真冬のスウェーデン旅行記・仕事辞めたアラサー女の一人旅

冬のスウェーデン旅行は寒いです。極寒ツアーが苦手な人は、とっても過ごしやすいと評判の「夏の北欧」を目指して下さいね。スウェーデン料理、お土産、ストックホルムなどの観光スポットを紹介します。

真冬のスウェーデン旅行記・仕事辞めたアラサー女の一人旅

日本から13時間の極寒スウェーデンへ一人旅

私の中で「スウェーデン」というと、可愛い雑貨、美しい街並み、湖と森とイケメンの国(←重要)、意識高め女子の旅行先、または、老夫婦の旅行先みたいなイメージで、一人旅では敷居が高かったのですが、実際にスウェーデンに行ってみるとアラサー女一人旅でも十分過ぎるくらい満喫できて感動しました!

「旅行好き」を通り越して、もはや「旅行するために働いている」私は、しばらくの間は一生懸命汗水たらして働いて、旅行資金が貯まるとフラフラ旅に出るというスタイルを繰り返しています。

日本の雇用システムだと、なかなか長期休暇も取れないし、旅行も行けないし、アラサーだし…、(←関係ない)ってな訳で、いつも通りの事情で仕事を辞めたので、ヨーロッパ放浪旅の行先に念願の北欧を選びました。

今回は特に印象的だったスウェーデンのストーンヘンジ(?)のような謎の巨大石が並ぶ遺跡や、世界遺産の「エンゲルスベリ製鉄所」などについて書きたいと思います。

意外に安かったスウェーデン行きの航空券

北欧は物価が高いことで有名ですが、大手旅行会社のパッケージツアーだと、たった1週間でも30万前後と高額なプランが多いため、コツコツ貯めたお金で世界をめぐる旅人には高嶺の花プランなのです…。

貧乏旅行ですが、時間だけはたっぷりとあるので、格安航空券を買って、宿泊先はホームステイ作戦でスウェーデンを拠点にヨーロッパ旅行をすることにしました。

格安航空券を探すアプリ「スカイスキャナー」を使って、最安値のチケットを探しました。

「AIR CHINA」で関西からストックホルムの往復で約7万円と激安チケットをゲット!北京で乗り換え、スウェーデンまでは11時間の長時間フライトです。でも「AIR CHINA」公式ホームページから購入したので、その場で「座席指定も完了」。これで一安心。

私の旅の鉄則(希望)「座席指定・二人席の通路側」という条件を見事クリアした席を確保!しかも、無料でした。以前、超ぽっちゃり系のオジサン2人の真ん中に挟まれて「7時間耐久フライト」を経験したトラウマがあるので、それ以降は座席確保に命をかけています(笑)

スウェーデンの周辺地図

▼ストックホルムのアーランダ空港から市内へのアクセス

今回は何のトラブルもなく北京で2時間の待ち時間のみで乗り換えができ、無事に「アーランダ空港(Arlanda Airport)」に到着しました。

さすが、真冬の北欧!到着したのは夕方4時なのに、辺りはもう真っ暗です。もう、寒すぎて写真を撮るのを忘れていましたよ(笑)

北欧は夏は深夜まで陽が沈まず、冬の日照時間はとても短いうえに極寒です。体内時計は狂うし、泣きたくなるほどの寒さだし、慣れない人にとっては過酷な環境かもしれませんが、それが北欧の魅力でもあるのです。

アーランダ空港からストックホルム市内までの移動手段は「アーランダエクスプレス」が便利です。約20分で到着し、15分間隔で運転されているので1本や2本乗り遅れても大丈夫。料金は大人片道280クローネ(3600円前後)です。ちなみに18~25歳の若者は片道250クローネ(3200円前後)です。

アーランダエクスプレスHP: https://www.arlandaexpress.com
空港バスHP: http://www.flygbussarna.se/en/arlanda

さすが世界一長い美術館と言われるアートな地下鉄駅

ほぼ英語が通じるスウェーデンではスムーズに移動できました。ストックホルムはとても洗練された街だと実感したのは、「美術館のようだ」と高い評価を得ている地下鉄の駅を目にしたときです。

駅ごとに違うテーマのアートが施されているのですが、ここT‐セントラーレン駅(T-Centralen)」は、モダンで美しい白と青の内装が続きます。「ソルナ・セントラム駅(Solna Centrum)」は対照的で、壁一面が真っ赤に塗られていましたよ。

青と白の内装が美しいT‐セントラーレン駅

地下鉄も青と白のカラーリング

もはや美術館のようです

スウェーデン人のお宅にホームステイ

今回は、知り合いのスウェーデン人のお宅にホームステイさせて頂きました。スウェーデンは物価が高く、ホテルの長期滞在はちょっと厳しいことと、日が暮れるのが早いため、旅先で強い孤独感やハンパない寂しさを味わうのが怖いからです…。←(アラサーあるある?)

スウェーデンは日が暮れるのが早い

なので、冬の北欧に長期滞在をする方は、ゲストハウスやホームステイをして温もりを感じるという方法もアリだと思います!

ストックホルムからほんの少し郊外に出ると、のどかな絵に描いたような北欧の田舎町が見えました。もちろん、コンビニもありません。

ストックホルム郊外の雪道

木が雪で凍ってます

世界遺産「エンゲルスバリ製鉄所」の周囲は白銀の世界

スウェーデン3日目。8時間の時差ボケを調節し、いよいよ観光開始です。この日はストックホルム市内から2時間程の距離にある「エンゲルスバリ製鉄所」に行ってきました。

スウェーデンの世界遺産「エンゲルスバリ製鉄所」

1993年にユネスコの世界遺産に登録されたエンゲルスバリ製鉄所は、スウェーデンの鉄工業が栄えた16世紀の製鉄所です。人力と水力で稼働し、1919年に閉鎖されるまで約3世紀も活躍した製鉄所です。

製鉄所っぽくない可愛い外観は当時のままの形を保っていて、歴史を感じることができる貴重な建物です。

冬の森の小屋のように可愛らしい外観です

また、エンゲルスバリの周辺は、美しい大自然に囲まれており、冬には息を飲むほどの美しい銀世界が広がっていました。

辺り一面に広がる銀世界

この日、私はマイナス20度を生まれて初めて体験しました。日本から持参のダウンと手袋だけでは温まらないのです…。その日に撮影した顔は、赤鼻のトナカイ状態です(シャレにならないくらい寒い…)。

製鉄所の裏手に広がっている湖は、冬の寒さでカチンコチンに凍り付いています。辺りには水の音と風の音だけが聴こえる、静かで幻想的な世界がひろがります。

裏にある湖が凍ってます

雪で真っ白になった森の風景が幻想的です

日が沈む15時頃に、美しいサンセットを観られました。全部で50以上の建物群なのですが、あまりの寒さでメインの建物だけの見学で断念しましたが、十分見応えがありました!

エンゲルスバリ製鉄所から見る美しいサンセット

薄暗さの中に差し込む光が眩しい

▼エンゲルスバリへのアクセス方法

「ストックホルム中央駅(Stockholm Central Station)」から、高速列車「SJ Snabbtåg」に乗って、1時間半ほどで到着する「アーヴェスタ・キリルボー駅(Avesta Krylbo station)」で下車して、乗り換えます。

私鉄「Tågkompaniet」に乗り換え、12分程のところにある「ファゲルスタ中央駅(Fagersta Centralstation)」で下車し、「82番バス」を利用すれば20分程でエンゲルスバリの最寄りのバス停に到着するので、そこから徒歩1分で行けます。でも、冬場は寒すぎるし日没も早いので、ツアーに参加したり、チャータータクシーを使うのが一番安心で良いかと思います。

旧市街ガムラスタンとストックホルム市内散策

ガムラスタンの街並み

 この日は朝起きて、少し暖かく感じたので、ストックホルム市内を散策することにしました。マイナス20度を経験してからは、気温5度でも温かく感じます。ショック療法(?)ってヤツですね。

ストックホルムセントラルから徒歩15分程の距離にある「ガムラスタン」の駅から続く一本道に、カフェやお土産屋さんが立ち並んでいます。

▼スウェーデン土産の定番は?

オシャレなスウェーデンのお土産

スウェーデンのお土産として有名なのは、赤い木馬の「ダーラナホース」です。その他、マグカップや置物など、とにかく可愛い物がいっぱいあるんです!全部かわいくて目を奪われてしまうので、なかなか目的地まで到着できませんでした(笑)

赤いお馬のダーラナホース

ダーラナホースは「Grannas(グラナス)」という老舗ブランドの物が有名ですが、他メーカーの商品比べて、どこか、お顔も凛々しく品があるのです(気のせいか?)。ダーラナホースは、ダーラナ地方に古くからある工場で働く熟練職人たちのハンドメイドなんですよ!私も自宅のインテリア用に一個購入しました。

▼ノーベルチョコレートもスウェーデンの定番土産

スウェーデンのノーベル博物館

ノーベル博物館に入ってみましたが、私は英語もスウェーデン語もよく解らないのでササッと館内を一回りして、お土産の「ノーベルコインチョコレート」を買って終了!という急ぎ足プランでした(笑)

ノーベルチョコレート

「ノーベルチョコレート」とは、ノーベル賞受賞者たちにも大人気のお土産なんですよ!授賞式に出席して帰る際は、記念に買い占めて行くケースも多いそうです。

ノーベルチョコレート

▲ノーベル博物館の入り口

▼旧市街ガムラスタンは廃墟化していた?

ちなみに「ガムラスタン」の最寄り駅は地下鉄の「ガムラスタン駅」で、下車すれば旧市街に到着です。13世紀頃に栄え始めた「ガムラスタン」は、美しい中世の街並みを今でも残しているのですが、意外にも19世紀後半から20世紀半ばまでは廃墟と化しており、復興されるまでの間はスラム状態だったそうです。

旧市街ガムラスタンの風景

旧市街のレトロな街並みを散策して王宮や教会を過ぎると、おとぎの国のようなカラフルな建物が並ぶ大広場に辿り着きます。ガイドブックなどでよく見かけるこの大広場は「ノーベル博物館」のすぐ近くにあります。

ガムラスタンの大広場があります

ストックホルムの繁華街「ヒョートリエット」を散策

ヒョートリエットの風景

皆さん、薄暗い街は何時頃の写真だと思いますか?実は、まだ正午なんですよ…。9時に日が昇り、15時には日が沈むのでサクサク観光しないと!

人が沢山いますね

ストックホルム駅からガムラスタンの反対方向に進むと、ヒョートリエット(Hötorget)の繁華街が広がっています。

賑やかな繁華街

ここはストックホルム最大の買い物スポットで、有名な北欧ブランドが立ち並んでいます。スウェーデン発祥の「H&M」は、アチコチで見かけますよ。「アチコチ」という表現は決して大袈裟ではなくて、狭いエリアで5店舗もの「H&M」に遭遇!スポーツ系、キッズ系、フォーマル系と、店舗によって主力商品が違うので飽きずに楽しくショッピングができましたよ。

ヒュートリエットの駅前広場では日曜日には「蚤の市」が開かれており、ビンテージ物の食器や北欧雑貨を発掘することができます。

ヒョートリエットの「蚤の市」

スウェーデンにはティータイムの習慣がある

スウェーデン人は甘いものが大好きのようで、一人でカフェに訪れてケーキを食べている男性も多いのです。甘党な私もビックリするくらい超甘口のスウィーツが沢山あります。

スウェーデンでティータイム

スウェーデンでは、昼間に「FIKA(フィーカ)」と呼ばれるティータイムを友人や家族と過ごす習慣があり、仕事中もフィーカタイムを取れるそうなのですが、リラックスした北欧のスローライフって感じですよね。

T‐セントラーレン駅にあるオシャレなカフェ

「T‐セントラーレン駅(T-Centralen)」内にあるカフェはチェーン店のようですが、さすがは北欧!内装やインテリアがとっても可愛かったです。いつも食べ物を目の前にすると、写真撮影を忘れて食べてしまいます…。今回も食べかけの画像ですみません!街歩きの疲れが吹き飛ぶ、激甘ケーキと濃厚アイスクリームでした。

ケーキとアイスクリームをいただきます

また、街を散策していて気づいたのは、想像以上にスウェーデンには美男美女が多いということ!街歩きしているだけでも目の保養になって楽しめました。

Anundshögはアーヌンド王の墳墓

Anundshögの冬

遂に、以前ネットで見つけてから行ってみたかったスウェーデンのストーンヘンジこと 「Anundshög」へ行ってきました!見れば見るほど不思議な光景です。

見渡す限り雪景色

この旅で訪れた季節は冬だったので、一面、真っ白な雪で覆われていますが、春、夏秋は緑豊かで、また違った風景を観ることができますよ。

遺跡があります

ここには、中世初期の様々な遺跡が残されていて、かつて「ウプサラエリア」を治めていたアーヌンド王の墓とされています。日本の古墳のような形で、上までのぼることが出来ます。

日本の古墳のような形ですね

次の画像の右側に写っているストーンヘンジのように石が並べられているのは、船の形を現した2つの石のサークルです。

Anundshögのストーンサークル

Anundshögは、訪れる時期により全く印象が異なるのですが、一面の銀世界の中にそびえ立つストーンサークルは不思議な何かを感じましたよ。

墳墓の近くには「ルーン石碑」と呼ばれているヴァイキング時代の石碑も立っています。こちらはアーヌンド王とは関係ないと言われていますが、石に掘られている不思議な文様は古代のスカンディナビアで使われていたルーン文字です。

ルーンの石碑

スウェーデン滞在一か月で5kg増の理由

野生動物が冬場に皮下脂肪をつけて冬眠するかのように、日が沈むのが早い冬は、常に薄暗く常に眠い。1日10時間以上寝る生活をおくったうえに、ボリュームたっぷりなスウェーデンサイズの料理を食べた結果、簡単、楽々に体重が5kgもアップしました!

スウェーデンの食事は、ミートボールやステーキなどの肉類にポテトや野菜を添え、こってりしたチーズソースやジャムなど高カロリーになりやすいソースを、たっぷりベターーっとかけることが多いのです…。(そりゃ太る…)脂がのったサーモンやニシンなどの魚料理もよく食べられています。

スウェーデンの肉料理

スウェーデンの魚料理

新鮮なサーモン

可愛い北欧食器に盛り付けたお料理がより美味しく感じられるせいか、モリモリ食べちゃうのです。

健康のためにも(?)旅行中の体重管理には気をつけたいですが、北欧の冬はとっても静かで穏やかで心から癒されます。日本での忙しくて慌ただしい日々を忘れて、一休みしたい方にオススメの旅行先です。

また、北欧の夏は冬とは同じ国と思えないほど違うそうなので、また来られるように頑張って働きます!

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Rio

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