別れた妻が提示した離婚条件まとめ
旦那の不倫や浮気、妻に対するDVやモラハラ、価値観や性格面での不一致など、さまざまな不満や将来への不安が原因で結婚生活を解消し離婚しようと決意したとき、「できれば円満な別れがしたい」と望むものです。
しかし、相手があることですし、二人の間に子供がいれば、離婚後の親権や生活費などの話合いも必要となり、「相性が悪くて嫌いになったから…」と、あっさり簡単に別れるわけにはいきません。場合によっては話がまとまらずに、離婚条件のことで喧嘩がエスカレートして修羅場になるケースも多々あるのです。
今回は、離婚経験者に教えてもらった「妻から夫に提示した離婚条件」を、以下の順で紹介します。
離婚条件/養育費・親権など
夫婦は離婚して別れれば「他人」になれますが、子供は違います。しかし、妻から信用されない夫が親権を失った場合、自分の子供であっても簡単に会わせてもらうことは出来ません。養育費を払わずに「俺の子供だから会わせろ」という身勝手な主張は通らないのです。
養育費と子供たちには会わないこと(当時38歳)
元夫の浮気が原因で離婚しました。離婚の話合いをしているときに、元夫から言われたのは「家族のためではなく、自分のために生きていたい」という衝撃の言葉。ここまで言い切られたことで私も腹が決まり「どうぞ自分だけのために生きれば良い」ということで円満に離婚しました。
本来、養育費を受け取っている間は、子供との面会を元夫に望まれたとき、親権者である私は拒否できないことになっているようですが、離婚したい理由が「親の責任を放棄してまで自由を手に入れたい」ですから…、たまに会いたいと言われても断っていますが、文句を言われたことはありません。
子どもの親権(当時27歳)
性格の不一致で数年前に協議離婚しましたが、離婚の絶対条件として親権をもらうことでした。二人の幼い子供には絶対に母親が必要だと思ったからです。
面会ができれば親権は譲ると言ってくれたため、相手方が要望する月に一度の面会を承諾し、お互いに揉めることなく同意できました。
親権譲渡・養育費・借金の放棄(当時34歳)
夫から性格の不一致を理由に離婚を求められました。夫婦関係を修復しようにも相手に歩み寄る意思がなかった為、元ダンナ名義の借金支払いに責任を持つこと、親権譲渡、養育費の支払いを条件に離婚しました。
また、子供の件で親として相談が必要なときは話合うことになっていたのですが、その後、元夫が養育費の支払いを怠るようになったので、相談はもちろんのこと、子供との面会もさせていません。
子供に会わないこと(当時29歳)
元夫のギャンブル癖が原因で離婚しました。
離婚時に提示した条件は「子供には会わない。会いたいのであれば離婚時から子供に会う時までの養育費全額を支払ってから。一度でも子供に会った後は、毎月指定の口座に法的に計算された養育費を支払う。一度でも支払いが滞った場合は速やかに法的措置を執り行なう。無断で会いに来たり周囲をうろついていたらストーカーとして警察に通報する」でした。
離婚する際に「慰謝料も養育費も支払わない」と言われ、子供と離れても父親として役割を果たすべき「養育費の支払い」を拒否されたので、今でも子供には会わせたくないです。
養育費(当時27歳)
結婚してから貯めていたお金をマザコン夫が私に内緒で義母に貸していたこと離婚原因です。クレジットカードで多額の借入してまで親に貸すほどエスカレートし、将来が不安になったのです。私が稼いだお金も危うく手を付けられるところでした…。
慰謝料は要らないから、子供を育てていくための養育費を元夫が再婚したとしても支払いを継続することを条件提示しました。その他、子供の誕生日には一緒に祝うことです。
条件を出した理由は、彼も離婚するにあたって子供を心配していたので了承してくれました。しかし、養育費の支払日を指定しなかった為、一カ月過ぎても振り込まれないことも多く大失敗しました。
離婚条件/浮気の慰謝料
慰謝料と借金立替分の支払い(当時29歳)
元主人の3回目の浮気と借金が発覚し、その場で追い出してから別居、離婚…、という経験をしました。家庭裁判所で調停離婚の申立てをして「慰謝料100万円と借金の立替払い分として160万円の返済を一括払いすること」を提示し続けていました。
元ダンナが非を認めていて減額の申し出もなかったのですが、一括払いが不可能とのことで、5万円を月々分割で払う(2か月滞納で強制執行)という事で、調停で一切会話しなく離婚が成立。
分割払いなんか無理だと思っていましたが、予想通り1回も振り込まれませんでした。元夫は調停中に会社をリストラされていて給料差し押さえができなかったため、1年半後に勤務先を調べて給料の差し押さえをしました。私が再婚した現在も振込みは続いています。
慰謝料と家賃の支払い(当時48歳)
夫の浮気が原因で離婚しました。浮気発覚後、すぐに別居したのですが、私自身は離婚しないつもりでした。離婚後に再婚されるのが許せなかったからです。
しかし、夫はどうしても離婚したかったらしく、何度も話合い、最終的に慰謝料100万円と家賃負担の条件で離婚しました。もちろん浮気相手からも慰謝料200万貰いました。
夫にお金が無いことは分かっていたので、最低限、支払えるであろう金額を請求。家賃は離婚したら生活が苦しくなるので「どうしても離婚したいのなら、今まで通り払って欲しい」と、絶対に譲れない交換条件として提示しました。
夫は自分の慰謝料に関してはすんなり認めて支払ってくれました。熟年離婚で養育費などの問題もなかったので、家賃負担の件も承諾。ただし1年間だけでしたけど…。
一番、支払いを渋っていたのは不倫相手への慰謝料請求です。かなり文句言われましたが、絶対に貰いたかったので請求し続けた結果、ちゃんと貰うことができました。
泣き寝入りはしたくなかったし、本当はもっと二人から慰謝料の金額をつり上げたかったのですが、「相手が払えない額を要求しても貰えないし、余計な時間と手間がかかるだけ」と聞いていたので妥当な金額に収めました。
1,000万円の慰謝料(当時37歳)
離婚原因は元旦那の浮気でした。一方的に別れを告げられたので最初は応じないつもりでしたが、進展しないまま時間だけが経過し「これ以上はムダだ」と気づき、離婚条件を出しました。
1,000万円の慰謝料を請求しました。相場よりもかなり高い金額でしたが、その要求に応じてでも離婚したいのなら彼の気持ちは本物だと思って提示したのです。
結果的に一括払いは無理だったので、月15万円を振り込むことを公正証書で約束を交わして離婚成立。現在は全額支払いが完了し、私はその後、再婚もできて幸せに暮らしています。離婚して本当に良かったです。
慰謝料500万円・貯金半分(当時25歳)
元夫のモラハラが原因で別れました。お金で気が済むことではないですが、結婚生活を破たんさせた誠意の見せ方、離婚後の私の生活の為に「お金」という形で条件を提示しました。
元夫が精神的に不安定なままでは離婚後も安心できないので、カウンセリングに通って更生して欲しいと要望を伝えました。
「貯金を全額渡しても、自力で支払える慰謝料は250万円までだ」と、土下座をされ、元々、お金が欲しかった訳ではないので承諾したところ、すぐに両親から借りて銀行に振り込んでくれました。
その後、カウンセリングにも通っていたようで、一切、接触はありません。今、トラブルなく離婚後の生活を過ごしています。
離婚条件/その他
ローンが完済した家・娘の学費(当時40歳)
モラハラ夫から逃れるために離婚しました。恋人時代は優しい性格だったのに、結婚した翌日から厳しくて意地悪な人に豹変。
嫌なことがあったり、ご機嫌斜めになると、言葉の暴力、いわゆるモラハラで執拗に私を傷つけるのです…。私はいつも怯えて暮らしていました。手を上げることはありませんでしたが、「この様な人とは一生暮らしていけない」と結婚直後から思っていました。
しかし、調停離婚の申立てをしましたが「慰謝料」という決まったお金は却下されましたが、家のローンが完済した後に私名義にすること、大学生の子供の学費を支払ってくれることになりました。
私の実家に行かないこと(当時24歳)
離婚原因は元夫の浮気です。できれば慰謝料を貰いたかったのですが、元夫は給料も少ないし貯金もないので請求しても払えないのは目に見えていました。
その代わりに、「二度と私の実家に来ないでほしい」という条件を出しました。理由は、別居中に私の所在を知るために元夫が何度も私の実家に行き、両親を責めたて悩ませたからです。
唯一の離婚条件だったのですが、前の夫は了承しました。
財産を公平に分ける(当時26歳)
性格も価値観のズレが原因の離婚だったので、どちらが悪いということもなく「すべて折半」という形にしました。
もともと自分が持っていたものは引き取り、共有で貯めていたお金は半分ずつにして、新居への引っ越し代も各々が負担する。家電は私の両親が結婚祝いに購入してくれた物だったので、すべて貰いました。賃貸アパートに住んでいた為、不動産の財産分与が面倒にならなかった点は助かりました。
結婚前から「もしもの時は、すべて半分にしよう」と、2人で約束していたので、トラブルもなく円満に離婚できました。
マンションの半分(当時35歳)
お互いの気持ちが冷めたのが原因で離婚しました。
私が出した離婚条件は「マンションの売却金額からローン残債を引いた金額の半分を貰うこと」です。
理由は、当時、私は専業主婦をしていたので、ローンを銀行から借りたり返済するのは主人の役目だったのですが、日々の生活を切り詰めて頭金を作ったり、繰り上げ返済をして家計を支えてきたのは私だと自負していたからです。
また、世間的にどちらかに非のある離婚理由ではなかったので、それくらいが妥当だろうとも考え、元主人も了承してくれました。
アパート賃貸の初期費用(当時28歳)
元旦那の浮気が原因で離婚しました。入籍後、元ダンナの実家の敷地内で同居をはじめ、引っ越して間もなく、ダンナが転職することになりました。某企業のアルバイトとして働きはじめた元夫は、勤務先で知り合ったバツイチ子持ちの女と恋に落ちたのです。
姑舅が旦那を庇い、私は追い出されるように里帰りをさせられ、きちんとした話し合いの場も設けないまま、別れる流れだけ作られ、最終的に離婚。
離婚条件はアパートを借りる際の初期費用です。慰謝料も要求しましたが拒否されて調停に申立てようかと悩んだが、一刻も早く旧姓に戻りたい気持ちと、元ダンナ家族との関係を断ち切りたくて、生活準備金だけで離婚を承諾。
裁判に持ち込んで可能な限り請求すれば良かったのかも知れませんが、当時はストレスから精神的に不安定になり、心療内科にも通う羽目になったので、結果的に正しい決断だったと思いたい。
全財産(当時44歳)
「もう結婚生活は続けられない」と、一方的に元夫に離婚を切り出されました。私が何か不貞行為をしたならまだしも、その点では何も恐れることが無かったので、仕方なく、生命保険の解約金だけは半分にしましたが、その他、裸一貫になることを条件に財産は全て頂きました。口約束にしないために公正証書を作成し現在に至ります。
養育費も含め、本来、共働きであれば財産分与は半々と聞いていましたが、元夫は「特に理由はないけど別れたい」の一点張りだったので、本人もスムーズに条件を受け入れました。
離婚後の生活も考えて条件提示は慎重に!
再婚したり、子供を引き取り実家に帰って暮らすなど、離婚して夫婦関係を解消した後、それぞれの生活がはじまる訳ですが、別れる旦那に要求する条件は離婚原因によって違い、中でも、やはり、提示する離婚条件で大きい割合を占めていたのは「親権」と「お金」でしたが、相手の収入や貯蓄額に見合った金額を請求するのが一般的なようですね。
また、相手方が要求に応じるとは限らず、場合によっては家庭裁判所への申立てが必要になることもあります。実際には、浮気をされて裏切られ、婚姻関係が破綻する暴力や借金などで苦しめられたにもかかわらず、「とにかく一日も早く旦那と別れたかったので、慰謝料も養育費も請求せずに離婚した」というケースもあるのですが…、備えあれば憂いなしです。離婚を経験した女性が元ダンナに提示した条件が通用したのかどうか目安として参考にして下さいね。