グルメ小説・読めばお腹が空いてくる文庫を紹介!

グルメ小説を読んで、空腹になりませんか?グルメ小説というのは物語の面白さはもちろんのこと、食べ物・料理の描写が美味しい作品です。読むと食欲が刺激される、魅力的で美味しい小説を紹介します。

グルメ小説・読めばお腹が空いてくる文庫を紹介!

グルメ小説をいただきましょう

読んでいるだけでお腹が減ってくる小説を紹介します。読んでいる間は、目の前に料理があって夢中になって食べている…という想像(妄想)をしていますが、読み終わるとただのすきっ腹を抱えている現実に引き戻されます。

今回紹介する美味しい小説は、空腹時や寝る前に読むともっとお腹が空いてしまったり空腹で眠れなくなったりします。持ち運びやすい文庫中心で紹介しますが、読む際はタイミングにもご注意を!

映画化もされた『食堂かたつむり』

失恋のショックから話せなくなった主人公が故郷に戻り、「食堂かたつむり」という食堂を開くことになる。1日1組限定の小さな食堂は次々と訪れた客に奇跡を起こしていくが……。

作者は小説家であり作詞家、翻訳家でもある小川糸です。『食堂かたつむり』は2008年に発行され、2011年にイタリアの文学賞を受賞しました。また、2010年に柴咲コウを主人公にした映画化と、鈴木志保による漫画化もされています。

読んでいると、素朴で美味しそうな料理の数々にお腹が空くのはもちろんのこと、不思議とほっこり温かい気分になってきます。料理を作ること、作ってもらうことの何気ない幸せを感じます。

テーブルの上の料理

読んでいると食欲がそそられる

小川糸さんの『食堂かたつむり』です。出てくる料理の描写がとても丁寧で、思わず食欲がそそられます。

主人公が開くお店が1日1組限定の小さなもので、ゆったりとした雰囲気の中で、美味しそうな料理を実際に口にしているような温かい小説です。(10代/女性)

カレーライスを作る場面が良い

『食堂かたつむり』と書いてあるだけの看板を出した、食堂のお話です。沢山の食べ物の描写が出る中、私が一番好きな描写は店長さんがカレーライスを作る場面です。

お菓子や愛豚を調理するシーンもありますが、ほっこり美味しい表現が非常に多いです。(30代/女性)

映画が原作『しあわせのパン』

北海道洞爺湖畔に主人公夫婦が営むパンカフェ「マーニ」は、地元の人々の憩いの場になっている。時々訪れる旅行客たちは、皆何かしら悩みを抱えており……。

原作は2012年の『しあわせのパン』という映画です。主人公夫婦を演じるのは大泉洋と原田知世でした。モデルとなった店が実際に北海道洞爺湖町月浦地区にあり、映画の撮影でも実際の店舗を使っているシーンがあります。雰囲気を感じたい方は一度訪れてはいかがでしょう。

柔らかそうなパンから味わい深そうなブール、スイーツ系のクグロフなど、多種多様なパンが出てきます。何か大どんでん返しやら急展開やらが待っている訳ではありませんが、手作りの美味しいパンと丁寧に淹れられたコーヒーを傍らに、一人でじっくりと読みたい小説です。

丸いパン

パンとコーヒーが欲しくなる

『しあわせのパン』は映画が原作の小説です。主人公の夫婦が北海道で営むカフェに訪れる人々の悩みを、パンやコーヒーを提供して癒していく内容です。

読んでいるコチラも癒されますし、段々とパンとコーヒーが欲しくなってきます。(20代/女性)

ドラマにもなった『みをつくし料理帖』

江戸幕府が日本を治める1802年、両親を亡くし独りぼっちになった主人公の少女が、様々な人の助けを借りながら料理の腕を磨いて、奮闘する物語。

2012年、2014年に北川景子主演でスペシャルドラマ化、2017年に黒木華主演で連続ドラマ化されました。高田郁による原作は全部で10巻と少々巻数がありますが、グルメ小説としても時代小説としても面白い為、ページをめくる手が止まらなくなります。

作中で取り上げられた料理のレシピがそれぞれの巻末に載っているので、気になった食事は再現出来ます。江戸時代当時の雰囲気を感じられる食事で、お腹と心を満たしてみてはいかがでしょうか。

江戸時代の宿場町イメージ

真似して作りたくなります

『みをつくし料理帖』がお勧めです。10巻発刊されておりますが、何といっても1巻の『八朔の雪』を始めて読んだ時は、本当にどの料理も美味しそうで、食べてみたくなったものです。

特に『はてなの飯』は最初に真似て作り、今でも安い鰹を買った時に作っています。どの章にも当時を彷彿とさせる料理が描かれており、何度も読み直しては空腹を感じている小説です。(60代/女性)

日常ミステリー『タルト・タタンの夢』

日本の下町にある商店街の小さなビストロ・パ・マルのシェフが、日常の不可解な出来事を解いていくプチミステリー作品。美味しいフレンチの数々とちょっとした謎を解く短編7本。

近藤文恵による小説で、殺人といった重大な事件は起きません。日常の中の小さな疑問、ちょっとした謎を変わり者のシェフが解決していきます。日常ミステリーなので骨太な推理小説が好きな方には物足りなさを感じますが、読書・ミステリー初心者でも気軽に読める短編集になっています。

なにより、シェフが作るお堅くないフレンチ料理の描写がとても美味しそうです!こんなお店が近所にあったら、休日ごとに通いたいと思わせるような温かくて居心地の良い雰囲気を漂わせています。

タルトタタン

近所にこんなお店が欲しい!

近藤 史恵『タルト・タタンの夢』です。街の小さなビストロを舞台にした、日常ミステリー小説です。フレンチシェフがまるで名探偵のように、様々な日常の謎を解いていく展開がワクワクします。

何と言っても出てくるフランス料理がおいしそうで、近くにこんなお店があったらなと羨ましくなります!(30代/女性)

イケメンを拾って始まる『植物図鑑』

冬の晩に、行き倒れているイケメンを拾った主人公のOLは、成り行きから拾った男と同棲を始める……。

『図書館戦争』シリーズや『三匹のおっさん』シリーズを書く有川浩の恋愛小説です。元々はケータイ小説サイトで連載されていた作品なので、普段小説を読まない方でも取っつきやすいでしょう。

日常的に目にしていても「道端の雑草」ぐらいの認識しかない野草の魅力を、新たに教えてくれます。つくしやフキノトウなど、身近な野草の美味しい食べ方を実践してみるのもオススメですよ

フキノトウ

野草の知識が増えていく

有川浩の『植物図鑑』です。野草に非常に詳しく、料理も上手な若い男性と、野草についてほとんど知識のない女性とのやり取りで物語が進んでいきます。

日常的に目にするものをはじめ、様々な野草がおいしく料理されていく様子が、読んでいるとお腹が減ります。(20代/女性)

素人探偵『クッキング・ママ』シリーズ

素人探偵の主人公は、離婚後に高級リゾート地でケータリング業をしているが、好奇心が強く色々なことに首を突っ込みがち。ある時は殺人未遂の疑いをかけられ、またある時はTVの料理番組の仕事が舞い込み、行く先々で殺人事件に巻き込まれる!

アメリカのダイアン・デヴィットソンによる『クッキング・ママ』は、17巻完結の人気シリーズです。シリーズ最初の『クッキング・ママは名探偵』では、主人公がなんと殺人未遂の容疑(!)を掛けられたため、自信の潔白を証明するために素人探偵になった顛末が書かれています。

小説に出てくるレシピは毎巻載っており、材料の計量がアメリカの単位で書かれていますが、日本でも手軽に作れる料理ばかりです。健康志向やダイエットしている人向けのレシピから、ガッツリ高カロリーなメニューまで、様々な料理の作り方があるのは嬉しいポイントです。

クッキングをしている女性

アメリカンな食事に舌鼓!

私がオススメするのはアメリカのミステリー『クッキング・ママ』シリーズです。ケータリングを生業とするシングルママが主人公なだけあって、美味しそうな料理が出てきます。

勿論ベジタリアン向けやダイエット向けのレシピも有りますが、チーズやチョコレートを大量に使った空腹を促進させる高カロリーメニュー多くが出てきます。

アメリカ仕様のレシピなのでその通りに作るには工夫が必要ですが、作ってみた料理はどれも美味しかったです。(50代/女性)

不気味な彼の目的とは『料理人』

とある田舎町の創設者の末裔一家の元へやってきたコック(料理人)。彼の作る料理は素晴らしく、町の人々は虜になっていきますが……。

『料理人』を書いたハリー・クレッシングは、これともう一冊『今夜ロズのパーティにでかけるの?』しか出版しておらず、更にどのような人物なのかなど、作家の詳細が一切分からない、謎に包まれた人です。

料理人が主人公なので、美味しそうな料理の数々が登場します。しかし、あくまでもストーリーはブラックユーモアを湛えていて、読み進めるうちに町の人々同様、悪魔のように魅力的な料理人に惹き込まれていくでしょう。

フライパンで顔を隠した料理人

料理人と奇想天外な騒動

ハリー・クレッシングの『料理人』です。ジャンルは料理ミステリー、ブラックユーモア。

タイトル通り主人公は料理人で、最高に美味しそうな料理が登場します。また料理の表現も素晴らしいので、読んでいると頭に浮かんできて思わずお腹が空いてきます。繰り広げられる奇想天外な騒動と共に、名コックの数々の品をご堪能下さい。(20代/女性)

美味しいグルメ小説はいかがでしたか?

お腹を鳴らしつつグルメ小説を楽しんでみてはいかがでしょうか。レシピが乗っている作品も紹介したので、読んで食べてみたいと思ったなら、作ることも可能です。他人に本を進める際に、自分の手料理を振る舞うのも良いでしょう。「この料理が出てくる小説があるのだけれど…」と。