打算的な人とは?
何をするにも損得勘定で動き、利己的な本性が隠し、何よりも自分の得にこだわって行動するのが打算的な人。
可愛がられれば得できそうな人や逆らったら不利益を被る相手には従順で態度がよく、仲間内では普段から仲良くしていても、面倒なことが発生するとスッと逃げた後、面子を保つためにタイミングを見計らって「大丈夫?」と心配を装い、声を掛けてくる図々しさを持ちあわせ、本音と建て前を使い分けることに長けています。
打算的な人の特徴
世渡りが上手で人当たりが良くて一般的な常識も持ち合わせているなど、一見すると人間関係も円滑でトラブルとは無関係であるような「良い印象」を受けるため、打算的な人の腹黒さを見極めるのは難しいといえます。
しかし、利を得ることには率先して動いたり声高になったり、激しく同調しますが、損をすることに対しては傍観に徹するなど、分かりやすい特徴もあるのでチェックしてみましょう。
1.損を与えない人には優しい
優しい人の心温まる言葉や態度にはホッとします。それが本心からの行動であれば何よりですが、打算的な人の優しさの裏には「企み」があります。
打算的な人にとって、優しい人を演じるのは「自分の得になること」なので容易いこと。
何かあった時に助けてもらったり、味方になってもらったりするために「自分を良く見せておこう」という気持ちが強く、過剰なほどの優しさを振りまいて「いい人ぶり」を周囲にアピールします。
打算的な優しさの特徴
・優しさが平等ではない
・優しい言葉は掛けるけど、行動はしない
・優しいけど、表面的な事しか言っていない
自分に都合の良い人だけではなく、「得はないけど損もない人」にも優しく接し、いざというときのために反感を買わないようにします。
しかし、あきらかに損をすると思われる人には、割り切った態度に徹します。
2.すべての発言が良い人
愚痴を聞いてもらうと、相手から「もっとこうしたほうがいいよ」「それは貴方が悪いよ」と批判を含めながらも建設的なアドバイスをされることがありますが、打算的な人の多くは否定の言葉を使いません。
打算的な人の発言
・「Dさんは悪くないよ」
・「きっと上手くいくよ」
・「あの人が全部悪いね」
・「皆はDさんのこと好きだと思うよ」
※自分の意見ではなく、相手の望んでいる言葉を読んで声を掛けるのが特徴
本心ではなく心の中では批判していても、打算的な人にとって相手のトラブルは自分には関係ないことなので、無責任に心地よいことしか言いません。
でも、利己的な本性を見抜けずに相談や愚痴を聞いてもらっている人からは「優しいことを言ってくれる良い人」と好印象を持たれます。
自分本位で損をするような行動はとらないので、トラブルの原因になる本心は口には出さず、相手に調子良く合わせてスルーします。
3.いいタイミングで逃げる
打算的な人は、常に自分が身を置いている環境の空気感や人の心情を細やかにチェックし、トラブルが起きそうな気配を察知すると、その場を去り、面倒事から逃れます。
打算的な人の特徴
・「助けてほしい時」「トラブルを解決してほしい時」こそ、その場にいない
助けを求められたり、トラブルに巻き込まれたりするのが「面倒だ」と思っていても、あからさまに断っては印象が悪くなるので自然に逃げます。
4.面倒なことはやらない
自分で招いた結果だとしても面倒なことに対処するには大変なエネルギーを使いますが、打算的な人は面倒ごとを避けようとします。
面倒なことを避ける理由
・損をするから
・疲れるから
・誰かの恨みを買う可能性があるから
体力的にも精神的にも苦労が多いことには、余程のメリットを感じない限りやりません。
5.損を避けるためにお金の計算が細かい
常に、頭の中で「何をしたら得するか?何が損なのか?」と計算しているので、グループでご飯を食べに行っても自分が損をしないように勘定を計算にうるさいため、周りからは細かい印象を持たれます。
自分に有利に物事を運ぶために仕切って頼りにされることもある反面、1円単位で割り勘しようとするなど、「もっと大雑把にしてほしい」と周囲からは不満を抱かれがちです。
自分が得をして相手が損をするシチュエーションでは知らん顔をします。
6.見返りを求める
「人の為」よりも「自分の為」を重んじる打算的な人が行動を起こすのは、「見返り」を求めるときです。
過去に自分がとった行動を全て記憶して「いつか返して貰おう」と考え、いざというときに「そういえば、あの時のこと覚えていますか?」と心理的な揺さぶりをかけ、相手を思い通りに動かす切り札に使います。
打算的な人の考え方
・助けるのではなく「恩」を売っている
・「ありがとう」を言わない人は嫌い
・奢ったら奢り返してもらって当然
・恩は必ず返してもらう
損得勘定で動いているので、自分に発生した「損」は何があっても取り返そうとします。返してもらえない人とは決別をして、二度と関わろうとしないタイプもいます。
7.頭が良い
基本的に頭の回転が早い人が多く、「自分の思う通りにするには、どんな行動をとるべきか?」と策を練って行動しています。
人間関係では悪いイメージを持たれることもありますが、仕事では失敗することが少ないので頼りにされることも多いのです。
8.人に合わせて性格を変える
人の性格を瞬時に見抜き、どんな接し方をすれば好かれるのかを打算的な人はすぐに判断できるのですが、同時に「人によって性格が変わる」厄介なイメージも抱かれます。
人によって性格が変わるとは?
・厳しい人には「キッチリ」
・優しい人には「甘える」
・権力がある人には「媚びを売る」
打算的な人は状況や相手によって性格がコロコロ変わるので、同世代や年下には「信用できない」「何を考えているか分からない」という評価を受けます。
しかし、年上や上司の人には「思い通りになって、一緒に居ると心地よさを感じる理想の人物」に見えるので好かれやすい傾向にあります。
9.責任転換する
打算的な人がトラブルを回避できるのは、自分の「失敗」からも逃げるからです。失敗しそうになると、第三者に責任をなすりつけて上手くかわします。
打算的な人が失敗から逃げる理由
・印象を悪くしたくない
・怒られたくない
・責任を負いたくない
徹底して打算的に生きている人は、誰かに失敗を擦りつけた後のフォローも上手いので、直接的に恨まれることも回避できます。
打算的な人は自分の利益にこだわる
- かなり優しい人
- 相手が望む発言しかしない
- いいタイミングで逃げる
- 面倒なことはやらない
- 常に細かい
- 見返りを求める
- 頭が良い
- 人に合わせて性格を変える
- 責任転換する
打算的な人の特徴を振り返ってみると、シチュエーションによっては誰もが事無からず主義や利己的な考えから陥ってしまいがちなポイントもあります。
世渡り上手にくぐり抜けなければならない状況に直面することもありますが、自分の得ばかり追い求めていると人が離れていき、結果的に信頼できる人が誰もいなくなってしまうので、程々のところで止めておきたいところです。