シングルマザーの恋愛事情
離婚して一人で働いて子育てをしているシングルマザーが言い放つ『母親だって女なのよ』というドラマのセリフがありますよね。
確かにその通りなのですが、当然のようにシングルマザーにも様々なタイプの女性がいます。共通しているのは、「父親不在で子どもを育てている」ということだけです。
また、好きな人ができても「子持ち」であるというだけで負い目を感じるのは確かです。特に結婚歴のない男性や年下の男性を好きになった場合、告白する勇気はなかなか持てません。
そして、付き合うとなった場合、相手は”離婚した理由”を聞きたがりますが、理由を話したところで当事者ではない相手に全てを理解してもらうことは難しく『どこまで話せば良いのだろう?』という悩みにぶつかります。
ヘタに相手を信用しすぎて元旦那とのケンカの中身や養育費等の問題など、全部曝け出してしまったことによってドン引かれることも少なくありません。
バツイチ女性とシングルマザーの恋愛は違う
子供を作るまえに離婚したバツ歴アリの女性と子持ちのシングルマザーが恋のスタートラインに立たされたとき、やはり大きな違いがあるものです。
子供がいる限り、ましてや年齢が幼いのであれば尚のこと、好きな人ができても100パーセント恋に全力投球することはできません。母親になった以上は、子どものことが常に最優先されます。
それでも「母親だって女」なので必死に子育てをしていても出会いがあれば好きな人はできてしまうのですよね。ひとりで子どもを育てていれば心細く不安で寂しい瞬間は次から次へと襲ってきます。
心が弱っているときは、つい男性に頼りたくなってしまうこともあります。経済的にも社会的にも追いつめられて、心が折れることも多々あります。
そんなときに「好きな人」がいるだけで気持ちが救われるのであれば、「心のよりどころ」があっても良いのかも……。
ただし、注意しなくてはならないことは「心のよりどころ」が「心のすべて」となってしまうと、様々なトラブルや事件につながってしまうことです。
では、実際に離婚を経験し母子家庭生活のなかで子供を育てているなかでの恋の実体験や、同じくシングルマザーとして悪戦苦闘するママ友などの体験をもとに、多方面からシングルマザーの恋愛事情を紹介します。
シングルマザー恋愛傾向/タイプ別
はじめに、ひとりひとり性格や経済力など置かれている状況も違いますが、おおまかに以下の4タイプに分けて、それぞれの恋愛傾向を分析してみました。
1.「女」が捨てきれないタイプ
若くして母親になった女性に多いのですが、同世代の友だちが遊んでいるときに結婚、家事、育児に追われて自分は『青春時代を満喫していない』と悔いが残っているタイプです。
ですから、母親となっていても独身気分で恋にのめり込み、子どもよりも恋人に夢中になってしまう傾向があります。
2.自立したいタイプ
仕事も子育ても恋もバランスよく楽しんでやってしまう女性です。仕事にも生き甲斐を見出し、子どもと一緒に成長し、落ち着いた大人の恋を望みます。
ただ、母親には向いているけれど妻には向いていないタイプだということを自覚しているのも特徴的で、子どものためにも再婚は考えないという人が多い傾向があります。
3.家庭を持ちたいタイプ
良い人がいたら、ぜひ再婚したいと考えている女性です。仕事にもあまり思い入れがなく、もともと夫の世話や家事が好きな家庭的なタイプ。
男性に寄り添って生きていくことを幸せと考える傾向が強く、子供を一人で育てて行くことに大きな不安を抱いています。以前の失敗を繰り返さないように、良いパートナーと出会い幸せな家庭を築きたいと願っています。
4.母性が強いタイプ
子ども一筋で頑張ってしまう母親は、再婚どころか恋愛も考えていません。子どもを育てることに心血を注いでいるので男性に目が行かないのです。
ただし、親離れ、子離れの時期を逃して子どもの自立を阻止してしまうこともあります。また、このタイプは、子育てが終わり、子どもが巣立って行ったら目標を失い落ち込んでしまう傾向があります。
シングルマザー恋愛の悩み/子どもの気持ち
子どもにとっては離婚によって父親との日常的な接点を失くすわけです。その上、頼りの母親にまで恋人ができてしまったら心中穏やかでないのが普通です。
母親の気持ちが自分に向いていないと感じて精神的に不安定になったり、寂しい想いをすることもあるので、母親は常に子どもの変化に気をつけなくてはいけません。
また、子供の年齢によって「母親の恋への捉え方」は違ってきます。
1.子供が幼児から小学校低学年の場合
再婚まで考えて恋人と付き合っているなら、子どもがまだ小さいほうが、それぞれにメリットがあり、子どもが幼いうちに離婚したのなら実父の記憶も定かではありません。恋人を「優しいおじさん」として頻繁に会わせているうちに懐いてくれることもあります。
もちろん、相手の性格次第ですが「大切な彼女の大事な子供」として接してくれる優しく心の広い性格の男性とパートナーになるのが理想ですが、恋愛ってそう上手くはいきません。
キケンなのは子ども嫌いの男性と付き合った場合。「虐待」という悲惨な事件につながる恐れもあるので「母として」しっかりと相手を見極める必要があります。
2.子供が思春期の場合
大人でもなく子どもでもない一番、心が不安定な思春期の子どもには、可能な限り恋人の存在を悟られないように注意することが大切です。
この年頃の子どもにとって”母親は「女」であってはならない”のです。母親に「男」の存在は敏感に嗅ぎ取るもので、単純に嫉妬とはカテゴライズできない嫌悪感を露わにしたり反抗心を攻撃的な態度で示してくることもあり得ます。
子ども自身も人間関係や受験、進学などの様々なストレスを抱える時期なので、母親がしっかりと地に足をつけて見守っていなくてはいけないときです。
どうしても好きな人がいるのであれば、できるだけ秘密にして気づかれないように交際していくことをオススメします。
3.子供が成人している場合
子どもにとっては大人になっても母親の存在は大きいものです。いくつになっても母親は母親でしかないのです。そして、やはり母を「ひとりの女」として認めたくない気持ちが大きかったり、中には心のどこかで別れた父親との復縁を望んでいることも…。
しかし、成長し自分も恋をしたり結婚を考えたりするようになると「女」として見たくはないけれども「母の幸せ」「母の人生」を第三者的に見ることはできるようになります。
『母が幸せになるのであれば…』『母にも自分の人生があるのだから…』と大賛成はしないまでも応援してくれるケースもあります。
シングルマザー恋愛の悩み/デート
「親が側にいる、いない」「経済的に余裕がある、ない」など、シングルマザーでも状況は様々ですが、どんな環境でも誰かと恋をしたときに一番ネックになるのは、自分が外出している間、子どもをどのような状況に置いておくか?ということですね。
子どもだけを家に置いていては心配でデートも楽しめないはずです。また好きな人と会った途端に子どものことなど忘れてしまうようでは、あまりにも無責任ですよね。
デート中、子どもをどこに預けるか?
- 親に見てもらう
- ベビーシッターに預ける
- ママ友に頼む
いろんな方法がありますが、やはり一番安心なのは自分の親に見てもらうことですね。ただ『どこに行くのか?』『誰と会うのか?』というような質問をされるので面倒くさいことはあります。
また、近くに子どもを見てくれる親や親戚がいないときは、お金を払ってベビーシッターを頼むことになりますが世間を騒がせる事件も発生しているなか、見ず知らずの他人に子どもを預ける不安は拭いきれません。
そこでママ友に頼むという選択肢が出てくるのですが、子ども同士のトラブルがあったり、お礼に手土産を持って行ったりと気を遣うのも大変なうえ、詮索好きのママ友だと根ほり葉ほりと事情を聞いて来たり、噂を振りまいたりされる恐れもあるので注意が必要です。
シングルマザー恋愛の悩み/デート場所
離婚をして独身なのに、まるで夫の目を盗んで浮気している不倫カップルのように世間の目を気にしてデートしているのがシングルマザーの実情。世間一般では『母親になったら恋などするべきではない』という風潮が根強く、世間の目はシングルマザーの恋愛に厳しいのです。
さて、そんな彼女たちはどんな場所でデートをしているのでしょうか?また、そのデートで得られるメリットや避けて通れないデメリットとは?
1.子連れデートする場合
一番、世間が優しく見守ってくれるのが子連れで遊園地や動物園に行くデートです。確かに子どもと彼氏が仲良くしてくれるのはシングルマザーとしても嬉しいものです。
その反面、家族ごっこのようになってしまい、母親はひとりの「女」としてのデートに浸ることはできません。そして子連れの場合、どうしても子ども中心の行動になってしまうので、ラブラブな気持ちとは程遠いものになってしまいます。
2.ドライブデートの場合
一番オススメのデートプランですね。車の乗り降りさえ知り合いに見られなければ『子どもを放ったらかして男と遊び歩いている』ようには思われることもなく、気分転換にもなります。誰も知り合いに会わないようなところで、日常から逃れて2人っきりの世界を満喫し自分を解放させることも可能。
ただし、あまり遠方に出掛けると、子どもに万が一のことがあってもすぐ帰られず「親としての自覚や責任感」を問われるので要注意。
3.家デートの場合
家で恋人と会うデートならば、お金もかからないし子どもにも目が届くので楽なのですが、実はあまりオススメできないプランなのです。そのまま同棲という流れになることも多いからです。
やはり子どものためにもケジメをつけたいならば、ダラダラとした関係になりやすい家デートはなるべく避けたほうが賢明です。
子供を守ることがシングルマザーの恋愛ルール
シングルマザーは、本当は恋愛どころではないのが実情です。仕事に家事に子育てと24時間があっと言う間に終わってしまい、経済的にも苦しいケースが多いのでデートに着て行く服を買う余裕もなく男性と付き合うこと自体が億劫になってしまうことも…。
でも、必死に働いて一人で子どもを育てている姿に惹かれる男性もいるのは事実。さまざまな事情が許せば、時には「心を割って話せる相手」と過ごすことも大切です。
それが即、恋愛につながるとは考えずに、結婚も離婚も出産も育児も経験したひとりの人間として、まずは気軽に付き合って行けば良いのではないでしょうか。
ただし、シングルマザーの恋愛には「守るべきルール」があります。
できるだけ子どもに寂しい想いをさせないこと
恋愛に夢中になって子どもの心を傷つけないこと
恋人にも子どもにも執着しすぎないこと
恋人は、その男性だけとは限りません。また次の出会いはやって来ます。しかし、子どもの母親は、たったひとり、アナタだけなので最優先して守ってあげて下さいね。