッションを遂行させましょう!
勉強中の眠気対策/体を動かす
同じ姿勢で長時間デスクに向かって勉強を続けていると、身体も頭も固まってボーっとしやすくなるので、血流を良くするために1時間に一度は席を立って体を動かします。
両腕を高くあげて伸びをしたり、横に広げたり、首を前後左右に曲げたり、ゆっくり深呼吸をしながら大きな動作で固まっている体を充分に伸ばし、血液の流れを良くしましょう。座りっぱなしでいると腰に負担がかかるので、腰回りの緊張をほぐすストレッチも忘れずに!
▼体を動かして眠気対策をした人の体験談
ずっと動かずに椅子に座ったまま、根性で闘っていても眠気に勝つのは難しいと判断したら「動いてみること」をお勧めします。
買い物に出かけます
同じ場所にいると眠気が覚めないので、身体を少し動かすために買い物へ出かけて気分転換します。外に出られないときは部屋の中でストレッチをしていますが眠気が軽減されスッキリします。(30歳/女性)
肛門に力を入れます
先ず姿勢を正し、息を止めて肛門を数秒引き締めます。それを5回ワンセットで3回繰り返し、一度、両手を上にあげて大きく伸びをします。
私が編み出した独自の方法ですが、一番、眠気が飛びます。ぜひ試してみてください。(40代/男性)
勉強中の眠気対策/目の疲れをとる
長時間パソコンに向かって、瞬きもせずに目を見開いたまま細かい文字を追う作業をしていると、目が乾いてショボショボしたり、眼輪筋に疲労がたまって目を開けるのが辛い状態のままでは睡魔に打ち勝つのも至難の業!
時々、目を休ませてあげることも有効な眠気対策のひとつです。
温パック
タオルを水に濡らして軽く絞りビニールに入れて、電子レンジで1分ぐらい加熱します。人肌程度の温かさが理想的です。
火傷しないように温度調節をしてからタオルを目の上に乗せます。(20歳/女性)
冷パック
濡らしたタオルをビニールに入れて冷凍庫に1時間ぐらい入れておきます。冷パックは即、シャキッと目が覚める効果があります。
目のマッサージ
目の周辺のツボを刺激します。目を瞑りながら、眉頭、眉の真ん中、眉尻、目頭、目の下、目じり、こめかみなどを押さえると目の疲れが軽減してスッキリします。(20歳/男性)
勉強中の眠気対策/気分転換をする
頑張って勉強をやり遂げようと思っていても、どうしても眠くて集中できなくなったとき、いつも思い切って全く違うことをして気分を変えていました。
散歩をして、コンビニなどに立ち寄りコーヒーやエナジードリンクを買ったり、部屋で雑誌やマンガを読んだりすることで、しばしの間、閉塞感や孤独感から解放されるので一石二鳥なんですよ!
また、夜道を歩きながら近所迷惑にならないように小声で歌を唄ったり、軽くジョギングするのも効果的がありましたよ。ひとつの作業に長時間、縛られたままでいると集中力も途切れて飽きてしまうので眠気にも襲われやすくなります。
外から刺激を受けることによって、発想を転換させたり、今までの行程を冷静に見つめ直すことができるメリットもあるので、自宅で仕事や勉強をしている人や職場でも席をたつことが許されている環境にあるのなら試す価値あり!
勉強中の眠気対策/布団に入らず仮眠をとる
もう眠くて瞼が閉じてしまいそうになるなら、いっそのこと、10~20分くらい仮眠をとりましょう。この方法を自宅で試す場合の注意点は「ベッド(布団)に入らないこと」です。布団に入って寝る体勢が整うと、ほんのちょっと仮眠をとって眠気対策をするつもりが、グッスリ眠ってしまう恐れがあります。
息子は、できるだけ寝づらい状況「うたた寝」を想定した体勢で仮眠をとって爆睡を回避しました。
- 椅子に座ったまま机の前で眠る
- 畳の上にじかに眠る
- ソファーに座ったまま眠る
危険な仮眠場所は「コタツ」です。身体が温まると気持ち良くなって眠ってしまうので、寒い季節はご注意ください。
熟睡回避ポイント
・目覚ましアラームをかける
・遠い場所にセットする
・2つ以上、時間をずらしてセットする
眠っても問題のない環境(自宅など)で睡魔に襲われたとき、どうしても「後1分…」「あと10分だけ…」という誘惑に負けてしまうので、アラーム設定は必須です!
2個以上、時間を数分ずらしてセットして、アラームが鳴っても体を動かさないと止められない離れた位置に置くことがポイントです。
勉強中の眠気対策/頭と首と顔を冷やす
仮眠をとった後や眠気が襲ってきたときに「頭・首・顔」を冷やす方法も、「目が覚める!」と息子が好んで実践していた眠気対策です。
冷たい水で顔を洗う
夏は洗面器に氷水をつくるなど、できるだけ冷やした水で豪快にジャブジャブと洗って目を覚まします。
冷却シート等で冷やす
タオルで包んだ保冷剤を首に巻く方法もあり!
▼体を冷やす眠気対策をした人の体験談
気温が上昇する夏の「暑さ対策」に用いられることも多い「ミント系の入浴剤を入れたお風呂」は、ブルー系の色が多く、実際に入ってみると肌と嗅覚へ刺激で気分がスッキリします。
ただし、入浴中の居眠りは危険なので、必ず、家族などに声をかけて事故防止に努めてくださいね。疲労が溜まり、強い眠気が襲っているときはNG!
クール系の風呂に入る
眠気が出てしまったときは、ミントなどのクール系の入浴剤を入れたお風呂に浸かります。
いつもどおり40度くらいの湯温でも数分浸かっていると体がヒンヤリしてきて、湯上りも肌がスースーして眠気が吹き飛びます。試験勉強中は2時間おきくらいに入って頑張りました。(35歳/女性)
勉強中の眠気対策/ご褒美のために気力を振り絞る
「馬は目の前にニンジンをぶらさげると頑張って走る」という説を参考に、人間も自分にご褒美を設定すると何とか頑張れるものです。少しでも早く褒美を得るために、目前の目標を決めて効率よく作業をすすめましょう。
- ここまでやったら、休憩してチョコレートを食べよう
- 後1ページ仕上げたら、好きな歌を一曲だけ聴こう
壮大な計画を立てるとゴールに近づく前に挫折するので、小さな喜びを短いスパンで自分に与える眠気対策です。もはや体力が尽きそうなときは、精神力に頼るしかありません。
「あと1時間…」「あと10ページ…」などと遥か遠い目標を掲げるよりも、今、自分のできる範囲より、ほんの少しだけ無理を強いられる程度の設定をすると気持ちが楽になります。
また、やりたいことを全て制限すると精神的に追い詰められるので「もう今日は寝ないでやり遂げる!」と決めたのなら、気分転換する時間も組みこみましょう。がむしゃらに徹夜をしていても良い結果は出ません。一番良いのは、「ここまでやったら寝よう」と決めておくことです。
徹夜はできるだけしない!
睡眠は、健康上、精神衛生上、とても大切なものなので、できるだけ規則正しい生活を心がけましょう。ちゃんと睡眠をとったほうが勉強の効率もあがり、また、寝不足によるミスやうる覚えをカバーするために、更に時間をかけて勉強に取り組むなど、余計なロスを省くことにも繋がります。
しかし、どうしても時間的に間に合わないとき、絶対にレポート提出期限を守らなくてはいけないとき、試験が明日に迫っているときなどは、眠気と闘わなければはなりません。
そんなときは、自分に無理のない計画を立てましょう。根本的に「眠らない」ということは、人間の摂理に反する行為なのですから身体に良くないのです。
眠気対策を実践するにあたり、カフェインの過剰摂取やドリンク剤に頼りすぎないように注意しながら、自分に合った睡眠対策を見つけて目の前のミッションをやっつけてしまいましょう。
眠くて辛い作業をやり遂げた後の解放感は格別なものです。もういつ眠っても良いのに興奮して頭が冴えきり、逆に眠れなくなる場合もあるので程々のところで切り上げましょう。