正月の帰省で義両親に気に入ってもらえるお作法マナー
正月に帰省する時は、手土産はどうする?どのくらい滞在する?何を着て行けばいい?など、何かと悩むことが多いもの。そんな悩みは、お正月の帰省マナーがすべて解決してくれます!
覚えておきたいお正月の帰省マナー
結婚していると年末年始の休みを利用して、旦那の実家へ帰省するケースが多いのですが、結婚して家族になったとはいえ、義実家では気をつかうことが多くて憂鬱な気分になる人も少なくありません。
確かに、家によって独自のしきたりや考え方があることも多いので、特に、結婚後、初めての義実家への帰省は、不安なことも多くて当然です。振る舞い方が今後の関係を左右することもあるほど、義両親や親戚からの印象が悪くならないようにと、不安と緊張を覚えるのは無理もありません。
ですが、マナーさえ心得ておけば、お正月の帰省中も気分よく過ごせます。そこで、義両親との関係性を良くするためにも知っておきたい、一般的な義実家へのお正月の帰省マナーを紹介します。
帰省する日を連絡しておく
年末年始は、決まったしきたりや考え方に縛られていない義実家や「親戚への挨拶周りは家族揃って○日にする」「年末年始の行事には家族全員がそろって当たり前」のように、決まったしきたりや考え方がある家、泊りがけの帰省は歓迎しない家など、相手の考え方によってさまざまです。
別の予定が入っていたり、受け入れる準備が整っていなかったりすることもあるので、連絡もせずに帰省するのはマナー違反ですので、まずは事前に帰省する日を連絡しておきましょう。
帰省するのが当たり前だと考えている義実家の場合は「いつ帰ってくるの?」という催促の電話がある前に連絡するのがベスト!夫婦でよく話し合って、早めに日程を調整してから連絡しましょう。
縛られた考えを持たない義実家の場合は、できるだけ早く「帰省しても良いか」確認して、OKの返事がもらえたら、いつ伺うのか伝えておくと安心です。
また、兄弟の家族の帰省や親戚の宿泊などで、部屋や寝具が足りずに泊りがけの宿泊を歓迎しない義実家の場合も、早いうちに連絡するのがマナー。ある程度、義実家の都合に合わせられるようであれば、いつなら都合が良いのか聞いてみるのも良いですね。
手土産を持っていく
義両親から「手ぶらで来て」とか「気をつかわなくていいよ」と言われることもありますが、これを鵜呑みにして本当に手ぶらで行くのは良くありません。「持ってこなくていいよ」は、ほとんどの場合あくまで「建前」なので、手土産は忘れずに準備しておきましょう。
事前に、兄弟家族や親戚一同が集まったり、親戚に挨拶周りしたりすることが分かっている場合は、その分も合わせて用意しておけばバッチリです。
一般的な手土産の金額は、義実家に宿泊する場合で、3,000~5,000円。そのほかの場合では、3,000円未満が一般的です。
オススメ手土産
・有名店のお菓子
・お取り寄せのスイーツ
・フルーツの盛り合わせ
・義両親の好きな食べ物やお酒
・自分たちが住んでいる地域の特産品
手土産を玄関で渡してしまう人もいますが、生ものを除き、玄関先で手土産を渡すのはマナー違反です。玄関先では、きちんと挨拶をして、部屋に通されてから手土産を渡します。
このとき、手土産は紙袋から取り出し「○○がお好きだとうかがったので」「最近評判になっている○○です」などのように、ひと言添えて渡しましょう。くれぐれも「つまらないものですが」と言わないように注意してくださいね。
3が日または松の内の間に義実家に帰省する場合は、御年賀を用意しましょう。
「のし」はどうするの?
・のし紙
紅白蝶結び
・表書き
「御年賀」
※「御年始」「賀正」でもOK
清潔感のある落ち着いた服装で行く
お正月だからこそ、多くの人がオシャレを楽しみたい、好きな服を着たいなどと思うものですが、義実家へ帰省するときには、慎重に服装を選ぶ必要があります。それは、服装だけで見た目の印象が大きく変わるためです。
お正月は義両親だけでなく、他の親族にも合う可能性があります。しかもあなたは義実家にとって訪問する立場で、田舎であればあるほど、義両親の年齢が高いほど、流行よりもマナーを重視する傾向があるので注意したいですね。
せっかく気合を入れてオシャレをしていっても「マイナスイメージ」に捉えられたら損をします。義両親の立場を守り、うまく付き合っていくためにも、清潔感のある落ち着いた服装を心がけましょう。
お手伝いは率先して行う
義実家へ帰省するとき、自分たちを「お客さん」だと思っている人もいますが、結婚した以上、あなたはお客さんではなく、家族なので、妊娠中や産後すぐでない限りお手伝いすることは当たり前と思われていることが多いのです。
義母に「何もしないでゆっくりしていて」と声をかけてくれることもありますが、これを真に受けて本当に何もしないのはNG!義両親からの評価が下がることもあるので、姑さんに、何を手伝えば良いのか聞いて率先してお手伝いしましょう。
もし「手は足りている」と言われても、1人だけ何もしないのは気まずいもの。歳の近い女性に手伝えることを聞いたり、周囲をよく見て、できることをしたりなど、手伝おうとする意思をアピールしましょう。エプロンを持参していくと、姑さんにもやる気をアピールできるのでオススメですよ。
ただし、無断でキッチンに入るのは良く思われないことが多いもので、台所は女の城という言葉もあるとおり、主婦歴の長い女性の中には、キッチンに特別な思い入れを持っていることがあるので、キッチンに入るときには、必ずひと声かけてから入りましょう。
泊まりがけの帰省マナー
初めて義実家へ泊りがけで帰省するときって、起きる時間やお風呂の順番など、いろいろと悩むことが多いのですが、泊りがけで帰省する際のマナーポイントを押さえておきましょう。
家事の手伝い
義実家のしきたりや習わし、姑さんの考え方によって大きく異なりますが、大きく3つのタイプに分類できます。
- 姑の指示に従う
- 家事のすべてを任される
- 何もしないよう言われる
初めての帰省では、どうすれば良いのか分からないこともありますが、しきたりや習わしがある場合は、姑の方からいろいろと指示してくれることが多いもの。
指示がない場合は、「手伝えることはないですか」と積極的に聞くと良いでしょう。「お正月くらいは、お義母さんにもゆっくりして欲しい」という気持ちをさりげなく表現すると、好印象につながりますよ。
判断が難しいのが、何もしないよう言われた場合です。その言葉が建前であることもあれば、本当に手伝って欲しくないと思っていることもあるので、義母の息子である夫に、母親の性格を聞いたり、どこまで手伝えば良いのかを事前に夫婦で話し合っておくと安心です。
お風呂の順番に気を遣う
かつての日本では、家長やお客さまが一番風呂に入る習慣がありました。今でもそれが習わしとなっている家もあります。結婚しても、お客さま扱いの場合は、一番風呂を勧められる傾向があります。
勧められるまま一番風呂をもらうか、遠慮するかをその場で決めるのは難しいので、事前に夫婦で相談しておくと良いでしょう。
どの順番で入ったとしても気にかけたいのが、お風呂のあとの掃除です。湯船に髪の毛が浮いていないか、床に泡が残っていないかなど、隅々まで確認して必要な後始末を忘れずにしたいですね。
生活時間に配慮する
義実家に帰省したときには、義実家の生活時間に合わせるのが基本的なマナーです。義両親よりも少し早起きして、少し遅く寝ることを目安にすると、好印象につながります。
とはいえ、離れて暮らしていると、生活時間を把握するのは難しいもの。寝る前までに、さりげなく「いつも何時ごろ起きているんですか?」と聞いておくと、安心ですね。
滞在期間を考える
お互いのストレスや荷物の量を考えると、2~3泊がオススメです。
普段会えない分、義両親からもう少し滞在して欲しいと言われることもあるので、そのフォローとして「毎年、元旦は義実家で過ごす」「お盆休みにも帰省する」など、さりげなく義実家を大切にしている気持ちをアピールすると良いでしょう。
どうしても帰省できないときのマナー
さまざまな理由から、どうしてもお正月に帰省できないなんてこともあります。でも、多くの義父母は、帰省を待っているものなので、帰省できないことが分かったら、できるだけ早めに電話をかけて、帰省できないことを伝えましょう。
このとき、合わせて近況を伝えたり、聞いたりすると、安心させることができるだけでなく、印象も良くなるので、試してみてくださいね。
ここで気をつけたいのが、御年賀です。帰省できないときに、御年賀を送る人がいますが、これはマナー違反。御年賀は、お正月の三が日に年始の挨拶として直接持って行くのがマナーです。
3が日に行けない場合は、地域によって異なりますが、一般的に1日~6日の松の内でもOK。この期間に帰省できない場合は、年賀状で新年のご挨拶をしましょう。
お正月に帰省できない場合は、そのフォローとして、お盆などでまとまった休みが取れたときに、帰省する心配りを忘れずに。
正月の帰省は無理をしないことが大切
義両親から好かれよう、気に入られようとし過ぎるあまり無理をすると、かえって関係がギクシャクすることがあります。無理をして「いい嫁」を演じても、いつかはボロが出てしまうもの。
義理とは言え、新しい家族なのですから、無理をせず、最低限のマナーを守り、失礼のないよう努めましょう。次の注意点だけでも覚えておくと安心ですよ。
注意したい帰省の際のNG行動
・何も手伝わない
・パートナーの非難
・無断でキッチンに入る
・姑の手料理に手をつけない
また、帰省後は、自宅に着いたらお礼の電話をしましょう。親は、いくつになっても子どもが心配なので、無事に家に着いたことを伝えて安心させてあげる気づかいも忘れないようにしてくださいね。