犬のしつけ方・わんぱくワンちゃんをお利口さんにするコツ

犬のしつけは猫よりも難易度が低いかも?しかし、飼い主には従順だといわれるイヌも性格はさまざまなので、中にはご主人様に命令するように吠え続けたり言うことを聞かないワンコもいるので躾は大事です。

犬のしつけ方・わんぱくワンちゃんをお利口さんにするコツ

6カ月を過ぎた犬のしつけ方

子犬の状態で犬を飼い始める人もいれば、中には生後6カ月を過ぎた犬を飼う人もたくさんいます。犬は6カ月も経てば、人間だと9歳に当てはまり、もう子犬ではなくほぼ成犬に近くなります。

仔犬と成犬では「飼い方」に少し違いがあります。

すでに身体つきがしっかりしている成犬だからこそ受ける必要がある処方や、すっかり性格が出来あがってしまっている場合は、飼い主が理解してあげなければ解決できないポイントも出てきます。

もちろん、成犬になってからをすることも可能なことで難しくはありません。では、具体的に”犬の飼い方や犬のしつけ方”を説明します。

捨て犬や保健所に保護されていた犬を里親として引き取ったり、人から譲り受けた場合、躾がなされているとは限りません。うるさく無駄吠えしたり、物をかじったりという問題行動をとる可能性もあります。


また、成犬に限らず、仔犬から飼っていても間違った躾け方や性格によって、人間との共同生活をするうえで大切なルールが守れないワンコもいます。

犬の問題行動を止めさせるためには、イヌの気持ちを知ることが何よりも大切です。愛犬が抱えている問題に気づき、原因に合わせた対処法を知っておきましょう。

飼い主に懐く犬

以下、「犬のしつけ方」を9パターン紹介します。


1.人に飛びつく癖がある犬のしつけ方

2.吠え癖がついている犬のしつけ方

3.噛み癖がある犬のしつけ方

4.乗ってはいけない場所に乗る犬のしつけ方

5.分離不安の改善方法(しつけ)

6.伏せのしつけ方

7.「待て」のしつけ方

8.お座りのしつけ方

9.ハウスのしつけ方


1.人に飛びつく癖がある犬のしつけ方

散歩中、他の人とすれ違うときに飛びつこうとしたり吠えるのは”気性が荒い”というよりも、自分のパーソナルスペース(心理的な縄張り)の領域が大きく、近寄られるだけで不快に感じている可能性があります。放っておくと、散歩中、他の人に襲いかかって怪我をさせるなど重大なトラブルを招く恐れがあるので躾が必要です。

犬がパーソナルスペースの範囲を広げすぎるのは、飼い主さんの間違った行動に原因があると言われています。

縄張りを広げる飼い主のNG行動

  • いきなり正面から近づく。

恐怖心を煽るだけなので斜めからゆっくりと近寄ってください。

  • じっと眼を見つめる。

目を合わせるのは犬にとって対決を意味するので、ないでください。

  • 立ったまま犬に近づく。

愛情から頭を撫でようとしても犬には覆いかぶさってくるように見えて不安を感じてしまいます。必ず、かがんで近寄ってください。

犬の世話をする女性

NG行動を繰り返していると、犬は恐怖心を覚えて落ち着きがなくなります。犬をしつけるというよりも安心感を与え、”人は簡単には危害を加えないコト”を理解してもらうことで、パーソナルスペースの範囲が小さくなって散歩中も他人に飛びかかることが少なくなります。

2.吠え癖がついている犬のしつけ方

  • 嬉しくてはしゃいで吠える
  • 不安や恐怖で吠える
  • 強気で威嚇して吠える

犬が吠えるときは、様々な心理状態が影響していると考えられます。では、原因別に解決策を紹介します。

玄関のチャイムが鳴ると吠える場合

『大好きな家族が帰って来た!』『友達が遊びに来た』と喜んでいるケースです。
行動チェンジ作戦が有効です。チャイムがなると同時に犬に見つからないようにゲージにおやつを投げ入れ、ゲージに誘導します。この”しつけ”を繰り返すと、チャイムが鳴ったら大人しくゲージに入るようになります。

悲鳴のように鳴く場合

ソワソワ、ウロウロして吠えるケースです。

慣れっこ作戦が効果あります。チャイムや電話が鳴ったときに悲鳴のように吠えたり、ソワソワして吠えるのであれば、大きな音に対する不安や恐怖心が原因です。恐怖心がなくなれば、吠えなくなるので、大きな音が鳴ったらおやつを食べさせたり、おもちゃで遊んであげるなどで楽しい気分にさせてください。

おもちゃで遊ぶ犬

散歩や食事の前に吠える場合

期待外れ作戦が有効です。いつも決まった時間に散歩や食事をしていると催促するために吠えるようになるので、散歩や食事は毎日同じ時間ではなくランダムにしましょう。

犬に催促されるまま行動を合せていると、だんだん要求が強くなり「散歩に連れていけ!」と、うるさく飼い主に命令するように吠える犬になってしまいます

要求吠えをなくすしつけ方は”吠えている間は要求に応じない”こと。吠えている犬を無視して静かになるのを待ちます。静かにしているときに散歩や食事をしましょう。吠えても期待通りにならないと学習して諦めるようになります。

これはダメ!

吠えている犬を大きな声で怒ること

吠えているときに大声で叱ると、犬は『がんばれ!』と、自分が励まされていると勘違いして、ますますワンワン吠えるようになります。吠えている犬は叱らず、静かに落ち着いて接することが無駄吠えを止めさせる近道です。

部屋でくつろぐ犬

3.噛み癖がある犬のしつけ方

前述のとおり、6カ月を過ぎると歯がムズムズしていろいろなモノを噛みたくなるので、大切な家具や家電を守ったほうが良いと伝えましたが、噛み癖を放っておくと歯が完全に生え変わった後もモノを噛み続ける悪い癖がついてしまいます

おもちゃ以外の物を噛んではいけないと理解してもらうように躾ける必要があります。

噛みグセの躾け方

噛まれたら痛そうな顔や残念そうな表情を見せる

犬は飼い主の感情を読み取る賢い生き物で、特にネガティブな感情には敏感に反応します。叩いたり怒鳴るなど”噛まれたことには大きく反応しない”で、悲しそうに泣くふりをしたり、手を噛まれたら『痛い…』と静かに伝えてください。

すると犬は『これは飼い主が悲しむ行動なんだ』と理解し、次第に噛まなくなります。何度も繰り返すことで家のあらゆるものは噛んではいけないと分かってくれますよ。

おとなしそうな柴犬

4.乗ってはいけない場所に乗る犬のしつけ方

机の上やベットの上など乗られると困る場所ほど、犬は登りたがりますよね。それもそのはず。なぜなら、登ってはいけない場所に行けば”飼い主さんが構ってくれるから”です。

対処法の大切なポイントは、登る行為を“お手・お座り”のように覚えさせて、命令したとき以外はさせないことです。

犬の躾け方

乗っても良い場所で『乗って』『降りて』と教え込み、成功したらご褒美におやつをあげます。

この方法でしつけると、犬は“芸”として上り下りを覚えるので命令されないと自分から登らなくなります。


飼い主が食事しているときに、テーブルの上に前脚を乗せる行為を許して食べ物をあげたり、ご飯を食べながら犬に構うと間違った習慣を覚えてしまうので注意しましょう。

既にテーブルに前脚を乗せるようになっているなら、テーブルにガムテープの粘着部分を表側にして貼ってみるのも手です。足をテーブルに乗せた途端に動きにくくなるため、ビックリして止めるようになります。

テーブルに足をのせる犬

5.分離不安の改善方法(しつけ)

飼い主にたくさんの愛情を注がれた犬の生活は確かに幸せですが、裏をかくと、常に飼い主と一緒にいるので1人になる時間が極端に減ります。

独りでいることに慣れていないと、飼い主が離れると不安に感じてパニック状態になります。


いつもは大人しいのに、留守番をしている間にゲージを壊したり、部屋の中の壁や家具をグチャグチャにするのは不安な状態だからです。

特に犬は群れで過ごす動物なので、独りになるのに勝手に慣れにくいのです。飼い主が自分から離れてしまったら『もう戻って来ないのではない?』と、不安に感じて問題行動を起こすので”分離不安のしつけが必要”となります。

分離不安のしつけで大切なのは?

【外出時】
外出が犬に分からないように、静かに家を出ていくこと!
※『行ってきます』のアイサツは逆効果です。


【帰宅時】
帰ってすぐは、犬に構わないようにする!
※帰った途端テンションを上げて抱きつくなど構う癖がつくと、飼い犬は主人が帰ってくるのが待ち遠しくなって、落ち着きがなくなります。

基本的に家を出る前と帰る際に、いちいち犬に構っていては逆に愛犬を興奮させてお留守番が出来ない子になってしまいます。

最初のうちは、出掛ける30分前から犬を落ち着かせるようにしてから出かけましょう。犬にバレないように玄関ではなく、裏口から出て行くのも効果的です。

部屋から出て行くのに反応するのであれば、エサやオヤツを玄関から離れた場所に置いて、犬が夢中になってる間に出掛けてください。


帰宅してからも同様で、主人が帰って犬が興奮している間の数分間は無視をして構わないようにしてください。目も合わせず、知らないふりをして犬が落ち着いたら構うようにすれば、帰ってくることが“特別”だと感じなくなり留守番が上手になります。

玄関で待つ犬

6.伏せのしつけ方

伏せは、飼い主との信頼関係を表します。いつまで経っても伏せが出来ないと、犬に下に見られることになるので、正しい関係を築くためにも覚えさせる必要があります。


【ステップ1】

一旦、手に持ったおやつを上に持ちあげてから地面に置きます。

何度も行っているうちに、”この動作に釣られて”犬は伏せの姿勢になります。この時点で、ご褒美としておやつをあげてください。

【ステップ2】

何度やっても伏せの姿勢にならない場合は、飼い主が足でアーチをつくって、おやつを使って足下をくぐらせるように誘導します。

「伏せ」の姿勢の際は、他の動作はさせてはいけません。伏せの動作に集中させるように、静かな場所で行ってください。


愛犬が「伏せ」を嫌がる原因

床に原因があるのかも!

繰り返し躾を行なっても、犬が「伏せ」を嫌がるようなら、実は”伏せの姿勢”が嫌なのではなく、床にお腹を付けることに違和感を覚えている可能性があります。

特に「毛の少ない犬」「皮膚の薄い犬」「骨ばった犬」は、床が固いと痛みを感じます。その場合、床にカーペットや柔らかいマットを敷いてあげると、違和感が解消されて自然と伏せが出来るようになりますよ。

7.「待て」のしつけ方

『待て』の一言で動作をストップさせられれば、犬の興奮状態を抑えられ、道路への飛び出しなどを防げるので、飼い主は必ず覚えさせるべき大切なしつけが「待て」です。

「待て」を覚えさせるには『動かないでいれば良いことがある』と、犬に思わせる必要があります。

犬に「待て」としつけする


1.伏せをした犬の背中に手を置き、動かなければ褒める

2.犬にリードをつけて、飼い主も座った状態で「伏せ」の体勢にさせる
「伏せ」は犬にとって動きにくい姿勢なので、「待て」の練習に向いています。

3.伏せをした状態で、犬が動かなけなれば褒める

4.もし、犬が動きそうだったら、手で背中を抑える

5.犬が伏せの状態で待てるようになったら、飼い主は立ち上がってください。犬も釣られて動かなければ褒める

6.立ち上がっても待てるようであれば、次は、半歩、前へ出て『待て』と言いながら、軽くリードを引っ張る。動かなかったら元の位置に戻ってから褒める。

7.最終的に犬の周りをウロウロ動いても『待て』ができるように、同じ方法でしつけします。


成功のコツ!

  • 絶対に叱らない
  • おやつやオモチャは使わない
  • 小さな成功を重ねる
  • 動かないでいたら、優しく撫でてほめる

座った状態や、立った状態でも「待て」ができるようになったら、レベルアップとして、騒がしい空間でも「待て」ができるように練習しておくと、家の中で犬の鳴き声がしたときや、お出掛けしたドッグカフェや散歩先でも役立ちます!

8.お座りのしつけ方

お座りも、しつけの中では初級編ではありますが、これを覚えなければ他のしつけへのステップに進めなくなります。

”おすわり”を覚えさせる躾け方は幾つもあるので、飼い犬が一番覚えやすい方法が見つかるまで、いろいろ試してください。

お座りする犬

1.マグネットゲーム

マグネットゲームは、犬の鼻とオヤツを磁石のようにくっ付けることから名前が付けられた躾け方です。鼻で動きを誘導すると、犬は自然とお座りの姿勢をとりやすくなります。

マグネットゲームの方法

  1. 指先におやつを挟むように持ちます
  2. おやつを犬の鼻に付けたら、上を向くようにお座りの姿勢を取るように少し上にずらします

※鼻に付けた状態で、おやつを上にすれば、自然とお座りの体勢になります!

何度も繰り返すと、犬が「お座り」の姿勢を覚えるので、おやつがなくてもこの姿勢を取れるようになりますよ。

2.マグネットゲームとハンドシグナル(手の合図)

マグネットゲームだけでは覚えない犬には、ハンドシグナルの合わせ技を使います。しつけの種類を「手の形」で覚えさせる方法がハンドシグナルの特徴です。おすわり以外のしつけにも有効です。

犬をしつけ方/ハンドシグナル

  • お座り ⇒ 指を1本立てる
  • 伏せ ⇒ 指を2本立てる
  • 待て ⇒ 指を3本立てる

※指の形で躾けます

犬は人間の言葉を理解しているワケではないので、最初はハンドシグナルで覚えさせると理解が早く、また聞き間違えもしないので有効です。

3.おやつをあげながら言葉でしつけ

一般的に多くの飼い主が行う「お座り」の躾け方です。おやつを手で持ちながら『お座り!』と言った後、素早く反応できたときは褒めておやつをあげましょう。

飼い主がやりがちな間違い

  • 『お座り』
  • 『座れ』
  • 『シット』

※指示語は統一してください。

犬は、統一性のない言葉をいくつも言われると頭の中が大パニックになり、指示に従わなくなります。先述した通り、犬は言葉の意味を理解しているワケではありません。同じ音を何度も言われることで「この発音では座るんだな」と理解するのです。

だから少しでも言い方が違うと「お座り」と認識せず、また途中で変えるとせっかく覚えてきたのに『やっぱり違う命令なの?』と、混乱するのです。

一度決めた「言い方」は、飼い主も記憶しておきましょう。

9.ハウスのしつけ方

ハウスが覚えられないのは、犬が自分の家を認識していないことと同じです。また、ハウスに入れることで犬の行動を制限できるので、室内飼いをしている犬であっても覚えさせるべきです。

ハウスに入る犬

1.ハウスの場所を覚えさせる

まずは、おやつを使って、犬に”自分がいるべき場所”を覚えさせましょう。


1.ハウス内におやつを入れ、リードをつけたまま犬を入れます。

2.犬が、おやつを見つけたら、敢えて、リードを引っ張りハウスから出して、中に入っていたい気持ちを強化します。

3.ハウスに入れたり、出したりを何度か繰り返します。犬が自分からハウスに入ったときに『ハウス』と言ってください

4.リードを外してハウスの入口を閉めます。


2.指示語だけで入れるようにする

おやつで犬小屋へ入るようになったら、次は声だけで指示ができるように、離れたところから『ハウス!』と声をかけてハウス内に入らせます。

ハウスに入っていたい気持ちを育てる

犬小屋やゲージに長時間入れるときは、おやつ入りのオモチャなど犬が楽しめる物を入れます。


※ハウス内でしか与えて貰えない好物を決めておくのもオススメです。

尚、留守番のときだけハウスに入れるとマイナスなイメージを持ち、犬が入りたいという気持ちを失います。

ハウスをお仕置き場のように、犬を閉じ込めてはいませんか?普段からハウス内に入る習慣をつけておくこと、そして自分から入りたくなるように工夫をすると、簡単に覚えてくれますよ。

自分と犬が快適に暮らせる環境を作りましょう

子犬と違って、成犬を飼う場合はワクチンや不妊化のリミットが迫っていたり、困った癖がすでに付いている場合があるので、犬が育ってきた環境を理解し、体調・性格・個性を把握して、どうやって育てていけば良いのかを真剣に考えてあげましょう。

健康で犬のしつけがちゃんとできれば、飼い主さんも犬もお互いが快適な暮らしができるようになります。成犬であろうと、犬の気持ちを理解して愛情を持って接してあげれば、必ずお利口さんになるので根気よく頑張ってくださいね