転職失敗談から学ぶ成功する方法
退職理由も能力もほぼ同じなのに転職に成功する人と失敗する人がいますが、彼等の違いはなんなのでしょうか?
転職に力を入れれば入れるだけ失敗した時の精神的ダメージが大きく、また金銭的なダメージもある場合が少なくありません。実際の転職失敗談を集めましたので、満足できる職場にスムーズに入社するために「なぜ彼らが失敗したのか」「転職が上手くいくためには何に気をつけたらよいか」を考えてみてください。
転職活動をしなかった
「転職」と「転職活動」は、まったく別の物ですが、同じものだと思っている人が少なくありません。転職する準備段階として転職活動が必要なのです。大学・大学院を卒業する前に就職活動をしない学生がいないのと同じことなのです。
不景気で求人が見つけられない
人間関係が悪くなったので転職したのですが、同じような条件の会社を探したが不景気で全然ありませんでした。
希望条件を妥協することもできずにずるずる来てしまい、結局1年半くらい正社員として就職することができず、金銭的にもだいぶん困ってしまいました。(30代/女性)
正社員の仕事が見つからない
転職前は医療事務をしていて、上司からのひどいパワハラを1年ほど我慢しましたが耐えられなくなったため、30歳で転職しました。
転職後は市役所の臨時採用職員として、福祉課で働いています。転職先を決めないまま辞めてしまったので、正社員の仕事を見つけられませんでした。転職前後で収入の違いは、マイナス80万円ほどです。(30代/女性)
確認を怠ってしまった
業務内容や給料など、転職をするうえで確認すべきポイントを怠ったために失敗した方は意外といます。人間関係や雰囲気は、実際に職場へ行ってみないとわかりませんが、仕事内容や休みについては事前に調べるなり面接時に質問するなり、取れる対策はあります。
思っていた業務と違った
法人営業というのは事前にわかっていたものの、実際に入社をしてみて営業活動をしてみると、8~9割が新規営業で、自ら何十件、何百件と電話をしてアポイントを取得するというものでした。
法人営業の中でも、既にいる顧客へのフォローをするルート営業と新規営業の割合や、営業スタイルなのかを確認しておくべきでした。(20代/男性)
思っていた条件と違った
アパレル販売員をしていましたが、堅実な事務職に憧れ転職しました。
しかし土日休みではなく、しかも遅番早番のシフト制で、だったら好きなアパレル販売員をしていれば良かったと後悔しました。転職時は、入社前に細かく条件を確認することも大事だと失敗から学びました。(20代/女性)
想像していた所と違った
社員食堂で栄養士として働いていましたが、人手不足の為休みを取ることが難しく、勤務が体力的に続けられないと判断した為、転職を試みました。
転職先は同じく栄養士で学校給食の為、学生と同じ時期に休みを取れると楽しみにしていましたが、人間関係は最悪ですし逆に休みが多すぎて収入が減ってしまいました。(33歳/女性)
給料が低かった
私は自動車ディーラーの事務職員をやっていましたが、やはり子供と触れ合う仕事に就きたいと、23歳で臨時の小学校で働く学校支援員へ転職しました。
仕事内容、環境が大きく変わるのはわかっていたことでしたが、学校支援員という仕事は給料がとても低く、前職の半給ほどしか貰えませんでした。もちろん、残業代も付きません。仕事としてのやりがい・楽しさはありましたが、生活が苦しくなったので、もうしようとは思いません。(20代/女性)
自分に合う業種が分かっていなかった
初めての転職でありがちな失敗なのが、業種の違う仕事に就いてから「やっぱり前の業種の方が良かった!」というもの。しかしこの失敗をただの空振りと捉えるか、向かない仕事がわかっただけでも収穫があったと捉えるかは、自分次第です。
デスクワークの方が向いていると感じた
営業事務をやっていたのですが、病気で長期休暇したため環境を変えたいと27歳の頃に転職しました。
転職先は、年収400万円程度と、前職とあまり変わらない職場を選びました。転職後は営業専門職に就きましたが、実際にやってみて初めて、自分には営業事務、またはデスクワークの方が向いていることに気付きました。(30代/男性)
ブラックな企業に入社してしまった
もしも就職先がブラック企業だったら、すぐにでも転勤したくなるでしょう。しかし焦らずに転職先を吟味しないと、もっと条件の悪い会社やまた別のブラック企業に入社する可能性が高くなります。いくら現職に不満を覚えていても、候補を「ここはブラックかホワイトか」とじっくり見極めてから離職しましょう。
生活水準が落ちた
以前は田舎の小さな縫製会社に勤めていました。福利厚生がちゃんとしておらず有給休暇も年間10日程で、シングルマザーということもあり子供が病気で休むと手取りが5万円台の時もありました。
「手取り基本給10万以上+歩合制」で福利厚生がしっかりしている点に惹かれて友人が勤めていた生保会社に入りましたが、いざ勤めてみると基本給は研修期間だけの話でした。研修が終了した途端に一気に給料は減り、少ないときで手取り5万いくかいかないかでした。
お客様にお配りする物品やガソリン代駐車場も実費で、転職前よりも生活水準が落ちました。育児時短制度や完全週休二日制で祝日休み等を謳っていますが、時短制度を利用してもノルマは変わりませんし、お客様の都合で動く仕事なので休日返上も当たり前で、子供たちと過ごす時間が削られます。
毎日アルバイトしていた方が子供たちとの時間を確保できるうえ稼げます。福利厚生や基本給など、一見良さそうな条件と現実とのギャップが激しく、転職は失敗だったと後悔しています。(20代/女性)
人間らしい生活が送れない
私が初めての転職をしたのは23歳の頃です。転職前の仕事は賃貸不動産仲介業務でしたが、この業界としては珍しく契約数を多く取った時でも歩合として反映されるのはボーナスのみで、月々の給料は固定でした。
ボーナスに契約数が反映されるといっても微々たるもので、年収も納得のいくものではありませんでした。にもかかわらず契約・売り上げには非常に厳しいので割に合わないと感じ、転職を決意しました。
転職した先の会社では賃貸不動産の管理業務を行いました。賃貸管理会社の人とは前の職業柄よく接していたので知り合いも多く、管理会社では契約・売り上げについて会社より圧力がかかる事はないと思っていました。
ところが前職のような契約を取り続けなくてはならないストレスはありませんが、賃貸管理会社は業務量が半端ではなく、終電に間に合わない事も多々あります。
年収は前職よりアップしたのですが、常に過労気味で体調を崩すこともあります。まだ前職の方が早く帰る事ができて、人間的な生活を送れていたと感じています。(20代/男性)
転職に失敗しないためには分析する力が必要
転職に限らず、何事も失敗談を分析すると成功する可能性が高くなります。成功エピソードを読むとモチベーションが上がりますが、環境や運によるものが大きいので、参考にしても自分も必ず成功する訳ではありません。しかし失敗談を分析すると、失敗するパターンというのがいくつか見えてきます。
さて、転職に失敗しないための「分析する力」ですが、社会人には必要な力だとは思いませんか?