オーストラリア・ケアンズの迫力アリ過ぎなワニ園レポート
1980年のオープン以来、長年北クイーンズランド最大の動物園として、人気観光スポットだった「ケアンズ・トロピカル・ズー」が、2016年3月で閉館してしまいました。暮らしていた動物達の主な引き取り手となったのは「ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーズ」です。
今回は「ハートリース・クロコダイル・アドベンチャー」がリニューアルオープンしたということで、最新情報をレポートしたいと思います。
ワニ園までの道のり
ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーは、ケアンズから海岸線を北上して車で約40分、お洒落リゾートタウンのポートダグラスからだと、南に下って約25分のところにあります。
ケアンズからポートダグラスに向かう道のりは、基本的に一本道です。少々山道もありますが、左側にワニの看板が見えてくるまで、ひたすら北へ向かいます。青い海と、どこまでも続く白い海岸線が見え、天気のいい日にこの道を運転するのはとても気持ちがいいのです。
園内のアトラクション
メインとなるアトラクションは、ボート・クルーズとワニの餌付けショーです。ボートクルーズは1日6回出航していて、船に乗っている時間は、25分ほどです。
クルーズは入園する時に予約すると、乗船チケットがもらえます。
出航時間
午前 9:00、10:30、11:45
午後 13:00、14:30、16:00
迫力満点のワニのショーは、午前11時の「クロコダイル・フィーディング」と、午後3時の「クロコダイル・アタック・ショー」で、どちらも見逃せません。
2つのショーの合間に、他のアトラクションを見て回るといった感じで、地球上で2番目に大きな鳥であるカソワリの餌付け、ワニの養殖場ツアー、蛇のショー、コアラの餌付け、ワラビーとフクロネコの餌付けなど、滞在時間に合わせて、前もってスケジュールを組むことがオススメです。
ワニの養殖場からスタート
午前10時半のクルーズに乗る予定で行ったのですが、到着したとき既に満席になっていたため、11時45分のクルーズに予約を入れて、10時から始まっていたクロコダイル・ファーム・ツアーに行ってみることにしました。
「クロコダイル・ファーム」とは、ワニの養殖場のことで、広いコンクリートの敷地内に見たこともないほどの大量のワニが雑魚寝していました。
飼育係の人に「赤ちゃんワニを撫でてみて」とオススメされ、そっと触ってみると、見た目ほどゴツゴツしておらず、しっとり、ひんやりとしていました。赤ちゃんワニの口には、テープが巻いてあります。やはりどんなに小さくても、油断するとガブリと噛みついてくるのでしょうか。
卵をふ化させて、この養殖場で育てたワニは皮製品になったり、食用の肉になったりするとのことで、何だか複雑な気持ちです。あっという間に大きくなるそうで、生まれてから3年ほどで体長約1.8メートルまで育ちます。
餌付けショーが怖すぎる
クロコダイル・ファームで暮らしているワニの数に圧倒された後は、クロコダイル・フィーディング・エリアに移動します。11時からの「クロコダイル・フィーディング」を見に行きました。ワニが泳いでいる池の周りを囲んで、すり鉢状の階段になっているところに座り、餌付けショーを観覧します。
池の横にあるゲートを開けて、おもむろに登場した飼育係のお兄さんの足元は、なんと裸足です!ワニがいる池にジャブジャブと入っていき、チキンを括り付けた縄を振り回して、ワニをおびき寄せていると、餌を食べようとワニが近づいてきました。案外素早い動きで近くまでやって来たワニが、大きな口を開けて食いつこうとします。縄を引っぱると「ガツッ」という鋭い歯の当たる音が響き渡り、遠くから見ているだけでも恐ろしさを感じるのです。
しかし、飼育係のお兄さんは「ワニの生態」など時々シュールなジョークを交え、余裕な感じで説明します。
縄付きの餌付けの後は、手渡しの餌付けです。今度は金網のある所からの餌付けでしたが、それでも金網は腰くらいの高さまでしかありません。お兄さんは、手に持ったチキンをヒラヒラさせて、ワニを挑発します。
大口を開けて飛び上がって来たワニの口に、餌をポイっと入れるのですが、それが近過ぎて一歩間違えれば「手、無くなっちゃいますよ」と言いたくなるような近距離です。最後は、縄、金網無しのところから、餌付けしてダッシュでゲートの外に出ます。
緊張感いっぱい、スリルあり過ぎのショーを体験できました。
楽しいスタンプラリー
迫力のショーの後は、リラックスして動物を見て回りました。トロピカル・ズーから引っ越してきたコアラ、カンガルー、ウォンバット、カソワリなど、オーストラリア特有の動物たちがいっぱいいました。
子どもにはスタンプカードが渡されるので、各動物のコーナーにあるスタンプを探し回るお楽しみがあります。ワニ、ウォンバット、カンガルー、コアラ、カソワリ、クッカバラ、ゴアナ、クオールの8ヵ所です。
記載は英語ですが、各動物の豆知識が書いてあり、大人がみてもなかなか面白いです。動物がいる「ゴンドワナ・ゲートウェイ」と「カソワリ・ガーデン」の敷地は、かなり広いので、全部回るのが大変です。
放し飼いのカンガルーに接近してみたり、エミューと見つめあったりしていたら、4ヵ所のスタンプを集めたところで、タイムアップとなってしまいました。クルーズの時間が近づいてきたので、ボート乗り場に急行します。
スリリングなボート・クルーズ
ボート乗り場に行くと「こんなに乗れるのか?」というくらい、既に大行列ができていました。しかし、ちゃんとチケットが発行されているので大丈夫です。40人ほどが乗れそうなボートが2艘出動して、いざ、ワニ探しへ。
と思ったら、探さなくてもそこら中にワニがゴロゴロしていました。浅瀬でくつろぐワニたちを見ながら船は進んでいきます。ちょっと深めのところで、岸に寄せて止まると、ガイド兼キャプテンが長い竹竿を取り出し、ワニの大好物であるチキンを先端に括りつけ始めました。
ここでもまた、餌付けの開始です。船の横はガラス窓で囲われているので、間違ってワニが船の中に飛び込んでくるようなことはありませんが、透明で視界良好なうえにワニが近いので、またまたちょっと怖いです。ボートの左右どちらに座っていても楽しめるように、両側から餌付けを見せてくれます。
普段はだらりと日向ぼっこしているように見えるワニですが、餌を前にすると機敏な動きでジャンプ力を発揮します。こんなのに噛まれたら、ホントひとたまりもないといった感じで「どんなに浅瀬でも、ワニ注意の看板がある場所では絶対に泳がないようにしよう」と決意しました。
実際にケアンズ近郊の川やビーチなどでは「ワニ注意」マークをよく見かけます。「そうそう出ないでしょ」と思い、うっかり泳いだりすると、一瞬の間に連れが一人いなくなっている、ということもあるそうです。クロコダイル・フィーデングをしていたお兄さんから聞いたので、十分気を付けましょう。
ランチもワニ!
お目当ての「クロコダイル・フィーディング」と「ボート・クルーズ」をクリアしたので、入口近くにあるレストラン「リリーズ」で食事を取ることにしました。
サンドイッチ、ハンバーガー、マフィンなど、普通のカフェメニューもありますが、ここはやはり「ワニメニュー」に挑戦しなくては…!ということで、クロコダイルの肉で作ったパテが入った「ダイナソー・バーガー(16.50ドル)」と本日のスペシャルの中から「クロコダイル・ソーセージ」も注文しました。
気になるワニ肉のお味は歯ごたえのあるチキンといった感じです。ソーセージはチリが入っていて、ちょっと辛めです。
ワニ肉の串焼きにパパイヤとマンゴーのチャツネを添えたお味見メニュー「クロコダイル・テイスト(6ドル)」も注文しました。
ボート・クルーズが運航している「ハートリース・ラグーン」を眺め、ゴロゴロしているワニを見ながら、食事を楽しみました。少々複雑な気分でしたが、美味しかったです。
こちらには、アルコールや子どもメニューなども置いてあります。
お土産も販売しています!
出口手前にあるショップでは、ワニ皮製品、ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーのオリジナル商品、Tシャツ、ぬいぐるみ、絵本、オーストラリアのスキンケアグッズやフリッジマグネット等小物類など、色々なお土産物を販売しています。
ちょっと面白そうだったので、入口に置いてあるマシーンで記念コインを作ってみました。
お金を入れ、図柄を選んで、ハンドルをグルグル回すと記念コインがチャリンと出てきます。ちょっと楽しいです。
ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーの営業時間は、朝8時半から夕方5時までで、12月25日のクリスマス以外は毎日オープンしています。
入場料金
・子ども(4歳~15歳) 18.50ドル
・大人 37ドル
・4歳までは無料
オーストラリアのワイルドライフを存分に体感できるスポットなので、観光の際にはとてもオススメです。
美しい景色を見れるスポット
ハートリース・クロコダイル・アドベンチャーから、さらにポートダグラスに向かって山道を少し登っていくとレックス・ルックアウトという見晴台があります。
ここは、ハンググライダーのスポットになっていて、遠くまで続くロング・ビーチの景色が素晴らしいです。ケアンズへの帰り道にある「パームコーブ・ビーチ」も綺麗なのでオススメのスポットです。
休憩ついでにビーチの一番北橋にある長い桟橋を散歩したり、沢山のレストランやカフェで、お茶、ディナーを食べていける場所です。もし余裕があれば、ちょっと寄り道してみてくださいね。