傘の撥水効果を復活させる方法・長持ちさせる秘訣

「傘の撥水効果がすぐになくなる」「傘が長持ちしない」これらは、日ごろから何気なく行っている傘のたたみ方や傘の扱い方が原因かも…。お気に入りの傘を長持ちさせるために、傘の扱い方を見直してみませんか?

傘の撥水効果を復活させる方法・長持ちさせる秘訣

傘の撥水力を蘇らせる方法

梅雨や秋の長雨の時期など、雨の日に大活躍する傘。なんとなく気分がどよ~んと沈む 雨の日も、お気に入りのカサをさすとワクワクした気持ちになりますよね。

おろしたての傘は、気持ちいいくらい雨を弾いてくれますがどれだけ大切に使っていても、使い続けていると少しずつ撥水効果が落ちてきます。でも「新しいカサを購入してそれほど使っていないのに、もう弾いてくれない…」なんて経験がある人も多いのではないでしょうか。

もしかしたら、撥水性がなくなってきたのは普段の何気ない習慣が原因かもしれません お気に入りの傘の撥水効果を落とさずに長く使うために知っておきたい「失われた傘の撥水力を取り戻す方法」「カサを長持ちさせる秘訣」を紹介します。

傘の撥水力を取り戻す方法

水滴

撥水加工の多くは、フッ素樹脂が使われています。でも、汚れや摩擦、手の脂などで水滴を弾く効果が少しずつ失われていくのです…。でも!雨粒を弾けなくなったカサは少し手を加えることで簡単にその効果を取り戻すことができますよ♪

1.防水スプレーを使う

カンタンに水滴を弾くチカラを取り戻すには、防水スプレーがオススメです!ただし、次のように生地によってはスプレーが使えないものあるので注意が必要です。

防水スプレーの向き不向き

ビニール ⇒ NG
ナイロン ⇒ OK
ポリエステル ⇒ OK

防水スプレーには主に「シリコン系」と「フッ素系」の2種類があります。それぞれの持つ特徴は以下の通りです。

デメリット

シリコン系
⇒ 防汚効果が低い

フッ素系
⇒ 持続期間が短い、高価

メリット

シリコン系
⇒ 撥水効果が高い、持続期間が長い、安価

フッ素系
⇒ 水のほかに汚れもはじく防汚効果が高い

防水スプレー

シリコン系は、スプレーした部分にシリコンの被膜を作ることで水の浸入を防いでくれます。フッ素系は繊維をコーティングして水を弾いてくれます。どちらを選んでも問題はありませんが、どちらにしようか迷ったら汚れも弾いてくれるフッ素系がオススメです

防水スプレーの使い方!

  1. カサの汚れを落とす
  2. カサから20~30センチ離した位置から全体に均一になるようスプレーする
  3. 十分に乾かす

※スプレーの成分を吸い込むと気分が悪くなることがあるので、必ず屋外で使用してください!

2.ドライヤーで乾かす

傘を使い続けると新品のときには縦に並んでいたフッ素樹脂の繊維が、雨やホコリなどで倒れた状態になります。これが、撥水加工が落ちる原因です!

フッ素は熱が加わると元に戻す性質があるのでフッ素樹脂を使って加工が施された傘はドライヤーを使って効果を取り戻してください!間違ってもビニール傘には試さないようお願いします。

ドライヤーで復活させる方法

  1. 傘の生地表面を霧吹きなどで軽く濡らす
  2. ドライヤーで乾かす

※近づけすぎないように注意!

ただし!この方法は一時的なものです。繰り返せば繰り返すほど、回復させた撥水効果の持続期間が短くなるので使ったあとのメンテナンスもお忘れなく

3.アイロンをかける

ドライヤーの代わりにアイロンを使っても布製の傘の撥水効果を取り戻すことができます。中にはアイロンが使えない生地もあるので、試す前に必ず生地の素材を確かめてから行なってくださいね。

アイロンのかけかた!

  1. 傘をよく乾かしておく
  2. 化繊で使用できる温度で一面ずつかける

撥水効果を取り戻すためには、ゆっくりと丁寧にアイロンをかけるのがコツ。古い傘の場合、色落ちすることもあるので目立たない場所で試して色落ちしないことを確認してから全体にかけていくと安心ですよね♪

また、同じ場所に何度もかけたり温度が高すぎたりすると、生地を痛めたり溶けることがあるので温度設定や取り扱いにも注意してくださいね

4.生地を張り替える

どの方法も、一時的に効果が復活しますがずっと続くわけではありません何度も繰り返すうちに効果があらわれなくなることもあります。こうなると傘としての機能を果たせなくなることがあるので買い替えの時期です…。

でも、お気に入りのカサを手放すのってなんとなく気が引けますよね。そんなときには生地の張り替えがオススメ!生地張替えの専門店やメーカーなどで張り替えてくれるので問い合わせみてくださいね♪

傘を長持ちさせる秘訣

カサを手に持つと無意識にやることや、何気なくやっていることってありますよね。実は日頃からやりがちなことの多くが、寿命を縮めているんです!この機会に扱い方を見直してくださいね!

1.傘を回さない

生地についた水気をはらうために「先っぽを地面などにつけて、傘を左右に回していませんか?」傘をさして歩いているときに「肩にかけてクルクル回していませんか?」これらの行為は寿命を縮める行為だったのです…

カサは縦に動かすことを前提として作られているので、横の動きには弱い性質があります。何気ないこれらの動作には、遠心力がかかっているため想像以上に大きな負担がかかっています。

傘を横に持つ女性

これらの動作を繰り返すと、傘がガタついて壊れる原因となるため回さないように気をつけてくださいね

2.できるだけ傘の生地には触れない

カサをたたむときって、手のひらでしぼりながら巻いていく人が多いですよね。当たり前のようにしているこの動作。実は、撥水効果を低下させる原因なんです!

水を弾く加工に使われているフッ素樹脂は、油に弱い性質があるため生地を手で触れると力が失われていきます。特にハンドクリームを塗った手で生地に触れるのはNG!効果を持続させるためには、できるだけ生地に触れないようにすることが大切です。

正しいカサのたたみ方

  1. 1枚ずつ生地の折り目をつまみながら巻きつける
  2. 生地を整える
  3. ベルトを巻きつけて留める

3.傘先を地面などに打ち付けない

電車に乗るときやお店に入るときなど、濡れたままの傘を持ち込むのって気が引けますよね…。そんなときは先っぽを地面にトントンと打ち付けて水分を落としていませんか?でも、これは大きな負担がかかり壊れる原因となるのです!

傘の水分を飛ばしたいときには…

「少し開く、閉じる」を繰り返す!

でも、激しい開閉は負担がかかるだけではなく周囲の人にも迷惑になるので、やさしく静かに行なってくださいね。

4.使ったらしっかりお手入れする

お気に入りの傘を長持ちさせるためには、使い終わったあとも重要です。濡れたカサをそのまま放置しておくと骨の部分がサビたり、ニオイやカビの原因になることもあります…。

放置された傘

使ったら傘立てにそのまま入れずに、すぐに陰干しで乾燥させてくださいね。直射日光に当てると変色や劣化の原因にもなるので陰干しが基本です!

また、泥やホコリなどの汚れ、酸性雨なども痛める原因となるため定期的なメンテナンスをするとより長持ちしますよ♪

傘のメンテナンス方法!

  1. 洗濯用中性洗剤を5~10倍に薄めて使用
  2. たっぷりとスポンジに含ませやさしく洗う
  3. 十分に洗剤を洗い流す
  4. 陰干しをする
  5. ある程度、自然乾燥したらドライヤーで乾かす

撥水力が落ちている場合には、仕上げに防水スプレーをかけると良いですね

保管方法が傘の撥水力に影響を与える

カサって使う時間よりも保管しておく時間のほうが長いですよね。大事に使うのと同時に、お気に入りの傘を長持ちさせるためには保管にも気を配って下さい。

直射日光、ホコリ、カビなどは生地の繊維を劣化させるので、傘の保管は風通しの良い日陰がベスト!

また、ベルトを締めたまま保管すると折り目に圧力がかかり生地が傷むのでベルトを外して使い古しのストッキングにいれて保管することも大切です。お気に入りの1本を長持ちさせるためには水分をしっかりと乾かす必要があります。梅雨の時期などのように雨が続くと傘の水分が十分に乾かないこともあるので2~3本を使いまわすのもオススメですよ

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迫田春奈

ライフハックなど日常の役に立つ情報を中心にコラムを書いています。気になったことは自分で実際に試してみるのが好きです。