フレンチのマナー!予約やオーダーお勘定の仕方
フレンチマナーに自信があると胸を張れる人は多くありません。ウェイターやソムリエも親切に教えてくれますが、社会人として予習はしておきたいものです。今回は、テーブルマナー以外の守るべきエチケットを紹介します。
覚えておきたいフレンチのマナー
和食では美しい所作が重要視されるように、フレンチでもマナーは重視されています。
何かの記念や誰かの誕生日に高級フレンチ料理店を利用した際、ズラリと並ぶナイフとフォークに「どれから使えばいいの?」と冷や汗をかいたことがある方は少なくないでしょう。マナーが心配だからと普段は避けていても、結婚披露宴や仕事での接待など避けられない事態は来る可能性があります。
今回はフレンチレストランの予約、ドレスコード、カトラリーの使い方、お勘定の仕方など、テーブルマナー以外で気を付けるべきポイントをご紹介します!
まずはフレンチのお店を予約する
飛び入りで食事できないこともありませんが、万全の料理とサービスが受けたいのであれば予約しましょう。大切な方の誕生日や記念日といった特別な日の食事であればなおさらです。
電話をかけるタイミングは?
最低でも、予約したい日の1週間前には予約の電話を入れるのがマナーですが、人気店では1カ月前から予約が埋まっていることもあるので、店の混み具合を考えて予約を入れましょう。また、電話を入れるタイミングですが、お昼時や夕時といった飲食店が特に忙しくなる時間帯に電話をかけるのは控えましょう。
電話予約を避けるべき時間帯
11時から14時半
18時から21時
どうしても忙しい時間帯でなければ電話予約を入れられない場合は、予約前に一言「お忙しいところ申し訳ございません」と付け加えると良いでしょう。
電話予約時に伝えるべきことは?
電話予約は慣れてないから不安だという方は、初めに「予約をお願いしたいのですが」と言いましょう。店員さんはプロなので「お日にちはいつでしょうか?」「お名前は?」と必要な情報を順番にきいてくれます。質問されたことに、そのまま答えるだけで予約は完了します。
緊張して上がってしまう方は必要事項を書いた紙を用意して、メモを見ながら予約するのがおすすめです。
店側が訊きたい事項
名前
店を訪れる日時
予約者の電話番号
人数
子どもの有無
持っている食品アレルギー
喫煙者の有無
高級フレンチ料理店でなくても、店を予約する場合は上記の「店側が知りたい事項」を伝えるとスムーズに予約が出来ます。他にも、必要に応じて「誕生日のサプライズ」「小食なので量を少なめに」など個々の要望がれば伝えておきます。
また、店によっては予約時にメニューを指定しなくてはいけないこともあるので「肉料理が良い」「パスタが食べたい」「コース料理を頼みたい」と大雑把にでも決めておくと、電話を掛け直す手間がなくなり楽です。
フレンチのドレスコードについて
お店によってドレスコードが違いますので、不安な場合は予約の電話を入れた際に一緒に訊いてしまいましょう。また、店のサイトがあるレストランなら、ドレスコートについての記述もあることが多いので見てみましょう。
ドレスコードの基本4パターン
カジュアル:
ラフ過ぎない格好。男性は襟付シャツと長ズボン。女性もワンピースなどお洒落な格好。
スマートカジュアル:
ラフになり過ぎずお洒落な格好。襟付シャツ、長ズボン、ジャケットなど。女性はワンピースやブラウスとスカート。
セミフォーマル:
フォーマルよりもラフな格好。男性はジャケットにネクタイ。女性はワンピーススーツやカクテルドレス。
フォーマル:
最も格式高い。男性はタキシードかダークスーツにネクタイ。女性はイブニングドレスやカクテルドレス。
ドレスコードがカジュアルでも、ショートパンツやジーンズは避けましょう。
足元は、男性なら革靴、女性ならストッキングとエレガントなパンプスを履けば間違いはありません。
メイクにも気を付けよう
大抵、レストラン内は薄暗い照明になっていますので、あまりにも気合の入ったメイクは考え物です。店の照明の中、白くぼんやりと浮かび上がる顔…、そんなホラー映画のような事態を避けるためにもメイクは控えめにしましょう。
また、食事前に化粧室へ行き、ティッシュペーパーなどで唇を押さえて余分なリップを落とすと、口紅がグラスやカップに付着するのを防止できますよ。
同様に、アクセサリーも着けるなら控えめな物にしましょう。動くたびに食器に当たったり、じゃらじゃらと音が鳴ったりしないぐらいが好ましいです。
日本人は体臭の弱い人種で、香りの強い香水をつけるとより臭うので、香水は着けない方がベター。レストランは食事を楽しむ場であって、香水の香りを楽しむ場ではありません。
髪の長い人はアップスタイルにしたり髪留めで留めたりと髪が落ちてこないようにしてください。食事中に髪を耳にかけたり髪を押さえたりといった動作は清潔感に欠けます。
メイク&アクセサリーの注意点
メイク、アクセサリーは控えめに
日本人にキツイ香水はいらない
髪はアップスタイルか髪留めで留める
お店に着いてからのマナー
店内に入る前に上着を脱ぐのがベストですが、最高級レストランやマナーに厳しい相手と行かないのであれば、脱がずにそのまま入ってかまいません。
レストラン内に入ったら、「予約した〇〇です」と名前を言えば、ウェイターが案内してくれます。その時に上着や貴重品以外の荷物を預けましょう。案内してもらう際は男性が先を歩きますが、階段がある場合、昇るときは女性が先、降りるときは男性が先になります。
フレンチレストランの上座と下座は?
フレンチに限らず、何事もレディーファーストなのが西洋マナーです。女性は店の出口から遠い席か、見晴らしの良い席である上座に座りますが、主賓が居ればその人が上席に座ります。
いまいち上座が分からなくても、高級フレンチ店であれば大抵はウェイターが初めに最上席を引いてくれますので、女性(または主賓)から先に座りましょう。主賓が座るまでは他の人はそれぞれの椅子の左側に立って待ちます。
サービスを受けたら一言
席まで案内してもらった、椅子を引いてもらった時は、素直に「ありがとうございます」と言いましょう。「すみません」ではなく「ありがとう」と伝えるのがスマートです。
貴重品を置く場所は?
テーブルの上に私物を置くのはマナー違反ですので、貴重品は椅子の背と背中の間に置きましょう。
テーブルと自分との間は握り拳ひとつ分空けるのがベターですので、貴重品を入れたバッグが椅子の背と背中の間に綺麗に置けない場合は、自分の左側の床下に置きましょう。
フレンチの注文の仕方は?
席に着いたら、食前酒から頼みます。キールやシャンパン、シェリーが一般的ですが、お酒の飲めない人はミネラルウォーターを頼みましょう。
次に料理を注文しますが、コースにするかアラカルトにするかを決めましょう。フレンチレストランに慣れていない場合はコース料理がおすすめです。
もちろん、予算やお腹の調子などを考えて無理のない範囲で決めてくださいね。フレンチにありがちな「ヴァーニュ」「プランタニエ風」といった、パッと見てもよく見てもどういう料理なのかわからない名前がメニューに並んでいる場合、素直にウェイターに質問しましょう。
飲み物を頼む場合
料理を注文した後は、タイミングを見計らってワインソムリエがワインリストを持ってきます。
知識があればワイン談義もできますが、特にワインについての経験や知識がなくても「こういう料理に合うワインをこの予算内で」と伝えれば、ソムリエが選んでくれます。
ワインをオーダー時の緊張する一瞬と言えばテイスティングですが、別にしなくても良いものです。
テイスティングする場合は、一口飲んでから「結構です。お願いします」とソムリエに伝え、テイスティングが不要の場合は「結構です。注いでいただけますか?」と伝えるだけで大丈夫です。
ソムリエへ正直に伝えよう
赤か白か
赤なら軽い口当たりかコクのある味か
白なら辛口か甘口か
予算
肉料理か魚料理か
ワインを飲む際はワイングラスの脚を持ち、グラスは回さずに飲み口からワインの香りを楽しんだ後に飲みます。正面を向いて飲むと口の中が見えてしまいますので、できれば横や斜めを向いて飲むとエレガントです。
また、乾杯をする場合はワイングラス同士を合わせないでください。ワイングラスはとても繊細で、少しの衝撃でも割れてしまうことがあるため、グラスの脚を持って少し上げるだけに留めておきましょう。
メニューに載っているのであればビールといった他のアルコール類やソフトドリンクを頼んでもかまいません。
ナプキンを着けるタイミングは?
料理、ワインの注文が終わったら、ナプキンを着けます。ナプキンを膝に掛けることで「食事の準備ができた」というサインになります。
ナプキンは折り返しの縫い目があるほうが裏ですので、そちら側が表にならないように2つ折りし、折り目の方(わっかになっている方)を腹側にして膝に置きます。マナー違反となりますので、間違っても首元に掛けないでください。
ナプキンで口を綺麗にする際は、裏側を使って拭います。表側で拭いてしまうと汚い面が常に見える位置にきたり、ドレスを汚したりと美しくありません。
また、ナプキンは口と指を綺麗にするためのものですので、テーブルの上にこぼしたものを拭わないこと。
ナプキンのマナー
椅子の上に置くのは中座のサイン
食べ終わったら、綺麗に畳まずテーブルの上・椅子の背もたれに置く
落としても自分で拾わず、ウェイターに目配せして新しいものを持ってきてもらう
食後ナプキンを綺麗にたたんでしまうと、「美味しくなかった」というサインになってしまうので、少し崩して置くと誤解を招きません。
カトラリーの使い方は?
テーブルの上にずらりと並ぶナイフとフォークですが、外側から一対ずつ順に使っていきます。テーブルの上には食事で使用するカトラリーしか乗っていないので、余ることも足りなくなることもありません。
食事中にパンやワインを途中に挟むと思いますが、その時ナイフとフォークは皿に「ハ」の字に置きます。皿を時計に見立てたとき、ちょうど8時20分のところに置くと覚えておくと便利です。
また、食事が終わったらナイフとフォークを4時20分の位置に平行に置きます。以上が日本式テーブルマナーなので、海外の格式高い一部のレストランでは認められていないことがあります。
日本では日本式マナーを覚えていれば十分ですので、海外で高級レストランに行く予定のない方はトリビアとしてフランス式のテーブルマナーを覚えておくといいかもしれません。
フランスでは、食事中のサインはナイフとフォークを皿の上部に「ハ」の字にして置きます。食事が終わったら、皿を時計に見立てたときに3時15分になるよう、ナイフとフォークを平行にしておきます。
ちなみに、イギリス式は食事が終わった合図がフランスと異なり、6時半の位置に置くのがマナーです。
スプーンの見分け方
スープ用は、一番大きい
コーヒーや紅茶用は一番小さい
果物やアイスクリーム用はその真ん中くらい
ナイフ・フォークの見分け方
肉用ナイフはギザギザとした歯が付いている
魚用ナイフはギザギザの歯がなく、装飾的なデザイン
魚用ナイフの代わりにフィッシュスプーンを用意しているレストランもあります。普通のスプーンとの違いは、フィッシュスプーンは料理を乗せる皿状の部分に小さく切れ込みが入っています。
フレンチのお勘定は?
カジュアルフレンチであればデザートが終わった時点でレシートを持ってくるところもありますが、大抵はこちらから言わなければレシートを持ってきません。ウェイターとアイコンタクトを取るか、手を軽くあげると来てくれるので「お勘定をお願いできますか?」と言いましょう。
先に「ご馳走様でした」を付けると、もっと丁寧な言い方になります。
また、割り勘をする場合はその場で清算するのではなく、あらかじめ誰がまとめて払うのか、清算は店に入る前か出た後かを決めておくとスマートです。
フレンチマナーは自分をエレガントに見せる
マナーと聞くと難しく感じてしまいますが、根本は「相手を不快にさせない」という、とてもシンプルなもの。「相手」というのは一緒にフレンチを食べに来た恋人であり、レストランのウェイターやソムリエ、シェフです。
食事と会話を楽しむという気持ちと思いやりがあれば、ちょっとくらいマナーを間違えても上品で魅力的な印象を受けるはずです。どうか、親切心と余裕を忘れずに食事を楽しんでくださいね。