ケアンズ旅行の穴場プラン・レンタカーと船で満喫してきた
ケアンズ旅行に行くならガイドブックに載っている王道の観光スポットを巡るだけなんて勿体ない!レンタカーを借りてチョッと足を伸ばすだけで、一味違うオーストラリアケアンズの魅力を発見できますよ。
昼はドライブ・夜はクルーズを満喫するケアンズ旅行プラン
直行便の飛行機で日本から約7時間30分で到着するケアンズ旅行といえば「グリーン島」や「キュランダ村」を思い浮かべる方が多いと思いますが、有名スポット以外にもケアンズ近郊には素敵なところがたくさんあるんですよ。『ケアンズの本当の良さを知りたいなら、テーブルランド(内陸の高原地帯)に行ってみるといいよ』と地元の人にアドバイスを受けたので、予約していたナイトクルージング(19:00出港)に間に合うように、日中は「テーブルランド方面」に向けてセルフドライブで行くことにしました。
ケアンズ周辺の地図
ケアンズ空港から車でテーブルランドを目指した
レンタカーは空港で借りると便利です。空港からケアンズ市内までは車で15分程だし、空港道を抜けた後はテーブルランドへ向けてハイウェイを真っ直ぐ行くだけなので道に迷うこともありません。日本発、ケアンズ着の飛行機は早朝5時前(2016年3月現在)に到着するので、多少(けっこう?)旅の疲れや眠気が残っているかも知れませんが、一日中、ケアンズ旅行を楽しむプランをたてられる大きなメリットだと前向きに捉えて下さいね。
ちょっとお腹が空いていたので、早朝に開いているカフェをケアンズの町中で探しました。海沿いのエスプラネードを車で流していると、かなり早い時間帯なのに開いているカフェがいくつかあり、その中にテラス席が広くて快適そうなお店を発見!
朝ご飯はインレットとボードウォークを見渡すことができるレストラン「ヴィラ・ロマーナ」で食べることに決定!ここは、イタリアン・レストランなのですが、朝早くからオープンしていることと、カフェメニューが豊富なので、おススメです。日本語メニューも用意してあり、英語が苦手な観光客には嬉しいサービスです。オムレツにしようか、ホットサンドにしようかと迷った挙句、フルーツとヨーグルトの付いたパンケーキを選びました。
食事のメニューは15ドル前後で、コーヒーが4ドル~と、朝食にしてはリッチな価格帯でしたが『今、ココでしか味わえないのだから!』と、ケアンズ旅行ではじめて食べるご飯代は奮発しました(笑)
『美味しいよ』と聞いていたオーストラリアのコーヒーも注文。オーストラリアでは、イタリア風のエスプレッソコーヒーが主流で、どこのカフェでも美味しいカプチーノやカフェラテが飲めるのです。しかも、朝食を食べるために立ち寄った「ヴィラ・ロマーナ」はイタリアン・レストランなのでコーヒーへの期待感は膨らみます。
待ちに待ったカプチーノが運ばれてきました!やっぱり美味し~い!なんと朝から2杯もコーヒーを飲んでエナジーチャージをしたのでテーブルランドへ向かう準備完了です。
ケアンズ市内からテーブルランドに向かうには、ビーチ方面に向かって北上し、スミスフィールドのショッピングセンター手前を左折して、キュランダ方面に向かう山道に入ります。クネクネの山道を登っていってキュランダを通り越し、道が真っ直ぐになってきたら、いよいよテーブルランドに入っていきます。
確かにケアンズ中心街とは趣の違う景色です。道路脇の舗装されていないところは、世界の中心「エアーズロック」を思わせるような色の赤土で、その先にある草むらの中にはゴツゴツとした土の小山が乱立しています。
デコボコの正体はアリ塚で、中に住んでいるのはシロアリの一種だそうです。大きなものは、人間の背丈と同じくらいの高さほどのものもありました。その中には、どれほどのシロアリが住んでいるのやら…、恐怖を感じました…。
そして、周囲に生えている、捻じれた白い幹の木はコアラが食べるユーカリでした。時々、黒く焦げている木があるのは山火事の跡。空気が乾燥する時期になると油分の多いユーカリの木が自然発火するのですが、ユーカリの種は燃えた後に発芽するので、種子保存のために発火しているとのこと。人間や動物たちは火災による被害を受けることもあるのですが、生命の不思議を感じさせる現象ですね。
テーブルランドへのドライブ途中に見える雄大な景色は、赤土と白いユーカリの幹と青い空など、全ての色が眩しいくらいに鮮やかでクッキリしているのが印象的。さらに車を走らせて行くと、マンゴー、バナナ、コーヒーなどの栽培が盛んでのんびりした空気感が漂う町「マリーバ」へ到着。
少しだけ丘を登ったところに「スカイバリー・トロピカル・プランテーション」があります。スカイバリーはコーヒー農園なのですが、併設されているカフェでは農園で採れた新鮮で美味しいコーヒーが飲めるのです。ケアンズ空港の中にも「スカイバリーのカフェ」がありますよ。
また、「デッキからの絶景」もカフェの魅力ポイントのひとつ。広いデッキから草原を見ているとカンガルーが飛び跳ねていたり、手すりにクッカバラ(ワライカワセミ)が止まっていたりとワイルドな自然を肌で感じられますよ。
カフェの軽食メニューは「サンドイッチ」「ミートパイ」「スコーン」などがあり、どれも日本人にとっては結構なボリューム。私たちがランチに選んだのは、オーストラリア名物の「ミートパイ」。日本でパイといえばスイーツ的な存在ですが、オーストラリアのパイはビーフやチキンが入っているので「ごはん」のカテゴリに入るのです。お値段は10~20ドルくらいでした。カフェでは、採れたてのフルーツ、お土産のコーヒーを買うこともできます。
次の目的地は「絶景グラナイト・コージ」
さて、スカイバリーのカフェで一息ついた後は、岩場から絶景を望める「グラナイト・ゴージ」に向けて出発です。
「グラナイト」は御影石(みかげいし)(花崗岩(かこうがん)とも呼ぶ)のこと、「コージ」は渓谷を意味しています。巨大な岩がゴロゴロしているこの場所は、とってもカワイイ野生動物、ロックワラビーに餌付けすることができる特別な場所です。
駐車場の横にある売店で入場料大人1人10ドルを払って、ロックワラビーの餌(1ドル)も買いました。売店のおばちゃんから渡された地図を片手に階段を下りて岩場に降り立つと、あっという間にロックワラビーがワラワラと集まってきて餌をせがんできます。
とても小さなカンガルーの仲間「ロックワラビー」は、岩場に住んでいる野生のワラビーなのに人懐こくって、手から直接エサを食べてくれるので大感動でした。下から見上げてくるワラビーの顔は笑いかけているようで、何とも可愛らしいのですが…、案外、鋭い爪を持っているので要注意。よく見ると、お腹の袋に赤ちゃんが入っているお母さんワラビーもいたりと、入口付近でロックワラビー達の大歓迎を受けるので、ついエサを大放出してしまいそうになりますが後半に向けて残しておくことをオススメします。
岩場ウォーキングに向かいましたが、所々に矢印が書いてあるので、迷うことはありません。でも、かなり急な斜面になっている岩場や砂地や山の中を歩くので、スニーカーなど足の肌を覆い守ってくれる歩きやすい靴で選びをして下さい。ビーチサンダルでは後悔しますよ…。
天気の良い日は岩場の照り返しがきつくて暑さも厳しくなるので、ウォーキングルートの途中にある川に足を浸して涼をとったり、熱中症予防のために水分補給は忘れずに行って下さい。ぐるりと1周歩いて回って出発地点に戻る頃には暑さにバテてしまいましたが、可愛いワラビー達と再会して、残しておいた餌をあげているうちに疲れは癒されました。
宿泊可能!グラナイト・コージのキャンプサイト
「グラナイト・ゴージ」にある「キャンプサイト」で1泊するのもアリです。キッチン・トイレ・シャワー完備のキャビンに宿泊することができるので、キャンプ初心者でも大丈夫。テントを張って泊まるのもOKです。キャンプサイトにはアヒルなどが自由に歩き回っていて、サービス精神旺盛な孔雀が大きな羽を広げてくれるなど滅多に見られない光景に感動でした。
「グラナイト・ゴージ」は心を癒してくれる観光スポットです。「ケアンズ」から「マリーバ」までは車でなら約1時間で行くことができるので、「のんびり派」の人には早朝集合プランがメインのオプショナルツアーに参加するよりも、ゆっくり出発しても遊びを満喫できるセルフドライブの旅は超おススメです。
セレブ気分の2時間半ナイトクルージング
昼間はテーブルランドで山の自然を満喫したので、この日の夜はディナークルーズでケアンズの潮風に触れに行きました。大人1名95ドル、子供1名50ドル、2015年から始まったばかりのケアンズ唯一のディナークルーズ「SPIRIT OF CAIRNS」(毎週 水・木・金・土のみ)を満喫することができます。推奨ドレスコードは「スマートカジュアル」なので、ちょっとだけフォーマルを意識した服を選んでビーチサンダルは避けたほうが賢明です。
目指す船は、マリーナの一番奥の桟橋Aフィンガーに停泊している豪華な帆船「スピリット・オブ・ケアンズ号」です。船に乗ると、ビール、スパークリングワイン、赤ワイン、白ワイン、ソフトドリンクなどから選べる、ウェルカムドリンクが用意されていました。
ちょうど夕暮れ時に夕日に染まるケアンズの町を海から眺めながら、白と青の爽やかカラーの船のデッキでスパークリングワインを飲みつつ潮風に吹かれて…、と、とてもロマンチックで優雅な気分を味わえましたよ。出航してしばらくすると、船内でギターの生演奏が始まり、弾き語りのシンガーの歌唱力は最高です!歌のバリエーションも豊富で、最新ポップスからクラッシック何でも来いの様子で、ノリノリになって踊り始めるお客さんもチラホラいました(笑)
クルーズのディナーは「ブッフェスタイル」で、船内のキッチンで調理したものを出しているので、お料理が美味しいんですよ。
冷たい食べ物のコーナーには、シーフード好きにはたまらない牡蠣と茹で海老が山盛りで、ハムや数種類のサラダの前菜などもつき、温かい食べ物のコーナーは、ビーフ、チキン、フィッシュ、シーフード、焼き野菜、パン、ライスと、こちらも盛りだくさん。デザートには、フルーツの盛り合わせ、ケーキ3種類、チーズプラッターに珈琲、紅茶と大満足の品揃えでした。
また、バーカウンターもあり、別料金でアルコールやジュースも買えます。テーブル番号を伝えて飲み物を買い、船が港に戻る少し前に追加分の料金を清算するシステムでした。アルコール消費量の多い私たちはボトルでワインをオーダーしたのですが、時々、クルーがやって来てグラスにワインを注ぎ足してくれるなどレストランのようなおもてなしを受けましたよ。
山の上に大きな満月に照らされながら楽しんだ、2時間半の優雅なディナークルーズも無事に終わりましたが、敢えて、王道コースを外した山と海のケアンズ旅行プランに大満足の1日でしたよ。