猫飼う準備と費用・ネコを迎える前に用意しておきたい物

猫飼う準備と費用は知っていますか?室内飼いを予定していてもワクチン接種は避けられませんが、極端に外出を嫌うネコだったらどうしますか?用意したトイレが気に入らないと別の場所でオシッコしちゃいますよ…。

猫飼う準備と費用・ネコを迎える前に用意しておきたい物

猫を飼うには何を準備すればいいの?

猫って自由気ままで可愛いですよね。でも、いざ飼うとなると”何を用意していいのか”が分からず、踏み出せない人もたくさんいます。また、これから猫を飼うと決めていても『本当にこれだけでいいのか?』と、不安を感じている人も多いのでは?

では、猫を飼うときに準備したいことと、必要な物を揃えるためにかかる費用を紹介します。

用意する物

1.快適な猫用トイレ(猫砂)

室内でも外で飼う場合でも、猫用のトイレは必ず用意しておく必要があります。たまに『うちの猫は、外で飼っているからどこかで済ましてくるわ』と言う方もいるのですが、それでは近隣に迷惑が掛かってトラブルの原因になります。

猫は決まった場所でしかオシッコをしないので、キレイで快適なトイレを用意してあげてください

猫砂はどんなタイプを選べばいいの?

・尿が固まるタイプ
・燃えるゴミとして捨てられるタイプ
・トイレにそのまま流せるタイプ
・防臭効果が高いタイプ

猫砂の種類は豊富ですが、残念ながら飼ったネコがどのタイプを気に入るかは使ってみないと分かりません。飼う前からまとめ買いはせずに様々なタイプのトイレを試して下さいね。

猫砂と猫のトイレ

トイレのケースは1度購入すれば、古くなるまで買い直す必要はありませんが、猫砂は消耗品のため、なくなったら買い足して清潔さを保って下さい。

猫砂の使用量は飼い主さんがどれぐらいの頻度で変えるかにもよりますが、5リットルの袋であれば1カ月で1~2袋ほど使うこともあります。


また、トイレの周りに余計なモノは置かずに清潔な場所に用意してあげてください。部屋にモノが多い場合は整理整頓をしておく必要があります。

≪必要費用≫

・トイレケース/3000円前後
・猫砂/1袋500円

合計:3,500 円前後

2.餌皿(えさざら)

意外と重要となるのが餌皿です。魅力のひとつでもある気ままな性格のせいか、ネコは少しでも気に入らない部分があるとエサを食べなくなってしまうコトもあるので、最初から高価な餌皿は選ばないほうが賢明だと言えます。

また、”飲み水と餌皿は分ける必要がある”ので最低2枚は用意しておきましょう

餌皿のタイプは?

・タイマー式のタイプ
・餌がこぼれにくいタイプ
・手入れが楽なステンレス製

ネコの体の大きさや飼い主さんのライフスタイルなどを考慮したうえで選んでくださいね。

キャットフードを食べる猫

ある程度の重みや安定感がないと、子猫のうちは心配ないのですが成猫になると食事をしているときに器が動いたり、ひっくり返してしまうことがあります。手に持ってみても分かりにくいことですが、重みや安定感を重視して購入してください。

猫はヒゲが、お皿にあたることを嫌がって食事を摂らなくなることがあるので容器の形にも注意が必要です。容器の深さも深すぎると上手に食べることができません。犬用のエサ皿を可愛いからとデザインだけで選ばず、猫の習性に合った深さの餌皿を選びましょう。

≪必要費用≫

・餌皿 2000円前後×2個(水用とエサ用)

合計:4,000 円前後

3.毛のタイプに適したブラシ

特に毛が長いタイプ猫を飼うなら”ブラシは必需品”です。小まめにブラッシングをしてあげないと毛づくろいしたときに抜け毛を飲み込んでしまい、身体にたくさんの毛玉が取り込まれてネコが苦しい思いをすることになります。

そうなると、食事をしなくなったり体調を崩してしまうので、飼う猫に合ったブラシを事前に買い揃えておきましょう。

ブラシの目的を正しく理解して購入を!

【獣毛ブラシ】

  • 基本のブラシなので1本は必要です。

【ピンブラシ】

  • 長毛猫用のブラシ

【コーム】

  • 毛玉など絡まった毛をほどき、短毛の猫にはあまり使いません。

【ラバーブラシ】

  • マッサージ効果があります。毛が絡むので長毛タイプの猫には、おススメできません。

”獣毛ブラシ”と”猫の毛の長さに合ったブラシ”を1本ずつ揃えておけば手入れが楽になります。

猫のブラッシング

ブラッシングをしてあげると、抜け毛が取りのぞかれ風通しが良くなるので体温を適切に保つことが可能になります。古い毛が溜まっていると猫の体調にも悪影響を与え、清潔さをキープするのも難しくなります。


また、猫の種類によっては毛の生え変わりの季節に室内が毛だらけになるので、小まめにブラッシングをすることは部屋をキレイに保つことにも繋がります。

≪必要費用≫

・ブラシ

(1本 1,500 円前後)× 必要本数

4.おもちゃ

猫を飼い、家族として仲良くなるためにコミュニケーションをとる際にオモチャは必需品です。特に室内飼いのネコは、ストレスを抱えやすいのでオモチャで遊んであげることはとても重要です。

手で遊ばしちゃダメなの?

遊んでいるときに手を噛まれる恐れがあり、更に飼い主の手を遊び道具だと勘違いしてその後も噛む癖が付く可能性があるので、必ず遊び道具を用意してください!

道具を使わないで遊ぶことを覚えた猫は、飼い主以外の手を“おもちゃ”と思ってしまい、じゃれて怪我をさせる危険性が出てきます。猫に危害を加える気がなくても、「危険な猫」になってしまっては飼い主に責任を求められます。

おもちゃで遊ぶ猫

躾けのひとつとして大切なネコちゃんを愛される猫に育てるために、必ず、玩具で遊ばせるようにして下さいね。

≪必要費用≫

・おもちゃ

(1個 500 円前後)× 必要個数

5.家を爪とぎから守る準備をする

猫は爪が古くなると、自ら爪を剥がしたり先端を尖らせようとして家具や床で爪を研ぐ習性があります。賃貸、または持家であっても大切な家を守るため、猫のストレス発散のためにも爪とぎ対策は必要です。

壁やソファーなどに”爪が引っ掛かる部分”があると、猫は本能で爪とぎをしたくなります。

猫の爪とぎ対策

“ツルツルとした肌触り” 保護シールを掛けておく

見栄えは悪くなりますが、”猫が爪とぎ場所を覚えるまでは付けておく”ことをオススメします。

爪とぎする猫

色々な素材や形の商品が販売されているので、部屋の作りやスペースなどを考慮して選んでください。高さのあるものを選ぶなら、猫が寄りかかって爪砥ぎをしても倒れない安定感のある製品を用意しょう。

≪必要費用≫

・爪とぎ/2000円前後
・保護シール/2000円前後×必要本数

合計:4,000 円前後

6.猫草

食事以外の、以下の目的で猫が好んで食べるのが猫草。

  • 毛玉を吐くため
  • 便秘解消のため

健康を維持する重要な目的があって食べているものなので、必ず用意してあげましょう。

猫草を食べる猫

注意点

・猫草以外のものを食べなくなることがある。

猫には反芻(はんすう)運動と言われる習性があります。これは、飲み込んでしまった毛を、毛玉として体外に排出するためなのですが、上手く吐き出せない猫もいるので猫草の手助けが必要なのです。

しかし、猫草ばかり食べてしまえば栄養のバランスが崩れてしまうので、たくさん与えれば良いワケではなく、1匹に対して1植あれば十分なので量には気を付けて下さいね。

≪必要費用≫

・猫草

1,000 円前後

7.キャットフード

毎日の食事は、猫の健康を維持するためには重要なモノなので、キャットフードを選びはとても大切なことです。

ドライタイプかウェットタイプかで悩む人も多いのですが、体内の水分が不足しがちな猫はドライタイプを食べると便秘になったり、肝臓系の病気を誘発することがあるので注意してください。

キャットフードを食べる猫

ポイント

キャットフードの種類を知る

  • 【一般食】

人間の食事でいう“おかず”です。主食ではないので注意してください。

  • 【総合栄養食】

全ての栄養がこれ1つで賄えるようになっています。

  • 【治療食】

病気の治療として食べられるキャットフードです。

※用途をしっかりと理解して正しい食事を与えて下さいね。

猫が可愛くて堪らないからといって、最初から美味しい高級なキャットフードを与えてしまうと、その後、味を覚えてしまい、安いキャットフードを一切口にしなくなるコトがあります。気まぐれで餌の値段を変えるのは、かえってカワイイ愛猫に迷惑を掛けてしまうことになるので、自分の経済状況と猫の成長や体調に合ったキャットフードを選びましょう。

≪必要費用≫

・キャットフード

2,000 円前後/月

8.ネコ用ベッド

1日のうち15時間を睡眠に費やすといわれるネコには、寝心地のいいベッドを用意してあげることで体調管理をしやすくなります。

≪必要費用≫

・ベッド

3,000 円前後

猫は暑さにも寒さにも敏感に反応するので、季節によって通気性の良いものや保温性が高く暖かい素材のものなど、適した用途に合わせるのは勿論のこと、ネコが心地良さを感じ快適に過ごせるベッドを選んでくださいね。

気持ちよさそうに眠る猫

9.キャリーバッグを用意して慣れさせる

室内飼いをするので外へは連れ出さないと決めていても、病気をして通院するなどで外出する機会は必ずあるものです。猫は犬と違って、首輪に綱を繋いでもすぐに逃げ出す可能性があるので、移動する際は猫用キャリーバッグを使用します。

意外と使用頻度が高いキャリーバッグ

・病院
・予防接種
・トリミング

※飼い始めの頃は、特に外に連れ出す頻度が高くなります。

普段から中にバスタオルなどを敷いたキャリーバッグを部屋の中に置いておくと、猫は隠れ家として利用したりバッグそのものに慣れるので、外出中でもリラックスしてくれます。

キャリーバッグの中でくつろぐ猫

室内飼いをしていると外へ連れ出されることを異常なほど嫌がるネコもいるので、飼い始めたときから慣れてもらう準備は忘れないで下さい。

≪必要費用≫

・キャリーバッグ

5,000 円前後

愛猫のために必要な部分で、お金と時間は惜しまずに!

生き物であるネコは、私たち人間と同じようにストレスを抱えたり、悩んだり、寂しい思いをします。しかし、ヒトとは違い、自分では解決することができないことが多いので頼れるのは飼い主さんだけなのです。

アナタ次第で”猫の幸せ”が決まります。だから、お金や時間で解決できることは惜しまず、愛情をかけてあげて下さいね。

≪必要費用/合計≫

・トイレケース
・猫砂…
・餌皿
・爪とぎ
・保護シール
・猫草
・キャットフード
・ベッド
・キャリーバッグ

合計:2,000 円前後

猫を飼う準備には、これだけのお金と良いものを用意するために商品を探す時間も掛かります。ネコを飼い続けていれば費用は更にかさみますが、それ以上に猫は一緒に住む家族をリラックスさせたり幸福感を与えてくれるパワーがあります。

初めて猫を飼う場合は慣れない部分も多いかと思いますが、最低限のものを準備して環境を整えておけば、ネコも安心して過ごせるようになります。猫との楽しい共同生活を送るためにも事前準備は忘れずに

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稲垣直美

名古屋在住ライターです。ペットトリマーの経験があり、猫や犬をはじめ動物が大好き!主に生活術をお届けします。