チョコレートの健康パワーと効果的に食べる方法
疲れているときや生理前など、急に甘いチョコレートが食べたくなるときってありますが、チョコレートは高脂肪で高カロリー、虫歯になりやすい、太る、ニキビができるなどいわれており、食べたくても我慢している人が多いハズ
実は、近年の研究結果でチョコレートには驚くほどたくさんの健康効果があると分かってきました。
でも、しっかりとした食べ方を守らないと世間でいわれている通り、身体に悪い影響がでる原因にもなることがありますので、チョコレートの健康効果と理想的な食べ方を紹介します。
チョコレートが体に与えるパワー
チョコレートの原料といえばカカオですが、カカオはマヤ文明の時代から薬草と混ぜて万能薬として使われていたといわれています。
古代では、「神の食べ物」とされ、19世紀のヨーロッパでは薬として販売されていたほど、古くからさまざまな健康効果があることが知られていたんです。
カカオを原料とするチョコレートには、どんな健康効果があるのでしょうか?さっそくチョコレートに隠された秘密をひも解いていきます。
1.集中力アップ
チョコレートには脳を活性化する成分が含まれているため、集中力や記憶力をアップさせたり、頭をスッキリさせたりする効果が期待できます。
- ブドウ糖
私たちの体内にはさまざまな臓器や器官がありますが、その中でもっとも多くのエネルギーを消費しているのが脳です。
しかも脳のエネルギー源となるのはブドウ糖のみで、他の栄養素で補えない上に脳に蓄積できる量もごく僅かなのです。
脳を活性化させる働きがあるブドウ糖を摂取すると記憶力や集中力がアップすることが分かっています。
- テオブロミン
カフェインの仲間で、大脳皮質を刺激して記憶力や集中力、思考力を高めてくれるのがテオブロミンです。
チョコレートを食べると眠れなくなるという話もありますが、コーヒー100gのカフェインは40mg、チョコレート100g(板チョコ2枚分)のカフェインは43mgなので、食べ過ぎないかぎり興奮作用はさほど気にしなくてもOKですね。
- 香り成分
チョコレート特有の香りは『フェニルアルデヒド』『フェニルメチルヘキサナール』『ジメチルピラジン』などの香り成分によるものです。
これらの香り成分が、中枢神経に働きかけることにより集中力が高まるのです。
2.リラックス効果
テオブロミンは、集中力を高める効果を持つ一方で神経を鎮める効能があることが分かっています。
また、自律神経をサポートする働きもあるため、緊張を和らげたり精神をリラックスさせたり、ストレスを軽くする効果も認められています。
3.アンチエイジング効果
細胞の老化スピードを早めるカギを握っているのが、体内で増えすぎた活性酸素だと考えられていますが、増えすぎた活性酸素を抑制する働きを持っているのが、抗酸化作用をもつ食品です。
チョコレートには、カカオ・ポリフェノールと呼ばれる物質が含まれています。
ポリフェノールって?
植物に含まれる色素や苦味、渋み成分の総称
ポリフェノールは高い抗酸化力を持っているため、お肌はもちろん、体の内側のアンチエイジングにも効果が期待できます。
4.美肌効果
カカオ・ポリフェノールには、次のような美肌効果があります。
血行促進
保湿力アップ
肌のキメを整える
ニキビの予防・改善
皮膚の炎症を抑える
ターンオーバーの正常化
さらに、ポリフェノールには殺菌作用もあるため、睡眠不足やストレスによる肌荒れを防ぐ効果もありますし、ダークチョコレートに含まれるフラボノールには日焼けによるダメージからお肌を守る効果があります。
5.花粉症などのアレルギー抑制
花粉症やアトピー性皮膚炎など、現代人は何かしらのアレルギーを持っている人が多いですよね。
アレルギーは免疫システムが過剰に反応することで引き起こされています。これに深く関わっているのが活性酸素で、、体内に侵入したウイルスや細菌などを攻撃して私たちを有害な物質や病気から守ってくれていますが、体内で過剰に発生すると健康な細胞まで傷つけ、アレルギー症状を悪化させるのです。
カカオ・ポリフェノールが効く理由
炎症を抑えたり、抗体の生成を抑えるから
アレルギー症状の悪化を抑える効果があるため、アレルギー症状の抑制や予防の効果が期待できます。
6.虫歯予防
お菓子を食べると虫歯になるイメージから、チョコレートは歯に悪いと思われていますが、実際はその逆でチョコレートには虫歯予防効果があるんです!
チョコレートに含まれるカカオ・ポリフェノールには、抗菌作用や殺菌作用があって口腔環境が整うため次のような効果が期待できます。
虫歯予防
歯垢予防
口臭予防
歯周病予防
でも、虫歯になる原因は「歯に付着している食べカス」や「砂糖」ですので、甘いミルクチョコレートやカカオ・ポリフェノールを含んでいないホワイトチョコレートは虫歯予防効果を期待できませんので注意してくださいね。
7.食物繊維やミネラルが豊富
カカオにはリグニンと呼ばれる食物繊維が豊富に含まれていて、肥満や大腸がんのリスクを高める便秘の予防や改善効果が期待できます。
また、カルシウムや鉄分、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなど日本人に不足しがちなミネラルがバランス良く含まれているので、女性に多い鉄欠乏性貧血の予防にも効果的です。
効果的なチョコレートの食べ方
どうせチョコレートを食べるなら、ただ美味しいだけじゃなく、効果的に食べたいですよね。そこで、美容や健康効果をアップさせる上手なチョコレートの食べ方を見ていきましょう。
1.チョコレートの選び方
チョコレートには『ミルクチョコレート』『ビターチョコレート』『ホワイトチョコレート』など、さまざまな種類がありますが、どのチョコレートを食べても同じ効果が得られるわけではありません。
美容や健康効果を得るためには?
カカオ・ポリフェノールの含有量が大事
美容や健康効果を得るためには『カカオ・ポリフェノール』を含んでいることが重要なので、カカオ・ポリフェノールを含まないホワイトチョコレートでは意味がないんです。
十分な美容や健康効果を得るためには、毎日200~500mgのカカオ・ポリフェノールの摂取が必要ですので、できるだけカカオ含有率が高いチョコレートを選ぶと良いでしょう。
2.食べるタイミング
ポリフェノールは吸収が早く比較的早く効果が発揮して長時間持続しない特徴があります。
1度にたくさん摂取するのはNG
複数回に分けて少しずつ食べると効果的
集中力や記憶力をアップさせたいときには作業の30分~1時間前にチョコレートを食べておくと効果が継続します。なかなか寝つけない夜は、寝る前にチョコレートをひと欠け食べるのもオススメです。
3.食べる量
チョコレートの種類にもよりますがカカオ含有率72%のチョコレートの場合、1日に15g摂取することで、十分な効果が得られます。
理想的な摂取方法は?
カカオ高含有率のチョコを1日1欠片食べる
1~2かけらほどの量を毎日食べるだけでもチョコレートの健康効果を得られますが、チョコレートには、テオブロミンやカフェインが含まれていますので美味しいからといって食べ過ぎには注意です!
特に、テオブロミンを1日に300mg以上摂取すると、中枢神経に悪影響が及ぶことがあるため、妊娠中の摂取は控えてください。
食べ過ぎに注意!
健康や美容に嬉しい効果が満載だから『思う存分食べられる!』と勘違いしてはいけません、確かにチョコレートにはたくさんの健康効果や美容効果がありますが、高脂肪・高カロリー食品であることに変わりはありませんので好きなだけ食べると、肥満に繋がることも…。
食べ過ぎによる悪影響
チョコレート依存症になる
必要以上に食べ続けると、いくら食べても満足感が得られずに消費量だけが増えていくチョコレート依存症の状態になることがあります。
攻撃的な性格になる
糖尿病や高脂血症などを引き起こす
血糖値が下がり過ぎて疲労感が増す
など、身体にとって良い効果をもたらしてくれるはずのチョコレートが、精神的な健康を脅かすことにもつながるので、食べ過ぎには注意が必要です。
適量のチョコで健康が手に入る
食べると太ったり虫歯になるイメージがあるチョコレートは、1日に適切な量を食べればとても美容や健康に良い食品で、高脂肪・高カロリーですがチョコレートには脂肪を分解する働きがあり、脂肪の質も良いので、体重や体脂肪が上がりにくいと言われているんです。
集中力アップ
リラックス効果
アンチエイジング効果
美肌効果
花粉症などのアレルギー抑制
虫歯予防
食物繊維やミネラル豊富
どれだけ美容や健康効果があっても、食べ過ぎれば『チョコレート依存症』や『太る原因』になり健康を脅かすこともあるので、食べ過ぎにはくれぐれも注意してくださいね。