ゆっくり時間が流れる北欧クルーズ
北欧旅行ではクルージングが楽しめるってご存知ですか?豪華クルーズ船「バイキングライン(Viking Line)」でスウェーデンからフィンランドまで船旅をしてきました。日本から一番近いヨーロッパの国「フィンランド」には、日本からの直行便なら約10時間で到着します。
フィンランドやスウェーデンを拠点に、北欧諸国やバルト三国へのクルーズツアーがオススメですよ。現役を引退した老夫婦や新婚カップルが優雅にクルーズしているイメージが強かったのですが、北欧では現地の若者や週末旅行でクルージングを楽しむためにヨーロッパ各地から訪れた人々が利用しています。
今回は、クラブ、カジノ、免税店やサウナまである「クルーズ船体験談」をお届けします。
北欧クルーズ
北欧のクルーズは、大まかに「ノルウェーのフィヨルドを目指すクルーズ船」と「北欧やバルト三国を結ぶ短距離のクルーズ船」の2種類があります。
今回は、飛行機なら1~2時間の距離を船でゆっくりと時間をかけて移動してきたのですが、北欧の沿岸部には沢山の人が暮らしていて、船に乗り、陸から離れていくときに見える地元の様子がとても興味深いのです。
また、眠っている間に移動できるので、ホテル代と移動時間を節約できるメリットがクルーズをオススメする理由のひとつで、チケット代も片道、数千円程度で済みます。都会ではなかなか観られない数々の絶景を眺めながら、船の上でゆったり優雅な時間を過ごしたクルーズ旅行は一生の思い出となりました。
北欧クルーズ/船の乗り方
今回のクルーズでは、スウェーデンの「ストックホルム」から「フィンランド」行きの客船に乗りました。チケットはバイキングラインの公式HPよりインターネットで予約ができて、クレジットカードで簡単に決済が可能です。
フェリー乗り場までの移動手段と時間は、ストックホルムセントラル駅からタクシーを利用すると約10分、地下鉄を利用すると「Slussen駅」で下車した後、徒歩で移動してトータル約20分、駅からフェリー乗り場までバスを利用すると約5分の距離です。
坂が多いエリアなので、大きな荷物を持っている場合はタクシー利用をオススメします。
早朝に出発する便だったので、美しいストックホルムの夜景を観られました。スウェーデンの道路で見かける青い看板には「FINLANDはこちら」「OSLOはこちら」とシンプルに目的地が表記されているのですが、島国の日本では考えられないので新鮮でした。
バイキングライン(Viking Line)のフェリーターミナルに到着すると、機械でセルフチェックインと発券手続きを行います。英語対応のタッチパネルなので、簡単に操作できましたよ。近くのカウンターにスタッフも待機しているので安心です。
フェリー乗り場
住所/Terminalen Stadsgården, 116 30 Stockholm
ホテルのように豪華な船内にうっとり
フィンランド行きの往路で乗船したのは「バイキンググレース(Viking Grace)」という新型船でした。フィンランドの有名デザイナーによりデザインされた、とてもオシャレな船は「海の上の高級ホテル」みたいでテンションがあがります!
船の種類によって設備が違うので、事前にホームページで気になる船をチェックしてくださいね。船に乗って驚いたのは「階数」です。船なのに12階もあるなんて…。
ちなみにキャビン(部屋)を予約した場合は、搭乗券がカードキーになるので捨てないように注意してくださいね。私はうっかり捨てそうになりました(笑)私たちは複数名で予約したのですが「搭乗券がカードキーになる人」と「ならない人」がいたので、その点も注意が必要です。
豪華なスイートルームやプレミアム仕様の部屋も魅力的ですが、私たちは仮眠できれば十分だったので4人利用できるリーズナブルなキャビンを利用しました。部屋(キャビン)はシャワーとトイレ付です。
必ずしも部屋の予約が必要なわけではなく、貴重品や荷物を船内のコインロッカーに預けてソファーなどで休みながらクルーズを楽しむことも可能ですよ。
最高に美味しい海を眺めながらの朝食
バイキングラインの船には、レストランやカフェコーナーが沢山あります。チケット購入時に朝食の予約しておいたので、待たずにお店に入れました。
朝ごはんは「バイキング式」の朝食です。乗っている船「バイキングライン」と同じ名前ですね。ちなみに、自由に食べ物を取り分けるスタイルを何故「バイキング」と呼ぶのかご存知ですか?スウェーデンの伝統的な料理「スモーガスボード」は、たくさんのメニューの中から好きなものを取り分けるスタイルです。
帝国ホテル料理人の犬丸氏が日本に「スモーガスボード」取り入れる際に、名前が難しかったので北欧を連想する海賊の「バイキング」という名前にしたという話です。
朝食バイキングの品数は豊富で、北欧らしい料理のサーモンやミートボールなどをお腹いっぱい食べました!
▼貴重品は手元から離さないで!
窓際の席を確保して同行者と交代で食事をとりに行ったのですが、席をはずす際は注意してください。クルーズにはセレブリティが集まるイメージが強いので、つい安心しがちですが、北欧のクルーズには旅行客だけではなく、ヨーロッパ圏内を移動するさまざまな乗客が乗り込んでいるため、船内では置き引きが発生することも少なくないのです。
バイキンググレースの広い船内を探検!
朝食を食べ終えてからバイキンググレースの船内を散策したのですが、なにせ広いのでいい運動になりました。船内のお洒落なインテリアやシャンデリアを眺めながら、昼食のレストランの下見も兼ねてウロウロしたり、寛げる吹き抜けのロビーで休憩したり、船旅ならではのゆったりした時間を満喫しました。
小さな子供たちはゲームコーナーやキッズランドに集まっているので、ロビーは意外と静かに過ごせる穴場スポット!
▼バルト海のサンライズを鑑賞
屋上デッキに上がると、バルト海を一望できる絶景が広がっていました。BARの前にアイスクリームの看板がありますが、夏場は海風にあたりながらテラスでバカンス気分を味わうのも素敵ですね。
冬の北欧の寒さはとても厳しく、フード付きのダウンを着て完全防備で挑みましたが、寒すぎてカメラのシャッターを押す手の震えが止まりません!でも、気温が低い日ほど、空が透き通っていて景色がより一層キレイに観えるような気がします。
ストックホルムを離れてバルト海へ出るまでの航路には小さな島が数多く点在していて、素朴なカントリーハウスが建つ「北欧らしい風景」に出会えます。
▼免税店での買い物は楽しかった
船内には大きな免税ショップがあり、高級ブランドのコスメや香水、お菓子、お酒などが豊富に揃っているので、お土産探しをするにはピッタリの場所です。嬉しかったのは免税店のお酒のコーナーで試飲ができたこと!美味しいお酒を味わいながら楽しくお買い物ができましたが、ほろ酔いで買い過ぎちゃったかも知れません(笑)
もちろん、免税価格で販売されているので、空港での面倒な免税手続きをする必要もありません!なぜか「ビクトリアシークレット」の免税ショップもありましたよ。
そして、フィンランドといえばやはり「ムーミン」です。バイキングラインの免税店では、ムーミンのマグや雑貨など人気商品がたくさん販売されていました。
▼カジノで一攫千金に挑戦
船内で発見したゲームコーナーとカジノコーナーで遊んだのですが、日本のゲームセンターでも見かける「ホッケーゲーム」「ドライビングゲーム」「シューティーングゲーム」もありました。
免税店近くのロビーにスロット台が置いてあったのでゲームと思いきや、本物のカジノのスロットマシーンでした!スウェーデンではギャンブル施設が少ないので、クルーズ中に楽しめる娯楽ということから、船内のあちこちで機械が設置されていました。
コインを入れてボタンを押すだけなので、やり方はとっても簡単!夜ゴハン代くらいのお小遣い稼ぎに成功したので、欲張らずに速やかに退散してきました。北欧で体験したクルージングは楽しくて大満足です!
▼オススメスポットは「ディスコ」
船内では昼過ぎからクラブやディスコがオープンし、夜に盛り上がりはピークを迎えます。往路のバイキンググレース号には、お洒落な感じのクラブバーがありましたが、残念ながら早朝便だったため、オープンしていませんでした。
復路で乗船した「アモレラ号(Amorella)」は古いタイプの船で、クラブというより「ディスコ」という呼び方がぴったりの昭和っぽい内装でした。
その名も「FUN CLUB」。英語でも、ネーミングセンスに若干の古臭さを何となく理解できるから不思議です(笑)。
早い時間帯はパブのような雰囲気ですが、夕方になるとバンド演奏や音楽が鳴り響きはじめます。若い人だけじゃなく、元気なマダム、渋いおじ様と幅広い年齢層の人たちが集まってくるので入りやすい雰囲気でした。音楽に合わせてダンスコーナーで踊り始める人もいて、みんな元気いっぱいクルーズを満喫していましたよ。
極寒という表現がぴったりなくらい北欧の冬はとにかく寒いので、夜遊びした後はタクシーを探してホテルに無事に帰るまでが大変です。その点、クルーズ中なら酔っぱらっても、すぐに温かい通路を歩いていけば部屋に帰れるので安心です。
実は北欧のクルーズ船には、酔っ払いすぎて暴れん坊になった人を収容する部屋があるので、羽目を外し過ぎないようにご注意くださいね。
▼船内のサウナでは水着が必要です
船内にはフィンランドの代名詞ともいえる「サウナ」があります。旅の疲れがとれ、心身共に癒されるのでリフレッシュできますよ。
水着が必要なので受付で買おうと思ったのですが、今後、たぶん使うことがないと思われるデザインだったことと、値段が高かったので断念しました。せっかくの機会だったのですが、北欧旅行を予定中でクルーズに興味があるのなら水着は忘れずに!
▼お洒落なパブやレストランがいっぱい
帰りのフェリー「アモレラ号」に乗ってから小腹が空いたので、メニューが豊富で美味しいタパスとワインを味わえるバーに行きました。他のお客さんが注文していたステーキとポテトセットは巨大すぎて食べきれないと判断し、程よいサイズのタパスとワインを注文しました。
タパスは、北欧風のオープンサンドイッチにエビやサーモンが乗ったものが最高に美味でした!
次の画像はBARの隣にある、アンティークな内装でお洒落な雰囲気の「パブ」です。
クルーズ体験で北欧の旅の満足度がアップ!
クルージング中は楽しめることがいっぱいあり、スウェーデンとフィンランドの二か国をお得に観光できるので大満足でした。今回は「ストックホルムとフィンランド間のクルーズ体験」でしたが、船から眺める水の都ストックホルムの夜景は格別に美しいので、ぜひ、北欧を旅行する際はクルージングも予定に加えてください。
「ヘルシンキ」と「ストックホルム」の間を移動するのなら、たっぷり遊べて、ホテル代の節約にもなる「夜出発・翌朝着の便」を利用することをオススメします!