縁結びパーフェクトチケット活用術・島根パワースポット神社巡り
縁結びパーフェクトチケットは島根の旅に欠かせません。今回は大人3,000円、こども1,500円で3日間主要な観光エリアのバス・電車が乗り放題になる得する乗車券で、どのくらい島根旅行を楽しめるか調査してきました。
島根に行くなら使うべき「縁結びパーフェクトチケット」
「自分を変えたい」と思ったときは島根へ行きたくなってしまうのは私だけでしょうか?島根県といえば、一番有名なのは何といっても縁結びで有名な出雲大社ですね。もちろん、宍道湖で獲れる「しじみ」とか「しまね和牛」とか日本海の、海の幸とか、おいしいものも色々ありますけれど…。
「縁結び」というと「男女の縁」だけを思い浮かべる人は多いと思いますが、出雲大社のご祭神である大国主命(おおくにぬしのみこと)は、国譲りの際、現世の統治からは身を引くが目に見えない幽世の統治権を願い出たと伝えられています。
そう、大国主命は、この世のあらゆる縁(人・物・仕事などなど)を司る神様なのです。今まで頂いたご縁のお礼とともに「これからもお見守りください」と手を合わせると、気分一新「また頑張っていこう」と、いつも思えるから不思議です。
島根には出雲大社の他にも、素晴らしい雰囲気や景観の神社が数多く点在しているので「気になる神社はできるだけ参拝して元気になって帰りたい」と、毎回、思っています。根が貧乏性な私は1回の旅行で可能な限り、目的地に足を運ぶ派です。しかし、実際に神社巡りをあれこれと計画してみると、すぐにある問題に気付きます。
それは、交通アクセスの不便さ!
車の運転ができない私はもっぱら公共交通機関を使って旅行をするのですが、地元の京阪神と違って島根は基本的に車社会。しかも、気になる神社ほど、公共交通機関では行きづらい場所に点在していることが多いのです。車を運転しない私のような人間にとっては、神社巡りをしたくても全てを回るのは難しいのです…。「どうにかして一箇所でも多く参拝したい」と考える私はパズルを解いていくように旅行の計画を立て始めるのでした。
「縁結びパーフェクトチケット」を活用する計画によって、どれぐらいの交通費が節約できるのか?そして、どのくらい楽しみながら回れるのかを検証していきます。「島根のパワースポット巡りに興味があっても回り方がよく分からない」と言う人の参考になれば幸いです!
目次
島根を訪れる旅人の味方「縁結びパーフェクトチケット」とは
島根の旅行、特に神社巡りを計画する際に欠かせないお得なチケットが、地元の一畑電鉄が発行している「縁結びパーフェクトチケット」です。出雲に行こうと考える時は、必ず目に入るので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
3日間、島根地域の電車・バス(JR除く)が乗り放題で大人は3,000円(小人1,500円)。東京や大阪のように交通の便がいいところとは違い、比較的長い距離を乗り物に乗って移動する島根では、交通費がかなりかかります…。3.000円なんてあっという間に飛んでいきます。
バスの乗り降り時に小銭を用意する必要のない便利さもあり、私は島根旅行の際は必ず購入します。イチオシ!お得なチケットです。
また、神社を巡るだけではなく、沿線内のさまざまな施設で特典が受けられるメリットもありますので、行きたい施設がある場合は、お見逃しなく。この「縁結びパーフェクトチケット」を有効に使って巡ることができる、素敵な神社を次の項で紹介しますね。
縁結びパーフェクトチケットが使える神社・使いにくい神社
では、縁結びパーフェクトチケットを使って回れる神社から、そもそも公共交通機関で行くのは難しい神社まで、島根の有名どころを紹介します。
そうそう、予定を組む前に注意事項を1つ書いておきます。それは、島根のバスや電車は「土日祝の運休」がとても多い、ということ。一般的には観光名所であれば「土日祝のみ運行」のパターンが多い気もするのですが…、島根ではその常識が通用しません。大抵の方は休日を絡めて島根旅行へ行かれることが多いと思いますので、この点だけは計画を立てる際によくよく注意なさってくださいませ。もちろん、土日のみ運行のパターンもありますので、時刻表は見間違いのないように確認を忘れずに!
では、前置きはこれぐらいにして、神社の紹介に行きましょう!
「縁結びパーフェクトチケット」かなり役立つ神社
便利で、お得なチケットを持っていても、肝心のバスが目的地まで行かなかったり、バス停が遠すぎるようでは意味がありません。まずは、割とバスの本数が多くてバス停も近い「縁結びパーフェクトチケットを有効活用できる神社」を紹介します。
▼出雲大社
言わずと知れた縁結びの大御所的神社です。神在祭の時などは凄まじいほど人で溢れかえりますが、その荘厳な雰囲気と迫力にはいつ行っても圧倒されます。公共交通機関を乗り継いで行けて、主要駅からの便もそれなりにあります。少々距離がありますが、稲佐浜も徒歩圏内です。参道に軒を連ねるお店も多く楽しめます。
▼日御碕神社
バスの本数は1時間に1本ですがバス停のすぐの所に神社の入口が見え、出雲大社と続きで参拝可能です。神社参拝の後は、日御碕灯台に向かって歩いていくといくつかの商店があり、日本海の、海の幸を使った食事処もありますよ。
▼玉作湯神社
願い石・叶い石で有名な神社です。バスを使えば松江から40分ぐらいで本数もそれなりにあります。私も、この神社であるお願いをしたら見事に叶いました。本来なら願いが叶った叶い石は返納してお祓いしていただくのですが、私は旅行から戻ってすぐに叶い石をなくしてしまいました……。しかし、願いは叶ったのですごい効き目です。
▼神魂神社
「かもすじんじゃ」と読みます。イザナギ・イザナミを祀る神社。あまり人は多くないのですが、その分古代出雲の神社の雰囲気を堪能できます。バスの本数は少ないですが、八重垣神社まで徒歩で抜けることで、八重垣神社を通るバスが利用できて意外に便利です。
▼八重垣神社
ヤマタノオロチを退治しに行っている須佐之男命を待ち、のちに妻となるクシナダ姫命が隠れ住んでいたと伝えられる神社で縁結びの神社として有名です。人気のある神社なので、それなりにバスの本数はあります。ただし、土日祝運休トラップに注意。
▼佐太神社
バスが近くまで来ていますので便利です。バスの本数と時間は要確認!
▼売布神社
松江市の街中にあり、宍道湖も一緒に眺められる素敵な神社です。街中にある割に爽やかなのは、すぐそばにある宍道湖のせいでしょうか
「縁結びパーフェクトチケット」まあまあ役立つ神社
バス停から神社までの距離が遠かったり、バスの本数が少ないなど、縁結びパーフェクトチケットは利用できるものの…、「若干、試練を感じるかもしれない神社」を紹介します。
▼須佐神社
テレビ番組でイチオシとして紹介されたこともある神社です。それ以来、参拝する人が増えたとのこと。ご神木の杉の木は触ると弱ってしまうので見るだけに留めておきましょう。
行き方ですが、最寄りのバス停「出雲須佐」から4km弱と距離があるので、タクシー、またはレンタサイクル、または徒歩の中から神社までの移動手段を選びましょう。バスの本数は以前に比べると増えていますが、それでも多いとまではいきませんので、参拝計画に組み込む場合は、前後の連絡バスも含めてよく検討しましょう。
▼美保神社
大国主命の子どもである事代主命(えびす様)をお祀りしている神社です。近年では、出雲大社とセットで両参りが推奨されています。簡単に両参りと言いますが…、両社は離れているので両方を参拝するには、それ相応の移動距離があるという覚悟が必要です。
一畑バスが「美保関コミュニティ」まで通っていますが、そこからさらにコミュニティバスに乗り換える必要あり。コミュニティバスは別料金で200円。
▼熊野大社
こちらも須佐之男命をお祭りしている神社です。バス停はありますが、途中でコミュニティバスへの乗り換えが必要。美保神社と同様にコミュニティバス代200円。本数少なし…。神魂神社近くの「かんべの里」でレンタサイクルを借りられますが、片道10kmを走る覚悟がある人だけ挑戦してください。無理は禁物。
縁結びパーフェクトチケットでは行けない神社
観光客へのおもてなし精神が感じられる、お得なチケットを使える交通機関では辿り着けない神社を紹介します。
▼韓竈神社
「からかまじんじゃ」と読みます。ここは潔く諦めて、タクシーまたはレンタカーで行くしかありません。山の中だもん。そりゃそうですね…。本殿手前には、隙間が45cmしかない岩の割れ目を通らなくてはいけません。体格のいい人は通れないことも多々あるようです…。たぶん私も無理です。
▼長浜神社
国引き伝説の残る神社。ここはスサノオ観光の路線バスが走っていますが、縁結びパーフェクトチケットが使えません。JR出雲市駅からは平日だと日に4往復、土日祝は3往復です。出雲大社周辺をゆっくり回る計画であれば、うまく工夫することで旅程には組み入れられそうです。
縁結びパーフェクトチケットを最大限に使う島根巡り計画/具体例
島根の神社スポットまでのアクセスを調べたら、次は、時刻表をにらみながら目的地へ少しでもスムーズに行くために、具体的な旅行計画を立てていきます。2016年4月時点の各社時刻表を確認しつつ、私の行きたいスポットをできるだけ盛り込んだ計画は以下の通りです。
【島根の旅 予定表/1日目】
スタートはJR出雲市駅とする(早朝、高速バスで6:35到着)★は交通費別料金(縁結びパーフェクトチケットに含まれない)
1 .JR出雲市駅7:20発
~日御碕 8:05着/860円
☆日御碕神社への参拝・日御碕灯台見学(1時間半程度)
2 .日御碕9:39発
~稲佐浜 9:56着/460円
☆稲佐浜を散策して出雲大社参拝・お昼ご飯(2時間程度)
☆稲佐浜から出雲大社までは徒歩20分程度
3 .電鉄大社駅12:03発
~JR出雲市駅 12:24着/470円
4 .JR出雲市駅12:40発
~出雲須佐 13:19着/820円
☆出雲須佐からタクシー5分で須佐神社到着・参拝(30分程度)
※タクシーは予約しておく スサノオ観光佐田営業所 0853~84~0836/タクシー料金 往復で★2,000円程度
※出雲須佐の2つ手前の出雲市役所佐多支所前で降り、「スサノオホール分館」にてレンタサイクルを借りるのも手。★1日800円。片道30分見ておけば須佐神社到着
5. 出雲須佐14:00発
~JR出雲市駅14:39着/820円
6. JR出雲市駅14:49発
~玉造温泉駅15:28着★500円(ここは500円をけちらずJRを使って1時間半ショートカット)
7. 玉造温泉駅入15:41発
~玉造温泉15:48着/170円
☆玉造湯神社参拝 (30分程度)
☆玉造温泉泊
【島根の旅 予定表/2日目】
松江市内の神社参拝後に美保関へ向かいます。
1.温泉下8:13発
~松江駅 8:44着/480円
2.松江駅9:00発
~佐太神社前 9:31着/480円
☆佐太神社参拝(30分程度)
3.佐太神社前10:18発
~松江駅 10:48着/480円
4.松江駅11:03発
~風土記の丘入口11:21着/310円
☆徒歩10分程度で神魂神社
☆神魂神社からはにわロード1.6kmをのんびり散策30分程度で八重垣神社到着
5.八重垣神社13:30発
~松江駅 13:52着/250円
6.松江駅14:50発
~美保関ターミナル 15:33着/750円
7.万原ターミナル15:40発
~美保関 16:09着★200円 コミュニティバスは別料金
☆美穂神社で参拝。元気だったら美保関灯台周辺散策。灯台までは徒歩30分程度
☆美保関泊
【島根の旅 予定表/3日目】
美保関から境港へ向かう。
☆早朝、晴れてたら美保関灯台に行って朝日を見にいく。徒歩だと30分ぐらいかかる。
1.美保関9:11発
~ 宇井渡船場9:26 着 ★200円
2.宇井渡船場9:50発
~ 境港小学校9:58 着 ★200円
「お得なチケット」で幾ら交通費を節約できたのか?
ここまでかかった交通費が6,350円なので、3000円の縁結びパーフェクトチケットを使って節約できた金額は2日間で3,350円です。3日間有効のチケットなので残り1日あるのですが、2日目にして十分モトは取れていますね!ひらすら移動に明け暮れるのではなく、ある程度、観光スポットの神社周辺を散策する時間なども確保してここまで使えるチケットは素晴らしいので本当におすすめです。
この旅程では、1日目に移動時間短縮のため、出雲市から玉造温泉までの移動のみJRを選択していますが、そこまで慌てる必要がない場合は、ぜひとも一畑電車で出雲大社前駅から松江しんじ湖温泉まで乗車されることをおすすめします。車窓から眺める宍道湖は大変美しく、特に夕暮れ時は印象深い風景を楽しめます。
また、今回は訪問先の都合で逆になりましたが、美保関灯台を朝に訪れ、日御碕神社を夕方に参拝する計画も考えていました。出雲で最初の日の出が見られるのが美保関であり、日御碕では夕日を堪能できるからです。うまく旅程を組める方は、美保関に宿泊して早朝の朝日を眺めた後に、松江経由で出雲大社・日御崎神社を参拝すると夕日が見られるかもしれないですね。
計画した予定で実際に島根を回ってみた感想
実際に立てた予定でどこまで行けるのかの確認も兼ねて…、2013/4/25~27 に島根へ旅に行って「スケジュール通り」神社スポットを巡ってまいりました。この計画で、ほとんどは問題なくスムーズに参拝ができます。ただ、それぞれの日程で、もう少し工夫の余地があると、感じた部分もありました。
1日目ですと…、出雲大社周辺を散策する時間をもう少し確保したいと感じました。この日程では、3日目は鳥取に抜けるように動いていますが、時間をかけてじっくりと出雲大社周辺を見て回ると、もっと満足度が上がると思います。一応、お昼ご飯を食べる時間はありましたが、参道のお店を見て回る余裕がなかったのが少々心残りです。
また、2日目午前に参拝した佐太神社は、バス停から歩いて5分とかからない場所にあります。しかし、バス停からは見えにくい位置にあるため、最初は道に迷ってしまいそうだったことと、境内の外にある、縁切りで有名な摂社の田中神社も参拝するとなると…、もっと時間にゆとりがあったほうが安心です。
ただし、佐太神社周辺は時間がつぶせる場所がほとんどない(コンビニがあるぐらい)なので、あまり時間に余裕を持たせ過ぎても暇を持て余します。1時間程度を目安にしておけば「佐太神社と田中神社」の両社を過不足なく回れるでしょう。