流されやすい人・周りの意見に流されず心に芯を持つ方法
流されやすい人だと自覚していても、そんな自分を変えられないと悩んでいる人は多いもの。自分の意思をしっかりと表現するためにも、流されやすい人の特徴やその心理を知っておきましょう。
流されやすい人の特徴と自分の意思を持つコツ
最近では、少し他人と違う意見を言うと「空気が読めない人」「変な人」と思われることがありますよね。そのため、他人の言動が気になって、思うように自分を表現できない人も多いのではないでしょうか。
確かに周りの人とうまく関わっていくためには、ある程度合わせることも必要ですが、やり過ぎれば「流されやすい人」になりかねません。でも、人に流されてばかりでは「自分らしさ」がなくなり、楽しい毎日を送れなくなりますよね。
そこで、人に流されやすい人の特徴と、個性を持ち楽しい毎日を送るための自分の意思を持つ方法を紹介します。
目次
流されやすい性格の人に当てはまる特徴
流されやすい人の中には、自分が人に影響されやすいことに気づいていない人もいます。まずは、自分が流されやすい性格かどうかを知るためにも、流されやすい性格の人が持つ特徴をチェックしていきましょう。
1.自分に自信がない
流されやすい人の多くが自分に自信がありません。自分の行動や意見に自信を持てないので、自分の意見を言葉にすることに不安を感じています。その結果「周りの意見が正しい」と決めつけ、多数派の意見に流されてしまいます。
また、過去に頭ごなしに意見を否定されたり、まったく共感してもらえなかったりなどの経験があると「私の意見なんて誰も共感してくれない」「もう全否定されたくない」などと思いがちです。
すると、意見を口にすることを最初から諦め「人の意見に同意しておけば安全」だと考え、たとえ自分の意見とは違っていても「そうだよね」と人の意見に賛同する傾向があります。
2.悩みをたくさんの人に相談する
誰もが、悩みごとの1つや2つは抱えているもので、時には人には相談できないような悩みを抱えることもありますよね。たいてい「人には言えないような悩み」は、心から信頼している友人にさえ話しにくいものです。
でも、周りに流されやすい人は、自分で答えを出せないので人に意見を求めますが、1人に聞いた意見だけでは自分が出した答えに自信が持てません。
そこで、複数の人に相談をして答えを後押ししてもらうことで、初めて答えを出せるので、さまざまな人に意見を求める傾向にあります。
3.決定権を人に委ねる
流されやすい人は、決定権を人に委ねる傾向があり「どこに行きたい?」と聞かれても「どこがいい?」と、聞かれたことをそのまま相手に質問する人も流されやすい人の特徴です。
「何をしたい?」「何を食べたい?」などと聞かれたとき、相手に任せることもありますが、流されやすい人は何をするにも常に相手へ任せます。
それは、自分の意見に自信がなく「〇〇はどう?」と、答えても「え~、違うところにしようよ」と、否定されるのを恐れているためです。
4.人の押しに弱い
友人と食事に行ったときに「これ美味しいからこれにしなよ!」と勧められたり、服を買いに行ったときに店員から「よくお似合いですよ」などと言われることってありますよね。
そんなこれは「せっかく勧めてくれたことを断るのは悪いな」という考えを持つ人に多い特徴です。
5.主体性がない
自分から行動しようとしないことも流されやすい人が持つ特徴です。このタイプの場合、自分の意見は持っていますが、主体性がなく、面倒なことを理由に「周囲に合わせていれば問題ないだろう」と考えている傾向にあります。
中には、主体性のなさの根本に、臆病さが隠れていることもあります。臆病であるがゆえに、周囲から浮くことを必要以上に恐れているので、目立って失敗しないように、無意識に周囲に合わせて行動します。
また、食事などに行ったとき、メニューを見ているにもかかわらず、いつも誰かが注文したものと同じものを頼むのも流されやすい人の特徴の1つ。本当は注文したいものが別にあるのに、1人だけ別のものを頼んで浮きたくないという心理が働いた結果です。
6.自分の意見そのものを持っていない
人の意見に流される人の中には、本当に自分の意見を持っていないこともあります。このタイプは、しっかり考えれば自分の意見は出てくるのに、物事を深く考えるのが面倒で、人の意見を判断基準にしてしまいがちです。
その結果、長い物に巻かれるように人の意見に合わせて生活しています。意見を求められると、うまく説明できないことを理由に、人任せにすることも特徴の1つです。
7.対立したくない
自分の意見を言葉にすれば、対立にまで発展することもありますよね。こういった対立を嫌う人や面倒だと感じる人の中には「相手と対立してまで自分の考えを伝える必要はない」という考えを持っている人もいます。
このタイプの場合、自分が信頼している仲間だけが自分を理解してくれていれば良いと考えているので「何を言っても自分の意見が伝わらない」と判断したら、決して自分の意見を言葉にすることはありません。
そのため、周囲から流されやすい性格だと思われている人もいます。
自分の意見をしっかりと持つ方法
周りに流されやすい人はあまりいい印象を与えませんが「周りの意見に合わせる」ことの見方を変えれば長所にもなりえるんです。
周りに流されやすい人が持つ長所
・協調性がある
・人を思いやれる
・相手を信じられる
・柔軟な対応ができる
・人を受け入れられるだけの余裕がある
こうして見ると流されやすい性格は、社会を生き抜くために必要なスキルにも見えますが、実際には損をする場面も多いもの。確かに周囲と合わせることも必要ですが、それがゆき過ぎれば個性も無くなり、周りから「つまらない人間」と思われます。
周りに流されやすいことと、人に依存することは紙一重の差です。個性を保つためにも、自分の意思を持つ方法を身につけておきましょう。
1.小さな成功体験を積む
自分の意思をしっかりと持つためには、自信をつけることが近道です。そのために、難しいことにチャレンジしようと考える人がいますが、これは現実的ではありません。
難しいことにチャレンジした結果、それが達成できれば大きな自信が得られますが、実際には、能力や実力が足りずに、挫折することがほとんどで、かえって自信を失うことにもなりかねないんです。そこでおすすめしたいのが、小さな成功体験を積み上げることです。
仕事でも趣味でも何でも良いので、ほんの少し努力すればできることを決めて、必ず達成させましょう。自信をつけるためのコツは、達成したときに、少し大袈裟に喜ぶこと。いつもと変わらないテンションで淡々とこなしていては、気持ちも上がっていきません。
そして、クリアしたら少しずつ難易度を上げていきます。ただし、努力して達成させることが重要なので、クリアできる目標を決めるのがポイントです。
2.選択肢を減らす
自分の意思がなく、人に流されやすい人ほど、選択肢が多いとどれを選べば良いのか迷うことが多いですよね。
自分の意思がない人や意思が弱い人ほど、優柔不断なところがあるので、選択肢が増えれば増えるほど、選んだあとで「やっぱりあっちを選んだ方が良かったかも…」と後悔しがち。これが、選べないことに拍車をかけるので、まずは、選択肢を2つにして選びやすくしましょう。
二択にすれば、どちらか一方を選べば良いだけなので、決断までの時間が短くなり、後悔することも減ります。自分の意思で選べた経験を積み重ねることで、少しずつ自分の意思を表現できるようになるので、「自分で選べた」経験を積むためにも、ぜひ試してみてくださいね。
3.自分のポリシーを持つ
自分の意思は持っているのに、周りに流されてしまう人は、意思を強くすることが大切で、明確なポリシーを持つよう心がけましょう。
ポリシーとは
自分で決めた行動方針のこと
「人の迷惑になることだけは絶対にしない」「自分の中の正義に反することはしない」などのポリシーを決めると、判断するうえでの基準になるので、たくさんの選択肢があっても、自分を見失うことなく、周りに流されずに自分にとっての正しい選択ができるようになります。
4.孤立することを恐れない
人はどちらかと言えば、群れたがる生き物で、孤立することに恐怖を感じる人も多いですよね。でも、孤立することを必要以上に恐れていると、周りに流されやすくなる傾向が高まります。
確かに自分の意思を表現すると、どうしても孤立してしまう場面があるもの。批判されることもあるので、孤立を恐れる気持ちが芽生えるのも当然です。でも、孤立を恐れて、自分の意見とはまったく違う意見に同調しても、消化しきれない思いが残るだけです。
そして、自分を責めてますます自信を失い、さらに流されやすくなるという悪循環に陥ることもあるんです。
意見を伝えながら孤立を避けるコツ
自分の意見を押し通さない
自分の意思を伝えることで孤立してしまうのは、それを押し通そうとするから。周りの意見を聞き、妥協点を見つけようとすれば、孤立することは避けられます。それでも孤立してしまう場合は、相手の心に問題があるだけのことなので、必要以上に孤立を恐れるのはやめましょう。
流されやすい自分を変えた方法
流されやすい性格だと思っている人が、自分を変えるために勇気を出して行った「流されやすい自分を変えた方法」を紹介します。一体、どうやって優柔不断な自分を卒業したのでしょうか?
占いに頼るのをやめました
私は占いにハマっていて、何でも占いの結果通りに行動をしていました。例えば「引っ越しの時に現在の所から向かう方角が悪ければ、1度別のところに引っ越してから、いい方角に変えて本当に引っ越したい所に向かう」「休日も結果が悪ければキャンセルする」などです。
そんなことを続けていたら、誰にも相手をされなくなったので、占いに頼りすぎないことにしました。
テレビを見ていても占いコーナーになったらチャンネルを変え、占いに頼るのをやめてから、しばらく自分で決めることがいかに大変で責任のあることなのか分かりました。
毎日、選択の連続で悩みますが、失敗も成功も自分の人生だとポジティブに受け止められるようになりました。
買い物に友達と行くようにしました
私は、買い物において流されやすいタイプです。「洋服を買おうか悩む場面」って数多くあると思いますが、迷ったら買わない人と、とりあえず買う人がいると思います。
自分は完全に「迷ったらとりあえず買う派」で、結局1回着たっきりの洋服がたくさんあります。
ある時、収入が減ったことをキッカケに買い物に慎重にならざるをえない状況になりました。また、迷いそうな時は「買い物に慎重なタイプ」と行くようにしています。
友達は押しに弱く流されやすい私を分かってくれて、断り方を見せてくれるので、最近は見習って前向きに生活できています。
他人の意見は「参考」程度に考えました
人よりも臆病なところがあり、他人の言葉や行動をマネしたくなることがあります。また、何をしても自信がないので他人から言われた通りに全てをする傾向があります。
周りの意見に流されないためにも、人の意見は参考程度にしようと考えたところ、人から言われた通りにしても、そのことは確実ではないことに気がつきました。
自分の考えと比較して行動に移すことにした結果、今までよりも自信がついたため、人生が明るくなったような気がしますし、前向きに生きていられることを実感しています。
勇気を出して自分の考えを伝えること
私は集団でいると、自分の意見を伝えずに周りの意見に合わせるクセがあります。自分の意見を伝えたことによって、周りから嫌われるのが怖かったので、ひたすら周りの意見に合わせていました。
そんな自分を変えるために行ったのが「怖くても勇気を出して自分の考えや感情を伝える」ことです。最初は「嫌われたり、バカにされたらどうしよう」とビクビクしていましたが、今までのように周りに流される自分が嫌になったので、頑張って伝えるようにしています。
このように、自分の思いを少しずつ言うようにしてからは、自分らしく生きられるようになってきたと感じていますし、日々の生活でも気持ちが楽になりました。
何事も他人任せにせず、自分の考えを持つこと
私は子供の頃、わりと周囲の意見に流されやすい性格でした。そのため、気の強い友達に厄介ごとを押し付けられて泣くことも珍しくありませんでした。
流されないようにしようと思ったきっかけは、仲良くしていたワガママな同級生に振り回されて、彼女のしたいように行動したあげく、都合の悪いことは全部、私が「ダメ」と言わなかったせいにされるという出来事が続いたからです。
そこで、流されやすい性格を変えるために、何事も他人任せにせず、しっかりと考えを持つように気をつけました。
もちろん、自分の考えが正しくなかったということも稀にありますが、よく考えた結果の行動なので、怒られたり責められたりしても誰かのせいにすることもなくなりましたし、納得できるようになりました。
幼いころ、自分を変えようと決断して正解だったと思います。
経験を積み、精神力を鍛えることです
自分は、自信がない性格だと思います。外食した時や服などを選ぶ時に、友人などの意見を最優先にして自分の意見を抑えていることが多くあります。
そこで、流されやすい自分を変えるために行ったことは、何でもいいので経験を積んで自分のスキルを磨き、精神力を鍛えることです。
この行動を行ってからは、大事な場面で人の意見に流されず自分の意見を言えるようになりました。
我の強さを持たずに芯を強くすることが大切
自分の意思を持ち、それをしっかりと表現するためには、芯を強くすることが大切ですが、これは我を強くすることではありません。
「芯の強さ」とは、自分の中に軸となる考え方や信念があること。対する「我の強さ」とは、相手の意見に耳を傾けず、自分の意思や正当性を主張することで、一見すると「わがまま」とか「頑固」と捉えられることが多いのが特徴で、人から孤立しやすい傾向にもあります。
芯が強い人は「人は人、自分は自分」という考えがあるので、我の強い人のように、自分の信念を人に押しつけることはしません。
流されやすい性格を治すために自分の意思を持とうとすると、精神的に弱い人ほど、我が強くなることがあるので、人の意見を聞けるだけの余裕を持つよう心がけましょう。すると、周りの人から孤立することなく、自分の意見を聞いてもらえるようになるので、毎日、気楽に生活することが出来ます。