スリランカの魅力・世界遺産や見どころ旅行前に要チェック

スリランカの魅力を旅行で現地を訪れて肌で感じてきました。さらさらタイプで本場ならではの美味しいカレーや自然豊かな世界遺産、一度は体験したいアーユルヴェーダなどスリランカの見どころも紹介します。

スリランカの魅力・世界遺産や見どころ旅行前に要チェック

スリランカの魅力に触れてきました!

“スリランカ”と聞いて、すぐに場所が分かりますか?インドの南東に位置するスリランカは、もともと観光地としての知名度は低かったのですが、ニューヨークタイムズで2010年に「訪れるべき国NO.1」に選ばれてからは、欧米を中心にスリランカへ旅行にいく人が増えました。

セイロンティーがスリランカの特産品として有名ですが、他には何があるのか?スリランカの見所や魅力がいちまい思い浮かばない人も多いと思います。それでは、数多くの世界文化遺産や伝統舞踊などスリランカの奥深い魅力を紹介します。

スリランカの魅力/神秘的な世界遺産

スリランカの芝生

スリランカ最大の魅力は、8つもの自然豊富な世界遺産があること!文化遺産が6ヵ所と自然遺産が2ヵ所あります。面積は北海道の8割ほどと広大で離れて点在しているため、滞在日数が短い場合はすべてを観て回るのは大変です。絶対に行ってみたい世界遺産を幾つかピックアップしたうえで、余裕のあるスケージュールを組んで下さいね。

▼シーギリヤロック/1982年登録

シーギリヤロック

1982年文化遺産に登録されたスリランカで最も人気の観光地「シーギリヤロック(Ancient City of Sigiriya)」は、かつての宮殿の跡地です。貯水池や噴水の跡が残り、当時の豪華な暮らしを今に伝えています。また、急な階段の先にある壁画には「シーギリヤレディ」と呼ばれる美女の壁画が1500年経った今でも残っています。

シーギリヤロック頂上からの景色

別の階段から頂上へ登ると、地平線まで木々が生い茂る絶景が広がっています。日本ではなかなか見られない雄大な景色を心ゆくまで美味しい空気とともに楽しむことができます。

▼ダンブッラ石窟寺院/1991年登録

ダンブッラ石窟寺院の黄金の大仏

文化遺産のダンブッラ石窟寺院(The Golden Temple Dambulla)には巨大な黄金の大仏があるのですが、これは世界遺産ではなく博物館の屋上に作られた像です。お目当ての世界遺産は岩山を160mほど登った先にあります。

ダンブッラ石窟寺院の仏像

大小5つの石窟に無数の仏像が並んでいます。第1窟にある涅槃像はダンブッラ石窟寺院に納められている仏像の中でも14mと一番大きく、写真に収めるのが大変なほどです。

▼キャンディ/1983年登録

スリランカの文化遺産キャンディ

仏陀の歯をまつる仏歯寺を含むキャンディ(Sacred City of Kandy)の文化財は「聖地キャンディ」として街全体が文化遺産に指定されています。西洋風の白い建物が多く、アジアではなくヨーロッパにいるかのような錯覚を起こします。

仏歯寺

キャンディで一番の見どころといえば「仏歯寺」です。文化遺産の仏歯寺に納められている仏陀の歯は、4世紀ごろにインドからスリランカへ持ち込まれたと言われています。仏歯寺は夜明けから夕暮れまで一般公開されていますが、1日3回のプージャと呼ばれる礼拝の時だけ仏歯を収めた部屋が開放されます。

仏歯を納めた部屋が開放される時刻

・5:30
・9:30
・18:30

プージャ

人々が祈りや蓮の花を捧げたり供物を捧げる儀式が行われたりしているので、仏歯寺に行くなら、ぜひ「プージャ」に合わせて行ってみてくださいね

▼ゴール(Galle)/1988年登録

スリランカの南に位置するゴールは「新市街」と「旧市街」に分かれており、世界文化遺産に指定されている場所は「旧市街エリア」です。街自体は小さいので、一日もあればゆっくり観光できます。

ゴール旧市街の見どころ

・「ゴール図書館」⇒1832創設
・「灯台」⇒1938年に建てられた2代目
・「オールセインツ教会」⇒1868年建設のイギリス国教会
・「国立海洋考古学博物館」⇒イギリス東インド会社の巨大な倉庫
・「オランダ改革派教会」⇒スリランカで最も古いプロテスタント教会

▼アヌラーダプラ・1982年登録

アヌラーダプラ(Anuradhapura)は、スリランカ仏教の最初の中心地となった都で世界文化遺産に登録されています。「スリー・マハー菩提樹」はスリランカの見所のひとつで、現地を訪れたら絶対に観たいものでした。スリー・マハー菩提樹はインドにある「仏陀が悟りを開いた菩提樹の分木」とされ、また、植樹された木としては世界最古といわれています。

他にも、天然の岩を利用して作られた「イスルムニヤ精舎(Isurumuniya Vihara)」や、高さ70mを超える「ルワンウェリ・サーヤ大塔(Ruwanweli Seya Dagoba)」を観ることができます。

▼ポロンナルワ・1982年登録

世界文化遺産のポロンナルワ(Polonnaruwa)は、10世紀から12世紀までシンハラ王朝の首都があった場所です。仏教都市として栄え、アヌラーダプラに次いでスリランカ第二の古代都市でした。

ポロンナルワ遺跡の中でも最高傑作といわれる仏像群「ガル・ヴィハーラ(Gal Viharaya)」や、顔がない巨大仏像「ランカティラカ(Lankathilake)」、仏教遺跡の中心地「クワドラングル(Quadrangle)」など遺跡群は広範囲にわたっているので、あらかじめ観たいポイントを押さえておくと時間を有効的に使えますよ。

▼シンハラジャ森林保護区・1988年登録

自然遺産のシンハラジャ(Sinharaja Forest Reserve)は、スリランカの南西に広がる熱帯雨林地帯の森林保護区です。1万8000ヘクタールのジャングルで、スリランカ固有の植物やシンハラジャのみに生息する珍しい動物を見ることができます。

▼スリランカの中央高地・2010年登録

スリランカの中央高地

スリランカの中央高地(Central Highlands of Sri Lanka)は「ピーク・ウィルダーネス保護区」「ホートン・プレインズ国立公園」「ナックルズ保護森林」を含んだ標高2500m以上に群生する熱帯雨林で、世界自然遺産に登録されています。

別名「アダムスピーク(Adam’s Peak)」と呼ばれるピーク・ウィルダーネス保護区は、標高2238mのスリー・パーダの山頂にある「聖なる足跡」によって仏教徒、ヒンドゥー教徒、イスラム教徒、キリスト教徒の共通の聖地となっています。

▼世界遺産の観光中に厳守すべきマナー

紹介した世界遺産の寺院を含め、スリランカには多くの寺院があります。観光客にとってはそれらも観光地のひとつに過ぎないかもしれませんが、敬虔(けいけん)な仏教徒であるスリランカの人々にとっては、今なお「敬うべき聖域」なのです。

厳守すべきマナー

1.寺院の中に入るときは靴を脱ぐ
裸足または靴下で入ります。靴下で入る場合は汚してもかまわないものを履いていきましょう。

2.写真撮影をする際は仏像に背を向けない
敬意を表して仏像に手を合わせると、より良いです。

3.露出の少ない服装をする
ミニスカ、短パン、タンクトップなどの肌を露出した格好は、寺院や遺跡の入り口で止められます。膝下丈ならセーフの場合もありますが止められないとは言い切れません。長いズボンかロングスカートを履きましょう。

マナー云々を抜いたとしても、スリランカは「蚊が多い地域」なので、肌の露出は控えたほうが賢明です。異文化への敬意を忘れずにルールやマナーを守り、スリランカで楽しく心に残る旅行の思い出を作りましょう!

スリランカの魅力/楽園のようなゾウの孤児院

スリランカのゾウ

世界遺産ではありませんが「スリランカに行ったら絶対に足を運んでおきたい場所」が、もう一か所あります。コロンボとキャンディの間にあるピンナラワの「ゾウの孤児院」(Pinnawela Elephant Orphanage)です。

群れからはぐれた象や体に不自由のあるゾウなど、保護されている象の数は50頭を超えます。50頭以上ものゾウを間近に見たときは、孤児院というよりも楽園のような印象を受けました。

孤児院では像の大行進や水浴びする様子を見ることができます。数十頭のゾウが一斉に移動する姿は迫力があって見応え満点でした。

水浴びをしたり日向ぼっこしたり、のんびりと寛いでいるゾウたちの様子を見ていると、ほのぼのとした気持ちになってきます。また、子象にミルクをあげる体験もできるので、貴重な思い出になること間違いなしですよ

スリランカの魅力/カレーと紅茶

スリランカは物価が安いので、美味しいご飯を激安で食べられるのも旅行者にとっては大きな魅力!そして、スリランカで忘れてはいけないのが「カレーと紅茶」です。現地でカレーを食べて、紅茶も飲んできましたよ!

▼スリランカカレーは種類豊富で飽きない!

インドの南にあるスリランカは、インド同様にカレーが国民食です。日本で食べるカレーとは違い、スリランカカレーは基本的にココナッツミルクを使用しているので、スープカレーのようなサラッとしたルーと大きめの具が特徴です。インドカレー同様スパイスが良く効いていて、暑い気候ならではのスパイシーなカレーが美味しいです。

スリランカカレー

野菜、肉、果物などの具があり、1回の食事で数種類のルーを食べるのですが、インドカレーと比べて油分が少なくヘルシーなのが女性に嬉しいポイントです。レストランや定食屋で注文をすると、1つのメニューに最低3種類のルーが提供されます。でも、種類が豊富なので毎日カレーでも飽きないし、スリランカは物価が安いので美味しいご飯を激安で食べられますよ。

▼スリランカ紅茶の工場見学もできる

もうひとつ、スリランカの代名詞とも言われるセイロンティーの「セイロン」とは、スリランカの旧国名のこと。今では世界中で愛される紅茶のひとつとして、96%が海外へ輸出されています。

日本で飲むセイロンティーのほとんどがスリランカ産です。イギリスの植民地だったことと、スリランカの気候が紅茶栽培に適していたことから紅茶づくりが盛んになりました。紅茶の本場スリランカで、アフタヌーンティーを楽しむのもいいかもしれませんね

スリランカ紅茶

スリランカ旅行では紅茶工場の見学も楽しみのひとつです。摘んだ葉を乾燥させ、すり潰し、茶揉みを行って発酵させ、再び、乾燥させるという、長い工程を経て、やっと私たちが口にする紅茶が誕生するのです。

紅茶工場

セイロンティーの本場「ヌワラエリア(Nuwara Eliya)」では、見学可能な紅茶工場が多いので、スリランカへ旅行する際は事前に気になる工場をチェックしておくことをオススメします。「ペドロ ティー エステート(Pedro Tea Estate)」という紅茶工場は予約不要で見学が可能でした。

キャンディからヌワラエリアまでは電車かバスで行けます。バスは曲がりくねった道を通っていくので車酔いには注意が必要ですが早く着きますよ。

スリランカの魅力/アーユルヴェーダ

スリランカには4000年以上も続く「アーユルヴェーダ(Ayurveda)」という伝統医学があります。通常のエステとは違い、ひとりひとりの体と心の状態に合わせて薬草やオイルを使いマッサージを施すのがアーユルベーダの特徴なので、施術前に軽い問診や体重測定があります。

とてもリラックスできるため、心も身体もリフレッシュできました。男女ともに施術を受けられるので、スリランカ旅行をする機会があったら、ぜひ「アーユルヴェーダ」を体験してみて下さいね。

スリランカの魅力/伝統のダンス

キャンディアンダンス

伝統芸能は日本を含め各国にありますが、スリランカにも「キャンディアンダンス(Kandyan dance)」という古くから伝わる伝統舞踊があります。これは、スリランカのキャンディ王朝時代に王宮で行われていた踊りとスリランカ各地の伝統的な踊りを取り入れたダンスで、18世紀ごろに現在のショー的な要素を持つスタイルになりました。

広い会場のステージ上で、優雅な女性の踊りやアクロバティックな男性の踊りを披露するのですが、一時間程度の公演で数種類の踊りがプログラムされています。クライマックスのファイヤーダンスは、キャンディアンダンスの中でも観客が最高潮に盛り上がる一番の見どころです。

ファイヤーダンス

ダンサーたちは踊り慣れているせいかプロ魂なのか、熱さを感じていないように見えるのが不思議です。キャンディアンダンスを開催しているのは「キャンディ・レイク・クラブ」「キャンディ芸術協会」「Y.M.B.A.(Young Men’s Buddhist Association)」の3箇所です。

個人でスリランカ旅行をして、フリーで観る場合は一人500ルピー(約400円)です。スリランカツアーに参加している場合の多くは、ツアー料金にキャンディアンダンスの鑑賞も含まれています。

何度も訪れたくなるスリランカの魅力

少しでもスリランカの魅力をお伝えできたでしょうか?豊かな自然だけではなく、イギリスの植民地時代を彷彿とさせる西洋風の建物などがそこにあり、私はとても面白い国だと今回のスリランカ旅行で感じました。

スリランカの線路

一度の旅行だけでは全ての見どころを訪れるのは難しいかも知れませんが、スリランカを効率よく回るスケージュールが組まれたツアーも多くあるので目的に合ったプランを探してみてくださいね。「スリランカの全部を見たい!」という欲張りな方は余裕をもってスリランカに滞在することをオススメします。

スリランカの道路

バスや電車を利用してスリランカのリアルな生活を体験してみるのも、旅のスパイスになります。物価の安いスリランカではバスや電車の交通機関にプラスして「スリーホイーラー (three-wheeler)という市民の足があります。タイなどでは「トゥクトゥク」と呼ばれている三輪自動車タクシーのことで、最大の特徴は運転手との交渉次第で運賃が決まること!とってもお得に目的地まで行けることもありますので、ぜひ利用してみてください。

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佐藤かなえ

ドバイに数年の在住歴あり。現在は日本に戻って来ましたが海外一人旅情報をメインにお届けします。