ポルトガルリスボン旅行・レトロ可愛い街を満喫してきた

ポルトガルリスボンは海外旅行初心者におすすめ!ヨーロッパ名物トラムを利用して、世界遺産に指定された修道院や大航海時代を記念した「発見のモニュメント」などの観光名所や名物エッグタルトを堪能しましょう。

ポルトガルリスボン旅行・レトロ可愛い街を満喫してきた

レトロ可愛い!ポルトガルリスボン旅行記

今回は、レトロで可愛いポルトガルの首都リスボンを3日間で満喫した旅行記をお届けします!

皆さんはポルトガルというと、どんなイメージを持っているでしょうか?「エッグタルトに天ぷら、それからヨーロッパの…。えーっと、どこだっけ?」となる方もいるかもしれませんね。

リスボンの街並

世界史に詳しい人なら、なんとなく「大航海時代」とか「マゼラン」といったキーワードがぼんやりと浮かんでくるかもしれませんが、あまり世界史に興味がない人は、「スペインといえば闘牛」や「フランスといえばエッフェル塔」など、パッとイメージが湧いてこないですよね。

日本ではそんなにメジャーな旅先ではないポルトガルですが、実は歴史や文化が豊かで英語も通じるうえに物価も安いので、旅行のしやすさという観点でとっても魅力の多い国なのです。

アニメ映画のモデルになった街

上空から見るリスボン

「行ってみたい!」と思わせる旅先のポイントはいくつかあると思いますが、まずはビジュアルや雰囲気ですよね。

ポルトガルの首都リスボンは、小高い丘を中心に街が広がっている坂の多い港町。某魔女のアニメ映画に出てくる街のモデルだという説があり、なるほど言われてみると確かに、映画内で描かれていた印象的なオレンジ色の屋根が連なる古い街並みがリスボンと似ているかも。

小高い丘に石畳の細い小道が入り組んでいて、カフェやお店が所狭しと立ち並ぶ様子は、映画『アメリ』の舞台にもなったフランスのパリ18区のモンマルトルとも通じていて、ノスタルジックな雰囲気があります。

街中にはトラムと呼ばれる路面電車も走っていますが、とにかく坂道と石畳の道が多いので、ヒールではなく履きなれた靴とラフな格好での観光をおすすめします。

カラフルな窓やタイルの建物に夢中!

クラシックでカラフルな建物

ヨーロッパの古い街並みって、建物を眺めているだけでうっとりしますよね。ポルトガルの街は、他のヨーロッパのクラシックな街とはひと味違うカラフルな建物が並んでいるので、海外への旅行経験が多い私も新鮮な気分で街歩きが楽しめました!

リスボンの街を歩いていて目に止まるのはビタミンカラーの建物と、壁面の色に合わせてカラーリングされた扉や窓枠です。日本の建物はモノトーンやグレー、ベージュなどの落ち着いた色味が多いですが、ポルトガルは陽気な国民性をあらわしているかのごとく、鮮やかな色彩の建物ばかり並んでいます。大人っぽいオシャレさもある可愛さなので、1軒1軒まじまじと眺めてしまいます。

左側の建物の模様が特徴的ですね

もうひとつ特徴的なのが、上の画像、左にある建物の外壁にも使われているアズレージョと呼ばれるタイルの文化。もともとは15世紀にペルシャからスペイン経由で伝わってきて、ポルトガルに根づいた文化です。

建物の内装・外装や地下鉄の駅、街中の標識など、ポルトガルのあちらこちらで色とりどりのタイルが使われていて、それがまた街を華やかで楽しい雰囲気にしています。特にアルファマ地区などの旧市街にタイル貼りのかわいい一軒家が並んでいるので、ぜひカメラ片手に散策を楽しんでください!

ポルトガル人のお宅にステイした

緑が豊富な庭

2020年の東京オリンピックをひかえて、日本でも民泊に話題になっていますよね。「ホテルより安いけど、実際のところは…?」と、気になっている方も多いのでは?私は2泊くらいの海外旅行のとき、特に一人旅や女子旅のときはAirbnb(エアビーアンドビー)という民泊のサービスを使います。

今回のポルトガル旅行も「Airbnb」を利用。友だちが見つけてくれた絵本のようなかわいいお家にお世話になりました。

赤い壁がオシャレ

家主はフランス人の奥さんとポルトガル人の旦那さんのカップルです。同じアパート内に2世帯分のお部屋をもっているようで、まるまる1部屋(ダイニングキッチン、寝室、バルコニー、ユニットバス)を2人自由に使うことができ、とっても快適に過ごせました!

いろんなケースがあるので個人的な感想になりますが、Airbnbを利用する一番のメリットは、現地に住んでいる人からリアルな現地の情報(交通、スーパー、おすすめレストラン、観光スポットなど)を教えてもらえることです!

また、ヨーロッパの人たちは家づくりにこだわる人たちも多いので、一般的なホテルとは違った、その家主のセンスをじかに感じられる可愛らしい家やおしゃれな家に滞在できるというメリットもあります。家主に断ってからインテリアの写真を撮らせてもらって、自分の部屋づくりの参考にしてもいいかも!

せっかく旅行をするなら、その国の人たちと交流をもつと楽しさが倍増し、いっそう思い出深い旅になりますよ。

レトロでかわいい路面電車

リスボンの路面電車

リスボンの旧市街を街歩きするなら、リスボン市内を周遊している路面電車、通称「トラム」がおすすめです!坂の多いリスボンを歩いて観光するのはなかなか大変ですので、ヨーロッパ名物のトラムにゆったり揺られながら街の風景を優雅に楽しみながら名所を回りましょう。

また、レトロなデザインの路面電車が残っていて、昔ながらの街並みと相まって、カメラ女子にはたまらないとってもフォトジェニックです。

観光客に人気な路面電車の路線は28番線。リスボンの繁華街「コメールシオ広場」を出発して古い街並みをくぐりぬけ、街のひとつのシンボルである「サン・ジョルジュ城」や下町風情のある「アルファマ地区」を走る路線です。リスボンらしい街の風景に出会える路面電車なので、初めてポルトガル旅行をする人におすすめです。

ポルトガルの歴史・大航海時代のモニュメント

大航海時代のモニュメント

今でこそフランスやスペインに比べると、西ヨーロッパの地味な国というイメージがあるポルトガルですが、かつては他のヨーロッパの国々に先駆けて世界進出に挑み、大航海時代を築いた大国でした。

リスボンには、ポルトガルの最盛期だった大航海時代を記念して20世紀に建てられた「発見のモニュメント」があります。リスボンから30分ほど路面電車に揺られると、テージョ川に面してそびえ立つ巨大な塔のようなものが見えてきます。

発見のモニュメント

実際、写真で紹介している「発見のモニュメント」は全体を撮影するのに苦労するぐらい大きいので、なかなかのインパクトです。ずらりと並ぶ人物像のなかには、ポルトガルが大航海時代の先駆けとなるきっかけになった「エンリケ航海王子」を先頭に、日本人にもおなじみの「マゼラン」や「フランシスコ・サビエル」の姿もあります。

すっきりと晴れた青空をバックにしたモニュメントは、まさに未知の世界を開拓しにいこうという気概が伝わってくる迫力を感じるものでした。

広場には世界地図があります

モニュメントの広場には世界地図のモザイクがあり、隅っこに日本も発見!日本列島の近くに「1541」という数字があるのですが、これは日本の教科書にでてくるポルトガル船が種子島に漂着した1543年の前に、豊後(今の大分県)に漂着した年号のようです。旅への意欲や冒険心が刺激されるスポットでした。

ところで、遠い異国の地で日本にまつわる物を発見すると誇らしいともこそばゆいとも付きませんが、なんだか嬉しい気持ちになりますね!

魚介類いっぱい!ポルトガル料理は美味しい

ポルトガル料理

ヨーロッパ料理のなかでも、とりわけ日本人好みの味が多いといわれているポルトガル料理。

例えば、同じヨーロッパでもフランス料理やイタリア料理は割とクリーミーでこってりとした味つけのものも多いのですが、ポルトガル料理はもっとさっぱりとした味わいなので日本人の口に合うのかもしれません。

いまや日本料理として親しまれている天ぷらも、実はポルトガルから伝わった「フィレッテ」と呼ばれる揚げ物料理が元なのです。

ポルトガル料理が日本人の舌にも馴染み深いのは、南蛮貿易以降に天ぷらの他にも金平糖やカステラなどが伝わったという背景以外に、「ヨーロッパの日本人」と呼ばれるようなポルトガル人の国民性も一因なのかもしれませんね。

Airbnbのホストである奥さまに、夕ご飯におすすめのポルトガル料理の食べられる地元で人気のビストロとして教えてもらったのが、ダマス(Damas)というお店。滞在先のアパートから歩くこと10分、地元の若者から家族連れまで様々なお客さんが集う、開放感のある雰囲気がいいお店でした。

ダマス(Damas)の料理

店員さんのおすすめを聞いて注文したところ、出てきたのがこちらの料理です。ちょっと日本の食卓と似ていませんか?色鮮やかな旬の食材が、たっぷりのオリーブオイルでシンプルながらもコクのある味つけがされた料理が出てきます。

よく海外旅行に行ってびっくりするのが、料理のボリュームの多さ!日本のレストランと同じ感覚で頼むと食べきれずに残してしまうかもしれませんが、ダマスは日本人のお腹にもちょうどよい量になっています。

今まで出会ったことのないスパイシーな料理があるかと思うと、日本料理のように素材を活かすアッサリした味の料理があったりと、どれも本当に美味しかったです!この日の夜ごはんで、すっかりポルトガル料理ファンになっちゃいました(笑)。リスボンのアルファマ地区に滞在予定の方は、ぜひ行ってみてください。

ポルトガルのお菓子「パステル・デ・ナタ」

パステル・デ・ナタ

10年ほど前にブームになってから日本でも親しまれているエッグタルトは、ブーム当時のイメージからマカオのお菓子だと思っていた方も多いかもしれませんが、もともとはパステル・デ・ナタと呼ばれるポルトガルを代表するお菓子なのです!プリンとタルトの中間のような、トロリとしたカスタードとさくさく食感のパイとのコンビネーションが見事な美味しいお菓子で、国民的に親しまれているデザートです。

街歩きをしていると至る所でパステル・デ・ナタが売られているのを見かけると思いますが、リスボンに来たなら1837年から変わらないレシピでパステル・デ・ナタを作り続ける老舗「パスティシュ・デ・ベレン」へ訪れてみてください!

パスティシュ・デ・ベレン

パステル・デ・ナタ発祥の人気店に訪れたのが週末の夕方という時間だったためか、イートインもテイクアウトも行列になっていましたが、回転が早く、そこまで待たずに店内に入れました。

ここのパステル・デ・ナタはヨーロッパのお菓子にしては甘ったるくなくて、カスタードのむっちり加減もタルトのさくさく食感も絶妙で評判どおりの美味しさでした!小腹を満たすには最高のおやつです

ベルン地区には、大航海時代のポルトガルを記念した「発見のモニュメント」や世界遺産に指定されているジェロニモス修道院などの観光名所もあるので、ぜひ足を伸ばしてみてください。

ポルトガルリスボンは何度も旅行したい街!

洗濯物が干されている風景

今回は3日間という短い滞在期間でしたが、一緒に行った友達も「またリスボンに行きたいね」と気に入った様子で、リスボンの街のお洒落でカワイイ雰囲気や歴史的な観光スポットに加えて美味しいポルトガル料理など、満足度が高い旅行でした!

旅の満足度を左右する部分は街の雰囲気、観光スポットなどと人によって違いますが、私個人は現地の食が口に合うことが何より高ポイントでした。特に食べ物にはこだわらない人でも、ポルトガルで出会う日本料理に似た味付けに感動するかも!

ヨーロッパは好きだけどポルトガルはまだ行ったことのない人、ヨーロッパに行ってみたいけど言葉や治安が心配な海外旅行初心者にも、リスボンはとってもおすすめです!どこか懐かしい気持ちになる、親しみ溢れるヨーロッパの下町を訪れてみてください!

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西谷 渉

鎌倉在住のフリーライター。Web制作会社、映画関連会社、製菓小売会社でのWebコンテンツまわりの仕事を経て独立。旅、食、エンタメなどの分野で執筆中。