蜂の家・日本を元気にするこだわりの和菓子
こんにちは。これから、東京近郊のグルメ情報をお届けします「伊賀るり子」です。みなさんは東京土産を選ぶとき、悩んだ経験はありませんか? 東京には、おいしいお菓子・見た目の美しいお菓子がたくさんあるだけに、選ぶのがむずかしいですよね。
今回は「スイーツの街・自由が丘」から、東京土産にぴったりのお菓子を紹介します。
「蜂の家」のお菓子は東京土産にピッタリ
オススメの東京のお土産として紹介するのは、自由が丘に本店を構える「蜂の家」の和菓子です。
「東京スイーツ」と検索すれば多くの自由が丘特集の記事にヒットし、メディアでも「スイーツの街、自由が丘」というように特集されることが多く観光スポットとしても有名な「スイーツフォレスト」という商業施設まであります。
そんなスイーツの街、自由が丘には洋菓子から和菓子まで、多くのお店が軒を連ねています。
この場所に、和菓子屋「蜂の家」は本店をかまえて今年で61年。自由が丘の駅前ロータリーの正面から少し右に目を移せば「蜂の家」が見えます。
蜂の家自由が丘本店です。人が気持ちよく出入りし、またすぐに来てもらえる店にしたいという想いから各地にはこだわりがあるそうです。
以前から「蜂の家」の和菓子は大好きだったのですが、成り立ちなどお店のことについては知りませんでした。私がこの記事を書くのを機に、思い切って取材のお願いをしたところ、快く受け入れてくださいました。
パンフレットにも載っていない「蜂の家」創業秘話
▼左は常務であり創業者の娘さんの小島弘子さん
蜂の家は1956年に創業されました。その頃、野原になってしまった東京をまた盛り上げようと復興活動が行われ、自由が丘でも街づくり計画が進んでいました。
弘子さんの父(創業者)は、はやくに母を亡くしたことから、絹屋を営む親族の元に預けられて幼少期を過ごしていました。しかし、絹は高級品。戦後の貧しい環境では絹を着る人などほとんどいなくなってしまっていました。
そんな中、周りに職人の仲間が多かったこともあり、同じ志を持つ仲間を集め、自由が丘に和菓子屋を開店することにしました。
そこで「またみんなが絹を着られるような暮らしができるように」という想いを込めて、繭をモチーフにしたまゆ最中を看板商品とする和菓子屋「蜂の家」を開店したそうです。
蜂の家のオリジナリティあふれるサービス
大切な人への贈り物として和菓子を選ばれる方が多いことから「蜂の家」は2つのことを大事にしているといいます。
1つ目は、お客様に合わせたご提案を行っていること。
- 結婚式の引き出物としてオリジナルのものを贈りたい時は、ご相談しながらデザインを提案
- 亡くなられた方がいる場合の贈り物では、5色展開のまゆ最中の色合いをご依頼に合わせて変更
多くのお客様をかかえる人気店で、こういったきめ細やかでクリエイティブなサービスを行っているお店はなかなかないですよね。
2つ目は、新鮮な和菓子をお届けすることにこだわっていること。
▼上生菓子は直営店ならではの種類の豊富さ
販売している和菓子のほとんどは、毎朝つくりたてのものです。
できたてをお届けするのが難しい商品も中にはあるのですが、「出来る限りつくりたてを」という想いから日々試行錯誤しているそうです。
店頭販売にこだわる「蜂の家」の和菓子
古くから歴史があり今もなお愛され続けているお菓子で、限られた店舗でしか手に入らない「蜂の家」の和菓子は、東京土産にぴったりではないでしょうか。
蜂の家の店舗展開は東急東横線沿線を中心とした限られた地域でしか行われておらず、全8店舗のみ。
そして「出来る限りつくりたてを」という想いのこもった和菓子はオンラインではほとんど手に入らず、特別感がありますよね。
贈り物の際には、看板商品のまゆ最中はもちろんですが、生菓子を添えてお渡しするのもおすすめです。そこで、上品な華やかさがある「蜂の家」の和菓子を実際に食べてみました。
▼看板商品のまゆ最中/10個入り1,134円
繭をかたどったコロンとした形が愛らしいパッケージを空けると、華やかなまゆ最中たちが綺麗に並んでいます。10個入りで1,134円です。
皮はまさに絹のように繊細で、ふんわりとしています。白つぶし、柚子、胡麻、小倉、黒蜜の5種類の味が楽しめ、白つぶしと柚子は、さっぱりとして、さわやかな味わい。胡麻は香ばしさが味わい深く、小倉と黒蜜は濃厚でしっかりとして、じんわりとした甘さが口いっぱいに広がりますよ。
▼おちょぼ栗/5個入り756円
栗をかたどった和風でありながらもどこかスタイリッシュさを感じさせるパッケージには、あたたかなタッチで栗が描かれています。5個入り756円の商品です。
口の中でほろほろと崩れて、芳香な栗の香りが鼻を抜けていきます。ブランデー漬けした栗を刻み、白あんに合わせることで生まれる食感で、まるで焼き栗のようにほろほろした食感と、その後に舌の上で溶けていくような2つの食感のハーモニーを感じることができます。
▼栗むし羊かん/1本入864円
ちょっとした手土産にぴったりサイズの羊かんで、開け口が紐で結ばれているので、プレゼント特有の結び目をゆっくりとほどいていくドキドキ感を味わえます。
十勝産の良質な小豆と栗を蒸しあげた贅沢な味わいの羊かんで、栗がごろごろとふんだんに入っていて、栗本来の香りと、自然な甘みを感じることができます。1本入 864円の商品です。
羊かんならではのきめが細かくしっとりとした食感と、贅沢にまるっと入った栗がベストマッチ。後を引く美味しさです。
▼草餅/1個入195円
よもぎの練りこまれたお餅は、もちもちと弾力のある食感で、よもぎならではのさわやかで心安らぐ風味を感じ、つぶし餡のまろやかな甘みがよもぎのさっぱりとした風味と合います。1個入 195円の商品です。
よもぎは、ほうれん草の3倍もの食物繊維を含み、さらにβ-カロテンも入っています。
夕方には売り切れてしまっていることが多いので、来店前にお取りおきをされることをおすすめします。
▼くるみ餅/2個入195円
ぷるぷるとしたやわらかな求肥に、香り豊かなくるみが合わさった上品な味わいのくるみ餅は、2個入 195円の商品です。
「貴族の美容食」とも呼ばれているくるみには、ビタミンEや鉄などが含まれていますよ。
ぷるぷる食感なので、さっぱりといただくことができます。こちらも夕方には売り切れてしまっていることが多いので、来店前にお取りおきをされることをおすすめします。ひとくちサイズで、手軽に食べられるものが多いのも、魅力のひとつ。デスクで食べるリフレッシュスイーツとしてもぴったりですよね。
「蜂の家」にはスイーツ激戦区で長年愛される理由があります
人に贈りたいお菓子とは、相手の喜ぶ顔が目に浮かぶようなお菓子ですよね。「蜂の家」の和菓子は、そんな風に愛され続けている和菓子なのです。
「日本を元気にしたい」という想いは、戦後の焼野原だった街で生まれ、多くの人が訪れるようになった自由が丘で、今も引き継がれています。
また、バターや生クリームなど動物性脂肪を使う世界各国にある洋菓子と見比べると、和菓子は見た目も繊細なのが特徴です。
小豆から作られている餡子や、和菓子によく使われている寒天には、食物繊維が含まれていて、また、小豆はサポニン・ビタミンB1・ポリフェノールなどの栄養価もあるのです。
和菓子は食べ過ぎることがなければ、心も癒されますよね。「お菓子は大好きだけど、食べた後の罪悪感が気になる!」という、健康面に気を遣っている方にもおすすめできるお菓子です。
贈り物の際には、パンフレットには載っていない、「蜂の家」創業のすてきなストーリーをお話するのも良いかもしれません。「蜂の家」の和菓子に込められた想いを知って、いただく和菓子はより一層味わい深く感じるものです。ぜひ、蜂の家自由が丘本店に足を運んでみてくださいね。
自由が丘本店
住所/東京都目黒区自由が丘2-10-6
TEL/03-3717-7367
営業時間/9:30~20:00(年中無休)