失恋して「心が痛い」のは「体が痛がっている」
彼氏にフラれて失恋すると胸の辺りが「ギューー」っと締めつけられたように、息苦しく痛みを感じることがありますね。
失恋から立ち直りたいのに、彼を思い出させるあの痛みはどこから来るのでしょう?
人類学者のヘレン・フィッシャー氏が行った実験で興味深い結果がでました。
実験で解った失恋のハンパじゃない痛み
ヘレン氏が実験で募ったのは「失恋したばかりの人」。
脳の血流動態反応を視覚化できるMRI(磁気共鳴画像装置)で、ある写真を見せます。
元カレや元カノなど「元恋人」の写真です。
その結果、脳の肉体の痛みを司る「前部島皮質」の動きが活発になりました。
さらに、失恋で脳は歯の治療でドリルが神経を直撃するほどの痛みを感じるということです。
- 『胃に鉄アレイを入れたみたい』
- 『胸が締めつけられるように圧迫される』
失恋を経験したときに感じる痛みを、重苦しく表現する人が多いのも納得ですね。
新しい恋に希望がもてる結果も!
おなじ実験の中で、脳では別の部分も活発に働いていることが判明しています。
落ち込んだ考えをポジティブに変える部分の脳です。
「恋を失いツラいけど、何かを学んで前向きにいこう」と、私たちの脳はカラダの痛みを感じながら自然と「失恋から立ち直ろう」としていると解釈されています。
健気ですね、私たち。
失恋したら痛みを感じなければ駄目!?
失恋すると実際にカラダが痛むことは理解できました。
でも、なぜ、心だけじゃなくカラダまで痛くなる必要があるのでしょうか?
失恋すると「自分の遺伝子を残せない悲しみ」を本能的に感じると、ヘレン氏は述べています。
その願い叶わない結果が失恋です。
それが本能レベルでは子孫を残せない一大事と判断され「二度とこんな過ち、悲劇は繰り返すな!」と、カラダの痛みで私たちにシグナルを送るから、とのこと。
「痛みを感じて学びなさい」という事なんですね。
冷静になれる失恋科学分析を立ち直りにつかう!
失恋から学ぶ大切さもわかりました。
でも、ほとんどの人が何度も経験しちゃうように、今後、失恋する日が訪れないとも限りません。
そんな時は、この実験で明らかにされた科学的見解を思い出すと、現実を冷静に捉えて失恋から立ち直る方法に役立つかも知れませんね。