サルデーニャ島の名所や穴場を7泊8日でグルっと巡った旅行記

ローマなど、イタリアの主要な名所と呼ばれる代表的な都市を観光するのも楽しいですが、本土からフェリーに乗って12世紀からある古い町や自然の恩恵を受けられる絶景スポットがあるサルデーニャ島の旅もおすすめ!

イタリアのサルデーニャ島を巡る旅!

イタリアというと、ローマ、フレンツェ、ベニスなどが代表的な観光地ですが、ちょっとイタリア本土を離れて、サルデーニャ島を巡る旅もおすすめです。

サルデーニャ島は、シシリア島に次いで2番目に大きな地中海にある島です。フランス領のコルシカ島と鼻をくっつけるように縦に並んでいます。

パリに住んでいて便利だと感じるのは、ヨーロッパのあちこちへ簡単に行けてしまうことです。パリは、距離的にヨーロッパの東西南北への移動が有利な地点にあるので、旅行好きな人にとっては魅力的なスポットなのです!

今回は、パリの地理的な利点を思いっきり利用して、昨年の夏の初めに7泊8日で行ってきた、イタリアのサルデーニャ島北部の旅の様子をレポートします。

1日目はパリからオルビアへ空路で向かう

フランスからサルデーニャ島へ移動するには、空路か海路のどちらかになります。
私は、パリからサルデーニャ島の北東海岸沿いにある町、オリビア(Olbia)までの格安直行便を利用しました。

時間のある方は、ゆったりと船旅するという手もあります。
フランス本土からならマルセイユ港からフェリーが出ていますが、イタリア本土からなら移動手段の選択はもっと増えます。

オルビアは、イタリア本土と海路で結ばれた港町なのですが、サルディニア島最大の飛行場(Costa Smeralda Airport)もあるので、素晴らしいエメラルド海岸を求めてやってくる玄関口のような所です。

オリビアの観光スポット

エメラルド海岸沿いの海水浴もいいけど、せっかくやってきた「オリビア」の中心地や旧市街(Centre storico )を散策してみてください。

町の外側から見たときは気づかなかったのですが、レジナ・マルガリータ広場(Plazza Regina Margherita)やマッテオッティ広場(Piazza Matteotti) 地区周辺は、とても魅力的です。
ここで飲んだコクのあるイタリアンのエクスプレッソは最高でした。

2日目はテンピオ・パウサニアとイゾラ・ロッサ巡り

オリビアには帰路で再び訪れるので、テンピオ・パウサニアには1泊だけして、翌日予約していたアパートメント・ホテルのあるイゾラ・ロッサへ直行しました。

おっと…、書き忘れるところでしたが、島めぐりの旅にはレンタカー利用を強くお勧めします。

山に囲まれているテンピオ・パウサニアで昼食

イゾラ・ロッサへ向かう途中、テンピオ・パウサニア(Tempio Pausania)という、ガルーラ山脈を臨む町を通りました。

お昼を少し過ぎていたので、ランチ・ストップです。
ここは、観光客の集まる海沿いの町の軽やかさとはほど遠い、現地独特の重い山間の雰囲気が漂っています。

イタリアでもないフランスでもない、サルディニア島独自の文化を感じました。コルシカ島にもこのような雰囲気の所があります。

サルディニア島の寄り道スポット

テンピオ・パウサニァまで来たなら、そこから北西8kmの所にあるアジウス(Aggius)へ立ち寄って!
ここから見渡す絶景は寄り道する価値ありの魅力的なスポットです。

旅の拠点に選んだのはイゾラ・ロッサ

さて、やっと目的地イゾラ・ロッサ(Isola Rossa)に着きました。

イゾラ・ロッサでは、リゾート感溢れる別荘風アパートホテルをレンタルしました。

アパートメント・ホテルを見つけるのにちょっと苦労しましたが、やれやれ何とか荷を下ろせました。
ここを基点に島の北部地帯をあちこち見て回るという計画です。

かつては小さな漁村だったイゾラ・ロッサ。「イゾラ」は「島」、「ロッサ」は「赤い」という意味です。
そう言われてみれば、土質が少しほんのりと赤みを帯びたような所がありました。

美しい海とのんびりとした憩いの場所を求めて、次第に観光客が集まるリゾート地となりました。小さな漁村なので、1~2時間もあれば徒歩で村中を見て回ることができるはずです。オフシーズンだったこともあり、本当にのんびりとした雰囲気でしたよ。

イゾラ・ロッサの観光スポット

ここの唯一の?観光スポットは、16世紀に地中海へも発展した、スペインのアラゴン王国の名残りともいえる石塔です。

少し驚いたのは、歴史的な建造物にしては、これといった囲いやスポット照明があるわけでなく、ただそこに高くそびえ建っているだけ。何千・何万ともいえる海鳥の巣に変わり果てていたことです。

3日目はサンタ・テレザ・ガルーラとパラウと ラ・マッダレーナ巡り

翌朝は少々朝早起きして、サルディニア島最北の町、ラ・マッダレーナへ向かいました。途中、サンタ・テレザ・ガルーラとパラウも観光する目的もありました。

美しい海水浴場サンタ・テレザ・ディ・ガルーラ

島の最北西に位置する町、サンタ・テレザ・ディ・ガルーラ(Santa Teresa di Gallura)からは、コルシカ島の最南端の町、ボニファシオ(Bonifacio)を臨むことができます。
あまりにも近くに見えるので、ふたつの島がひとつになっているかのような錯覚に陥ります。

ここは、海水浴用の海岸として親しまれています。
サルディニア島に少なくとも10カ所以上はある海水浴場は、カラフルなビーチパラソルが連なっていて、皆とても楽しそうに過ごしています。

何といっても、ハートを奪われる透き通った地中海の青い色に感動!海水の質が良いことでも有名なのは、海を一瞥しただけで納得できました。

フェリーの町「パラウ」から船に乗って移動

ラ・マッダレーナへ行くには、何が何でもパラウ(Palau)を通らなければなりません。何故なら、ここからフェリーが出ているからです。

もちろん、海水浴を満喫できる素晴らしい海岸がパラウにも沢山あるのですが、パラウは後にも先にも、フェリーの町として知られています。

小さな港ですので、フェリーの切符売り場はすぐに見つかりました。土産店が並んだショッピングセンターの中にチケット売り場があります。

主要フェリー会社は4社あり、料金は同じくらいです。シーズンにもよりますが、往復10~13€/1人、中型自動車なら16~22€/1台で片道約20分の航路です。

パウラから20分程で到着するラ・マッダレーナ

他の海岸沿いの町と同じく、ラ・マッダレーナ(La Maddalena)にも美しい海水浴場がすぐ近くにあります。
でも、ここでは、海水浴はちょっと忘れて旧市街の町をのんびり歩いてみることをお勧めします。

小さな路地を当てもなく彷徨いながら時間を忘れ、ゆったりと過ごすことこそヴァカンスの醍醐味!

フェリーから降りたらすぐ右側へ向かい、波止場沿いを散策するコースは私のお勧めです。
夏になると南ヨーロッパ、とりわけ地中海沿岸に必ず咲き乱れている美しい花「ブーゲンビリア」(Bougainvillier)。

ここにもあちこちの家のテラスからこぼれるように咲いて街を彩っていました。真っ青な空にパッと映える赤色は、息をのむほど鮮やかで美しかったです!

4日目は12世紀からある古い町カステルサルドに車で行った

翌日は、イゾラ・ロッサから西へ向けて車を走らせました。最初の目的地は、カステルサルド(Castelsardo)。

車窓からカラフルな街並みが見えてきました。この町は、頂上のお城を中心に湾へ広がった12世紀からある古い町です。

カステルサルドの観光スポット

カステルサルドの中心街は車両禁止です。道がとても狭く急な坂道なので車を走らせるのは無理なのです…。
町の入り口に駐車して、後は頂上のお城を目指してえっさら、えっさら徒歩で登っていきます。

坂道階段をくねくねと登ったり下りたりしながら、旧市街や町中を迷いながら?散策を楽しんでください。

美しい地中海を一望できる城

町の頂上に壮大に建てられた要塞城(Castello)は、絶対に見逃せないカステルサルドの観光スポット。

ここから眺める地中海の青さを目の当たりにしたとき、一瞬にして疲れが吹き飛び「苦労して坂を登った甲斐があった」と思いました。

何に使ったのか?雄羊の頭を象った道具が展覧されていました。

カステルサルドの要塞城

入場料:3€(10歳以下は無料)
開館日:毎日

サン・アントニオ・アバテ大聖堂

17世紀に建てられたローマ建築のカテドラルです。中には、煌びやかな衣装にまとわれた聖母像(16世紀) が印象的でした。

サン・アントニオ・アバテ大聖堂(Cattedrale Sant Antonio Abate)の中には、ディオチェサノ博物館(Museo Diocesano)があり、木製の絵画や銅像をみることができます。

サン・アントニオ・アバテ大聖堂

入場料:3€(博物館料含む)
開館日:5月~9月 10h~13h/15h~17h30

5日目は島の中でも美しさが際立つアルゲーロ巡り

翌日の目的地、アルゲーロ(Alghelo)へは、島の北西部にある主要フェリー港ポルト・トレス(Porto Torres)経由で行きました。ポルト・トレスへは、マルセイユやコルシカ島からフェリーが発着しています。

さて、次の目的地アルゲーロは、おそらく「サルディニア島で最も美しい」といわれている中世の町です。どちらかといえば、スペインのカタロニア風造りの街並みです。

アルゲーロで絶対に巡りたい散策スポット

ここで見逃してはならない観光スポットは、何といっても海沿いにある旧城壁を巡る下記の散策コースです。

マッダレーナ塔(Torre della Maddalena) →ポルタ・ア・マーレ(Porta a Mare)→サン・エラスモ塔(Torre di Sant Erasmo)→ポルヴェリエラ塔(Torre della Polveriera) →バスチオニ・マルコ・ポーロ→サン・ジャコモ塔(Torre San Giacomo) → バスチオニ・クリストファロ・コロンボ→スぺロネ塔(Torre dello Sperone) ちょうど日暮れ時で、この城壁から眺める、遠く地中海線上に沈みつつある、夕陽の美しい輝きは今でも忘れられません。

重厚感のあるサン・ジャコモ塔は海沿いに建っています。

クリストファ・コロンボ通りのカフェでちょっと一休み!青い空と海を眺め、心地よい風を感じながらテラスでのんびり過ごしました。

美しい花で飾られたベージュ系の素朴な色の壁はヨーロッパらしい風景で、散策中の目の保養になりました。

6~7日目はイゾラ・ロッサ付近の海水浴場で過ごす

サルディニア島の旅も残り2日間となったので、あまり遠出せずに、イゾラ・ロッサ付近の海でのんびりと海水浴に時間を注ぐことにしました。

大きな海水浴場ではなく、入江風の小さな海水浴場を選び、ペダルボートやパラソルをレンタルして、プチプライベートビーチ気分を味わってきましたよ。

サルデーニャ島の海水浴場の中でも、人の少ない穴場スポット!

地平線に沈んでいく夕陽の美しさは、画像や動画や言葉ではうまく伝えられないのが残念!とにかく心の底から感動できる絶景を目にすることができるので、皆さんも実際にサルデーニャ島へ足を運んでみてくださいね。

オリビア経由でパリに戻って島旅は終了

船や飛行機でなければ辿り着くことができない「島旅」では、非日常的な気分を存分に味わうことができました。

都会生活では感じられない、のんびりと流れる島独特の空気に包まれながら、時間に追われないリラックスタイムを過ごせるサルデーニャ島もイタリア旅行中の立ち寄りスポットに追加することをおすすめします。