別世界へ続く扉がいっぱい見つかる!北欧スカンセン観光記

ストックホルム中央駅からバスで20分ほど揺られ美しい街の景色を眺めながら、「スカンセン野外民族博物館」に行って来ました。今回の目的は「ルチア祭」に参加すること!良い出会いに恵まれ楽しかったです。

別世界へ続く扉がいっぱい見つかる!北欧スカンセン観光記

世界初の野外博物館スカンセン

冬の北欧といえば、オーロラ観賞やクリスマスマーケットなどが有名ですが、今回はスウェーデンの伝統行事「ルチア祭」が行われる、スカンセン野外博物館Skansenに行ってきました。ストックホルムのすぐ近くとは思えないほど、入り口をくぐった瞬間から目にする別世界に感動の連続でした。

「小さな砦」という意味のスカンセンは、1891年に設立された世界初の屋外博物館です。ストックホルム中心部のユールゴールデン島の広大な敷地内に、遊園地、動物園、水族館など併設しています。

スカンセンの敷地内には歴史を感じる建物が幾つもあります。19世紀末にスウェーデンの発展と共に消えゆく伝統を心配した設立者によってスウェーデン全土から移築され、中には500年以上も昔の建物もありました。

つまり、スカンセン野外博物館ではレプリカではなく、実際に人々が暮らしていた数百年前の建物を見られるのです。

夏至祭(げしまつり)やイースター、クリスマスマーケットなど 、スカンセンでは季節によって様々なイベントが開催されています。今回は、ヨーロッパの一部で行われている伝統行事「ルチア祭」に参加したときの様子とスカンセンの見所をレポートします。

スカンセンへの行き方

スカンセンは、ミュージアム島とも呼ばれる「ユールゴールデン」に位置し、ストックホルム中央駅周辺からタクシーで約10分、バスで約20の距離にあります。

 バス移動をするのなら、「長距離バスターミナル」と間違わないように注意して下さい。

スカンセン行きのバス乗り場は、駅の2階から外へ出たところにあります。次の画像を参考に!入り口の近くに「スカンセン行のバス停」があります。

スカンセン行のバス停があるストックホルム中央駅の入り口

ICカード(SLアクセスカード)を使うと、バス、地下鉄、トラムにも簡単に乗れるのでおすすめです。SLアクセスカードは駅のSLセンターやSLマークのあるコンビニで購入します。ストックホルム中央駅からスカンセンまでの運賃は片道25クローネでした。

スカンセン行の赤い69番バス

バスはSL社が運航するもので、前のドアから乗車します。赤色の69番バスはストックホルムの街を抜け、美しい海沿いの道を通るので景色を楽しみながら移動できます。

トラムや他のバスを利用すればスカンセンの真ん前に停車しますが、私の乗った69番バスは、スカンセンの位置するユールゴールデン島の入り口、ユールゴーズブロン橋Stockholm Djurgårdsbronの前でボタンを押して降ります。

バスのアナウンスが全く聞きとれないので、乗車するときに運転手さんに「私はスカンセンに行きたい」と地図を片手に念押ししたら、目的地に着いたとき振り向いて目で合図してくれました。

スカンセンに到着して見た景色

スカンセンに到着して見た景色

スカンセンに到着して見た景色

バスを降りてみると、私がイメージしていた「THEストックホルム」といった感じのスウェーデンらしい、美しい湖に船が浮かぶ景色に感動しました。いつも北欧の冬の空は灰色ですが、なんとなくアンニュイな雰囲気がして嫌いではありません。

ユールゴーズブロン橋を渡り、トラム沿いの道を5分ほど真っ直ぐ歩いていくとゲートに辿り着きます。

バス停からスカンセンまで歩いて見た景色

スカンセンに到着したけど入口は?

スカンセンのゲート

メルヘンで可愛らしいゲートに感激し、期待に胸がふくらみます!と思ったら、あれ?ゲートが閉まっていて、一枚の張り紙が…。

スカンセンの入り口を案内する貼り紙

スウェーデン語は読めませんが、なんとなく「冬場は違うゲートから入ってくれ」と書いているのは解りました。地図に従って坂道をぐるりと回って、やっとのことでメインゲートに到着。さて、チケットを購入します。

スカンセンのメインゲート

入場料は季節やイベント開催の有無よって異なり、12月は120クローナで、クリスマスマーケット開催中は160クローナ、夏場は230クローナです。

スカンセン内のマップ

入り口でスタッフに声を掛けるとマップを貰えます。ポケットサイズの折り畳み地図なので、スカンセンの広い敷地内ではとても役に立ちました!

北欧の冬の防寒対策

夏場は美しい真っ青な空が毎日のように見られるのに、冬になると日は短く、曇り空が多くなります。

ガイドブックなどでは夏の写真が使われることが多いので、冬に抜けるような青空をイメージして初めて北欧を訪れたときはギャップに驚きました。グレーの空と白い雪、音も風もなく、静かすぎる独特の雰囲気は癖になるほど落ち着きます。

田舎で遭遇しそうなレトロな建物

この日の気温は8℃!厚手のダウンに厚手のセーター、保温下着を上下着用し、ブーツを履いて手袋をはめて完全防寒スタイルで観光に挑みましたが、プラスの気温なので歩いているうちに少し汗ばんでしまいました。

ストックホルムの12月の気温は1℃前後なので、キンキンに冷える寒さではありません。重ね着すれば何とか対応できます。

楽しめる!スウェーデンの伝統的な建築巡り

昔ながらの商店が集まる街並みが集まっている西エリアには、ガラス細工屋さん、パン屋さんなど様々なお店があり、伝統的な服に身を包んだスタッフが出迎えてくれます。

スカンセン敷地内の案内板

スカンセン西エリアの建物

パン屋さんにはスウェーデンでよく食べられている種類のパンが売られていて、民家のような建物の中では手作り体験をしていました。

スカンセン西エリアの建物

スカンセン西エリアの建物

スカンセン西エリアの建物

カフェになっていたり、ワークショップが開かれていたり、売店だったり、アトラクションだったりするので建物巡りは楽しいですよ!入り口の看板が控えめなので、扉あけて思いもよらない体験ができるワクワク感がたまりません。

スカンセン西エリアの建物

狭い石造りの建物の中庭へ繋がるトンネルかと思いきや、「オープン」と書かれていたのでドアを開けてみると満員のカフェでした。外からは人の気配が感じられなかったのに、扉の奥に広がる世界とのギャップがすごいです。

トンネルのように見えるカフェの外観

カフェの入り口前から見える外の景色

子供のようにスカンセンの敷地内で遭遇する建物のドアを次々と開けてみますが、鍵が掛かっていたり、営業時間外で閉まっていたりと予測がつきません。

トンネルのようなカフェの入り口

中世の農民の暮らしを説明するスタッフが居る建物

中世の農民の暮らしを説明するスタッフが居る建物

中世の建物の入り口

次は、私以外の観光客がいなかった、寂れた雰囲気が漂う中世時代の建物が集まるエリアです。

ドアを開けてみると、狭い部屋には、質素なベッドやテーブルがあり、中世の農民の衣装を身に着けた女性スタッフが暖炉の前で一休みしていました。
中世ヨーロッパの農民がどんな暮らしをしていたか、どんな物を食べていたかなど、面白く説明してくれます。私は語学が苦手ですが、わかりやすい英語で説明してくれたので、何となく理解できました。

中世時代の建物の中庭

中世の衣装を着た女性スタッフと建物

外を歩く中世の衣装を着た女性スタッフ

北極圏に住むサーミ人の家を再現したエリアの近くでは、トナカイやムース、アザラシなど北欧の動物たちに遭遇しました。

北極圏サーミ人の家

餌を食べるスカンセン敷地内のトナカイ

スカンセン敷地内のトナカイ

スカンセン敷地内のムース

ルチア祭とは

12月13日、スウェーデンでは聖ルチア祭を祝います。ルチア祭の歴史は古く、現在はプロテスタントのスウェーデンが、かつてカトリックが主だった時代に祝われていましたが、16世紀の宗教改革のときに途絶えましたが18世紀ごろに復活。

国民的な行事として再び、白いドレスを纏(まと)い、頭にロウソクを飾った少女が主役を務め、スウェーデン各地の教会で祝われます。

ルチア祭の祝い方

ルチア祭が開催されたレストランの外観

ルチア祭が開催されたレストランの入り口

ルチア祭が開催されたレストランの天井

ルチアコンサートに参加する場合は、スカンセン野外博物館のエントランスチケットとは別にチケットを購入する必要があります。

私が訪れたときは、スカンセン内にあるお洒落なレストランでルチア祭が開催されていました。二階へ案内されたら、適当な席に座ります。食事と飲み物代は、ルチアコンサート料金に含まれていて、伝統的な食べ物が運ばれてきました。

ハート型のクッキーと共に登場してきたのは「ルッセカット」というパン。「ルチアパン」という意味で、クリスマスには欠かせないメニューなのです。

伝統のルッセカット

スウェーデンでは、ティータイムをFIKA(フィーカ)と呼びます。コンサートが始まるまで、しばし談笑しながらフィーカタイムを過ごします。

青い花の柄が可愛らしいお皿に盛りつけられた「ポリッジ」は、スウェーデンのクリスマスシーズンの伝統的な食べ物で、なんとお粥です。

ルチア祭に欠かせないルッセカット

北欧でお粥に出会うとは思っていませんでした。一体どんな味なのか想像もつきません。

開演時間ギリギリに入場してきて、私の横に座った親切なイタリア人のおじさん、フランチェスコさんに食べ方を教えてもらったところ、お粥の上にシナモンパウダーを振りかけ、なんと最後は牛乳を掛けるというのです…。

お粥に牛乳を掛けた時点で戸惑いましたが、フランチェスコさんに「さあ」と促され、勇気をもって一口食べてみたら、これがかなり美味しい!

スウェーデンのXmasの伝統料理ポリッジ

イタリアからルチア祭に参加するためだけにスウェーデンを訪れて、もう3日間連続でルチア祭巡りをしているフランチェスコさんが解説してくれたので心強かったです。

会場が暗くなり、いよいよルチア祭が始まります。日本でもよく耳にする歌、「サンタ・ルチアSanta Lucia」を合唱しながら出演者が入場してきました。

フランチェスコさんに、「サンタ・ルチアは音楽の授業で習ったから知っている」と言うと、どや顔で「サンタルチアは伝統的なイタリア民謡なんだよ」と追加情報をくれました。

ルチアコンサートの開演を待つ人々

サンタルチアを歌いながら入場する様子

ステージに並ぶルチア祭の出演者

ルチアの歌声はとても美しくて、心が表われ癒されます。フランチェスコさんは、一眼レフカメラとビデオカメラとスマホの三台を使いこなし、とても忙しそうに撮影していました。

撮影中のフランチェスコさん

サンタルチアを歌う素敵な女性

ルチア祭が終わって観客が退席した後も、イタリア訛(なま)りの英語で陽気に話すフランチェスコさんとドイツ人の老夫婦とお喋りを楽しみ、いい時間を過ごせました。

【悲報】クリスマスマーケットは週末限定だった!

電車で見かけるスカンセンの広告で見た、楽しそうなクリスマスマーケットの様子に期待が高まっていたのですが、残念ながら常に開催されるわけではなく、週末や一部の日程のみ行われるという事実を現地で知りました…。一部の営業している店舗もありましたが、ほとんどが閉店…。

閉店していたXmasマーケットの店

可愛いので写真だけでもと思い、パチパチ撮影をしていたときに発見したのは、心が温まる落書き!

誰も居ないクリスマスマーケットの会場

スカンセン内で発見した落書き

アップで撮影した可愛い雪の落書き

雪に子供が落書きしたのでしょうか。なんだかほっこりします。んん…?「你好」という文字を発見!どこに書かれているか分かりますか?

かなり大きい規模のクリスマスマーケットだったので、オープンしていたら素敵だったんだろうな…。

Xmasマーケット会場に展示している作り物のトナカイ

スカンセンの公式HPに「JUL MARKETd(ユール マーケット)」と書いているのがクリスマスマーケットのことなので、訪れる前に日程をチェックしておくことをオススメします。

寒くても心が温まったスカンセンのルチア祭

冬のスウェーデン旅行を予定している方に、ぜひ、足を運んでもらいたい観光スポット「スカンセン野外民族博物館」では、北欧らしい景色や空気を肌で感じることができます。

スカンセン野外博物館の冬景色

今回は一人で訪れたにも関わらず、たくさんの思わぬ出会いに恵まれて、とても素敵な思い出づくりができました。

お祭りや伝統行事などに参加すると、その国をより深く知ることができますし、旅が何倍も充実したものになるのでオススメです。

スカンセン野外民族博物館

  • Djurgårdsslätten 49-51, 115 21 Stockholm