アナログゲームの人気が再沸騰中!
1970年代から80年代にかけて日本でも盛んに行われていたアナログゲームでしたが、コンピュータの台頭により人気が低迷していましたが、2013年にアナログゲームをテーマにしたテレビ番組が製作されるなど、テーブルゲーム熱も再燃してきています。
アナログゲームとは「トランプ」を使ったり、ゲーム独自のカードを使ったりなど、コンピュータで遊ぶゲームのように電気を使わないゲーム全般を指し「テーブルゲーム」とも呼ばれています。
海外でも文化とも呼べるほど老若男女に楽しまれていて、日本で有名なのは「カルタ」や「将棋・囲碁」「双六」「麻雀」ですよね。
すでにアナログゲームを極めた人も、これから遊んでみようと思っている人にも知って欲しい、アナログゲームの目くるめく魅力を紹介します。
目次
アナログゲームが持つ魅力
テーブルゲームが持つ魅力とは「シンプルな楽しさ」「独特の雰囲気」「電気がなくても遊べる」など、たくさんありますが、特に電気を必要としないことがテーブルゲーム特有の利点ですよね。
ですが、テーブルゲームの魅力はそれだけではありません、一体どんなポイントがあるのでしょうか?
1.知的欲求を満たしてくれる
アナログゲームやボードゲームは「好奇心」や「達成感」それに「未知のものに挑戦したいと思う気持ち」などの知的欲求を満たしてくれ、単体ではアプリゲームやTVゲームでも満たせますが、複数を絡めた知的欲求を満たしてくれるのはアナログゲームにしかないポイントがあります。
想像力を使って知らない世界に飛び込み、勝利への道筋を見つけ、他のプレイヤーとの心理的駆け引きも楽しむなどの、知的欲求を満たす条件をテーブルゲームは備えているのです。
2.円滑にコミュニケーションができる
1人用のカードゲームなど、数少ない例外を除きほとんどのテーブルゲームは1人でプレイできず、1つのテーブルを何人かで囲んでボードゲームなりカードゲームなりを始めると、自然に会話が生まれます。
会話はゲームやルールに関するものだけではなく「日常のこと」や「仕事のこと」など色々な話をするようになりますので、他者とのコミュニケーションを簡単にとれるメリットがあります。
最近は、職場や家族間でのコミュニケーション不足が社会問題ともなっているので、解決策としてみんなでアナログゲームに興じるのもいいですよ。
3.老若男女誰でも楽しめる
日本に古くからある将棋は、ルールさえ理解できれば子供から大人まで楽しめますし、年齢にかかわらず同じレベルで遊べるメリットもあります。
子どもが遊べば情操教育の役に立ち、論理的思考や社会性が身につくといわれていますし、お年を召したかたがやれば認知症予防や改善につながるという話もあり、理由は指先を動かしたり頭を使うことからいわれているようです。
また、コミュニケーションの活性化とあわせて考えると、恋人や友人間だけでなく、孫と祖父母、部下と上司など年齢や世代差を気にせずゲームとコミュニケーションを楽しめますので”ゲーム”と名の付くものすべてが子供向けではありません。
欧米諸国、特にボードゲームが盛んなドイツでは、1つの家庭に2~3個は必ずボードゲームがあり、夜や休日に家族や友人と楽しむのが定番といわれるほど、各世代にゲームの面白さが認められているのです。
楽しくてかわいい名作アナログゲーム
話題になった頭を使うゲームから、有名ではないけれど可愛くて簡単なものまで、カードゲームやボードゲームを紹介します。
※ここで紹介しているものの人数や時間、年齢などはすべて目安で、価格はすべて税抜きの定価です。
1.会話型心理ゲーム 人狼DX
株式会社人狼が作り、幻冬舎から出ている心理戦カードゲームです。
日本でアナログゲーム熱が再燃したきっかけとなった人狼ゲーム!プレイしたことのない方もこれなら基本の役職が入っている上に、拡張カードが5種も入っているので長く楽しめます。イラストレーターの上田バロンさんによるイラストもかっこかわいいです。
人狼ゲームはルールが簡単で、人数さえある程度集まれば小学生から大人まで一緒にできるのが魅力です。家族団らんのひとときや、お子さんの誕生日の一幕を彩るカードゲームにいかがでしょうか?
もっと手軽に楽しみたいという方には、akidelicさんの作った3人から遊べる『ワンナイト人狼』もあります。一回のプレイ時間も短くルールも簡単になっていますが、人狼DXにはないトリッキーな役職があるので、手軽にできるからといって面白も半減しているわけではありません。
なお、超人ver.やモンスターver.などシリーズがあるので、気に入った方はそちらもチェックしてみてはいかがでしょうか?
人狼DX
・プレイ人数:4~20人
・プレイ時間:10-15分
・対象年齢:10歳以上
・価格:¥1,700
2.マスカレイド
ブルーノ・フェイドゥッティによるカードゲームで、ゲームタイトル通り、外装や13種類あるカードには仮面舞踏会を思い起こさせる美しいイラストが描かれています。
13ゴールド以上稼ぐか、誰かが0ゴールドになった時点で一番お金を持っていればが勝利となり、プレイヤー全員に表向きでカードを配り、全員の役職を確認します。そしてすべてのカードを裏返し、何らかの行動を起こさない限り自分のカードを確認できません。
ゲーム自体はプレイヤー同士が騙しあうブラフゲームですが、そこに自分の手札が見えないという不確定要素を入れることで、己の記憶力とハッタリ力が試されるゲーム性となっています。
アナログゲームを大人数でやっていると、自分のターンではないときに集中力が途切れることがありますが、このゲームは他プレイヤーのターンも集中していないと訳が分からなくなるため、つまらないと感じることもありません。
プレイ人数が2~13人と幅広くルールも簡単なので、友人同士やホームパーティなどいろいろな場面で楽しめるゲームですよ。
マスカレイド
・プレイ人数:2~13人
・プレイ時間:30分
・対象年齢:10歳以上
・価格:¥3,400
3.シンデレラが多すぎる
大気圏内ゲームズによるカードゲームで、プレイヤーは、物語シンデレラに出てくる継母となって、シンデレラのことをよく覚えていない残念な王子に取り入ろうとするカードゲームです。
本家のおとぎ話とは違ってゲームストーリーはコミカルですが、ゲームシステムは、おもしろいです。手札にあるシンデレラ候補の人物カードを見ながら自分に有利な情報を王子に伝え、都合の悪い情報には王子に『NO!』と進言できます。
プレイヤー全員が、とにかく自分に都合のよい情報をどんどん出すため、シンデレラがごはん派になったり男になったり(!)します。シンデレラ像が混沌としていく過程も楽しめます。対象年齢は10歳以上とありますが、熟考するゲームですのでじっくり考えるのが好きな大人のほうがより楽しめるかもしれません。
化粧箱もコンパクトで軽く、旅行先や合宿先でプレイしても盛り上がると思います。プレイ人数が2~4人なので、それほど人数を集めなくても手軽にできるのもうれしいところですよね。
シンデレラが多すぎる
・プレイ人数:2~4人
・プレイ時間:10分
・対象年齢:10歳以上
・価格:¥1,000
4.Dixit(ディクシット)
ジャン=ルイ・ルービラによるボードゲームで、ボードゲームの最も権威ある賞と言われている年間ボードゲーム大賞で2010年の大賞に選ばれた傑作ですので、その面白さも折り紙付きです。
思わず『カワイイ!』と声をあげるような、ウサギの形をしたコマや、それぞれ違うメルヘンチックなイラストが描かれた84枚のカードを使用します。もちろん、女性だけでなく男性も、子どもから大人まで会話をしながら楽しく遊べるゲームです。
このゲームでは語り部を順繰りに務め、語り手は手札を1枚選び、そこから連想される言葉、例えば「恋」や「妖精の加護」などを言い、他のプレイヤーもその言葉に近いカードを1枚選びます。
全員が出したカードをシャッフルし、語り部以外のプレイヤーが語り部の出したカードを選ぶという流れになっています。語り部は当たらずとも遠からず、という言葉を選ばなくてはいけないので、感受性が豊かな人とやると面白さも倍増しますよ。
ルールの簡単さから子どもと一緒にやるのもオススメで、大人が思いもよらない発想の豊かさに驚くこともあるのではないでしょうか。そして、勝ち負けによらず楽しめるのがこのゲームの魅力のひとつです。
Dexit
・プレイ人数:3~6人
・プレイ時間:30分
・対象年齢:8歳以上
・価格:¥4,500
道具を買わなくても今すぐ遊べるアナログゲーム
カードやボードを使わなくてもできるトークゲームを紹介します。テレビで放送されていたものなど、有名どころからマイナーなものまで楽しんでくださいね。
1.20 Questions
『20の質問』といったほうがわかる方が多いでしょうか、1947~1960年に放送されていた『二十の扉』の元になったゲームと言えば納得する方もいらっしゃるかもしれませんね。
ルールはごくごく単純で、プレイヤーのうちの1人が出題者となり1単語で言える答えを用意します。そして回答者となった他のプレイヤーは「はい」か「いいえ」で答えられる質問20個でその答えを導き出すというもの。
これは本当に道具が、テーブルさえもいらないアナログゲームなので、遊園地などで行列に並ぶ際の暇つぶしとして簡単に遊べちゃいます。
基本的な文法で遊べるので、英語を勉強しているときの単語力アップに使うのも良いと思います。
20 Questions
・プレイ人数:2人以上
・用意するもの:なし(必要なら地図帳)
2.ワードウルフ
プレイヤーのうち1人が司会進行役となり、人数分の紙に同じ言葉を書きますが「りんごとみかん」「口紅とリップクリーム」というように、1枚だけ似ていても違う言葉を書きます。
その紙を司会以外の全員に配り、参加者はひそかに紙を見ます。このとき、1枚だけ違う言葉を書かれた紙をもらった人がワードウルフとなりますが、それが誰なのか引いた人を含めてわかりません。
スタートプレイヤーを決めてプレイヤーから順に、自分の紙に書かれた言葉についてコメントをしていきます、その中で誰がワードウルフなのか分かった人は司会に答え、正解ならその人の勝ちです。
しかし、間違いなら失格となりゲームから脱落します、あらかじめ決めておいた制限時間の終了までワードウルフがわからなければ、ワードウルフが勝ちとなります。ただし、ワードウルフ自身が他のプレイヤーがワードウルフだと司会に言っても前述の通り失格となります。
人狼ゲームよりも簡単にできるうえ騙しあいの要素が軽めなので、人狼ゲームの前段階としてプレイするのが、おすすめです。喋らないプレイヤーが出てくると手詰まりになりますが、あまり喋らない怪しいプレイヤーにどうやって喋らせるか考えて話を振るのもまた楽しいものですよ。
ワードウルフ
・プレイ人数:3~12人
・用意するもの:人数分の紙とペン
3.たほいや
イギリスで親しまれてきた古典的な家庭ゲーム、フィクショナリーの日本語版で、タイトルの『たほいや』という名前は、1993年に放送されていた番組から広まったものです。
プレイヤーのうち1人が親となり、誰も知らないような単語を辞書から選んで発表します。親は本当の答えを紙に書きます。他のプレイヤーはその言葉の意味を適当に考えて書き、親に提出します。すべての紙をよく混ぜ、順番に発表します。
親以外のプレイヤーは、本当の意味が書いてあると思う紙に投票します。正解を選んだプレイヤー1点、親1点、他プレイヤーから選ばれた嘘の意味を書いたプレイヤーは選んだプレイヤーの人数分点数をもらえる。そして、親を順繰りに全員務めたら1ゲーム終了となり、点数の多い人が勝者となります。
お子さんのいる家庭なら家族みんなで一緒に楽しく遊べるうえに、日本語を覚えられるので国語の成績が上がるかもしれませんね♪
たほいや
・プレイ人数:4人以上
・用意するもの:国語辞典、人数分の紙とペン(あれば便利)
アナログゲームは学力と知的好奇心を高める
電気を使わずエコに楽しめるアナログゲームは、どれも知的好奇心をくすぐる内容で、年齢にかかわらず会話を楽しみつつできるのが大きな魅力ですよね。
また、恋人がデート中にスマホや携帯ゲーム機でゲームをし始められては『何のために2人でデートしているんだろう…』と、ガッカリしますよね。そこで、一緒に会話して楽しめるアナログゲームデートはいかがでしょうか?
もしもデート中に彼氏がゲームをしようとする気配を感じたら「おもしろいゲーム知ってるんだけどやってみない?」と誘えば、乗ってくれるハズ。思っているよりもずっと奥が深いテーブルゲームの魅力をみなさんで楽しんでくださいね。